「行くよ楓」
「はい、お嬢様」
今日はお嬢様の大学行きを決める大切な面接の日。学校へ着くと私とお嬢様は気を引き締め治し校長室のドアをノックした。
コンコンコン
「失礼します月村です」
「どうぞ」
中から恐らく校長先生だと思われる声がしてそれに応じるように私達は校長室へと入った。
校長室へは初めて入ったが中にはどこかの部活が好成績を収めたトロフィーなどが飾ってあった。
「座って、立ちながらじゃ話もできないわ」
「あ、すみません」
聖チェリチョウ学院の校長先生は28歳と若い女の人でとにかく厳しいって言うのが学生達の中で噂になっていた。
「あんまり時間がないから本題に入りたいんだけどいいかしら?」
「はい、大丈夫です」
お嬢様が緊張気味に返答する。
「それでだけど……やっぱり大学に行ってもらうのはダメなの?誇りに思うことだと私は思うんだけれど。普通の学生は飛び級なんて滅多に出来ないわよ?」
「確かに立派な事なんだと思います。でも私はメイドの楓を置いてまで1人で進級なんてするつもりはありません。校長先生前に言ってましたよね?メイドはいついかなる時も従者のそばに居ると。それを破ることになりますが?」
「た、確かにそれは言ったわ。でも大学よ!?進級に苦労する子だっているんだから学院代表として入学式で堂々挨拶だって出来るのよ!?」
「なんかわかっちゃいました。先生、大学にいい顔見せたいだけなのでは?私が校長してる代で特待生が出ました!って。普通生徒が飛び級拒否してここまでがんなに拒否する教師いませんよ」
「そ、そんなこと!私はただあなたのためを思って!」
「思ってるならメイドといや、楓と離れたくないって言ってるのを強行するのはおかしいでしょ?違う?」
「くっ……」
これ以上は校長先生が可哀想に見えてきて私は仲裁に入った。
「お嬢様、これ以上はもういいかと」
「そーね、そんなに大学に行って欲しいなら条件があるわ」
「なによ……」
「どんな手を使ってでも楓を大学に進級させること。期限は一週間。これが出来なければ私は飛び級なんて絶対しない。話はこれで終わりでいいですよね先生?それでは失礼します。行くわよ楓」
「ちょ!ちょっとお嬢様!あ、あのすみません!失礼しました!」
校長室から出る時に見た校長先生の表情はとても悔しそうな顔をしていた。それはそうだろうもう20を超えたいい大人が生徒に丸め込まれたのだから……しかも最後には条件までつけられてしまってはメンツが丸潰れだろうなと私は思った。