ボンクレーが『ときメモ2』の世界に転生したようです   作:越後屋大輔

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今回はこの人がヒロインです。


恋する木戸川君だゾ

 学生時代から万丈に何一つ勝てなかった木戸川、勉強もスポーツも毎回一位を取るのは万丈でどんなに頑張っても木戸川は最高で二位止まりだった。一度でもいいから万丈に勝てないモノかとあれこれ模索していたところに電話が鳴る、こともあろうか相手は万丈だった。

 「やあ木戸川、久し振りだな」

 「万丈、今更お前が俺に何の用だ?」やや苛立って応対する木戸川にこの旧友は意外な話を持ちかけた。

 「古式不動産は知っているな」

 「ああ、国内屈指の大企業だろ。それがどうした?」

 「そこのご令嬢に会ってみる気はないか?」

 

 万丈がこんな事を言い出したのには訳がある。先だって古式ゆかりと伊集院レイ、双方の父がビジネス談義をする運びとなり対面する事になった。

 仕事の件はトントン拍子に進み、二人の話題はプライベートな話に移行した。

 「ウチのゆかりも適齢期ですからなぁ、そろそろいい相手が見つかるといいのですが、こればかりは何とも」

 「実はウチのレイもあの破嵐万丈君に熱を上げてまして。私は彼に不満はないが、いかんせん我が娘にはライバルが多くて」

 「いやはや、お互い娘には手を焼かされますな」

 「しかし、そちらは出会いもないようですな。未来の婿どのにめぼしい若者を紹介させましょう」とおっさん達が一方的に話を進め万丈のツテを頼ったのである。

 

 木戸川は万丈に指定された場所へ出掛けていった。そこではこの日、伊集院財閥傘下の企業で慰労会が開催されていた。普通に見合いの席を設けるよりこの方が緊張感もなく互いに話し易くもなるだろう、という万丈なりの配慮だった。

 

 「さて、古式の令嬢はどちらかな?オイそこの君!」木戸川は古式ゆかりと面識がない為、パーティーの出席者の誰かに尋ねようと一番声をかけ易そうな小さい子供をえらんだ。

 「えー、何々?ナンパ?オラってそんなに魅力的ぃ?」ズッコケる木戸川、二人の元に万丈が近づく。

 「来てくれて感謝するよ、木戸川」

 「万丈か。フッ、とりあえずお前の顔を立ててやっただけだ」ぶっきらぼうに返事をする木戸川をさっきの少年が膨れっ面で見上げている。

 「万丈お兄さん、こいつ何か生意気だゾ」

 「生意気も何もこいつは僕の友人だよ、しんのすけ君」しんのすけとかいう子供を万丈が宥める、そんな彼らに駆け寄る女性がいた。

 「破嵐さん、お待たせ致しました。まあ、しんのすけさんもご一緒なんですか?」

 「ホッホーイ、ゆかりんおねいさ~ん」木戸川の時とは売って変わって上機嫌のしんのすけ。

 「やあ、ゆかりさん。ちょうどいい、僕の友人木戸川を紹介します。木戸川、こちらが先日話した古式不動産のご令嬢だ」

 「初めまして。古式ゆかりと申します」

 「どうも、木戸川です」

 「じゃ、僕達はこれで失礼しよう。行こうか、しんのすけ君」

 「え~、オラもっとゆかりんおねいさんとお話ししたいゾ」

 「あっちには他の招待客もいる、当然美女も大勢来ているが?」

 「じゃそーゆーことで」万丈に説得?されて手のひらを返してその場を去るしんのすけ、木戸川は呆気にとられてしまった。

 

 ゆかりと二人っきりになりお互いの趣味や家族の事等の会話をする、彼女の話し方は極めてスローペースだったが木戸川は大して気にならなかった。

 「テニスを嗜んでいらっしゃるのですか。イヤ偶然だなぁ、僕も好きでして。万丈君には勝てませんが」

 「あの方は特別でございます。(わたくし)破嵐さんのような…チートとおっしゃいましたか?そういう殿方は些か好みではございません」

 「ハッ!そ。そうですか、それはそれは…(万丈を好きにならない女性がいるなんて。ああ、彼女こそが俺の天使(エンジェル)だ!)」この機会を逃さぬよう後日、再び会う約束をゆかりにとりつける木戸川、ようやく彼の人生に陽の目を見る時がやってきたようだ。




本家ダイターン3ではメガノイドになって万丈と闘う木戸川ですがこちらでは普通の人間のままです。
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