ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです 作:越後屋大輔
匠が高坂を逆恨みして佐倉さんとの仲を引き裂こうなんてフザけた事を考えていると知ったあちし。まずはあいつがどうでるか、お手並み拝見といきますか。
その後、何日もおかしな様子は見せなかった匠だけどある日の放課後に行動を起こしたわ。こっそり後をつけるとこの辺じゃ有名なゲーセンに入る、他校生同士の交流場所にも利用されているスポットよ。さてどう懲らしめてやろうかと思案していると顔の右側を蚊に刺された、追っ払うつもりで叩いたら妙案が浮かんだわ。匠のヤツ、みてらっしゃい!
~匠視点~
俺の作戦はこうだ、まず高坂が他の女子とふたまたをかけていると佐倉さんに思わせる。そのお相手をゲーセンに探しにきた。その辺のコギャルでいっか、あの手の娘は金を幾らか払えば理由も深く追求はしないだろう。当日、佐倉さんの目の前で高坂を適当に誘惑させて本人を連れて現場を押さえれば作戦成功だ。ざまあみろ、高坂め。
今日の二人はデートの為、高坂が佐倉さんの家まで迎えにくるのは調べてある。俺は素知らぬ振りをして佐倉さんの家にやってきた、雇ったコギャルはすぐそばに待機させている。
「後はここぞってタイミングでかち合わせれば二人は破局♪グフフフ…」ドン!な、何だ?何かがぶつかってきた!
「ゴッドパァーンチ!」
「ゴッドキッーク!」
「ゴッドビーム!」何すんだ!こいつらどこのガキだ?
「みんな、止めなさい!坂城君、弟達がゴメンなさい」佐倉さんの弟?だったら怒るに怒れないな。
「姉ちゃん、こいつ弱い!」
「すぐに倒れるぅ。賢お兄ちゃんがいい!」
「賢お兄ちゃん強くてカッコいいもんね」好き勝手抜かしやがって、クソガキ共が。体中あちこち痛い、俺はそれでもなんとか堪えて平静を装おう。
「高坂君はこの子達ともよく遊んでくれるの。だからすっかり懐いちゃって」外堀から埋めるとはヤツも中々やるな、しかしそろそろ時間だ。
「あっいっけなーい、ゴメンね私これから出掛けるの」目いっぱいお洒落している佐倉さん、ハイハイわかってますよー。
「そう?じゃ俺はこれで」今だっ!ってアレ?
「じゃ藤崎。俺、用があるから」
「オウ、またな高坂」何で忍がここにいるんだ?あのコギャルはどうした?肝心な時に現れなくちゃ意味ないだろ!
「「「ゴォォォッド・トォリィプルゥー・ドリィール!」」」あっオイ、クソガキ共!止~め~ろぉ~‼
~高坂賢視点~
今日はデートの日。佐倉さんと彼女の家で待ち合わせている、前回行った時は弟達の『ゴッドリラー』ごっこに付き合わされたが俺はああいうの嫌いじゃない。むしろ毎回TVも観てるし、ゲームも持ってるからな。
近くまでくると藤崎に出くわした、たまたま通りすがりだというので佐倉さんの家に着くまで男同士の下らない世間話をしながら歩く。玄関の前で藤崎は踵を返す、そこからナゼかボロボロになった坂城が青い顔で飛び出してきた。
~忍視点~
「10分くらいで3000円のバイトしないか?」コギャル数人のグループに話しかけている匠を発見。コギャル達の反応は
「ちょ~怪し~」
「胡散臭っ、そんなのイヤ~」断っていたわ、見掛けによらず割とまともな娘達ね。あちしは別のコギャルに化けると
「ねぇ、その話ってマジぃ?」匠に接触した。打ち合わせをするからと入ったサ店で予想通りの内容を聞いたあちし、決行は次の日曜日らしいわ。
匠の指示通りに佐倉さんの家の近くにスタンバイする、言う事聞くのはここまでよ。あのバカが佐倉さん家に入った時点で元のあちしに戻る、逆方向からやってきた高坂に通りすがりだといって歩きながらごく普通に会話を交わす。高坂と別れてから曲がり角で蚊に化けてその場を去ったわ、これで匠の当面の目的は失敗ね。
翌日学校で純からこんな話を聞かされた。
「なあ忍。知ってるか?匠のヤツ、骨折で入院したってさ」ヘェそうなの?何があったのかしら?