ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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こちらは基本劇場版アニメをベースにしています。


第2話沖縄に向かった

 越谷卓が福引きで旅行券を当てた後、仗助と忍はすぐに帰ろうとしたが、いつの間に知ったのか、仗助の実父であるジョセフ・ジョースターが2人の旅行券を用意してくれたので、この2人も沖縄旅行に同行が決まった。ひびきの高校もぶどうが丘高校も夏休みに入っていたのもあって、仗助と忍はそのまま村へ逗留している。

 

~越谷家にて~

 

 ある日。仗助と小鞠が旅行についてあれこれ話していたら、地元JKの富士宮このみが越谷家を訪ねてきた。仗助とは初対面だったので、小鞠がそれぞれを紹介する。

小鞠

「この子はうちの分校のOGで、高3の富士宮このみちゃん。この人はれんげとゲッターチーム組んでた東方仗助さん」

このみ

「よろしく♪」

仗助

「よろしくっス」

このみ

「あ~沖縄楽しみ~♪」当たった旅行券は4名分だったが、そこに幾らか料金を足して一穂と分校の生徒5名。それに楓と地元高校に通うこのみも一緒に沖縄へ行く事になっていた。

小鞠

「このみちゃんも一緒に行けて良かったね♪」

このみ

「私、カヤックとか乗ってみたいなぁ」

小鞠

「あ、私も。あと、こういうトコとか泊まりたい」小鞠とこのみは居間でパンフを眺めながら、更に盛り上がっている。一方で夏海は沖縄へ着いてから何をして遊ぼうか、真剣に悩んでいた。

夏海

「あ~ウチ、何するかなぁ……」その背中に越谷3兄妹の母、越谷雪子が立っていた。

雪子

「夏海、行くまでに宿題済ませておきなさいよ。どんだけ残ってんの?」

夏海

「えっと、国語に英語。あと数学の問題集に自由研究と読書感想文……」聞いている内に雪子はワナワナと震えだした。そして遂に雷を落とした。

雪子

「全部じゃないのっ!今からみんな片付けなさい!」

夏海

「え~?」

仗助

「え~?ってよ……沖縄行けなくなるぞ?見せてみろ。分かんねえトコは教えてやっから」実は仗助、見た目とは裏腹に高校での成績は中々に優秀である。この日夏海は母と、急遽家庭教師となった仗助の2人の監視下で夜遅くまで宿題をするハメとなった。

 

~宮内家にて(with忍)~

 

 普段は親戚の元に下宿しながら、ひびきの高校に通う1年生で宮内家の次女、ひかげも帰省していた。

ひかげ

「さっき藤崎から聞いたんだけどさ。姉ちゃん達、沖縄旅行行くんだって?」同じ高校に通う忍とひかげだが、れんげ関連以外は特に接点もなく、クラスも違うので普段は特に仲が良くも悪くもない。

一穂

「そう。福引きで当たってね」

れんげ

「みんなで行くん!」

ひかげ

「みんなって駄菓子屋も?」

「保護者役やるって事で、先輩に金少し出して貰った」先輩とはいうまでもなく、一穂である。

れんげ

「このみちゃんも、しのぶんも行くん」

ひかげ

「ふ~ん、沖縄ねぇ……」一穂と楓がビールのつまみにしている枝豆をつまみ食いして、つまらなそうに吐き捨てるひかげ。

れんげ

「ひか姉は沖縄行きたくないん?」

ひかげ

「別に行きたくないし。向こう今、メッチャ暑いっしょ……」沖縄はほぼ一年を通じて暑いモノだが。

れんげ

「海ものスゴく青いんに?」

ひかげ

「青いモンぐらい東京にもだってあるし。沖縄より断然東京だよ」

「……如何にもおのぼりさんな発言ね」

一穂

「タコにもね」

「ウニにもとか?」

れんげ

「ラブカにもなん!」

「……れんげ……またマニアックな生物を」

一穂

「あ~。深海のゴジラとか言われてるヤツだっけ?」

「確か深海ザメの一種よ。てか話変わってない?」

ひかげ

「……まぁ良いや……そうだ。東京土産のお饅頭、仏壇に置いてるよ」

れんげ

「お饅頭!?食べてくるーん!」居間から仏壇の部屋へ駆け出していくれんげの姿が見えなくなるのを、ひかげは慎重に確認する。その一瞬後……手を床に突いて、高く跳び上がった。

ひかげ

「行きたい!行きたい!行きたい!行きたい!お願いします!お願いします!連れていって下さい沖縄!おきなワァー!」華麗なジャンピング土下座を決めて、ひたすら頭を下げるひかげ

「変わり身早っ!行きたいなら最初からそう言っとけ」

ひかげ

「妹の前で土下座など出来るかぁ……!」

「……つーか、何で家族に対して土下座する必要があるのよ?」忍のツッコミを無視してひかげは続ける。

ひかげ

「この土下座が私の生涯最後の土下座だ!ここまでしてもダメかぁ!?」

(安い土下座ね……)呆れた忍は声にする気にもならず、心の中だけでツッコんだ。

「イヤ、私金ないから。先輩に頼め」その一穂は空になったグラスを見つめ一言。

一穂

「あっ、ビールがなくなっちゃった」

ひかげ

「ビールにございます!」土下座の姿勢を崩さぬまま、一穂のグラスにビールを注ぐひかげ。

一穂

「ん、ありがと……てかビール注ぐ時は土下座止めな」ひかげがこう出る事は一穂も想定内だったようだ。

一穂

「ま、そう言うと思って、ひかげの分のチケットも取っておいたよ」いつも通りの、穏やか?な口調で告げる。

ひかげ

「よっしゃーっ!ありがとう!ありがとうございますー!」再び深々と土下座をするひかげ。だが、その姿を居間へ戻ってきたれんげに、思いっきり見られているのに気がついた。しばしの沈黙が流れる。

ひかげ

「……まぁ、チケット取ったんなら行ってやっても良いけどさぁー……」ナゼか土下座したまま強がるひかげ。

れんげ

「仏壇のトコまで全部聞こえてたん……」手にした饅頭を頬張りながら呆れるれんげ。姉の威厳も何もあったもんじゃなかった。

 

 と、まあ多少の曲折はあったものの、その後各自支度を整えて、無事に沖縄出発の日を迎えた。

空港内アナウンス

『8時35分発 沖縄行き135便は、まもなく搭乗手続きを開始致します。まだ手続きがお済みでないお客様は2番ゲートへとお越し下さい』空港に着いた一行だったが、蛍以外は誰も旅客機に乗った事がない。夏海に至っては物珍しさに辺りを見回して全く落ち着きがない。

仗助

「あんまキョロキョロすんな。みっともねえぞ」

夏海

「イヤー。ウチ飛行機初めてだし」

仗助

「俺だって旅客機は経験ねえよ」

小鞠

「あ。そういや仗助さんは乗り物運が悪いって、忍さんが言ってましたけど……」

「マジかよ……飛行機落ちたりしないだろうな?」

仗助

「心配要らねえっす。壊れても俺のスタンドで直せるっすよ」

れんげ

「いざとなればしのぶんがデッカい鳥に変身するん。みんな捕まれば良いのん」

「飛行機壊れたらそんな余裕もないと思うけど……」

小鞠

「てか、アレ(・・)は墜落したりとかは?」お察しだろうが、アレとはゲットマシンの事である。

仗助

「ああ、落ちた事ねえな。恐らくれんげか忍、それか2人共が乗り物運良いんだろうぜ。ま、忍はクジ運悪りぃけど」

「アンタまだ引っ張るの?それ……ん?コラ!そこのバカ2人!ハシャぐのも程々になさい!」相変わらずキョロキョロしている夏海とスマホで空港内の写真を撮りまくってるひかげ。

夏海

「空港……でか……」

ひかげ

「スゴい!空港!近未来!!自慢出来る!!」はぐれないように、その2人の首根っこを掴む忍。

「……全く。みっともないわね……れんちょんの方がよっぽど落ち着いてるじゃないのよ」

れんげ

「……早乙女研究所はもっと未来だったん。今更これぐらいじゃ驚かないん……」いつもの無表情で淡々と話すれんげ。仗助は飛行機の発着場にチラッと目をやる。

「アンタまでどうしたのよ?空港なんてそんなに珍しくもないでしょ?」

仗助

「イヤ。最近まで1800年前の世界に居たと思うとな……こうして空港とか見ちまうと、『ああ、現代に帰って来たんだ』なって……妙に感慨深く感じちまってよ」

れんげ

「そうだったんなー。蜀はウチらの村よりも、もっと田舎だったん」

「……田舎っていうか、昔だけど……」

一穂

「昔過ぎるだろ……極端だね君達。あ、搭乗手続き終わったよ。これから検問だって」

 

 飛行機に入り、夏海とひかげは益々浮き足立つ。

夏海

「やっぱテンション上がってきちゃった」

ひかげ

「こ、これで、とうとう私も飛行機に……」そんな2人に構わず、窓の外を眺めるれんげ。

れんげ

「自分で操縦しなくて良いって楽なんなー。景色とか余裕で見られるん」

「く、苦労したんだな。れんげ……」やがて飛行機がゆっくりと動き出す。さっきまでハイテンションだった夏海とひかげだが、夏海の一言でガクンと気落ちする。

夏海

「ほたるんが言ってたけど、雲の上まで飛ぶんでしょ?やっぱ雲の上って高いよね!?」

ひかげ

「そりゃそうでしょー。なんたって雲だよ!?」

夏海

「じゃあ、そこから墜落とかしたら助かるかなー?」

ひかげ

「あー、ムリムリ。そりゃ絶対ムリっしょ」途端に青褪める2人。そこへ追い打ちをかけるように非常用設備の案内がモニターに映し出された。

機内アナウンス

「緊急の場合は身を守る姿勢をとって下さい。酸素吸入器は……」案内が終わると、飛行機の車輪が回り、ゆっくりと助走をつける。

「お、動き出したな」

れんげ

「飛ぶん?飛ぶん?」

夏海

「さ、さっきのアナウンス想定してたよね。万が一想定してたよね」

ひかげ

「し……してた。万が一あるんじゃん……あ、そういえば!」

仗助

「お前らもか!」ひかげと夏海は乗り物運が悪いという仗助の方を見る。ふて腐れた仗助はソッポを向いて狸寝入りを決め込む。

 そんな2人と対照的に小鞠、蛍、このみ、忍はお菓子を食べたり、トランプで遊んだりと楽しんでいる。ただ忍はお菓子には手を付けない。

「お菓子?要らないわ」バレエをやっている忍。3度の食事では結構な大食いだが、間食はしない主義だった。

 

 結局特にトラブルもなく那覇空港に着いた。そこからはバスで移動する。窓から外を眺めるれんげは、美しい沖縄の海に感動していた。

れんげ

「……海真っ青なん!駄菓子屋も見てみるん!」

「おう。ホントだな」

ひかげ

「え、何なに?グミ真っ青?」後部座席のひかげが変な事を聞いてきた。

「海だ、う・み」

ひかげ

「あ~ダメだ。飛行機の気圧のせいで耳が……」

夏海

「ひか姉、耳が弱点?」

ひかげ

「え?イカエイ、ミミガーじゃこ天?何それ?今日の晩飯?」バスの中でもバカなやり取りを繰り広げる2人。

仗助

「このバス、ホテルに直行するのか?」

「イエ。一旦船に乗り換えるそうよ」

小鞠

「船っていっても10分ぐらいで着くそうです」

このみ

()っちゃんが雑誌で見つけてくれた民宿。素敵だったし、早く行きたいなぁ~」

 

~ここからしばし、皆様お好きな沖縄DVD または写真や絵、音楽を各自お楽しみ下さい。本作の元ネタ、『のんのんびより・バケーション』或いは原作コミック46話からもよろしければどうぞ~

 

一穂

「すいませーん。予約していた宮内ですけども……」一穂が民宿の戸を開けて挨拶すると、宿の従業員らしき中年女性に出迎えられた。

女性

「あ、メンソーレ。中へどうぞ」ゾロゾロと民宿へ入っていく一行。保護者代わりで最年長の一穂が宿帳にサインしている間に、女性は人を呼ぶ。

女性

「あおいー(⤴️)。お客様、お部屋に案内差し上げて」

??

「はーい」元気な返事と共にもう1人従業員が現れた。のだが……

??

「お暑いところお疲れ様です。お部屋、奥の方になりますので、ご案内しますね」そう言ってきたのはまだ中学生くらいの年端もいかない少女だった。

 

 

 

 

 

 

 

 




このあとがきでは原作コミックと劇場版アニメ、本作との違いを書いていきます。今回は前話の分を含みます。
・アニメでは夏休み後半の時期→原作では夏休みではあるが、細かい日にちは不明。本作では夏休み始め頃~中間ぐらい。
・原作はデパートに着いたところから始まる→一穂と楓がれんげ達と合流するくだりがある。本作も同じ。
・原作、アニメ共にデパートに向かう途中で卓を拾う→本作では仗助、忍と先に来ている。
・ティッシュを得たれんげと話すのは楓→仗助と忍。
・出発前の越谷家の様子は原作になし。
・空港での大騒ぎと、飛行機離陸時に夏海とひかげがビビる様子はアニメではダイジェクト化→原作をベースに本作では採用。
・沖縄に着いてから、原作ではレンタカーでホテルまで移動→アニメ、本作ではバスと船を乗り継いでいる。
・原作では一般的なホテル→アニメ、本作では民宿。おばさんと少女はアニメのみのキャラで本作にも登場。
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