ハイスクールFaiz〜赤い閃光の救世主〜   作:シグナル!

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対決

 

「アーシアと私はこの本陣にて指示。祐斗と小猫は体育館に向かって、朱乃は準備が出来たら体育館に向かって、その場の敵を撃破。

最後にイッセー、貴方は出来るだけ暴れてちょうだい。バジンの使用許可も出たから、それを存分に利用して」

 

リアスの気合の入った指示がグレモリー眷属全員の耳に入る。

巧はオカルト研究部に置いてある時計を流し目で確認しつつ、ゲーム開始の十二時までの時間を計った。

巧たちの十日間の修行期間も終わり、遂にゲーム当日を迎えた。

集合場所はオカルト研究部室となっており、巧とアーシアはバジンに乗り、この場まで向かった。

今、バジンは廊下に置いた状態で再び主人の指令を待っている。

 

「良かったです。バジン君も一緒に戦ってくれるなんて」

「そうが」

 

 

皆が駒王学園の制服の中、唯一シスター服を着ているアーシアはバジンが停めてある廊下に目を向けて、呟く。

どうやらリアスがバジンの使用をグレイフィアに申請し、巧の使い魔として扱いで使用は許可された。

レーティング・ゲームでは使い魔の使用も許可されており、その為バジンの許可が下りたのだろう。

 

「確かに心強い味方が一人でも増えてくれてありがたいからね」

 

バジンの強さの目撃者でもある祐斗もアーシアに同意の意見を述べ、朱乃が入れた紅茶を飲み、ゲーム開始を待っていた。

 

「……よし」

 

拳につけるグローブの感触を確かめ、最終的な確認を行い、気合を込めている小猫。

その顔からはやる気が満ち溢れ、いつも以上に集中していることが伺えた。

 

「イッセー、ちょっといいかしら?」

「……なんだ?」

 

壁にもたれていた巧はいつもの机に座るリアスからの声に反応し、机の前まで歩いて近づく。

リアスと目が合い、先日見せた年相応の顔とはまた別の強く意志を持った顔をしていて、巧も無意識のうちに真剣な顔になる。

 

「正直に言えば…貴方にお願いしたいのはピンチの時のヘルプ要員。ライザーと私たちの大きな差は戦力の数。向こうは一人がやられても大きな変化はないけど、私たちの場合は一人でもやられてしまうと大きく状況は変わってしまう。だから。自由に動き回りつつも誰かが危険と察知したら助けてあげて…お願いね」

 

「分かった。やるだけやるさ」

 

「ありがとう、イッセー」

 

リアスさ嬉しそうな顔と声で、その白く細い光のような手を巧の頭に伸ばし、優しくゆっくりと触れる。

一瞬、何をされたか分からずに挙動不審にになるが、自分のやられていることを理解して、リアスの手を掴んで頭を撫でるのを止める。

 

「むぅ!!部長さんばかりズルいですぅ!!」

 

二人の様子を見ていたアーシアは今度は後ろから巧の頭を撫でて、巧は再び自分の頭を撫でる不届き者を止めるのであった。

 

 

 

 

 

 

「みんな、時間よ。 場所について」

 

時計が十二時を指し示したと同時にリアスの声が通る。

巧たちは立ち上がり、魔法陣の書いてある床に立つ。

一秒も経たぬうちに床に書かれた魔法陣は光を放ち、グレモリー眷属、一人一人の体を粒子に変え、別の場所に転移させた。

 

 

「…あれ?? どうしてでしょう? 移動したのにまた部室?」

 

巧の気持ちを代弁するようにアーシアは首を傾げる。

周りを見回してみるが、普段のオカルト研究部室と遜色は無く移動をしていないと判断するのが当然だ。

巧も周りを見てみてどうなっているのか、と頭を悩ませていた。

 

『皆様、この度グレモリー家、フェニックス家の審判を務めさせていただく、グレモリー家の使用人、グレイフィアです』

 

巧の耳に聞こえたグレイフィアの声。

その声の出どころは巧たちのいる場所よりも高度は高い。

頭の中でここが何処なのかという疑問は消えた。

窓からうっすらと見える空は今までに見た事のない色をしていて、異世界を表すような空だった。

 

『両チーム、転移された場所が本陣となります。

グレモリー眷属、オカルト研究部室。フェニックス眷属、新校舎となります。互いの本陣に入られた場合に兵士はプロモーションを可能にします』

 

プロモーション、チェスでポーンが相手の本陣に侵入した場合、ナイト、ビジョップ、ルーク、クイーンのいづれかになる事のできるというルール。

そのルールがこの場合にも適応され、自分の強化につながるであろう事を説明の中で理解し、そのままグレイフィアの話に耳を傾ける。

 

『それでは、30分後にゲーム開始となります』

 

ここでグレイフィアの声が途絶え、話が終わる。

再び作戦会議や下準備の為の時間が設けられら、話が終わるとすぐにリアスの元に巧を除いて集合する。

 

「さっきの通りの作戦よ。 祐斗、小猫、貴方達は体育館で相手を引きつける事、朱乃からの連絡が来たら直ぐに逃げる事よ。

アーシアは怪我人が帰って来た時の為に私から離れない事。

朱乃はゲーム開始前にこの本陣の周囲にトラップと逃げられないように結界を張って。それじゃ…私の可愛い下僕達、不死身のフェニックスを吹き飛ばしてあげましょう!」

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

「…おう…」

 

四人の声に混ざりながらも巧も小さく声を出し、ゲーム開始までの時間をバジンの調整に使った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『イッセー、敵の様子は如何かしら?』

 

「…特に無い。おれも今の所見つかってもいないしな」

 

耳につけた通信機から聞こえるリアスの緊張感を与える声にけだるそうに答え、欠伸をする。

レーティング・ゲームが開始して10分弱。

リアスからの指示が暴れまわれとの事でこのバトルフィールドを動き回ってみたが、今の所は敵との接触は無かった。

それも不自然なほどに。

相手の人数は明らかに自分たちを上回り、この駒王学園の敷地面積から考え、バイクで移動している巧が敵に出会わない確率はかなり低い。

 

『ライザーは貴方を警戒して、誰にも接触をさせないようにしているのかもしれないわ。気をつけて、イッセー。いきなり貴方を大人数で襲撃してくるかもしれないわ』

 

リアスの危惧はそこから来ていた。

ライザーが巧を戦力差で押し切ろうとしたのなら、いくら巧といえども10人近くを一人で相手するのは厳しい、だからこそ誰かの助けが必要となり、助けに行った者が動いた事でできてしまった隙を突かれ敵が攻めて来る可能性も否めない。

巧が単独で敵を撃破する事自体がリアスの作戦の中核を担っていた。

 

『ごめんなさい、イッセー。 一旦切るわ、もしその場に敵がいないのならそのまま祐斗と小猫のいる体育館に向かって!』

 

リアスからの指示が最後に聞こえ、巧も二人の危険を考え、体育館に向かう為に再びバジンに跨り、体育館に向かう為にアクセルを踏み、その場から発進する。

 

ブロロ…とエンジンが掛かって、徐々に加速していく。

ハンドルを器用に操り、魔力で構成されたバトルフィールドでの駒王学園のレプリカを駆け抜ける。

 

「…??」

 

「撃破」

 

女性の声が巧の耳に入る。

ブレーキを掛けて、その場で急停止。

オートバジンから降りようと地面に足につけようとすると巧の足元一体に大きな魔法陣が展開されて、そこから熱が発生する。

 

「うわぁ!!」

 

それは一瞬で爆発し、巧のいた場所は大きな穴が開き、これをまともに受けた者は無事では済まない事を示す。

 

「案外あっけないものね…。 あの坊やも」

 

空中にて巨大な水晶に乗り、その様子を眺めていた紫色の長髪の女性ーーユーベルーナは楽しげに口元を緩める。

ユーベルーナは自分が爆発させた男の様子を見ようと未だ煙が立ち込める爆発の中心地点に目を向けた。

少し時間が経ち、煙が消えても巧の体がその目を捉える事は無かった。

 

「なっ!? 何処に…!?」

 

巧が居ない事実に狼狽しつつ、首を動かして周囲を確認し、探索を行う。

先ほどまで感じられていた巧の荒々しいオーラと存在。

悪魔としての存在は希薄ではあるが、それ以上の何かを併せ持つ存在とユーベルーナは認識していた。

不意に自分の体のバランスが崩れた事に違和感を覚えた。

自分が空中に浮かんでいるのは水晶による浮遊のため、バランスが崩れる事は無いーーーはずだった。

 

「きゃっ!!」

 

次にユーベルーナを襲ったのは先ほどの小さな違和感の比にならない程の体の揺れ。

自身の背後では何かが浮遊している事に気がつき、振り向くと…。

 

「らぁぁぁぁ!!!」

 

自分が体を預けている水晶に向けて、全力の飛び蹴りを放つ巧とその巧の近くに浮遊するオートバジンだった。

突然の奇襲、それはユーベルーナの虚をつき、水晶により浮遊していた体は地面へと落下。

10メートル以上の高さからの落下は悪魔といえどもそれなりの痛みは感じたようで、ユーベルーナの顔からはその苦痛が伺えた。

 

「…まさか一撃加えられるなんてね…」

 

自分の目の前で着地をする巧に賞賛の言葉にも似た言葉をぶつける。

巧の実力に確かに驚きつつ、この場で倒すイメージを頭の中で組み立て始める。

ユーベルーナの攻撃は魔力に頼る事が多い。

特に爆発を起こす魔法では群を抜いているーーそう自負していた。

けれど、目の前の下級悪魔は悪魔の存在があまりにも希薄であった。

魔力などは感じられるし、その実力は秘めている物を加えればさらなる高みに行くことも容易に想像がついた。

それなのになぜ、こんなにも悪魔としての存在が希薄であるのか、その答えにユーベルーナはたどり着く事が出来ずにいた。

思考の波に呑まれていたユーベルーナは一旦自分の考えを止め、巧を倒す為の合図を送る。

両手を前に突き出し、ここから半径50メートル以内には自分のチーム、つまりはライザー眷属しか立ち入れないようにする為の結界を張る。

これで巧を消せる、そう答えを導き出したユーベルーナは自分の近くに潜む仲間達に向けて右手を前に突き出した形の合図を送る。

 

「兵藤一誠…覚悟っっ!!!」

 

そんな怒号を上げて巧の視界に入ってきたのは以前、巧にしてやられたミラであった。

あの時と同じように棍棒を携え、そのまま棒先を確実に巧の鳩尾を抉るようにして、刺突を放った!!

 

「決まった!!」

 

今度こそ、巧を討ったとそう感じたミラは思わず声を出してその喜びを表現した。

その声を聞いて、ミラと共に巧を包囲する役目を担っていた複数の悪魔達はぞろぞろと集まる。

集まったのミラを入れて兵士の四人。

それに加え、女王もこの場に集結しておりライザーは、巧をただのガキとしてではなく、敵となる存在として排除しようとしたのだ。

 

ーーあのライザー様の心に残る男が…あの程度なの?

 

ユーベルーナはライザーの女王として長年側に居続けたが1人の下級悪魔相手はここまでの警戒もしたことは一度たりともなかった。

それに自分自身の目で見た、巧がライザーの拳を受け止め、尚且つライザーが覇気にも似た何かを気圧された瞬間を…。

ミラの攻撃を喰らった巧は膝をついたまま動くことはなかった。けれども倒れてもいなかった。

仮に戦闘不能ならばすでにこの場から消え、転移をされているはずなのだ。

それを行われていないのなら…この男は!

 

巧がまだ倒れていないことを確証し、杖の先に魔力を集中させる。

放つのは自分の最も得意な爆発魔法。

近距離からの爆発で確実に仕留める。

頭の中に勝つためのイメージを作り、それを現実の物にする為、勝つためにユーベルーナは魔力を放とうと杖の先を巧に向けようとした瞬間ーーー世界が止まった。

白いラインが巧の顔に現れ、その目は白に染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ライザー様の兵士四名、戦闘不能』

 

無機質な空間に響く、グレイフィアの声。

その知らせを聞き、あるものは動きを止め、あるものは確かな喜びを噛み締めていた。

各々が違った喜びを噛み締めている中で木場祐斗と塔城小猫は喜べる状況ではなかった。

 

「イッセー君…だね」

 

「そうですね…」

 

互いに背中合わせた状態で駒王学園に似たバトルフィールドに点在する体育館の中に二人は敵の動きを待っていた。

祐斗の前に立つのは双子の姉妹、小猫の前にはチャイナに似た服を着ていた少女。

二人はライザーの眷属で、祐斗は兵士の小猫は戦車を相手していた。

 

「貴方達のチームが四人倒しても…私たちの勝利に変わりはないわ!!」

 

ルークの少女、シュエランは小猫との間合いを一気に詰めて掌を広げた状態での拳の刺突を腹部に向けて、体全体を利用して放った!

両腕を十字にしてその拳を正面から受け止め、何事もなかったように自分からの攻撃を小猫は狙っていた。

 

右足を前に一歩踏み込み、左足を振り上げる。

小猫の放ったのは水平蹴りではあるものの巧との修行であそこまでのラフスタイルながら、相手にダメージを与えるのは体の使い方や攻撃を与える場所に影響されることも大きいと小猫は巧を見て学んだ。

 

ーー力だけじゃない…体の重さを乗せるようにっ!!

 

身体の重心を足に置くイメージのままで水平蹴りは向かって行く。

ただの水平蹴りと判断し、後ろへのステップを踏み、そのまま下がって避けようと身体を後ろに預けようとするが、背中に何かがぶつかる。

それは無機質で冷たいもので、どこか鋭さを感じさせる。

振り返ると自分は身体よりも少し大きめな剣で作られた壁に寄りかかっていたことに気づいたシュエラン。

振り返った頃にはもう遅く、小猫の巧風の水平蹴りはシュエランの身体に直撃。

剣で出来た壁は破損し、そのまま体育館の壁に激突。

そのまま地面に付すと数秒後にはシュエランの身体は淡い光となってこのバトルフィールドとは違った空間に飛ばされた。

一方の祐斗は自分や小猫よりも幼い子供を傷つけるのはあまりいい気分はしない為、リアスの指示を待っていた。

 

『祐斗、小猫! 今すぐそこから離れて、朱乃、体育館を破壊して頂戴』

 

通信機からはリアスの声と朱乃への指示が聞こえ、祐斗は双子の姉妹の相手を放棄し、そのまま体育館を飛び出す。

小猫は既に外に出ており、祐斗の到着を待っていた。

 

「あっー!! 待って!」

 

双子の姉妹はそのまま祐斗を追ってくる…が、次の瞬間にはその少女諸共体育館は破壊された。

尚破壊したのは朱乃の放った雷であった。

その表情はうっとりとして、まさに女が惚れた男を見るそれにひどく似ていた。

苦笑いを浮かべる祐斗。

小猫は先ほどのシュエランの動きを封じた剣の壁を作り出した祐斗と向き合う。

 

「祐斗先輩、ありがとうございます」

 

「…? ああ、そのことなら気にしなくていいよ。僕の判断でああしたからね」

 

『ライザー様の兵士二名、戦車一名戦闘不能』

 

小猫達の元に届いた先ほどの三人の戦闘不能を知らせるグレイフィアの声。

それを聞いてひと段落、と言いたいが彼らグレモリー眷属は人数が六人。

巧が倒した四人と先ほどの三人を加え、七人倒した。

フェニックス眷属の残りは八人と油断できない数字。

二人は一旦ここから離れ、朱乃の回復を待つ為にも動き出そうとするが…。

 

「逃げろ! 木場! 塔城!!」

 

巧がオートバジンに乗って自分達の元に向かってくるがその顔は焦りや焦燥に駆られていた。

ここで祐斗が自分達に何かが迫っていることに気づく。

 

「祐斗君、足元に魔法陣が!!」

 

朱乃は空からの祐斗達を見ていた為に気づいた。

今、祐斗と小猫の足元には巨大な魔法陣が作り出されて、それは今にも溜め込まれた魔力が爆発しそうになっている。

 

「まずは二名…撃破」

 

祐斗の耳に届いたのは一つの声。

聞きなれない声は体育館付近の上空からのものだった。

朱乃がそれに気づき、雷による攻撃を行おうとするも…。

 

「小猫ちゃんっっ!!!」

 

祐斗は持ち前のスピードと反応速度により、とっさの爆発から小猫を守り、彼女を爆発から守る盾となった。

 

「祐斗先輩っっ!」

 

小猫の小さな声は祐斗に届くことはなく、爆発と共に消えていってしまった。

巧はその場でオートバジンを停めて、ボロボロとなってしまった祐斗に駆け寄る。

着ていた駒王学園の制服は既にボロボロとなり、祐斗の身体が傷だらけになるのがよく分かる。

 

「まさか、こんな初歩的なトリックに引っかかるなんて。卑怯なんて言わないわよね?」

 

「貴様!」

 

ユーベルーナは挑発的な笑みを浮かべ、悪魔の翼を大きく広げ、そのまま突進して行く。

朱乃は怒りの込めた叫びと共に両腕には雷を携えて、それらを球体の形に形成し直し、勢いよく投げる。

が、ユーベルーナが身体を守る為に幾重にも重なるように魔法陣を貼る。

朱乃の雷はユーベルーナの結界のほぼ全てを破壊したがその雷という刃は彼女自身に届くことはなかった。

 

「木場…おい木場っ!!」

 

「ごめん…ね。 こんなところでリタイアなんてカッコ悪いけど…さ」

 

「駄目です、祐斗先輩!!」

 

祐斗は無理矢理作った笑みを浮かべる。

それを見る巧と小猫は身体の中にある何かが身を引き裂いているのでは錯覚するほどだった。

小猫が受けるはずの傷を受けた影響で、身体がまともに動かずに腕を巧の服の裾を掴むところまで伸ばすのが精一杯であった。

けれどその震える手の力とは思えないほどの力があることを巧の身体に伝えていた。

 

「無茶なお願いかもしれないけど…。勝って…イッセー君。 君が部長を守って…ほしいんだ」

 

祐斗は巧にリアスを守って欲しい。

それを伝える為に力を振り絞った。

何処までも傲慢で自分勝手な願いと祐斗はわかっていた。

自分に出来ないから誰かに託す…そんなのは言い訳にしかならない。

それでも、この想いを祐斗は巧に伝えたかった。

 

「……ああ」

 

決して優しい声ではない、けれどその声を聞いて祐斗は身体の力を抜いていく。

最後に巧に拳を突き出し、巧も自分の拳を突き出して重ねる。

それを見ると満足そうにして祐斗の身体は淡い光となってこのゲームフィールドから別地点にある医療施設に運ばれた。

 

『リアス様の騎士一名戦闘不能』

 

それを聞いて巧は立ち上がった。

不意にオルフェノクが灰になる瞬間と祐斗が転送される瞬間が重なる。

祐斗に託された想いを受け止める。

その時、巧の拳には祐斗の想いが確実に伝わってきていた。




次回でレーティングゲームは終わります。
えぇ、レーティングゲームはね。

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