ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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第25話恐怖のお姉ちゃん

 ~再び純一郎視点~

 紐尾とかいうのを追っ払ってくれたのは藤崎詩織さんといって忍の従姉妹らしい。紹介されて改めて挨拶する、陽ノ下さんと高坂は以前会っているそうで先日の修学旅行の話題とかで盛り上がっていた。

 その後の試合だが結局俺も二回戦で敗北して昼休みを待たずして仲良しグループ全員で連れだって帰宅するハメになった、来年度はせめて県代表くらいは目指したいモノだな。ところで例の紐尾や忍のヤツが偉く怯えていた藤崎さんのお姉さんとはどんな人物なんだろう?スゴく気になる…。

 

 ~紐尾結奈視点~

 ハァハァ、ここまで逃げれば大丈夫ね。それにしても忌々しい!あの藤崎沙織が会場にいるとは計算外ね、あの女に見つかったらどんな目に遭わされるか分かったモンじゃないわ。

 

 ~結奈の回想シーン~

 そもそも去年私が科学部に入部した頃、あの女はたまたまOGとして見学にきていたのよ。そこで出会ったのが悲劇の始まりだったわ、当時私が何年もかけて心血を注いで開発した世界征服ロボをの手でわずか3分足らず、しかもドライバー一本で改造されて社会奉仕ロボに仕立てあげられた。市内の清掃や子供や年寄りが青信号を渡るのを手伝う様子に私の野望は木っ端微塵に砕かれたのよ、しかも私を見かけるやいなやいきなり抱きついてヘラヘラと笑いながらこう言ってきた。

 「結奈ちゃんがベースになるロボ作っておいてくれて良かったよ~。ホラ、みんなのお役にたってるよぉ」全く、鬱陶しいったらありゃしない。最早役立たずなロボはその夜、人知れず破壊した。それにあの女の過剰なスキンシップにはホントに腹が立つから私は毒入りの香水瓶をいつも隠し持ってる、今度抱きついてきたらあの女の顔に散布してやるつもりよ。

 頭にきたのはそれだけじゃないわ。摂取すれば無差別に殺戮行為を起こす、正に夢の秘薬を完成させた私は実験の為に動物園に行った日の事よ。

 一匹のコアラに薬を飲ませるのに成功したわ、中々に不敵な目をしている。まるで歴戦の殺し屋のようね、準備も整ったところで誰か手頃な人間を襲わせようとしたら藤崎姉が目の前にいた。

 「行きなさい、殺人コアラ!」コアラは鋭い爪を掲げて藤崎姉に突進する。フフッ、見てなさい。これで前回の恨みを晴らせるわ、しかし

 「ハーイ、コアラちゃ~ん❤いい子でちゅねぇ」いとも簡単にコアラを抱き止めるとその腹部をモフモフし始めた。コアラは触られて余程気持ちいいのかすっかり戦意喪失してしまい人が、もといコアラが変わったように鋭い目付きはすっかり人に媚びるモノになってしまっていた。

 「お姉ちゃん、コアラを勝手に檻から出しちゃダメじゃない」私と同級生の藤崎妹が姉を嗜めている。

 「違うのよ詩織ちゃん、この子自分で出てきちゃったみたいなの」

 「ホントに?まあどちらにせよ、飼育員の方を呼んで檻に戻してもらいましょ」

 「え~っ、可愛いでしょ。ウチの子にしちゃダメ?」

 「いくら可愛くてもコアラを一般家庭で飼うのは法律で禁止されてるのよ、我が儘言わないの!」妹に襟首を掴まれ引きずられて動物園を去っていく藤崎姉。

 ~回想シーン終わり~

 とにかくいつか恨みは晴らすわ。それにいつかあの女は私の野望の邪魔になる、藤崎沙織!覚えてらっしゃい‼

 

 

 

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