ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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「とんでも~」がちょっと行き詰まったので、久し振りにこっちの続きを書きました。もう1つの最終回的な話ですが、少しばかり続きます。
今話から「とんでも~」や「新説・~」ともクロスオーバーさせていきます。その為本編と矛盾する箇所も出てきますが、そこは大目に見て下さい。


第五十六席最終回(残留編)、のこと

桃香

「うー、もう!天然なんかじゃないもん!」周囲に響き渡る無数の笑い声──その笑い声は蒼い空に染み込みながら、いつまでもいつまでも続いていた──。

 

~仗助視点~

 

 五胡、そして四大天使や鬼、佐慈と于吉達との壮絶な闘いから、半年が経過した。まずはその後の話を簡単にしよう。

 俺達ゲッターチームと万丈さん達ダイターンチームは結局、元の世界には帰る事が出来なかった。ギャリソンさんが色々と研究を重ねて、試行錯誤を繰り返してくれたおかげで、ゲッター線を電波代わりにしてTV中継のようにあっちの状況を各マシンのモニターで見られるようにはなった。けどあくまで一方通行でこっちからは声すら届ける事も出来ねえ。更にモニターを閲覧していると、あっちにはもう1人ずつの俺達が存在していた。そいつらは今ここに居る俺達に成り代わっているが誰もそれに気づいてねえ。お袋も俺の身代わりっぽい奴と当たり前のように暮らしている。

 

 モニターに映る、俺達が元居た世界ではかつて起きていた鬼やインベーダーを始めとした敵との闘いは、既に終止符が打たれていて当面は平和が保たれていた。その映像を眺めてたら桃香が心配そうに、れんげが呆れたような顔で俺の顔を覗き込んでいた。

桃香

「仗助さん。やっぱり元の世界に未練があるの?」そういう訳じゃねぇんだけどな。モヤッとした感情は否定出来ねぇ。

れんげ

「また向こうの様子見てるん?おっちゃんも意外に女々しいトコあるんなー」

仗助

「余計なお世話だっての!お前ぇこそ自分そっくりな奴に居場所を奪われて、悔しくねぇのかよ!?」

れんげ

「何言ってるん?ウチの居場所はここなんよ?」何だよこいつ。もう吹っ切れてやがんのか?

れんげ

「……ホントはちょっと淋しいん。それでもウチ、最初にこの世界にきた時にもう帰れない気はしてたん」淡々と話すれんげの言葉に、俺はこの世界にきて間もなかった日々を思い出す……そういや俺も、当初はこの世界で生き抜く覚悟でいたんだ。いつまでもウジウジしてたって仕方ねえよな。

れんげ

「そんな事より向こうの話してたらお腹減ったん」イヤなんでだよ?

桃香

「そうだ!そろそろお祭りが始まるよ♪」おっ、そうだったな。オッシャ!んじゃ気持ちを切り替えて、あいつらを出迎えるとするか。

 あれから呉、魏、蜀は同盟を結んだ記念として、三国が持ち回りで式典を主宰し、他2国を歓待する事になった。今月は俺達蜀が呉や魏の奴らをもてなす番だ。そして祭りは一週間、開催される。いつかはこれを年の恒例行事にしたい、というのが今の三国共通の願いだ。

 

 祭りのメイン会場予定地に足を運ぶと朱里と雛里が運営を手伝ってくれる兵士や市民に指示を出しながら、はわわ、あわわと駆けずり回っている。大変そうだが2人からはどことなく嬉しそうな表情が見てとれる。近くでは忍がジャック・バウアーで必要な品を購入していた。

仗助

「……邪魔するぜ」

れんげ

「ヤッホーなーん」

「……アラ?きたのね」

仗助

「……歓待の用意はどうなってんだ?」

朱里

「完璧ですよ。忍さんお手製の美味しいご飯に美味しいお酒。それにお菓子だって揃ってます」

「折角だから向こうの料理も試行錯誤しながら、色々用意したわ」

仗助

「おっ完璧だなぁ……歓待の催し物の準備は?」

雛里

「各国の将達の要請で各種取り揃えてます。ええと……呑兵衛王者決定戦とか天下一品武道会とか、論文発表会とか」

「……何だか、要請した人間の顔が透けて浮かんでくる催し物ね」

れんげ

「それと、ウチらと張3姉妹の歌対決もあるん。おっちゃんとしのぶんと一生懸命練習したから絶対勝つん!」

仗助

「勝敗は一般参加する奴らの投票で決まっから。どれだけ客を引き付けられるかが、ポイントっ……勝敗の分かれ目だな」

雛里

「そういう闘いなら大歓迎です」

桃香

「後はねー、翠ちゃんが競馬大会を提案したり、麗羽さんがお神輿に乗りたいって駄々捏ねたり……色々あったよぉ~」

仗助

「まぁ無事に開催出来そうで何より、かな」

桃香

「だね……はぁ~、みんな早く来ないかなぁ」

朱里

「先触れはきてますから。もうちょっとですよ」

「そうそう。それに先月、建業で皆に会ったばかりじゃない?」

桃香

「それはそうだけど。やっぱりお友達とはいつも会っておきたいし♪」

仗助

「そういや忍。お前ぇ、あの新米軍師の()とはどうなってんだよ?(ニタニタ)」

桃香

「……確かに。結構良い感じだったよねぇ(ニコニコ)」

「な、何よ……アンタ達には関係ないじゃない!?(焦)」

れんげ

「何でもお団子で釣ったらしいん。ウチ、風の噂に聞いたん」

「れんちょんまで突っ込んでくるの!?そもそも何で身内話を風の噂に聞くのよ?」

仗助

「……おっ、来たみたいだぜ。れんげ、忍はこのあとタップリ誂っ( からか )てやろうぜ」

れんげ

「分かったん。しのぶん、顔を洗って待ってるんなー♪」

「それをいうなら『首』でしょ!?」

桃香

「(苦笑)ホラホラ。ちゃんとお出迎えしないとダメだよ……最初は誰かなぁ?」

朱里

「孫家の牙門旗(がもんき)……孫策さん孫権さんに孫尚香さんですね」

「今日は誰を連れてきてんだ?」

雛里

「ええと……報告では、周泰さん、陸遜さん、周瑜さん、黄蓋さん、呂蒙さん、孫策さん、孫権さん、孫尚香さん、向田さんとその従魔の九人と三匹ですね」呉の首脳陣ほぼ全員じゃねぇか。

 とある事情で地球からこの世界に転移するハメになった向田さん。といっても同じ所じゃなくて厳密には俺達から見た、いわゆる平行世界からきたみたいだ。こことは違う別の大陸に居たらしいが、最近こっちに現れて雪蓮に従魔ごと拾われて、呉の客将に収まっているそうだ。

仗助

「おいおい。王族が3人共来ちまってて、大丈夫なのかよ?」

孫策(以下雪蓮)

「大丈夫よ。城は叔父上に任せてるから」噂をすればなんとやら。雪蓮が既に俺達の目の前に居た。

桃香

「雪蓮さん、蓮華ちゃん、小蓮ち( しゃおれん )ゃん、いらっしゃい」因みに同盟以降(真名の風習がない俺達も含めて)全員が互いに真名で呼び合っている。

「叔父さんって……孫羌さんだっけ?真名は存じ上げてないけど。建業でご挨拶してから会ってないわ」

仗助

「どうせなら小蓮を残しゃ、良かったのにな(笑)」

孫尚香(以下小蓮)

「何でよ!?シャオだってお祭り楽しみたいのにぃ。仗助ってばヒドーい!」

孫権(以下蓮華)

「すまない。末の妹だからといって、甘やかし過ぎたようだ……その方が修行になったろうに」蓮華の発言に小蓮は頬を膨らませっけど、そんな事しても全然迫力ねぇからな。

 

れんげ

「にゃんぱすー。向田のおっちゃん」

向田

「相変わらずおっちゃんか。出来ればお兄さんと呼んで欲しいんだけど……」向田さん……16才の俺だって、こいつにゃおっちゃん呼ばわりっすよ、申し訳ねぇっすが、そこは諦めて下さい。

フェル

『フッ、それぐらい良かろう。我なぞこやつに[ヒザカックン]とかあだ名されてるぞ」機嫌悪そうに吐き捨てるフェンリルのフェル。れんげよぉ……それって最初、友達の飼い犬に付けようとして断られたヤツだろ?どんだけ自分の中で傑作なんだよ?

れんげ

「[お味噌]と[山田さん]もにゃんぱすー」……他の2匹、ピクシードラゴンとスライムにも変なあだ名付けてんなこいつ。

ドラちゃん

『だから[お味噌]は止めろ!……ったく、これなら[ドラちゃん]の方がよっぽどマシだぜ』れんげに向かってキュイキュイと鳴いているピクシードラゴン。言葉は理解出来ねえが、文句言ってんのは何となく分かるな。

スイ

『スイはスイだもん。[山田さん]じゃないよ~』スライムの方もプルプル震えて怒りを表してるぞ。

仗助

「すんませんっす。感性だけで生きてる奴なモンで」ナゼか俺が向田さんに謝るハメに。

向田

「君らも大変だな」

雪蓮

「苦労性なのね……二人共」

蓮華

「自覚しているなら姉様も剛に苦労かけぬよう、自重なさって下さい」

雪蓮

「はぁ~い……」

「向田さんも料理なさいますよね?あとでお料理談義しません?」

向田

「ああ。良いかもね」忍のヤロー、さっきの事根に持ってんな……ちゃっかり逃げ道作ってやがる。

フェル

『それより我は今度こそ、お主らと決着をつけるぞ!』ああ。建業での武道会の時、ゲッターと3匹で闘ったんだよな。あまりの激闘で建業のあちこちを破壊しまくって勝負どころじゃなくなったんだよな。で、大騒ぎになって、結局引き分けになったんだっけ。

ドラちゃん

『そうだ!前回は引き分けだったしな。今回は吠え面かかせてやるぜ!』

スイ

『ぜーったい勝つんだもんねぇ~』お前ぇらなぁ……あの後、向田さんと俺と忍は各方面に謝罪して回ったんだぞ。

仗助

()りたかねえよ。正直、後がメンド臭ぇ」

「……お断りよ」

れんげ

「歌対決なら良いんよ?」

フェル

『……むぅ。ではダンジョンだ。ダンジョンの中で闘うなら問題なかろう!?』

向田

「ハイハイ。そういう話はあとあと」あくまで闘いを所望するフェル達3匹を、向田さんが何とか宥める。

雪蓮

「……と、とにかくこれから一週間、世話になるわ」

蓮華

「よろしくお願いします」

桃香

「精一杯、おもてなしさせて頂きます♪じゃあ朱里ちゃん。呉の皆さんをお部屋に案内してね」

朱里

「御意です♪ではこちらへ」

雪蓮

「ありがと……また後でね、桃香」

桃香

「はい♪」呉は到着、と。次は魏の奴らと万丈さん達なんだけど……

雛里

「呉の方々と同様、先触れはもう到着してますから……あ、見えました。魏の牙門旗です」牙門旗と一緒に来たのは……ダ、ダイファイター!?まぁ、乗ってくるとは事前に聞いてたけどな。

 ここで俺が装着している、ギャリソンさん手製のインカム型通信機が鳴った。

ギャリソン

「仗助様。ダイファイターを降ろせる場所までの誘導をお願いいたします」俺は桃香を連れて城内の格納庫へ行き、イーグル号を発進させる。スピードを出す必要もないし、曹操に挨拶もあるから後部には桃香を乗せている。ダイファイターを広い土地まで誘導した。

万丈

「やあ仗助君。今回はお招きありがとう」

仗助

「歓迎するっすよ万丈さん。んーと……こりゃまた大人数っすね」

桃香

「ひぃ、ふぅ、みぃ~……うわー……みんな来たんじゃないかな?」

曹操(以下華琳)

「ごきげんよう。久し振りね、桃香」

桃香

「はい♪華琳さんもお変わりなく♪」

華琳

「お陰様でね……仗助も元気そうで何より」

仗助

「お陰さんで、毎日充実してっからな」と、俺や桃香とは和やかに会話する華琳だったがある人物の左腕を、ガッチリとホールドして離さない。

「いらっしゃい万丈さん。レイもご無沙汰してるわね」伊集院レイも万丈さんの右腕を、しっかり掴んでいる。互いに争うように視線をバチバチさせる2人に、針のむしろ状態の万丈さん。

 

万丈

「や、やあ忍君……」冷や汗を垂らしながら苦笑いする万丈さん。そこへ意外な助け船が出された。

れんげ

「ジャガイモ落ちてるん」万丈さんの袖を引き、野原しんのすけを差し出すれんげ。

しんのすけ

「ヤレヤレ。今日もおねいさん達の万丈お兄さんの取っ組みあいが始まりましたなぁ~」

「取り合い、でしょ?」

仗助

「……確かこの世界って一夫多妻アリだったよな?何で取り合いになってんだ?」

華琳

「この女にだけは譲りたくないのよ!」

レイ

「こっちのセリフよ!私はせ・い・し・き・な婚約者なんですからね!?」

華琳

「何よ!?そんなのこっちの世界じゃ関係ないでしょ?」

しんのすけ

「フッ。もてる男もツラいぜ」

仗助

「テメェじゃねーだろ!」

「アンタは黙ってなさい!」

れんげ

「ジャガイモ、きっと芽が出切ったんなー。そんで頭ン中、スッカラカンなん」

しんのすけ

「イヤァ、それほどでもぉ~」

仗助・忍

「褒めて(ねーよ!)(ないわよ!)」

桃香

「……あ、ある意味、精神の強い子だね」

華琳

「……この祭りの間は、とりあえず休戦としましょう」

レイ

「まぁ……良いわ。その代わり、終わったら覚悟してなさい」おぉ怖ぇ……女の争いに巻き込まれるのはゴメンだぜ。

「ところで。魏の随員って何人居るの?」

華琳

「さぁ?全員連れてきたけど……何人かしら」

荀彧

「華琳様を含め、総勢十五名ですね」

れんげ

「[気持ち悪い]も来てたんなー」

荀彧(以下桂花)

「ちょっと![気持ち悪い]って呼ぶの止めなさいよ!」

夏侯惇(以下春蘭)

「……なぁ、桂花。お前[気持ち悪い]って呼ばれてるのか?」

夏侯淵(以下秋蘭)

「形容詞で呼ばれる奴も珍しいな……」

桂花

「うっさい!とにかくその呼び方止めなさいよ!」

れんげ

「……何でなん?気持ち悪いんに」

「ムダよ。れんちょんは1度決めたら、意地でも撤回しないわ」

華琳

「……桂花。貴女、何か嫌われるような事したんじゃないの?」

桂花

「華琳様まで!?私そんな事してません!」

ギャリソン

「……しかし荀彧様。自覚はなくとも知らぬ内に何かなさったのかもしれませんぞ」

雛里

「あわわ……そ、そのれんげちゃんの場合、必ずしも悪口とは限りませんから」

仗助

「……そ、そうだな。きっと良い意味で言ってんじゃね?」

「う、うん……そうね。良い意味だと思うわ」口許がひきつっている忍。多分俺も同じ顔してんじゃねえかな?

桂花

「あんた達なに笑い堪えてんのよ!?大体、良い意味で気持ち悪いって意味分かんないわよ!」

しんのすけ

「まぁまぁ。デラックス、デラックス」

仗助

「リラックスだろ?」

しんのすけ

「そーともゆー」

れんげ

「マツコになっちゃうんよ?」何だ?このカオスな会話……収拾がつかねぇから、桃香に目配せして強引に終わらせる。

桃香

「と、とにかくみんな来てくれたんだ……」

華琳

「一部の人間が行く行くと五月蝿くてね……ねぇ春蘭」

春蘭

「当然です!前回では愛紗との一騎討ちに不覚を取りましたからね。その復讐をしないと!」

華琳

「……だそうよ。今回もあるんでしょう?天下一品武道会」

桃香

「ありますよ♪優勝者にはなんと!メンマの伝道師、星ちゃんオススメの、最高級メンマ一年分♪」

春蘭

「……げっ」

桃香

「後は忍さんが意匠を凝らした、とーっても可愛いお召し物が優勝賞品だよ♪」

華琳

「あなたが意匠を?」華琳が俺でも、れんげでもなく、一番まともなセンスをしていそうな忍に尋ねる。まぁ俺やれんげじゃ実際碌なモン考えやしねぇだろうし。

「んっ。あちしの趣味爆発!可愛いわよ」

華琳

「まぁ前回の賞品だった服も、中々良い物だったわよね」そういや、前回も忍がデザインした衣裳が賞品だったっけ。

万丈

「ああ。あの『ベル○ら』ルックか……」思い出した!前回愛紗が優勝してオ○カルのコスプレしたけど、アン○レは男物だからって俺が着せられたんだ……みんなには意外に高評価だったから良いけどよ。

「今回は十二単よ( じゅうにひとえ )。あちし、元々料理人志望だったけど、デザインも楽しいわね」

華琳

「でざ……何それ?」

ギャリソン

「意匠を考える事です。忍様はその方面にも長けていらっしゃるようですな」

「まぁ楽しみにしておいてちょうだい」

華琳

「そうね。楽しみにしておきましょう」

仗助

「じゃあ雛里。華琳達を部屋に案内してくれるか?」

雛里

「御意です♪ではこちらへどうぞ」

華琳

「ええ」

桃香

「ふぅ~。みんな無事に到着して良かったぁ~」

仗助

「ああ。だけど祭りは始まったばかり。今回は俺達が主催者なんだから、みんなへのもてなしに不備がないようにしねぇとな。裏では愛紗達も頑張って働いてくれてるし……まぁ戦場みてえな忙しさだけどな」

桃香

「こういう闘いなら、私、張り切っちゃうよ♪」

仗助

「だな……」桃香の笑顔を見つめながら、ふと昔の事に想いを馳せる。何も知らないこの世界にやってきて、桃香達と出会って。闘ったり逃げたり。色んな事があった日々だった。

桃香

「どうしたの?」

仗助

「……昔の事が思い浮かんできてな」

桃香

「色々あったモンね~」

仗助

「ああ……どうしてこの世界に来たのか。これからどうなっていくのか。分からないけど……でもま、そんな事考えるだけムダだろう?なるようにしかならないって。桃香達と過ごすようになって、そう思えるようになった」訳も分からず、がむしゃらに生き残ろうと藻掻(もが)いて、ゲッターで駆け巡り……いつの間にやら物語の主人公の1人になってた。

 

 これから先、桃香達はどうなっていくのか……俺達はどうなるのか。それは分からない。分からないけど……たった1つ、確信にも似た想いを持ってる。東方仗助、藤崎忍、宮内れんげって3人の物語は、これからも多分、続いていくんだろうって。それで良いって。今はそう思える。

仗助

「これからは桃香や愛紗、朱里、鈴々……それに華琳と万丈さん、雪蓮達と一緒に、色んな物語を紡いでいける。そう考えれば、これから先も生きていける……満面の笑顔と一緒にな」

桃香

「そうだよ、仗助さん。笑顔笑顔♪みんなが笑顔を浮かべて、闘いもなくなって……勿論外国からの侵略には一致団結して闘わなくちゃいけないけど。それでも。私達は、この国に生まれ、この国を守っていける。それって、とっても凄い事だと思う」

仗助

「ああ……皆で力を合わせて……頑張ろうぜ」

桃香

「うんっ!」大きく頷いた桃香が、俺の手をギュッと掴む。

桃香

「行こっ、仗助さん。みんながお祭りを始めたくてウズウズしてるよ♪」

仗助

「ああ……行こう!」この祭りがいつまで続くのか。そんな事は分からない。だけど今は、心から楽しもう。皆が望んでいる……輝かしい未来を願って。

仗助

「ヨッシャ!祭りを始めるぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




祭りの話は一旦お終い。次回から蜀編の拠点フェイズ(他ゲームでいう日常パート)を基にした話になります。お祭りの続きはどうしよっかな?

原作との違い
・一刀が考えた賞品のデザインはセーラー服(前回)ゴスロリ(今回)→忍発案でベルばらルック(前回)十二単(今回)。
・孫尚香(小蓮)は蜀ルートに最後まで未登場。祭りの日には建業で留守番している設定→雪蓮、蓮華と祭りに参加。留守番は叔父の孫羌(史実の人物だが恋姫原作には登場していない。尚、史実では孫堅の兄だが越後屋世界では弟の設定)

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