「エレナまだー?」
「ごめん、ちょっと服が決まらなくて……」
「もー!行こうとしてた時間から30分も経ってるよ!!」
旅行が一週間後に迫っている日差しが強く差し込んでいる早朝に、私とお嬢様は、水着を買いに行くためにショッピングモールに行こうとしたのだが、何故かお嬢様の外出用の服が決まらなかった。前にお砂糖買った時なんてカラスみたいな服着てたのに今回は、なんでそんなかかってるんだろうか……
「楓お待たせ!ごめんねほんと」
「ううん……大丈夫」
私は、お嬢様の変身に一瞬見とれてしまった。普段はお化粧なんてしないのに、今日は軽く化粧をして、服装は黒で統一したスーツみたいな服だったんだけど、下がミニスカートでお嬢様の綺麗な足がしっかりと見えていた。普段足とか出さないお嬢様だったからホントに新鮮だった。カラスみたいな服っちゃ服だけど今回は、ただ黒いだけじゃなくてしっかりしたオシャレになっていた。
「やっぱり私がスカートなんておかしいかな」
お嬢様は、自分のスカートの裾を抑えて少し暗い表情をしていた。もう少し自分の容姿に自信持ってくださいな。多分世界中の誰よりも今の姿は可愛いから。
「そんなことないよ。私一瞬見とれちゃったんだから。自信持ちなよ。今の裾抑えて心配そうにしてるエレナすんごい可愛かったよ」
私は、心配そうなお嬢様の綺麗な髪を撫でた。きっとお嬢様なりに、デート楽しみにしてくれてたんだろうな、とか思うと本当に嬉しかった。
「うぅ……そういうところずるいよ楓。女ったらしっぽい」
お嬢様は、顔を真っ赤にして言った。こういうところが私のドS心にすんごい響くんだよね。詩織さんがいなかったら今すぐにでも押し倒したいぐらいだもん。あ、詩織さん……
「やっと気付いたみたいね……楓いつのまにそんな言い回し覚えたの……見てるこっちが恥ずかしいわよ。ほら早く行ってきなさいな」
「はーい。エレナ行こ。ってなんで座り込んじゃうの……ほら行くよ!」
「詩織いる事すっかり忘れて顔真っ赤にしてたなんて……詩織忘れてよね今日の事」
どうやらお嬢様は、詩織さんに恥ずかしいところを見られたのがショックだったらしい。まぁ私も詩織さんいないものだと思って恥ずかしい事言っちゃったしお互い様だよね。
◇ ◇ ◇ ◇
「んー!流石に暑くなってきたね」
「そーね、黒い服着てこなきゃよかったかしら」
季節は夏ということもあり、今日の日中の温度は28°日照りがさしていてとても暑く感じられた。お嬢様の全身黒の服装では、体感温度はもっと暑くなっているだろう。
「ほんと黒好きだよね。流石に歩く気しないね。タクシー呼ぼうか?」
「好きっていうか、お母様がよく黒い服きてたから私も。って感じが強いかな。そーね、流石にこの暑さの中歩きたくないわ。タクシーじゃなくて待機させてるドライバーいるからすぐ呼ぶわ」
そう言うとお嬢様は、カバンからiPhoneを出すとどこかに電話をしていた。その3分後に登場したのは……
「あれこの車……」
私は、目の前の車に見覚えがあった。っていうか毎日のように見ている車。R35。詩織さんの車だった。案の定運転席からは、詩織さんが出てきた。
「ほら乗って楓。私の優秀なドライバーさんだから心配しないで」
「アホか。全く駅前ぐらい歩いていきなよ。突然電話が来たと思ったら、駅前のデパートまでお願いなんて言われると思わないわよ」
私が後部座席に乗ると、詩織さんは車を発進させた。文句を言いながらもちゃんと乗っけてってくれるなんて優しいよね。
「あー!なんでこんな平日の道でこんな混んでんのよ!道開けなさいよ!」
あはは……ほんと車乗ると詩織さん人が変わるんだから。きっとこの前お嬢様が遅くなった時は大変だったんだろうな。
「うるさいわよ!少しは静かに運転出来ないの?」
前では、お嬢様と詩織さんが言い争いをしていたが、私はそれを聞いているとどっと疲れが増す気がしたから耳にイヤホンをさして音楽を聴くことにした。
◇ ◇ ◇ ◇
「楓、着いたわよ」
「ん……あれ寝ちゃってたんだ私」
「えぇ……着いたわよ……何故か木更津のアウトレットモールにね……」
「え?なんで木更津?」
「あんたは寝てたからわからないけど、どーせ運転するなら遠くまでに行きたいとか言い出して路線変更して高速乗ってここに着いちゃったのよ。まぁ洋服とかはたくさんあるし行きましょ」
「まぁそうだね。詩織さんありがとうございます」
「はいはーい。それじゃ服買い終わったら戻ってきてね。私ちょっと寝てるから」
そう言うと、詩織さんはバケットシートを倒して眠ってしまった。
「ほんと自由なんだから……」
いや、それお嬢様もでしょっていう言葉を、私はしまい込んでアウトレットモールの入口へとお嬢様と一緒に向かった。
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あんまり話進んでなくてごめんなさいυ´• ﻌ •`υ