これからもよろしくです。
「おはよう、イッセー♪」
朝…布団から体を起こしてから数秒が経つと、巧の耳にはリアスの声が聞こえた。
ーー俺の空耳だな…。
巧はそれを空耳と判断し、大きなあくびを咬み殺す。
服を着替える為に、体を起こそうとすると…。
「おはよう、イッセー♪」
先程と変わらない声色でのリアスからの挨拶が聞こえる。
流石に二回目なので、巧も空耳とは判断せず、リアスの声の聞こえる方に体を向ける。
「なんで、ここにいんのお前?」
「あら? 私が居なくても学園に行ったり、教師の方々の説明をする事ができる?」
巧からの答えをこれまた一瞬で返答を行い、その答えに巧も押し黙る。
巧の今の体は兵藤一誠という少年であるが故、彼が通う学園などへの行き方は勿論、ありとあらゆる事に関して、リアスの協力が必要不可欠である事は巧にはよく分かっていた。
「お前、あれから自分の家に帰ったんだろうな?」
「ええ、もちろん帰ったわ。 それから、この部屋に入れてもらったのよ」
あれから…巧がスティングフィッシュオルフェノクとの戦闘を終えた後に巧はリアスからの質問攻めを喰らいつつもそれらをのらりくらりと躱して、その日は解散となった。
巧も兵藤家への道を覚え、なんとか帰宅。そのまますぐにベットについた。
そして目覚めると、リアスがいるという状況になったのだ。
「とりあえず、今日は学園に行く事と、先生たちへの説明をするの。 いいわねイッセー」
「…ああ」
朝の眠気からか、少しおぼつかない様子で返答をして、髪の毛についた寝癖に触れる。
イッセーと呼ばれることに関しても、文句はない。
自分の憑依状態について唯一知ってるのはこのリアスだけで他の者たちから見てみれば、今の巧は兵藤一誠なのだ。
だから、その一誠を巧と呼ぶのは不自然が生じる事から、今日からイッセーと呼ぶことにしたのだろう。などと頭で考えながら、リアスが部屋から出て行くのを確認し、部屋の隅に置いてあった駒王学園の制服に着替える。
数分で着替えを終え、そのまま階段を降りてゆく。
巧はここで溜め息を一つついた。
ここから会うのは兵藤一誠の本当の両親だ。
あの夫婦は今の巧を見ても記憶を失った一誠として見ており、本当の兵藤一誠は今は居ない。
本当にこの世から消えてしまったのか、はたまた今だこの体の中に彼の魂が宿っているのか。今の巧にはそれを探る術はない。
二人に対する罪悪感は溢れ出すばかりだが、巧の心配事はそれだけでは無い。この世界でのオルフェノクの出現に関してだ。
この世界にオルフェノクがいる限り、その力の矛先は、悪魔などという人外の者達より非力な人間達に向かう可能性が高い。
今の自分が何であれ、それを止めるのが自分の役目。
結論を出して、一階のリビングに辿り着く。
そこから部屋に入ると、朝食のいい匂いが巧の鼻腔をくすぐる。
ウルフオルフェノクとして覚醒した巧は感覚も人間よりも優れており、いい匂いなどとても気分の良い物になる。
難しい顔をしていた巧の顔がほんの少しだけ柔らかいものに変わっていく。
「おはよう、イッセー。 それにグレモリーさんかな?」
「二人とも、朝ごはんできたわよ」
朝食の並び立つ机とその椅子に座っている男性、彼は兵藤一誠の父。
机に朝食を並べているの女性、彼女は兵藤一誠の母。
巧とリアスを笑顔で迎え、二人に席に座るように促す。
こんな朝の風景を見て、巧は自分と一誠の家庭環境の違いを思い知らさせる。
「おはようございます。 叔母さま、叔父さま」
リアスの凜とした上品な声がリビングに響く。
腰を折り、綺麗なお辞儀を行うリアス。
お辞儀により、リアスの持つ長く美しい紅の髪が風に靡くように躍動する。
巧は一瞬、その佇まいに目を奪われそうになるが、すぐに意識を戻して、席に着く。
「イッセー、今朝の具合はどうだい?」
「まあ、ぼちぼち…かな…」
席に着くと、対面に座っている一誠の父が巧に話を掛ける。
巧も答えないわけにはいかない為、なんとか答えるが、それはあまりに短いものだった。
こんな時に巧は自分の無愛想さに嫌気がさしそうだ。
素直に元気と言えない自分、自分の為に力を貸してくれるリアスにお礼が言えない自分。
そんな自分が巧は嫌いだった。
そしてこんな状況になってもそれらは消える事の無いものとして巧の中を蠢く。
「そうか。何かあったら、言いなさい。話程度なら聞くよ」
ポリポリと頬を掻く巧に向けて、一誠の父は朗らかな笑みを浮かべ、優しい声色で巧に向けて言葉を発した。
発っせられたその言葉からは悪意のない優しい言葉で出来ている物。
自分にはきっとできない、優しい笑みを浮かべることやこんなにも相手の心を癒す事の出来る朗らかな笑みを浮かべる事の出来る父を持った兵藤一誠に対し、罪悪感が生まれると同時に自分もこんな素直になれたら…。
という嫉妬にも似た何かが巧の中に生まれた。
「なんとか乗り切れたわね、良かったわ」
たくさんの高校生が歩く中で特に目立った二人組がいた。
それは巧とリアスの二人だ。
二人は朝食を食べ終えた後にすぐに家を出て、リアスと兵藤一誠の通っている駒王学園に向かい、今に至る。
「お前が余分なこと話したりするからだろ」
二人は少し近い距離に並び立ち、同じ歩調で歩く。
リアスは何処かイタズラを終えた子供のような顔をしており、巧はいつもの仏頂面よりもさらに硬い顔になっていた。
「だって…巧さ…んんっ!! イッセーが猫舌だったなんて…だからあんなにフーフーしてたのね」
巧と呼びかけたが、咳払いでそれを誤魔化し、リアスは笑いをこらえながら歩く。
「猫舌で何が悪いんだよ…」
対する巧はバツの悪そうな顔でリアスの隣を歩く。
先程の朝食の際に、あったかい味噌汁が出てきて、リアスはそれを少し冷ましただけで飲めたが、隣の巧は一向に手をつける気配がないから聞いてみると、言葉短く、「嫌いじゃない」そう答えた。
ならば何故??
食事をしながら、時折巧のいる方に顔を向ける。
すると、巧はリアスが味噌汁を飲み終わった数分後に漸く容器を手に乗せ、そこから何度も何度も息を吹きかける。
『イッセーって猫舌?』
『なんだよ…悪いかよ』
リアスはそれを聞いて今でも笑っている。
巧はこの猫舌を直そうとなんとかしてみたりはしたが、全くもって効果はない。
舌打ちをしながら、二人は学園を目指していく。
そこから歩いて少しすると、二人に絡みつく視線は一気に増えてゆく。
「えっ!? リアスお姉さまがあのエロ魔神兵藤と!?」
「うわぁぁぁぁぁ!!!! ウソダゾンナゴドーー!!」
「きゃぁぁぁ!!! リアスお姉さまがぁ!!!!」
巧の耳に聞こえてくるのはリアスを心配する声、そして巧、延いては一誠に対する妬みや怒りなどだった。
この状況から巧は、リアスが多くの生徒に慕われている事と、それと同時に兵藤一誠が度し難いレベルの変質者であったことを悟った…。
「…本当に覗きとかしてたのかよ…今時中学生でもやらないだろ」
巧に対する女子生徒の悲鳴から、巧はこの体で平和な学園生活を送ることは難しいだろうと判断し、肩を落とす。
そんな巧にリアスが肩を叩く。
「イッセー…辛いかもしれないけど今は我慢して。それと、今から職員室に行くから付いてきて頂戴」
リアスの慰めの言葉が身にしみた巧は無言のまま、リアスの後を付いていき、職員室を目指した。
巧は学校というものがあまり好きではなかった。自分の不器用な性格により、友と呼べる者も居らず、ただひたすら教室の自分の席に座っていた。
教師にも理解されない事があったりといい思い出はない。
それに一番大変だったのが、巧に目をつけて絡んでくる不良達だった。
巧の容姿はかなり整ってはいたが、普段の仏頂面により常に機嫌が悪いと思われたりして、喧嘩に発展する場合もあった。
しかし、この学園ならそんな心配も無いとその点においては安堵し、リアスについて行き、職員室の前にリアスと共に並び立つ。
せめて隣にいるこの紅の髪を持つ少女には迷惑は掛けずにいたい。
そんな事を思いつつ、職員室の扉を開けた。
そこは巧がかつて通っていた学校と同じような風景があり、リアスは巧を先導するために歩き出し、目的の教師の元に向かった。
一拍置いて、巧はその後ろを追うようにして歩き出す。
こうして歩いているだけで絵になるリアス。
そんなリアスは男性職員からも人気があるようで、彼女が職員室に入った瞬間に何名かの顔がほころび、彼女を視線に捉えていた。
「先生、お時間よろしいでしょうか?」
「ああ、構わないよ。 グレモリーさん、それに兵藤君」
リアスが話しかけたのは、四十代と見受けられる男性教師で、教師が着るようなスーツに身を包み、少し色の濃い肌を持ち、その見た目とは反するような声の持ち主であった。
「実は兵藤一誠君の事でお話がありまして…」
その教師にリアスが手渡したのは一枚の封筒。
そこに何が入っているかは巧には分からなかったが、この状況ではリアスに頼る他ない為、余計な事を言わないように少し遠くの窓を見つめていた。
窓からは教室に向かおうとしている生徒たちが多く見られ、朝の挨拶が飛び交っていた。
「ふむ…。 なるほど、状況は分かりました。 それでは兵藤一誠君、少し良いかな?」
自分を呼ぶ男性教師の声が聞こえ、首を窓から教師に向ける。
リアスは先程までは巧の前に立っていたが、そこから入れ替わるようにして巧が前に立つ。
男性教師からの視線を浴び、一瞬体を竦めるが、後ろにいたリアスが巧の制服の首の部分を掴み、耳元で動かないと注意された為、半ば無理やりに姿勢を直される。
「君は…女の子の着替えを覗く穴があったらどうする?」
ようやく口を開いた男性教師の質問に巧は絶句をした。
ふざけていると思ったが、教師の視線は真剣その物で、逃げる訳にもいかない。
という感じでなんでこんな質問をしなければならないのか?なんて疑問を頭で考えるようとするが、後ろからのリアスの視線を感じて、先ほどの質問に対する答えを口に出す。
「覗くかよ…中学生じゃねえんだから」
巧が目の前の男性教師にのみ聞こえるような声で髪を掻きながら答えた。
一瞬…巧やリアスや教師には静寂が生まれ、何故か職員室全体さえも静けさに飲み込まれていた。
この静寂にリアスは息を飲む…。
しかし次の瞬間に巧たちを待っていたのは……。
「リアス君、君の話を信じよう!!」
男性教師の喜ぶ顔と、職員室全体の歓声だった。
その歓声に巧は呆気を取られ、リアスは安堵の息をつく。
中には涙を流し喜んでいる者も居たようで、この歓声や涙が本当に兵藤一誠という存在がどれほど問題視されていたのかを理解し、ここまでの度し難いレベルの変態なら一度会ってみたい。そんな風に考え始める巧だった。
「なんとか、一区切りついたわ。 お疲れ様イッセー」
「いや、俺は別に何もしてない。 お前に任せてただけだ」
教師たちに話を通し、巧は今日の授業が始まるまでに教師から記憶喪失であることがクラスに伝えられるようで、二人は職員室を出て、すぐ近くにある廊下で並び歩いていた。
二人は並び歩きながら、時計を見ると着席時間のギリギリになろうとしており、リアスは自分の教室を目指す為、巧とは違う道に体を向け、そのまま歩き出した。
「イッセー、今日の放課後に私の使いを出すわ。それじゃ頑張って頂戴」
少し歩いたところで、リアスは振り向き巧に声をかける。
声は小さかったが、廊下である為、その声は響き渡り、巧にしっかりと伝わる。
巧もそれにうなづく形で答え、職員室で聞いた自分の教室を目指した。
放課後ーー
一日の授業の終わりを告げる鐘の音が駒王学園に響き渡る。
巧はまだ日が沈まない空を自分の机から窓越しに眺めていた。
それは風景を楽しむというよりは、女子生徒たちからの視線から逃げる為であった。
「なんか、兵藤って記憶喪失になってから怖くなった気するわ…」
「そう? 確かに仏頂面って感じだけどなんか、それもクールな感じでかっこいいじゃん」
女子は巧の容姿について語りあっていた。
乾巧の体の時も、そして今の兵藤一誠も顔に関しては整ってはいたが、巧は普段からの仏頂面、一誠は普段からの変態ぶりと顔をだらしなくにやけさせていたりなどで、きちんと顔を見た事のない生徒も多いようで、こうして見ると意外と整った容姿をしていることに気が付いた女子たちが遠巻きに巧を眺めていたのだ。
「はぁ…」
こんな状況と、リアスの言っていた使いとやらが一向に来ないことから、巧は何度目かの溜息を漏らす。
最後に教室を見回すが、自分に向けられる視線のみで自分に近づこうとする者は居なかった為、巧は自分の机に掛けておいた学生バックを持ち教室を出ようと準備を始めた矢先に女子生徒たちが騒ぎ始める。
「きゃぁぁ!!! 木場くんよぉ!!! 」
「なんでこの教室に来てくれたの!!?」
ーー木場…懐かしい名前を聞いたな。
巧は騒いでいる女子生徒たちに背を向けながら、帰りの支度を行っていると自分の耳に、懐かしい人物と同じ苗字が聞こえてきた。
木場勇次…嘗ての巧の友であり、仲間であったオルフェノクの青年。
巧とは幾度か正体を隠した状態で戦い、普段は互いの正体を知らない間に心を通わせた。
その後と様々な出来事があり、彼が人間を捨ててまで戦いを挑んだ際にも巧は彼を人間として捉え、殺すことはしなかった。
彼の最期…それは、アークオルフェノクとの最終決戦の際にブラスターフォームに変身した巧でさえも一対一では勝ち目が薄かった。けれど彼が自分の命を捨てるつもりでアークオルフェノクを羽交い締めにし、彼の作り出した数秒の隙を狙い、最強の必殺技ーーブラスタークリムゾンスマッシュを決め、アークオルフェノクに止めを刺した。
そんな巧にとって大切な友と同じ名前を持つ少年。
そんな少年を見てみたいという興味が湧いて、木場という少年がいる方向に体を向ける。
「やぁ。 少しいいかな?」
体を後ろに向けると、金髪の髪を持つ少年と目があった。
その瞬間、巧は自分の手に持っていたカバンを落とした。
目の前にいた少年は、何処か木場勇次を思わせるような雰囲気を持ち、巧はそれを初見で感じ取り、一つの仮説を立てた。
ーー木場も俺と同じでこの世界に来たのか?
それは彼が木場勇次、本人であるということだった。
勿論、そんな可能性は低いと分かっていた。
魂の憑依なんて奇跡がそう何人も起こるものでない。
しかも自分の仲間に都合よく。
頭では理解できていたが、前の世界では死に別れであった自分の友とどんな形であれ再開できるのは巧にとって速く嬉しいことであった。
「なぁ…お前、木場勇次か?」
「…?? いや、僕の名前は木場で合ってるけど、名前の方は勇次じゃなくて、祐斗だよ。兵藤一誠君」
目の前にいる木場勇次を思わせる少年は木場祐斗という名前であった。
祐斗は巧の質問に少し首を傾げ、一拍置いてから、その答えを否定の形で答えて、巧が床に落とした学生バックを拾い上げて、バックについた埃を手でポンポンと落として巧に手渡す。
「そうか…。 名前間違えてわるかったな」
この目の前にいる少年ーー祐斗は木場勇次ではないという事が分かった。
もし仮に本当の木場勇次ならば、自分の本当の名前を聞いて驚かない筈がない。
祐斗からは動揺が無いことから彼は全く関係の無い人物と答えを出して、彼の隣を通り過ぎようと歩き出す。
巧と祐斗が交差し合う位置で、祐斗は巧の肩を掴んだ。
「……なんだ、なんか用か?」
「うん。 そのまま帰られちゃうと僕、リアス・グレモリー先輩に怒られるからね」
肩を掴まれた事と帰ろうとしたところを止められた事により、すこし怒りを露わにしそうになったが、祐斗の口からリアスの名が出た為にその怒りは静まり、巧の頭は冷静になり始めた。
そして目の前にいる祐斗は恐らくだが悪魔であろうと予想を立てる。
「取り敢えず、着いてきて」
「ああ…」
歩き出した祐斗について行く巧。
その際に教室に一瞥をしたが、何も言わずにそのまま早歩きで教室を足早に出た。
「まさか…木場君と兵藤のカップリングなんてー!!!」
「チョーイイワ!! サイコー!!!!」
「この絡みに私が泣いた!!」
なんて異常な女子高校生が目に入ったからとは思いたくなかったのであろう……。
「なんだよ…この部屋」
巧が連れてこられたのは、校舎から少し距離のある、古びた旧校舎の一室だった。そこはライトで照らされた部屋などではなく、ロウソクが部屋の明かりとなっている大きな部屋だった。
中には本棚があり、その中には巧には到底理解できないような文字で書かれたものや、まさに悪魔の巣窟と呼ぶに相応しいと言える禍々しい物が置いてあった。
魔法陣が描かれた布…などなどが置いてあり、この部屋の持ち主であろうリアスに対し、部屋をなんとかしろと言ってやろう。と心に決めた巧がいた。
「…で、あれは誰だよ」
「彼女は搭城小猫さん。ここ、オカルト研究部の部員なんだよ」
「………」
「………」
巧の視線に横に長い椅子に座りながら、お菓子を齧る少女が見えた。
祐斗の説明により、彼女の名前を小猫と知り、視線を向けると丁度、小猫も巧に視線を向けており、二人の目が合ってしまう。
目を反らすべきか否かと巧は考えていたが、ここで目を逸らしたら負ける気がして、そのまま目を逸らさずにじっと小猫を見てると、小猫も負けじと目をそらさない。
祐斗には、この風景が猫と狼が睨み合う様に見えていたらしい……。
「イッセーよく来てくれたわね。 祐斗もご苦労様」
「彼が新しい子ですの?部長」
睨み合う両者の視線が逸らされる。
巧と祐斗の入ってきた扉から現れたのはリアスとその隣に長い黒髪をポニーテールで纏め上げている、リアスにも負けない美しさを持った少女だった。
巧はまた新しい人物の登場に新しく現れた少女をじっと見つめる。
「彼女は姫島朱乃先輩。 彼女はここの副部長なんだ」
巧がわからないという顔をしているとそっと耳元に祐斗の解説が聞こえる。
これまでの話をまとめてみると、リアスはまず悪魔であり、ここはリアスの仲間が集まる所と仮説を立てていた。
つまりはここにいる者たちは皆、悪魔である。
自分を除いて…と考えており、これから何をするつもりなのかを聞くために巧は口を開いた。
「リアス。 俺を何のために呼んだんだ?」
「ええ。そうね、遅れてごめんなさい。 朱乃、祐斗、小猫。紹介するわ、私たちの新しい眷属ーー『兵士』の兵藤一誠君よ!」
「はっ?? 眷属…なんだよ?」
眷属…その言葉の意味を詳しくは知らないが、なんとなくの考えだが、嫌なものが一つ浮かんでしまった。
外れていてほしい…。そんな願いは一瞬で打ち壊される。
「だから、イッセーは私の下僕で、眷属。つまりは悪魔なの? 私のイッセーのご主人さまなのよ」
「…………嘘だろ……」
いきなりの事実に巧はそう呟くことしかできなかった。
他のライダー出せるかなぁ…。
個人的にはカイザよりもデルタが好きです。