エレナさんごめんなさい(´>ω∂`)
「それで、何で月村さんと橘さんはここにいるんですか?」
「ええと……」
私達は盗み聞きがバレて今は変装していたメガネも取りお母さんと校長先生を対面に置いて事情聴取をされていた。だって校長先生が突拍子な事言うんだもんそりゃ驚いて声も出るよ……
「もー、楓が大きな声出すからバレちゃったじゃない」
「それは、校長先生がいきなりびっくりする事言うんだもん仕方ないじゃん!その後お姉ちゃんだって大きな声出したしおあいこだよ!」
「ん?お姉ちゃん?今橘さん、月村さんの事をお姉ちゃんと呼びませんでした?姉妹じゃありませんよね?」
しまった……いつもの癖でお嬢様と言わずにお姉ちゃんと言ってしまった。
「ええと……そのこれには色々ありまして」
私に変わりお嬢様が慌てた様子を隠せずに口を開く。
「あー、佳奈さん、私が説明しますね。エレナと楓は小さい時からの幼馴染なんですよ。それで小さい時はお互いに姉妹だと思っていたみたいで時々それが抜けてないんですよ。ね?楓」
「あーはい!すみません驚かせてしまって」
お母さんナイスフォロー!まぁそれでも十分に恥ずかしいけど……
「そういう事だったのね。びっくりしたわよ。まぁその事は置いといて……付いてきたのはお母さんが私に何か言われるんじゃないか?って心配になったから?まぁ学校での私の性格考えたらそう思うのは仕方ないかもしれないけど……でも橘さんのお母さんに何か言うつもりとかはないわよ。ただあまり学生生活してる橘さんの事を、お知りになってないと思ったから、少しご飯のついでにお話しようかな、って思っただけだから気にしないで」
気にしないで、って言う時の顔は、いつも見ている校長先生の顔とは、180°違う優しい笑顔で少しドキッとしてしまった。こんな顔出来るなら日頃からその笑顔で対応すればいいのに……
「そーだったんですね、それではお嬢様私達はこの辺で失礼しましょうか?」
はぁ危なかった……お屋敷戻ってゆっくりしよっと。お嬢様何してるんですか早く立って下さいよ……なんて心の中で思っていたのだが……
「何言ってんのよ楓。面白いのはここからじゃない。校長先生、紅葉さんに一目惚れしましたよね?だからこのお食事で上手く行けば友達になってあわよくば……なんて考えてませんでした?」
ちょっとお嬢様!?せっかくお母さんが逃げるチャンスくれたのになんて事してるんですか!?
「んな!?べ、別にそんな事思ってないわよ!」
「そうですか、それにしてはお顔が真っ赤ですしさっきの告白まがいの言葉はなんなんですか?」
ニヤニヤしながら校長先生に詰め寄るお嬢様の顔は悪魔そのものだった。人の恋愛話とか大好きなんだろうなぁお嬢様。お嬢様の部屋の本棚恋愛小説だらけだったのを私は思い出した。
「えっとそれは……その……」
こうなればどっちが教師で生徒かもう分からなくなっていた。校長先生は私の方を見てきて目で助けを求めてきてはいるが、私には暴走するお嬢様を止める方法がなかった。
「エレナちゃんそこら辺にしてあげなさい、先生泣きそうになってるわよ」
「紅葉さんが言うならそうしときます」
はぁ……よかった。お母さんがいなかったらどうなっていたことやら……
「でも佳奈さん、1つだけいいですか?私から話があるんですけど」
「は、はい。なんでしょうか」
何を言うんだろうか。私とお嬢様は共にお母さんが口を開くのを待った。
「さっきのお返事本気とお考えになって言ってくれたものだと信じて私からも言わせてもらいます。私も佳奈さんに一目会った時に心奪われてしまったみたいです。同性で、しかも歳上ですけど良かったら、お友達からでもいいんでお付き合いしてもらえませんか?」
………
「「「えええええ!!!!???」」」
私とお嬢様と校長先生は同時に声を上げて驚いた。校長先生に至っては顔を真っ赤にして動揺しているのが丸見えだった。
「お母さん本気なの!?」
「私はこういうことで嘘つかないわよ、佳奈さん返事はいつまでも待ちますので」
お母さんの目は真剣そのものだった。私と初めて会った時と同じような目をしていたからすぐに本気だと言うことが読み取れた。
「いいえ、私も今返事させてもらいます。私も一目紅葉さんを見た時に心奪われてしまったみたいです。こちらこそ宜しくお願いします。後、その……友達という段階踏まずに私は今すぐにでも恋人同士になりたいです……だめですか?」
本当にここにいるのはあの冷徹な校長先生と同じ人物とは思えなかった。顔を真っ赤にして照れながら言う校長先生は私から見てもとても可愛く思えた。
「ほんとですか!私とっても嬉しいです!もちろん佳奈さんがいいなら恋人同士になりたいです!楓!お母さんやったよ!」
そう言って私に抱きついてくるお母さん。よっぽど嬉しかったんだろう。でも親子揃って同性の事を好きになるなんてこれも何かの運命なのかな。後お母さんも校長先生も忘れてると思うけど……
「あの、お客様……他のお客様のご迷惑となりますのであまり大きな声で話すのはお控えください………後、おめでとうございます」
ここファミレスだからね……店員さんめっちゃ笑ってたじゃんこっちが恥ずかしいよ……
「とりあえず私のお屋敷に戻りませんか?」
私達は無言で頷いてファミレスを後にした。お母さんと校長先生はファミレスだってことを思い出したのか両者ともに顔を伏せて退店していた……
◇ ◇ ◇ ◇
「もう!お母さんも校長先生もはしゃぎすぎです!恋人同士になって嬉しいのは私も気持ちわかるけど公共の場だからね!」
「「ごめんなさい……」」
私はお屋敷に帰るとお母さんと校長先生をリビングに座らせて一喝した。知り合いいなかったから良かったけどいたらと思うととても心臓に悪い。
「まぁ私からはこれ以上なんもないよ。後はお2人で楽しんでください」
「えっとエレナちゃん私から言いたいことあるんだけど」
「なんです?」
「あんまり人の恋路に入り込んじゃダメよ。まさか会って初日で告白することになるなんて思わなかったんだから」
「まぁ、結果オーライって事で」
「調子いいんだから……そういう人には……ねぇ佳奈知ってるエレナちゃんの秘密」
「か、佳奈!?呼び捨て!?紅葉さんそれすんごくいいです!これからも佳奈って呼んで下さい!って秘密ですか?なんでしょう?」
「ちょっとお母さん?それ私も被害被らない?」
お嬢様の秘密と言ったら同性が好きぐらいって事しかお母さん知らないと思うんだけど……
「あーそれは大丈夫よ、心配しないで」
「ならいいけど」
「話が逸れたわね。実はエレナちゃんってあんなに普段は強気なのにドMの変態さんなんだよ?昨日たまたま掃除してたらそっち系のエッチなビデオ見つけちゃって驚いたんだから。ねぇエレナちゃん?」
昨日……お母さんに見られてた……被害被らないやり方にしてくれたのはいいけど実の親に彼女との行為見られるってどうなのよ……それでお嬢様はと言うと……
「な、なに言ってるんですか紅葉さん。私はどちらかというとsなんですけど、やめてくださいよ私がドMだなんて」
「認めないんだ」
「認めません」
「楓」
「なーに」
「ちょっと耳貸しなさい」
「ん」
私は嫌な予感がしてたまらなかった。その予感は的中することとなる。
「エレナちゃんに楓の足舐めさせる事出来たらご褒美に原宿で限定3食しか売ってないロールケーキ買ってきてあげる。もちろん佳奈には口封じしておくから。どうかしら」
「あ、あのロールケーキ!?うわそれは物凄く悩む……」
原宿のロールケーキとは学生達の中でも話題沸騰中の幻のロールケーキと言われているものだった。食べたら他のロールケーキが美味しく感じなくなるほどやばいと巷では噂だった。しかも発売日が平日だけとあり私とお嬢様は学校で買いに行くのは不可能に近かったのだ。
「どう?後30秒以内で決めて」
「うう……わかったよ!その代わり絶対買ってきてよね!」
「交渉成立ね、ふふ。後は任せたわよ」
これはロールケーキのため。これはロールケーキのため。私は心の中で念じ続けお嬢様の元へと向かった。
「お姉ちゃん……あのね……お母さんと紅葉さんが恋人同士になったでしょ?私お姉ちゃんとした初めての事思い出しちゃって……その身体の疼きが止まらないの……ダメ?」
あぁ!!!校長先生がガン見してるよ!もう私変態な子に見られてるよ絶対……でもロールケーキ、ロールケーキのためだもん……
「ちょ!ちょっと楓!?校長先生いるの忘れてるの?」
「いいじゃんどーせ後でバレるんだし。校長先生、私達実は付き合ってるんです。だからお姉ちゃんは1人で大学に行くのを物凄く拒んだんです。今からその証拠見せますね。目瞑ってお姉ちゃん」
「いや、ちょっと楓?紅葉さんに何吹き込まれたの?あ、ちょっと!……ぷはぁ……」
お嬢様の顔色がいつものスイッチが入った顔になったのを確認して私はいつもの台詞を言った。
「じゃあ舐めてくれるよねお姉ちゃん。一緒に気持ちよくなろ?」
「はい……」
◇ ◇ ◇ ◇
「かえでぇ!流石に許さないわよ今のは!!」
「ごめんなさいぃ!でもロールケーキ食べたかったんですぅ!!」
お母さんと校長先生の目の前で足を舐めたお嬢様はその後すぐに我に返って顔を真っ赤にして私を自室へと放り込んだ。校長先生は口をポカーンと開け放心状態になりお母さんは笑いをこらえるのを必死に見ていた。
「あぁ……もう校長先生に合わせる顔がない……今まで通りの態度で接したら絶対にバラされるよ……」
「バラさないわよ月村さん」
「「校長先生!?」」
何もノックをせず私達の部屋に校長先生とお母さんが姿を表した。
「別に人の性癖だもん気にしないわよ。それに私と同じように同性を好きになる人が近くにいて安心したわ。まぁ学校ではお互いこの事は内緒ね。私と紅葉さんはもう帰るから大学の準備はしっかりしておくこと!いいわね?」
私とお嬢様は無言で同じように頷いた。
「それじゃあね楓、エレナちゃん。エレナちゃんもこれで懲りたと思うからこれ以上はあーいうことしちゃだめだからね」
「はい……」
そう言うとお母さんと紅葉さんはお屋敷を出ていった。
「なんだか嵐のような1日だったね……」
「そーだねお姉ちゃん……もう疲れちゃったよ……お風呂入って寝よ」
「そーしましょ」
私とお嬢様はお風呂から上がって10分もたたないうちに眠りについてしまった。
◇ ◇ ◇ ◇
「さゆり、私達すっかり忘れられてるけど全部聞いちゃったけどいいのかな?」
「よくはないと思うけど……もう聞いちゃったし後でエレナさんには伝えとこ。もう寝ちゃったみたいだし明日ね」
「そーだね、じゃあ私達ももう寝ようか」
「うん」
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