その日ニビジムに来た挑戦者。
俺は彼女を忘れることがないだろう。
……そう。
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ニビジムの中は常に砂嵐を起こしている。
その過酷な環境はチャレンジャーの力をより引き出すことになり、ジムにとってもエキスパートタイプの萌えもんに対して良い結果をもたらすことになるからだ。
そんな砂嵐の中、一人の少女がやって来た。
白い帽子、腰ほどまである茶髪、水色のノースリーブに赤のミニスカート、黄色いトレーナーバッグ。
ごくごく普通の少女はしかし、ジムトレーナーである少年を軽く蹴散らしていた。
ここのジムトレーナーだって、並みのトレーナーではない。
……中々に楽しめそうだ。
「よくきたな!」
俺は台の上から話し掛ける。
「俺はニビ萌えもんジム、リーダーのタケシ!」
「……………」
反応は無し、か。
だが、緊張しすぎている、というわけでもなさそうだ。
単に本人の気質なのだろうか?
「俺の硬い意思は俺の萌えもんにもあらわれる!」
トレーナーの思いが、想いが、念いが全て萌えもんにあらわれる。これは間違いない。
だから俺はブリーダーを志してもいるのだ。
俺の思いを、意志を、注ぎ込んで育てる、そんなブリーダーになりたくて。
「そう!使うのはいわタイプの萌えもんばかりだ!」
トレーナーを見極めるためにエキスパートタイプを持つ。ジムリーダーとしてはあたりまえなのだが…少々強引ではないだろうか…?
眼前のチャレンジャーを見ると、闘志で滾った目で此方をしっかりと見据えている。
………良い目だ。
「ふはは!負けると判ってかかってくるか!
萌えもんトレーナーの性だな…良いだろう!」
____かかってこい!
「これより、ジムリーダー、タケシと、マサラタウンのリーフによる公式ジムバトルを行います!
なお、リーフは既に1個のジムバッジを有しています!」
……なるほど。
ならば、最近くみ上げたこのメンバーでいっても問題ないだろう。
少々二つ目の試練にしては厳しめではあるが…これくらい、乗り越えて見せろよ?
「リーダーは6体使用、回復は4回まで有り。
トレーナーは6体使用可能、回復は無しです!」
審判によるルールの説明が、行われる。
そう、このルールはチャレンジャー不利なのだ。
リーダーという試練を乗り越えるために財力で押し通す、というのではいずれ無理がきてしまう、ということでこの間改訂されたのだ。
「それでは!」
「バトル、スタート!」
「行ってこい!トリデプス!」
「お願いします、がいあ。」
『もちろんなのです!』
『…ふぅ…!』
こちらがだしたのは黒髪に黄色のふんわりとしたスカート、頭に何かが生えた萌えもん…トリデプスだ。
『はがね』『いわ』の二つのタイプを持っていて耐性も多い。そして『ぼうぎょ』がとても高く、苦手な『じめん』『かくとう』相手でも生半可な攻撃ではびくともしない、チャレンジャーを試すにはかなり適した萌えもんだ。
対してチャレンジャーが出してきたのはトゲを思わせる茶髪に長い爪を付けた萌えもん…サンドパンだ。
チャレンジャーはニックネームとして『がいあ』と付けているらしい。遥か遠くでの大地母神の名前だったか?
サンドパンは『じめん』の単タイプで、多様なタイプの物理技と、高い『ぼうぎょ』が武器の萌えもんで、いわタイプ相手では相当な強さを発揮する。
……どうやら相応に対策はしているようだ。
______だが、甘いっ!
「トリデプス!いくぞ!」
“ ふ ぶ き ”
『とぅやぁーっ!』
ふぶき。氷タイプ特殊攻撃技で、威力は120。
無数にある技の中でもトップクラスの火力を誇る大技で、いわタイプに対して弱点となるじめん、くさの萌えもんの弱点を突くことが出来る。トリデプスは『とくこう』の類いが得意ではない萌えもんだが、ろくに育ってない相手ならこれで終わりとなる。
……さぁ、どうなる?
「…がいあ。」
『…問題ない。』
“ つ る ぎ の ま い ”
「ほぅ、避けたか!幸運だな!だがそれがいつまで続くかな!?」
なかなかに育てられているようで、こちらの攻撃に対してもしっかりと反応し、つるぎのまいの軽やかなステップで避けている。
「……がいあ。」
『………!』
“ つ る ぎ の ま い ”
そのまま勇猛なる戦士の舞を続けるサンドパンと、チャレンジャー。作戦だろう。実際にこれは俺に対してかなり有効だ。
だからこそ挑発する。
「ははは!舞ってばかりか!トリデプス!」
『はいっ!』
“ ふ ぶ き ”
二度目の極寒の暴風がサンドパンを襲う。
先ほどは避けられてしまったが、今回はきちんと当てた。
さて、どうだろうか?
「…っ!?…大丈夫?」
『無問題…!』
削れていても1/3、といったところか…
よく育てられているようだ。ここからだと二手掛かってしまう。
そして、ここまでチャレンジャーが指示をしていた“つるぎのまい”。萌えもんの攻撃力を二段階上昇させる技で、最終まで積み上げられると被ダメージは4倍になってしまう。
これ以上積み上げられると…相手全ての攻撃が一撃必殺、こちらは耐えることができないだろう。
しかし、サンドパンがこれ以上攻撃を喰らうとチャレンジャーとしては困るはずで、これくらいで決着を決めに掛かるか…トレーナーの手腕が試されるところだ。
さあ、どうする、チャレンジャー?
「がいあ。」
『ん…!』
“ つ る ぎ の ま い ”
___お見事っ!
「トリデプス!ここで落とさなきゃまずいぞ!」
『はいっ!』
「いけるなっ!?」
『はいっ!はあぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!』
“ ふ ぶ き ”
三度目の吹雪。
これ次第で、戦局は大きく向こうに傾く。
トリデプスは全力を出した。
そして。サンドパンは。
「……がいあ。」
『……ん。』
“ ア ー ス ク ェ イ ク ”
動くか_!!
「トリデプス!!」
『……すいません、あとは、まかせ、ます…』
「トリデプス!戦闘不能!」
アースクェイク、じめんタイプ物理技。
威力は90で…地面を揺らすのではなく、大地のエネルギーを振動として相手にたたき込む技。
これをフィニッシュに持ってくることがわかっただけでも大きな収穫だ。
トリデプス…お疲れ様。
相手の動きは判った。ここで止めなければ大分まずい相手であることも。
相手はサンドパン。素早さはそこそこ。
こちらとの相性は悪いしよく育てられてもいる。
トレーナーの手腕で攻撃力が超強化されてもいる。
……だが、お前の方が早い。
やってくれるな?
「任せた!カブトプス!」
『ふぅ…やるときゃやる、さね…!』
カブトプス。
両手に鋭い刃を付けていて、砂色の髪、砂色の萌えもんのバトルコスチュームをした萌えもんだ。
タイプは『いわ』『みず』…サンドパンに対して有利なタイプだ。素早さもサンドパンより上。
恐らくだがサンドパンに対抗手段はないはず。
ここで失うのは惜しいはずだ…が……
変えては____こない!!!?
だが、なら、問題ない、はずだ…!
「カブトプス、きめてやれ! 」
『任せなぁっ!』
“ た き の ぼ り ”
たきのぼり、水タイプ物理技、威力85。
水を纏いながら相手を下から突き上げる技だ。
相手のHPは半分を下回っている…
確実に勝てるはずだ。
だが、なんだ?
なんだ、この胸騒ぎは……?
そう思ううちにカブトプスは接近していく。
___そして、チャレンジャーの口元が動いた。
「……がいあ。」
『……はぁっ!』
サンドパンがかけ声と共に視界から消え…カブトプスを挟んで反対側へ移動した。
………一体、何が…?
そして。
「何をしたか判らんが…
_____________カブトプス?」
カブトプスが、崩れ落ちた。
「んな っ !?」
『……っ!!すまねぇマスター、なんにも…』
「カブトプス、戦闘不能!」
“ い あ い ぎ り ”
秘伝技のひとつで、構えを持って相手を切りつける斬撃技。道に生えている鬱陶しい木を斬るのに使うが…
威力40 くさタイプ 優先度+1の先制技だ。
カブトプスに対して大弱点、こちらが攻撃を当てるまもなくやられてしまった。
____予想外だ。本当によく対策されている。
ここから対応できる手持ちはもう…?
………いや!まだ可能性はある……!
「頼む!プテラ!」
『任せろぉっ!』
プテラ、化石萌えもん。
『いわ』『ドラゴン』タイプという珍しいタイプで、特性は反動を受けない『いしあたま』。
灰色のショートの髪と紫の綺麗な翼を持ち__全萌えもんの中でもトップクラスのスピードをもつ。
サンドパンよりも早く、『いあいぎり』でも落ちることのないお前なら__!
「プテラ!全力で決めろ!!!」
『うぉぉぉおおおおらああぁぁぁぁぁあ!!』
“ も ろ は の ず つ き ”
さすがにこれなら…!
威力150という凄まじい火力が地面を削って
砂埃が巻き上がり____
しかし。
「よし…!
______________なにっ!?」
いない?
『後方、注意。』
“ ア ー ス ク ェ イ ク ”
「はぁっ!?」
『へっ…やるじゃねぇか、避けるなん、て…
悪ぃマスター、後は任せ、た………………』
「プテラ!戦闘不能!!」
まさか、アレを避けるとは…
……凄まじい、な。
ここから勝てる目は薄い…嫌、殆ど無いが…
「勝ち目がないと判って挑む、トレーナーの性。」
俺はジムリーダー。
トレーナー達の憧れとして。
「諦めるわけには…いかないなぁ!」
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「完敗だ。キミを見くびっていたようだな。
そのサンドパン、本当によく鍛えられている。
俺に勝った証として、リーグ公認、グレーバッジを授けよう。持っているだけでキミの萌えもんとの繋がりが増して_強くなる。」
最終的にゴローニャまで出して、勝つことは出来なかった。
あの後は一方的にサンドパンの素早さで“アースクェイク”をたたき込まれて_惨敗さ。
だが、俺はジムリーダーとして、新人トレーナーにアドバイスをしなければならないだろうな。
「この広い世界ではいろんなやつが萌えもんでバトルを繰り広げているが…きみには萌えもんトレーナーの才能があるようだ!」
紛れもない本心だ。
この少女は_リーフはとても才能がある。
「そうだ、これを渡しておこう。
中身は技マシンNo.39、がんせきふうじだ。
キミならつかいこなせるはずだ。」
全く…嫉妬するよ。
俺もブリーダーとして旅に出ようか。
「ありがとうございます。
次戦うときは、お互い、本気で。」
「_______あぁ、そうだな!」
……はは、これはやられたな。
あぁ、ならば、俺は待っていよう。
一人のトレーナーとして。
◇◇◇◇◇◇◇
今日このジムに来たトレーナー、リーフ。
彼女は今回なんと『サンドパン』だけでこのジムに来ていたらしい__なんとまぁ、強い自信…信頼か。
彼女に言われたとおり、取り敢えずは本気で戦う準備を整えよう。
だが__そうだな。
次戦うときはこんなジムではなく。
“ともしびおんせん”なんてどうだろう。
ともしびおんせんでのタケシ戦は楽しかったなぁ…
と、こんな感じで単騎でタケシは倒しました。
いやまじで。
第三ジム タケシ
つよくて かたい いしのおとこ
条件:常に砂嵐
かいふくのくすりx4
1:トリデプスLv30
・ふぶき ・ラスターカノン
・がんせきふうじ・???
2:カブトプスLv31
・たきのぼり ・ストーンエッジ
・つるぎのまい ・???
3:プテラLv31
・もろはのずつき・ブレイブバード
・じしん ・???
特性:いしあたま タイプ:岩竜
4:ラムパルドLv30
・もろはのずつき・じしん
・だいもんじ ・なみのり
5:アーマルドLv32
・ストーンエッジ・シザークロス
・??? ・???
6:ゴローニャLv34
・ストーンエッジ・がんせきふうじ
・ほのおのパンチ・じしん
なんだこの地獄()
これまともにやったら大変ですよね。
というか試合展開まじで作品通りなんですよねこれ…いやほんともうしわけない。
あ、今は50連戦終えてアルセウス厳選中です。