ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです 作:越後屋大輔
忍達が卒業した年にお見合いの話を持ち込まれた麻生華澄。第一印象は悪くなく、その後もデートを重ねながら少しずつ人柄を知りやがて結婚、三人の子宝にも恵まれ幸せであった。
ある年のお正月、夫と子供達を連れて久し振りに陽ノ下家を訪ねた、光の母が玄関に出てきて応対する。
「まあまあ、華澄ちゃんご無沙汰ね。オチビちゃん達も大きくなって」テンプレな出迎えをする光母、子供達は無遠慮にドタバタ足音を立てて家の中に転がり込む。
「ちょっ!みんなお行儀よくしなさい!すみません、新年早々煩くて」
「い~のよぉ、子供は元気が一番だわ」
家では光と忍が先に訪れていた、この二人は昨年入籍したばかりである。
「「明けましておめでとうございます。お久し振りです、華澄さん」」揃って挨拶する新婚夫婦、華澄も笑顔で返す。
「明けましておめでとう!それと二人も結婚おめでとう」
「「ありがとうございます」」照れながら礼を述べる、その間に光の母が入ってきて
「華澄ちゃんトコの子はホント可愛いわね、私も早く孫の顔がみたいわ」俯いてしまった二人。
「お、お母さんってばもう!まだ式も挙げてないのに」
「そ、そうね。来月辺り視野に入れてるけど」
「それでだな、忍君」ここまでだんまりを決め込んでいた光の父が急に口を開く。
「ハ、ハイ!」心臓が跳ね上がりそうなくらい緊張した忍が返事をすると
「イヤ、やっぱりいい」そう告げると再び黙ってしまった。
(やっぱりこの口調よね、幸い昔から家族ぐるみの付き合いだから拒まれはしなかったけど。父親にとって娘婿の存在なんてただでさえ面白くないのにましてそれがオカマなら尚更だわ)忍はそう解釈した、いつか言及されるだろうがその覚悟はもうできている。
そこに電話が鳴った、光の母が受話器をとる。
「ハイ、もしもし?えっ、ホント?キャーッ!それで?ウンウン」何やら盛り上がっている様子、戻ってきた母に光は聞く。
「電話、誰からだったの?」
「忍ちゃんのお母さん」
「母が?それならあち…僕が」
「いいのよ、趣味の話題だったから。私達が応援しているBL作家の新刊が出るらしいの」家族とその場にいた全員せーのでズッコケた。
「忍君、もれなくこんな姑がついてくるのだが…」光の父が申し訳なさそうに忍の肩に手を置く。
「いいえ、母で慣れてますから」脱力して答える忍。
「おばさん達、昔からその手のモノが好きなのよね」ため息混じりで呟く華澄、ともあれ、場の雰囲気は逆に和やかになる。
玄関のチャイムが鳴らされる、誰かが新年の挨拶に訪れたらしい。
「私でるね」光が客を出迎える、やってきたのは寿美幸だった。
「にゃ~新年明けましておめでとう」相変わらずのハイテンションである。
「あーそういえば、藤ぴーとヒカリン結婚したんだよねぇ。おめでとうぉ」
「あ、ありがとう。式はまだだけど」
「日取りが決まったら連絡してねぇ。美幸ぃ、何があっても絶対出席するからね~」
「ウ、ウン。とにかく上がって」
「お邪魔しま~す。あー、華澄先生だぁ!お久し振りで~す。明けましてぇおめでとうございま~す」
「アラ、明けましておめでとう。寿さんも新年のご挨拶に?」
「は~い。後で~琴にゃんやコーチン達も来るそうで~す」
「まあ、おせち足りるかしら?あとお雑煮のお餅も!」光母はあたふたしている。
「A Happy New year!片桐彩子、日本へ帰国したわよぉ」
「あっけましてオメデト、朝日奈夕子ただ今参上!」
「白雪美帆です。新年明けましておめでとうございます、本年も宜しくお願いいたします」
「明けましておめでとう、ねこや特製おせちの差し入れだよっ」かつての同級生達が続々と集まってきた。
「今年は賑やかになったわね」華澄が光に囁いた。一方忍は
「何でこの家に集まったのよ?勝手に新年会始めないでちょーだい!」
「イヤイヤ、忍君。我々は一向に構わんよ」
「そーよ忍ちゃん。ここ数年、お正月は亭主と二人っきりで味気なかったの、だからおばさん、アラやだ(照)お