私の足を舐めなさい!   作:足でされたい

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ってことで本番です。表現力など見苦しいかもしれませんが宜しくお願い致します……


球技大会本番

「これより第1回聖チェリチョウ大学球技大会をここに開催します。一同、礼」

 

時が経つのは早いもので、あれからすぐに球技大会となった。私達は、講義に出ながらも野球を中心に練習して、なんとか形が出来るぐらいにはなった。後は、正直お嬢様の調子次第といったところだった。お嬢様の球が全国レベル出なければ抑えられないと言うのは酷な話だと思う……

 

「こんなだいたい的にやらなくてもいいのにね。礼って言っても合わせて30人もいないのに。ってか他のクラスの人達はなんで観客席に……先輩達も見に来てない?」

 

お嬢様の言う通り開会式が行われている球場には、私達5人と1-a、2-aの連合チームの他に人はいなかった。何故か、スタジアムの応援席だけは、興味本位だろうかは分からないが、内野席は全校生徒全員来てるのではないか?ってぐらい人で埋め尽くされていた。

 

「まぁ確かに……応援席の方が盛り上がってますもんね……主にお嬢様とジェシカのファンでしょうけど」

 

応援席からは、お嬢様とジェシカに向けての声援が7割。残りの3割は天音様のファンから声が聞こえていた。どうやら綾小路陣営への声援はほとんど聞こえてこないみたいだった。

 

「いいじゃない。ホームグラウンドみたいよ。声援があれば百人力じゃない?」

 

「そうですね」

 

お嬢様と話をしているうちに開会式は、さくっと終わったみたいだった。最初の競技のドッジボールの為に私達は、隣にあるグラウンドへと移動した。

 

「ちょっとさゆり緊張しすぎ!」

 

「え!?私顔に出てたかな?」

 

「バッチリ出てるよ。ジェシカを見習いなさいな。ファン対応とかしちゃってるよあの子」

 

「ちょっと笑ってないで助けてよぉ!!!」

 

天音様の言う通りジェシカは、ファン対応というか、ファンの人に囲まれて身動きが取れなくなっていた。どうやら先輩方からの人気が凄いらしく、私の妹になって!、ジェシカちゃん私が大人の恋愛教えてあげる!だの誘い文句は人それぞれだった。

 

「「「キャーーーー!!!エレナ様ぁ!!!こっち向いて下さーーい!!!」」」

 

お嬢様の人気も相変わらずみたいだ。高校の時のファンの人がそのまま応援に駆け付けてくれたらしい。

 

「全く……貴方達!!!応援頼んだからね!!!私達が負けたら貴方達のせいと思いなさい!!!」

 

「エレナ様が声を返してくれた……???キャーーーー!!!!私返事して貰ったのなんて初めて!!!エレナ様!私達エレナ様に罵られ隊が全力を持って応援させていただきます!!!頑張って下さい!!!」

 

「ありがとう」

 

「え!?お礼の言葉!?キャーーーー!!!!!」

 

お嬢様は、その声を後ろにグラウンドへと向かった。私も後を追うようについていった。

 

「ったくホントにうるさいんだから。楓、何ニヤニヤしてるのよ?」

 

「お嬢様がファンの人に声を返すなんて思わないですもん。やっぱり変わりましたね」

 

「たまにはいいかなって思っただけよ。後敬語やめなさいな。今は別にいいわよ。普通にエレナって呼んで頂戴」

 

「りょーかい!絶対勝とうね!」

 

「当たり前よ」

 

『これより第1種目のドッジボールを開始します。登録メンバーの方は、グラウンド中央へとお集まり下さい』

 

「皆行くわよ」

 

一同「うん!!」

 

お嬢様の声と共に、私、天音様、さゆり、ジェシカの5人でグラウンド中央へと向かった。

 

 

「良かった。尻尾巻いて逃げられたらどうしようかと思ったもの」

 

「逃げる?冗談じゃないわよ。精々今のうちに強がってなさい」

 

敵チームのキャプテンの綾小路さんとこちらのチームのキャプテンのお嬢様は、既に火花が散っているようだった。向こうのメンバーは……14人か。それでも少ない方だろう。2クラス全員なんかに出られたら40名ほど。流石に数で押されかねなかった。

 

「ほらほら喧嘩しないの。ルールは、内野が全滅するか20分経過して内野に残ってる方が勝ちね。元外野は2人まで。元外野の人は、このゼッケンを着てね。それで内野に入ったら脱いで頂戴。まぁそんなとこかな。質問ある人は?いないみたいね。それじゃ元外野の人はこっち来て」

 

「楓、頼んだわよ」

 

「任せて!」

 

こっちのチームの元外野は私。綾小路さんチームは1年生が2人みたいだった。

 

「それじゃジャンプボールで先行決めるよ!代表者前へ!」

 

「エレナ」

 

天音様がお嬢様の背中を叩く。

 

「エレナ様」

 

さゆりが小さな声でお嬢様の名前を呼ぶ。

 

「月村」

 

ジェシカが祈りを込めたような目をしてお嬢様の名前を呼ぶ。

 

「3…2…1……スタート!!!」

 

先生がボールを高く上げる。お嬢様と綾小路さんが高く手を伸ばし、ボールへと喰らいつく。先行を奪い取ったのは……

 

「大丈夫。私達は勝てるわ」

 

笑顔でお嬢様がボールを手にしていた。

 

「キャーーーーーー!!!!エレナ様!!!!素敵!!!!!」

 

応援席からもエレナコールが巻き上がった。ホントにかっこいいなぁ……

 

「皆行くわよ!!!雑魚からさっさと倒してくからね!絶対にボールから目離さないで!」

 

「「「おっけー!!!」」」

 

内野陣からも声が飛ぶ。

 

「1人目!」

 

お嬢様が1年生の子を軽いボールでアウトにし、跳ね返ったボールをまた拾って狙っていた次の子へボールを投げた。

 

「2人目!!」

 

「ナイスエレナ!!!」

 

まず2人簡単にアウトを取った。しかし2投目は、跳ね返った方向が悪く相手ボールとなった。

 

「ごめんね。もう少し削りたかったんだけど」

 

「何言ってんのよ!十分よ!来るよ!」

 

綾小路さんがボールを持ち、こちらの内野へとボールを投げる!

 

「甘いわね」

 

「っちぃ!皆下がって!」

 

綾小路さんの全力の投球を、お嬢様は涼しい顔をしてキャッチしていた。凄い……これなら勝てるかも!

 

「次!」

 

さっきやったやり方と同じようにお嬢様は、相手の内野の数を削っていった。相手陣営は、あからさまに焦っていて、まともに指示を出さていなく、混乱しているようだった。

 

「元外野!入ってきて!流れ止めるわよ!」

 

「は、はい!!!」

 

綾小路さんの声で元外野の2人が内野へと入っていった。開始5分で内野の数は元外野の私を入れて5対8まで均衡していた。ただ油断は出来ない。向こうの主力の綾小路さん、乾さん、宇田さんの1人もアウトになっていなかった。

 

「っち。天音、そろそろ来るわよ。気を付けて」

 

「わかってる。ここからが本番だね」

 

ボールは向こうチームとなり、外野と内野連携してボールを回し始めた。こうなると何処からボールが飛んでくるかわからない。先程までは綾小路さんからの投球を気にしていればよかったが、次は誰が来るか……

 

「天音様!!!っ!ごめんなさい」

 

「さゆりは悪くないよ。エレナごめんミスった」

 

「ドンマイよ。外野から中に球回しつつ内野復帰を考えて」

 

「りょーかい」

 

外野からの送球を天音様がキャッチミスをして、それを拾おうとしたさゆりも弾くだけで結果的にダブルアウトとなってしまった。

 

「2人!ここからよ!」

 

綾小路さんから声があがる。向こうのチームも士気をあげてきた。

 

「楓!内野に入って!流石にジェシカと2人はきついわ」

 

「わかった!」

 

お嬢様の指示通り私は、外野から内野へと入った。

 

「くるわよ!!!」

 

「月村はめんどくさいけど……貴方なら!!」

 

「っつ!!危なかった……」

 

綾小路さんが投げた直球が私のすぐ横を通り抜けていった。もしコースがあっていたなら捕れていたかどうか……

 

「油断しないで!外野からも来るわよ!」

 

「もう!なんで私ばっかり!」

 

向こうのチームの狙いはどうやら私みたいだった。ジェシカは当てずらい、お嬢様に投げては捕られるリスクがある。そこで消去法で私って事か……

 

「これで終わり!!!」

 

「やばっ!?」

 

外野から内野へのパス回しに翻弄されて、内野からの速球に反応が遅れてしまい、綾小路さんからの速球が私の体に当たるはずだった……のだが。

 

バシィ!!!

 

「ふぅ……危なかったわね楓。反撃開始よ。貴方達露骨に狙いすぎなのよ。そんな事してたらカバーに入るに決まってるでしょ。立ちなさい楓。まだ貴方にアウトになってもらっては困るわ」

 

「エレナ……ごめんありがと。ここからだよね!」

 

私は、相手チームに向き直りお嬢様が投げるボールを待った。

 

「残り5分です!!!」

 

審判から残り時間が少ない事が告げられた。このままじゃ内野の差で負けちゃう。どうにかしなきゃ……

 

「ここからは速攻で行くわよ。天音!ボール回すから雑魚から落として!私も隙があれば投げてマイボールにする!」

 

「りょーかい!」

 

お嬢様は言葉通りに天音様とボールを回していた。

 

「さゆり!」

 

「はい!!!」

 

「そっちからも来るの!?」

 

突然天音様がさゆりにショートパスを回してあまり運動が出来ない子を狙って見事にアウトにした。これで4vs8。

 

「次!!」

 

「キャァ!!」

 

4vs7

 

「まだよ!天音!!」

 

「任せて!」

 

「綾小路さんごめんなさい……」

 

4vs6

 

「これで1人差!!!」

 

「うぅ……」

 

4vs5

 

まさに速攻だった。お嬢様が相手にぶつけたボールを自分に返って来るようにして投げ、綾小路さん達3人がカバーに回ってきたら外野の天音様に後ろから。ほんの30秒の出来事だった。それでもまだ負けている。外野の人数が居らず天音様は当てても内野に戻ってこれない。

 

「残り1分!!!」

 

審判から残り1分を切ったという合図が飛んだ。

 

「エレナ!!」

 

「わかってる!!!当たって!!」

 

「っつ!綾小路さん後をお願いします!」

 

「よくやったわ。これでボールはこちらのものよ」

 

「やられたわね……まさか跳ね返らせないために衝撃を殺してお腹で受け止めるなんて……痛かったでしょうに……」

 

4vs4

 

同点にはなったものの残り時間わずかで相手ボール。これでこちらの勝ちはほぼ無くなった。

 

「ざまぁないわね。貴方達の勝ちは無くなったわ。これで終わりにしてあげる」

 

アウトにする自信があるのだろう。綾小路さんの顔は自信に満ち溢れているように見えた。

 

「ジェシカ、楓!私の後ろにいて!絶対私が捕るわ!」

 

そう言うとお嬢様は、私とジェシカの前に立った。それほど綾小路さんとの距離もなく早いスピードボールを投げられたらいくらお嬢様だからって捕れるとは限らない。しかし、キャッチ力の乏しい私とジェシカを狙われたらまずいのも変わりなかった。

 

「残り10秒!!!」

 

「月村ぁ!!!」

 

大きく腕を引いてのオーバースロー。綾小路さんの全力全開のボールがお嬢様に襲いかかった。

 

 

「っ!?」

 

「やった!!!」

 

ボールはお嬢様の胸を直撃してそのままコート後方へとボールは打ち上がった。このままもちろんボールが落ちればアウトで試合終了。こちらの負けになる。

 

「やらせるもんかぁぁぁ!!!!」

 

「ジェシカ!?」

 

後方へボールが打ち上がった途端ジェシカは、いち早くボールに反応して横っ飛びにボールへと飛びついた。

 

砂埃に隠れてこちらからは何も見えなくなった。アウトか……セーフか……

 

「セーフ!!!」

 

主審の大きな声がグラウンドに響き渡った。

 

「えへへ、少しはかっこいいところ見せられたかな」

 

「ジェシカァ!!!」

 

ジェシカは、しっかりとボールをダイレクトキャッチしていた。倒れながらもジェシカは、ボールを最後まで離さなかったのだ。

 

「凄いよジェシカ!!!大好き!!!」

 

「えへへ、楓に褒められるなら汚れたかいあったかな」

 

私は、ジェシカを力いっぱい抱き締めて感謝の気持ちを顕にしていた。ホントにあれが無かったら負けてたと思うと危なかった……

 

「なーにニヤニヤしてんのよジェシカ。助けられたわありがとう」

 

「ううん!最後のプレー以外なんにも出来なかったからよかった!野球では絶対勝とうね月村!」

 

「当たり前よ!」

 

 

お嬢様とジェシカは、ハイタッチを交わして整列へと向かった。私達もそれを追うようにしてグラウンドの中央へと走っていった。

 

「この試合同点で試合終了!!!野球は1時間後開会式のグラウンドで行います。7イニング制になりますのでそこだけ注意してくださいね」

 

そう言うと審判は、下がっていった。

 

「っち!悪運が強いみたいね。次でどっちが上かハッキリさせてやるわ」

 

「何言ってるのよ。外野いなくしてたら私たちの勝ちだったんだからね。感謝しなさい」

 

「一々言い方がムカつくのよ。絶対潰してやるから」

 

言うだけ言って綾小路さんは、お嬢様の前から姿を消した。

 

「さてと……とりあえず1時間とあるんだから休憩しましょうか。ジェシカは、泥だらけなんだからシャワ浴びて着替えて来なさいな」

 

「そーだね。ってか皆汗かいてるからシャワー浴びた方がいいんじゃ……」

 

「私と天音は肩作るから皆は行ってきていいわよ。天音、悪いけど直ぐに野球のユニフォームに着替えてブルペン来てもらってもいいかしら?」

 

「りょーかい!さゆりも行ってきていいからね。それじゃまた1時間後ね」

 

「でもいいの?」

 

「いいのよ。私達は、そんなに疲れてないから。ほら時間が無くなるから行った行った」

 

お嬢様にそう言われたら、そうするしかないか……確かに汗でびちゃびちゃで気持ち悪かったしね。

 

「じゃあ私達は、シャワールームに行こっか」

 

「そーだね」

 

球技大会1種目目はまさかの引き分けという形で幕を閉じた。次の競技は、引き分け決着にはならない。絶対勝たなきゃ。少しでもお嬢様の力になるんだから!!!

 

 

 




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