私の足を舐めなさい!   作:足でされたい

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クリスマスに向けて③

詩織の車に揺られジェシカのお屋敷へと向かっている時だった。

 

prrrrr……prrrrrr

 

ん?電話?

 

ディスプレイには楓の文字が表示されていた。何かあったのかしら?

 

「もしもし?」

 

「あ、エレナ?どこ行ったの?お風呂から上がったらエレナも詩織さんもいないんだもん。びっくりしちゃったじゃん、一言ぐらいメモ残して置いといてよね」

 

詩織……貴方何も言ってこなかったのね……

 

「ごめんね。ちょっと私はしばらくクリスマスパーティの準備で絶対にやらなきゃいけないことあるから三日間家を空けるわ。心配しないで。ちゃんと詩織は置いていくから」

 

「絶対に?エレナがそこまで言うなら私は何も言わないけど……少しでもエレナと会えなくなるのはちょっと寂しいかな……」

 

楓……電話口から聞こえてくる楓の声が少し寂しそうに聞こえてくる。

 

「私もホントに寂しいわ。だから毎日電話をかけるわ。これじゃダメかしら?」

 

「ううん。それだけでもすんごい嬉しい。何をするのか分からないけど頑張ってね」

 

「ありがと。風邪引かないように暖かくして寝なね?おやすみ」

 

「うん。おやすみエレナ」

 

そう言って電話は切れた。そっか……楓と離れている間1人で寝るのか……1人なんてすんごい久しぶりな気がする。そう言えば初めは私の勘違いから始まったのよね。楓との仲を深めたくてめちゃくちゃ焦ってたなぁあの時は……姉妹で一緒に同じ布団で寝るものでしょ?なんて言ったり、楓がドMだって変に勘違いしてお姉ちゃん頑張るね!なんて言ってたっけ私。それから何年たったんだろ。ホントに時間が経つのって早いのね。幼稚園ぐらいの歳では、姉妹のように育てられて、小学生に入る前ぐらいかしら、私が楓を含めたメイドさん達に強く当たり始めたのわ。本当に申し訳ない事しちゃったな……お祖母様の言い付けとはいい、どれだけ非人道的な事をしてきたのか分からない。きっと表面上は許してもらっていても楓や詩織は、永遠に許してはくれないでしょうね。いや、許されていい行為ではない。私は、これからずっとその事を忘れずに人に接していかなければいけない。これは枷だ。結婚が決まったらメイド一人一人の家を回って頭を下げに行こう。私には、これぐらいしなければならないはずだよね。

 

「ねぇ?ねぇってば!」

 

運転席で車を運転している詩織の声に考え事をしようとしたせいか、詩織の声が聞こえていなかったらしく、横から大きな声で呼ばれた。

 

「ごめんなさい。ちょっと考え事をしていたわ。どうしたの?」

 

「あんたさ、今昔のこと考えてたでしょ?最初はニヤニヤしてたと思ったら急に難しい顔して何かに責任感じるような顔してるんだもん違う?」

 

「間違いなわね。よく分かったじゃない」

 

「顔に出すぎなんだもん。それでまだ気にしてる訳?私は、もう昔の事は許してるからあんたのお屋敷にいるんだけど?」

 

「そんなに分かりやすいのね私って……貴方が許す許さないじゃないのよ。あんなにいたたくさんのメイドを辞めさせてしまって、その後の再就職だって大変だったんだろうだなとかどうしても思ってしまうのよ。そうだわ……最後にやらなきゃいけないこと。詩織お願いがあるんだけれど」

 

「まぁエレナがそこまで気にしてるって言うならこれ以上は言わないけどさ。何?楓ちゃんと会えない間性の捌け口になってって言うのは嫌よ?」

 

「そんな訳ないでしょ!お願いって言うのは滝さんに会わせて欲しいのよ。前に言ったでしょ、詩織と再開した時に鬱になったって。ならどんな事をされてでも謝りにいかなきゃいけないと思うの。それに滝さんは、お母様もお世話になってるぐらい長い人だったでしょ?楓も小さい頃お世話になってると思うし、あの人だけには出来ることなら謝りたい」

 

私は、横で運転している詩織の目を真剣に見つめながら話した。詩織と再開した時から思っていた事だった。会いたくないと言われればそれまでだが……

 

「うーん……一応滝さんの連絡先は知ってるけど、あの人がそれを了承してくれるかが問題だと思うよ。心身ともに疲れちゃってて私達が出て行った日から1ヶ月は精神科の病院で入院してたんだからね。まぁいいわ。とにかく聞いてみるからあんたはそれまでプロポーズの言葉でも考えておきなさい」

 

「ありがとう詩織」

 

「そんな真剣に見つめながらお礼なんていらないわよ。あんた見てくれだけはいいんだからちょっと照れるわ」

 

横の詩織を見ると、確かに少しだけ頬が赤くなっているみたいだった。

 

「ふふ、詩織も照れることなんてあるのね」

 

私は、からかいを含めた声で詩織に言葉を返す。

 

「はぁ!?私だって女なんだから当たり前でしょ。なんかあったまきた。大人しく運転してようかと思ったけど、しーらないっと。行くよ私の35!」

 

「な!ちょっと!ここ一般道よ!!!ブレーキ!ブレーキ!!」

 

私が必死に止めようとしても、詩織はアクセルを踏める足を緩めずに、他の車が居ないことをいい事に長い国道を100キロを超えるスピードでジェシカの屋敷へと向かった。

 

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「あんたね……なんてことしてくれるのよ。寿命が10年ぐらい縮んだわよ」

 

「久々に全力で走ったけどやっぱり楽しいわ。ほら降りた降りた」

 

結局アクセルをあれからも緩めずに助手席にいた私は、体に降りかかるGに恐怖しながらジェシカのお屋敷へと辿り着いた。

 

「じゃあ楓をお願いね。ジェシカには私からお礼を言っておくわ」

 

「はいよ。絶対成功させなさいよね!」

 

「もちろんそのつもりよ」

 

「その意気だよ。じゃあ滝さんから何か連絡来たら言うね」

 

そう言うと、再び詩織は私のお屋敷に戻って行った。

 

「待ったわよ月村。もう寝るとこだったのに」

 

「ごめんなさいね。わざわざ出迎えてくれなくても良かったのに」

 

「何言ってんのよ。月村なんかでも一応は客人なんだからそれぐらいするわよ。それじゃ入って」

 

「お邪魔します」

 

クリスマスまで残り3日。詩織にも協力して貰ったんだから絶対成功させなきゃだね。ジェシカのお屋敷で、私は客間に通されその日はすぐに寝てしまった。




エレナがジェシカ邸に行く前のお話

詩織「もしもしジェシカ?まだ起きてるよね?」
ジェシカ「何よ……もう寝ようとしてたのに……」
詩織「まだ9時だよ?体型じゃなくて中身も中学生なの?」
ジェシカ「仕方ないでしょ!時差ボケよ!時差ボケ!」
詩織「あんたもう何年も日本にいるでしょ……それで相談があるんだけどいい?」
ジェシカ「やだ」
詩織「まだ何も言ってないけど?」
ジェシカ「あんたからの相談なんてろくなものじゃないに決まってるもん」
詩織「まぁそう決めつけなさんな。楓絡みだって言っても?」
ジェシカ「それはずるくない?まぁいいわ。話すだけ話して」
詩織「エレナがクリスマスに楓にプロポーズするらしいわよ」
ジェシカ「ふーん。プロポーズね。は!?プロポーズ!?」
詩織「うるさい……あんたの声ただでさえモスキート音みたいに高いのに叫ばないでよ。そーよプロポーズ。それでエレナの奴サプライズにしたいのに、ソワソワしちゃってバレるのも時間の問題なわけ。だからクリスマスまでエレナそっちで預かって貰えない?」
ジェシカ「そんなに高くないわよ。えぇ……楓の為なら仕方ないからその相談受けてあげる」
詩織「ホントに!?助かるよジェシカ」
ジェシカ「その代わりと言ってはなんだけど見返り要求してもいいわよね?」
詩織「まぁ私に出来ることならいいよ」
ジェシカ「じゃ、じゃあお正月に私の家族とパーティするからその時詩織も来てよ」
詩織「は?私の事苦手なんでしょ?別に来てって呼ばれたら行くけど」
ジェシカ「いいから来ること!それじゃ待ってるから!」
詩織「全く慌ただしいんだから……」
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