私の足を舐めなさい!   作:足でされたい

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楓がひとりぼっちのメイドになった時のお話になります。イチャイチャ要素はエレナがデレる前なのでないです()


過去編 メイドがいなくなった日①

過去編

 

私は物心ついた時には母親の顔を知らず、月村家のメイドとして働いていたのは皆さんも知っている事だと思います。お嬢様のメイドとしての自覚が出てきた中学生の時のお話をしようと思います。

 

「楓ちゃん!エレナ様起こしてきて貰える?」

 

「また私ですか……」

 

「申し訳ないけどお願い!そのまま学校も一緒に行くんでしよ?」

 

「はーい……」

 

私はあまり自分の主である月村エレナ様を好きになれていなかった。小さい頃は歳も1つ違いということでよく遊んでいたりしたのだが、私がメイドになってからというもの遊んでいた頃の、優しさや笑顔がどこかへいってしまった。

 

コンコンコン

 

「エレナ様、楓です。入っても宜しいでしょうか?」

 

余談だが何故かお嬢様はお嬢様と呼ばれるのを嫌っていた。お嬢様のお母様が亡くなってからというもののお嬢様はやめて、エレナ様にして。というご通達があって以来私達メイドはエレナ様とお呼びすることにした。

 

お嬢様の部屋からは何も返事がなかった。返事が無いということは肯定の合図の為、私は気にせずに中に入った。

 

「エレナ様朝ですよ」

 

どうにもお嬢様は朝が弱かった。今まで私達が起こさないで起きた日は片手で数えられるぐらいしかなかった。

 

「ん……楓?」

 

「はい。楓です。おはようございますエレナ様」

 

「あーよく寝たわ。朝食の用意は出来てるの?」

 

「はい。リビングの方にご用意してます」

 

「そ」

 

それだけ言うとお嬢様は私を手振りだけでもう出てっていいわよと合図されたので、私は頭を下げ部屋から出た。

 

「はぁ……今日は何もなくてよかった……」

 

お嬢様は寝起きが悪く、起こしただけで怒られるという理不尽な事がよくあり、メイドが誰一人として近付きたがらなかった。1番年長者なメイドの滝さんが、どうやら楓ちゃんが起こしに行く時だけ怒る確率が極端に少ない気がするから、という訳の分からない理由で最近私が起こす役目を担っている。

 

「お嬢様黙ってればほんとに美人なんだけどな……なんていうか残念というか……」

 

お嬢様は10人の男性とすれ違えば10人振り返ると言っていいぐらいの美人だった。学校でも既にファンクラブが出来ているぐらいだった。しかも女子校である。男の子から好かれるのは普通にわかるんだけど女子からも人気があるのは異常としか言えなかった。

 

「楓ちゃん!そろそろ学校行く準備しなきゃでしょ?お屋敷の事は私達やっておくから準備しちゃいな」

 

「あ!そうでした!詩織さんありがとうございます!」

 

「はいよ!行ってらっしゃい!」

 

私と1番歳の近い先輩の中村詩織さん。23歳でメイドとは思えないような派手な金髪にたわわに実った2つの果実が特徴的なお姉さん。メイドの中では1番仲がいい人かな。

 

「滝!朝はバナナじゃなくてぶどうにしなさい!って言わなかった?何度言ったらわかるの?」

 

「すみませんエレナ様……私の落ち度です。お叱りはしっかり受けますので」

 

「もういいわよ。ほんっと使えない」

 

始まった……通称エレナ節。とにかく何かしら気に入らない事を見つけて罵倒する。天性のドSなのかそれとも単に性格が悪いのか私にはお嬢様の考えてることが全く読めなかった。

 

香里奈様がいらしていた時には15人もいたメイドが今は、滝さん、詩織さん、私だけの3人になってしまったのも、メイドがお嬢様の罵声に耐えられなくなってのものだった。

 

「楓何ぼーっとしてんのよ。行くわよ」

 

「あ、はい!」

 

お嬢様は、滝さんを罵った後膨れっ面のまま、学校に行く用の鞄をひったくって玄関へと向かった。

 

「どうぞ」

 

「ん」

 

私は迎えのリムジンにお嬢様をエスコートすると学校までは何一つ会話もなく辿り着いた。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

聖チェリチョウ大学附属女子中学校。今私達が通っている大学の付属校だ。設備は相変わらずのお嬢様仕様。全校生徒は300人ほどと少なかった。

 

「やっほー!楓ちゃん!エレナ!」

 

「あ、天音様おはようございます」

 

緒方天音。お嬢様の数少ない友人だ。とにかく明るくてメイドの私にも毎回元気に挨拶をしてくれる優しい人、っていうのが印象だった。

 

「相変わらず可愛いなぁ楓ちゃん!あれ!?また胸大きくなったんじゃない?おじさんに見せてみなさいよ、ほらほら」

 

「ちょ、ちょっと勘弁してください……」

 

天音様は私の少し膨らんだ胸を揉みしだいてきた。これも毎朝恒例になってきたことだった。いい加減やめて欲しいけど、立場が上の人だから何にも言えないんだよね……他の人より少し発育がいいみたいでクラスの子より大きくて、ちょっとコンプレックスなんだよねこの胸……

 

「あはは、ごめんね楓ちゃん。相変わらずあんたは表情固いわね。もう少し明るくしたら?」

 

「あんたには関係ないでしょ。行くわよ楓」

 

「あーちょっと待ってくださいエレナ様!」

 

私は、早足で階段を登るお嬢様に付いていくのでいっぱいいっぱいだった。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

教室に入ると、まず私はお嬢様の椅子を引くところから仕事が始まる。それから授業前にはその授業の教科書を準備するっていう仕事もあった。本当は友達とか作って遊びに行きたいが私はそういうわけにはいかなかった。天音様のメイドのさゆりもそこは同じみたいで、中々遊びに行けないよねっていう話をしたばかりだった。

 

「楓、ちょっといい?」

 

「どうしたの?」

 

隣の席のさゆりから小声で話しかけられた。大抵小声で話す時は主人の愚痴を言ったりする時なので私は、お嬢様に最新の注意を払いさゆりに近づき、次の声を待った。

 

「あのね、メイドの先輩から聞いたんだけど滝さんと詩織さん今日中にお屋敷から逃げ出すみたいだよ……滝さんが1番仲いい人から聞いたから間違いないと思う……楓1人になっちゃうよ……どうするの?」

 

「えぇ!?」

 

私は動揺の余り素っ頓狂な声を上げてしまった。

 

「楓、声が大きい。ただでさえ3人で休みも取れてないのに大丈夫かなって……滝さんも楓に早く逃げた方がいいとだけ……」

 

「大丈夫なわけないでしょ……ただでさえ文句と毒しか吐かない人のお世話でいっぱいいっぱいなのに、お屋敷の掃除とかまで手回るわけないじゃん。ってか詩織さんいなくなるのショックすぎる……可愛がって貰ってたから最後に会いたかった……」

 

「だよね……とにかくお屋敷帰ったら確かめてみる……もういなかったら諦めるよ……」

 

「うん……また明日学校で聞かせてね」

 

滝さんと詩織さんがいなくなる?冗談じゃない。皆辛いの我慢してきたじゃん……詩織さんだって今日笑ってたのに……これから私どうしたらいいの。

 

「楓、何かあったの?」

 

「い、いえ。何でもないです」

 

「そ」

 

お嬢様は何も知らない顔をして済ました顔で小説を読んでいた。ブックカバーをかけてるので何の小説かはわからないが。

 

その後の授業は全く頭に入らず、お嬢様の支度とかをすることだけに頭を全力で動かし、他は家に帰ったら2人がいるのかどうかだけが気になって仕方がなかった。

 

今日の授業が終わるとすぐに迎えの車を呼び、私達はお屋敷へと戻った。

 

「楓、この後のスケジュールは?」

 

『滝さん、詩織さん……お願いだよ……私ひとりぼっちにしないで』

 

「ちょっと聞いてるの!?」

 

「ひゃい!?ごめんなさいぼーっとしてました……」

 

「全くしっかりしてよね。それでこの後の予定は?」

 

「今日は特に予定は、ありません」

 

「そ、ならお屋敷戻ったら1番に紅茶入れてちょーだい。お茶菓子は今日はいいわ」

 

「承知致しました」

 

車を数分走らせるとすぐにお屋敷へと付いた。

 

「エレナ様、着きました」

 

私はお嬢様を先に下ろして玄関のインターホンを鳴らした。お屋敷にまだいるなら出てくれるはず!

 

「おかしいわね。あの子達何してるのかしら」

 

「もういないか……エレナ様私が持ってる鍵で開けます」

 

「ん?あぁお願い」

 

スペアキーを使いお屋敷に入ると中は真っ暗だった。人の気配が全くしない。いつもならお嬢様が帰ったら1番にお出迎えをするはずなのに……

 

「はぁ……またなのね。もういいわ」

 

お嬢様はリビングで何かを発見したみたいだった。手には1枚の手紙を持っていた……




エレナ「あぁ……私の汚点が……」
楓「本当に反省して下さいよ……」
エレナ「この頃は若かったていうかなんといいますか……」
楓「詩織さんと滝さんに会いたいなぁ……詩織さんのわがままボディにまた抱きつかれたかったのに」
エレナ「私の胸ならいつでも貸すわよ」
楓「だってお嬢様壁だし、硬いし……」
エレナ「………………」
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