ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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きんいろメモリアル

 大学生の陽ノ下光は教育実習で県立もえぎ高校にきていた。

 「それでは久世橋先生について下さい」校長に言われ一見堅物そうな女教師と一緒に2ーAの教室に入る。

 「皆さん、お早うございます。今日から教育実習生がいらっしゃってます、陽ノ下さん。生徒達にご挨拶を」

 「えっと、陽ノ下光です」途端絶叫する男子生徒達とそれを冷めた目で見る女子生徒達。

 「「「「ウォーッ!可愛い‼」」」」

  「「「「美人教師キターッ‼」」」」

 「何あれ?」

 「ホント男子ってバカ…」

 「静かに!」大声をあげて生徒達を諌める久世橋先生、生徒一同ビクッとなる。

 「ハーイッ、質問デース!」留学生なのか外国人らしき女子生徒が何の前ぶりもなく手を上げる。

 「九条さん!今はHRですよ、質問は後になさい!」久世橋先生に怒られる。名前から察するに日本とのハーフのようだ、二人の顔を交互に見合せ愛想笑いを振り撒く光だった。

 

 体育の時間になり、光は女子の点呼を任された。名簿と照らし合わせながら一人ずつ名前を呼んでいくと

 「~さん、大宮忍さん?」意図せず疑問形になり相手を困らせてしまった、慌ててその場を取り繕う光。

 「え、先生私の名前変ですか?」

 「ゴ、ゴメンね。何でもないの」それ以外は大した事もなく授業は滞りなく終了した。

 

 実習期間中の休日、光は忍とデートしていた。勿論、藤崎忍の方である。

 「光ちゃん、教育実習はどう?」

 「う~ん、ある意味想像していた通りかな。忍ちゃんは卒論進んでる?」恋人同士になってから光は再び忍をちゃん付けで呼ぶようになっていた。

 「かなりシンどいわね。ま、これさえ終われば後が楽だけどね」大学生カップルならではの会話が続く、その二人の近くをもえぎ高校の仲良しグループが通りがかる。

 「シノ、陽ノ下先生ってどう思う?」

 「私は好きですよ。美人だし、優しいし」

 「私も好きだよ。明るくて生徒思いな、いい先生だよね」

 「私、将来ああいう女性になりたいわ」

 「アーッ、噂をすれば陽ノ下先生デース」この前久世橋先生に叱られていたハーフの金髪女子に見つかった、この娘達は他にイギリスからの留学生、アリス・カータレットにツインテの小路綾、元気娘の猪熊陽子、おかっぱで天然の大宮忍の五人、彼女達は大抵この面子で一緒にいる事が多い。

 「先生、その人彼氏ですかぁ?」陽子が無邪気に聞いてくる。

 「か、彼氏?!」ナゼか綾が真っ赤になって陽子に突っ込まれる。

 「うん、高校生の頃から付き合ってるの」正式に付き合いだしたのは高校の卒業式の後からだが、その年の四月一日までは法律上高校生だったので嘘はついてない。

 「よろしく、藤崎忍よ」自己紹介した途端大宮忍以外の娘達が大爆笑する。

 「先生の彼氏、しかもオカマと同じ名前…」顔の上半分を青くして落ち込む大宮忍を焦りながら慰める一同。

 「おかしくないよ、シノ」

 「ホラ、『忍』って男女どっちにも使える名前だし」

 「いっそ名前を『大宮シノ』にしちゃえばいいじゃん」

 「何であちしは誰も慰めてくれない訳?」少しむくれる藤崎忍だったが

 「じゃあ私が慰めてあげよっか❤?」光がからかい半分に言うと

 「べ、別にそんなつもりじゃ…、だいいち生徒の前で語弊があるわよ!」照れながら藤崎忍はこう反論した。

 「大丈夫。この娘達今高二だし、私が教職に就く頃は卒業しているから」しれっと言ってのける光に

 「ホントにそれでいいのかしら?」脱力する忍だった。

 

 それから数日後、光はもえぎ高校を去っていき次の実習先の学校に向かう準備を始めた。今度は小学校を訪れるそうだが一体どこへ行くのか、それはまた次回以降。

 

  

 

 

 

 

 

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