ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです 作:越後屋大輔
第1話福引きをした
仗助、忍、れんげが三國志の世界から帰ってきてから数週間が経った。梅雨が明け、季節は本格的に夏になり世間の学生は夏休みを迎えていた。
それまでゲッターのパイロットとして、訓練やら何やらで多忙な日々を過ごしていた3人。この世界に戻ってきてゲッターから解放されると、れんげは生まれ育った村に帰り、以前の生活に戻っていった。忍も1度は断たれたバレエダンサーの道を進む為、レッスンを再開し始めた。
ところが只1人、仗助だけは暇をもて余していた。れんげのように何にでもハシャゲるほど子供でもなければ、忍のように明確な夢も持たない仗助は、只々無為な日々をボンヤリしながら過ごしていた。
れんげはいつもの分校メンバー、越谷姉妹の姉で中2の小鞠、妹で中1の夏海、東京からの転校生で小学5年生ながら、モデル体型の一条蛍の4人で遊んでいた。
れんげ
「みんなでもっと遊ぶのん」
夏海
「良いけど。何すんの?」
れんげ
「蝉……」
夏海
「蝉取り?じゃ網持ってくる?」
れんげ
「……の脱け殻ごっこ」
夏海
「えっ?それはちょっと……」
れんげ
「じゃあ隠れんぼやるん」
小鞠
「またぁ。子供っぽい遊びぃ……」
夏海
「れんちょんはまだ1年生だしなー」
れんげ
「なっつんだって1年生なん」そんな話をしながら歩いていると、分校OGの駄菓子屋こと
れんげ
「だがしやー!
一穂
「おっ、れんちょん」
れんげ
「自動車に乗ってどこ行くん?」
一穂
「あ~……まぁ、買い物なんだけど……」この言葉に食い付いてきた越谷姉妹。
小鞠
「え?もしかしてデパート!?」
夏海
「ウチも!行きたい行きたい!」
楓
「イヤイヤ、遠足じゃねぇんだから……」何とか諦めさせようとする楓だったが、れんげが窓に手を掛ける。
れんげ
「ウチも!ウチも行きたいん……」
楓
「いや。だから単に日用品買いに行くだけで……」夏海に抱え上げられて、窓に手を掛けているれんげは、楓をジッと見つめる。
れんげ
「………」
楓
「あっ……」
れんげ
「………」
楓
「うっ……」
れんげ
「………」
何だかんだ言っても楓はれんげに甘い。仕方なく4人を自動車に乗せて、デパートへ向かった。
夏海
「ウヒャー。自動車の中、涼しぃー♪」
小鞠
「お財布持ってきてて良かったぁ♪」
蛍
「ですねー」
楓
「はぁ……遠足の保護者になってしまった……」
夏海
「遠足ってのも良いじゃん♪先生も居るんだし」その先生の一穂は助手席で眠りこけていたが。
夏海
「これで兄ちゃん居たら、全校生徒揃うんだけどなぁ」と、夏海が洩らす。そしてデパートにやってきた。
楓
「折角ゆったり買い物出来ると思ったのに……」
一穂
「バレたんだからしゃーない。後ろの2人は何見るの?」一穂が小鞠と蛍に尋ねる。
小鞠
「服!」
夏海
「あれ?兄ちゃん来てたんだ。1人?」一穂達の前を進んでいた夏海は中3の兄、卓を見つけた。卓は口を一切開かずに親指で後ろを指す。そこには数回しか顔を合わせた事のない男達が居た、ただしれんげだけはイヤというほどよく見知った2人だった。
仗助
「よっれんげ。久し振りだな」それはかつてれんげと共にゲッターを駆け、異世界まで行動を共にした東方仗助と藤崎忍だった。
れんげ
「おっちゃん久し振りなーん」2人にとってはいつもの会話。だが
蛍
「れんちゃん……あの人高校生ぐらいだよ?その呼び方は失礼じゃ……」蛍はれんげを諌めようとしたが、
仗助
「もう慣れちまったよ」そう仗助は吐き捨てる。
忍
「あちしら、久し振りにれんちょんに会いにきたのよ。けど家に行ったら留守だっていうから」
仗助
「そんなら後で改めて訪ねようって話になってな。それまでこのデパートで暇潰してたんだが」
れんげ
「そうだったんなー。それじゃみんなで探険するん」
仗助
「探険って……デパートの中をか?」
忍
「まぁ良いんじゃない?行きましょ」3人の話が纏まった。
一穂
「じゃあ買い物終わったらここで待ち合わせな」
小鞠・夏海・蛍
「「「「はーい!」」」」
れんげ
「あーい!」
仗助
「俺らも時間を見計らって、れんげを連れてきます」
忍
「あちし陶器とか見たいのよ。付き合って」
仗助
「買うつもりか?」
忍
「さあ。でも見て回るだけでも楽しいでしょ?」
れんげ
「おっちゃん、しのぶん。ウチ、屋上のパンダに乗りたいん!」
仗助
「ああ。忍の用が済んでからな」
小鞠
「今更あんなのに乗りたいの?」
夏海
「……前はスゲえ戦闘機に乗ってたのに」
れんげ
「それはそれ、これはこれなん!」
蛍
「そ、そうなんだ……」
それから各自買い物を終えた一行は待ち合わせ場所に集合した。ナゼか小鞠が顔を真っ赤にしていたが、その理由については*2割愛する。
一穂
「それじゃ帰るか」
夏海
「あっ……そういや福引券貰ったけど、みんなも貰った?」
楓
「貰ったが……一回分もなかった気がする」
蛍
「みんなのを合わせれば、何回か引けるんじゃないですか?」
れんげ
「ウチも引きたいん!」
忍
「じゃあれんちょんには、あちしの福引券をあげるわ」
一穂
「じゃあ福引きしていくか」
福引き所にやってきた一行。れんげは受付のお姉さんにいつもの挨拶をする。
れんげ
「にゃんぱすぱすー」
受付
「……え?」一瞬戸惑ったお姉さんだが、そこは接客のプロ。すぐにマニュアル対応に戻る。
受付
「お嬢ちゃん、福引券持ってるの?」
れんげ
「持ってますん!」
受付
「じゃあ一回引いてー。当たると良いね」
れんげ
「任せといて下さいん!」お姉さんに言われて抽選機をガラガラと回すれんげ。そして結果は……
受付
「ああ。青色はティッシュね、はいどうぞ」いわゆる残念賞だった。お姉さんからティッシュを受けとるれんげだったが……
れんげ
「……ティッシュ、当たったん!これ、貰って良いん!?」
受付
「え?ああ、うん。あげるよ」あまりのハイテンション振りにドン引きするお姉さん。
れんげ
「おっちゃん、しのぶん。ティッシュ当たったーん!」
仗助
「お、おう……良かったな……」
れんげ
「良かったん!」嬉しそうなれんげに、それが外れとは言えない仗助。
れんげ
「きっと日頃の行いが良かったからなんな……毎日お風呂の掃除、手伝ってたおかげなん」キラキラと目を輝かすれんげに流石の忍も残念賞とは言えない。
忍
「そ、そうなの?偉いわね、れんちょん……」元ゲッターチームが奇妙なやり取りを続けていると蛍が2人に福引きを薦めてくる。
蛍
「お2人は福引きしないんですか?」
忍
「生憎あちしクジ運悪いのよ……神社に初詣で行っておみくじ引きゃ必ず大凶だし」
仗助
「あ~……忍のクジ運の悪さはパネェしな(笑)」
忍
「……乗り物運の悪いアンタに言われたくないわよ」
夏海
「それなら姉ちゃんやったら?あと一回分あったような……」
小鞠
「私こういうの絶対外れちゃうんだもん……」などと話していたら、カランカランとベルの音がする。
受付
「おめでとうございます!特賞!特賞でーす!」誰かが当てたらしい。
福引き所でお姉さんの目の前に立っていたのは、なんと卓だった。
受付
「おめでとうございます!お客様、見事特賞を引き当てましたので、こちら沖縄旅行4名様。旅行券です!」賞品を受け取り、みんなのいる場所に戻ってきた卓は何も言わずに、それを夏海に手渡す。封筒には確かに『特賞 沖縄旅行』と記されていた。暫し茫然としていた小鞠と夏海だったが、一瞬後大絶叫する。
小鞠・夏海
「「う、うぇぇぇーっ!?」」
忍
「驚くの遅いわよ……(呆)」そんな2人に忍がツッコんだのは言うまでもあるまい。
久し振りに子供らしいれんげを書けた……かな?
あ、データ表に袁紹達3バカトリオを入れました。後、残留編のカウントも変えてます。
こちらの忍は本編と違って陸上部に入らず、バレエを続けています。