超次元インフィニット ネプテューヌ・ストラトス   作:友(ユウ)

59 / 110
第51話 紫苑の(チカラ)

 

 

 

 

 

 

一夏が行方不明になってから1週間。

一夏の行方は一向に掴めず、千冬にも心労が溜まっていた。

 

「一夏………お前は無事なのか…………?」

 

紫苑達の話では、目的があって一夏を連れ去ったのなら命の心配はさほどない筈とのことだが、絶対とは言えず、千冬は不安に押しつぶされそうだった。

それは未だに彼に思いを寄せるセシリアや鈴音も同じことで、

 

「一夏さん………」

 

「…………はぁ」

 

心配から一夏の名を呟くセシリアと、溜息を吐く鈴音。

 

「2人共元気出しなよ。月影君も織斑君の命の危険は少ないって言ってるんだしさ」

 

「月影さんも言っていただろう? 織斑に人質としての価値は少ない。故に別の目的があると」

 

シャルロットと箒が2人を励まそうとそう言うが、

 

「安心なんて出来るはずありませんわ!!」

 

「そうよ! 命の危険は少ないって言っても、それは単なる予想じゃない!!」

 

それは逆効果となって2人は声を荒げる。

 

「とは言え、手掛かりが何もない現在では我々に出来ることは何もない。出来ることは、精々何かあった際にすぐに動けるように調子を整えておく位だ」

 

ラウラが淡々とそう言う。

 

「アンタねえ! 何でそんなに平然としていられるのよ!?」

 

「そうですわ! 一夏さんがどうなっても良いと仰るのですか!?」

 

ラウラの態度に声を荒げるセシリアと鈴音。

 

「どうなっても良い…………とまでは思ってはいないが、紫苑も希望的観測でモノを言っているのではない。あのマジェコンヌの性格を熟知し、そして現場の状況から最も可能性の高い予想を出しただけだ」

 

「そうかもしれないけど…………」

 

「それにだ………紫苑にはどうやら別の可能性も考えている様だ」

 

「別の可能性?」

 

「それは何かまでは分からんがな」

 

ラウラはそう言うと紅茶を口に運んだ。

 

 

 

 

 

 

 

紫苑は執務室で書類仕事に明け暮れていた。

一夏が行方不明で慌ただしくなっているとは言っても、普段の仕事が減るわけでは無い。

一夏の捜索にもアイエフを始めとした人員を割いてはいるが、この国の女神の守護者である紫苑にとってはプラネテューヌを蔑ろにするわけにはいかないので、こうして仕事に励んでいる。

尚、刀奈と簪も紫苑を手伝っており、紫苑はとても助かっている。

午前の仕事が一段落し、皆で昼食を取っていると、突然通信用のモニターが開き、

 

『聞こえるか? 守護者の小僧!』

 

マジェコンヌがそこに映し出されていた。

 

「マジェコンヌ…………」

 

『今から30分後に1人でこの街の南門の前に来い。言っておくが拒否は認めん。その場合、私の手駒達がこの街で破壊活動を行う手筈になっている! 女神共を連れて来ても同じことだ!』

 

「……………………いいだろう」

 

少しの沈黙の後、紫苑はマジェコンヌの要求に頷いた。

 

『フフフ………潔いな。安心しろ、面白いものを見せてやるだけだ』

 

そう言って通信が切れる。

 

「紫苑さん、これは十中八九罠よ」

 

刀奈がそう言う。

 

「だろうな」

 

それは紫苑も承知しているのか、特に驚きもせずに肯定する。

 

「……………この国で破壊活動を行うと言っていたが、それは本当なのか? 入国する者達は全員把握しているのだろう?」

 

「この国の認証システムは、地球のそれとは比べ物にならない…………」

 

ラウラと簪がそう言うと、

 

「確かにそうだが、所詮はプログラムだ。マジェコンヌにかかれば掻い潜る事も可能だろう。実際、一週間前にはマジェコンヌの潜入を許しているわけだしな…………」

 

「確かに…………」

 

「俺は言われた通りに1人で出向く。皆は真実か嘘かは分からないが、マジェコンヌの仲間を探してくれ」

 

「うん、気を付けてね、シオン」

 

ネプテューヌが頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

紫苑はバーニングナイトに変身し、指示された場所に到着する。

すると、マジェコンヌが門の前で堂々と立っていた。

バーニングナイトはマジェコンヌの前に降り立つと、

 

「待っていたぞ。守護者の小僧」

 

マジェコンヌがいつも通り余裕の態度でそう言ってきた。

 

「マジェコンヌ…………!」

 

バーニングナイトは油断なくマジェコンヌを見据えた。

 

「逃げずによく来たと誉めてやろう」

 

クククと笑いながらそう言うマジェコンヌ。

 

「……………1つ聞かせろ。お前は一夏を攫ったのか?」

 

バーニングナイトは気になることをマジェコンヌに問いかけた。

 

「イチカ………? ああ、あの小僧の事か? 人聞きの悪い事を言うな。攫ってなどいないさ…………」

 

マジェコンヌは口ではそう言うが、その言葉には含み笑いが込められており、何かしら関わりがある事を隠すつもりは無いようだった。

 

「何が目的だ…………?」

 

「ククク…………もちろんお前達を倒すためさ」

 

「あいつの人質としての価値は低いぞ」

 

「人質? 今更そのような陳腐な手段を取るつもりは無いさ」

 

マジェコンヌが馬鹿にした態度でそう言うと、バーニングナイトは剣を構える。

 

「国民を交渉材料にしておいてよく言う………!」

 

「心配せずともそれは貴様を呼び出すための方便に過ぎんよ。要は貴様と1対1の状況が作れればよかったのさ」

 

「1対1なら俺に勝てるとでも?」

 

バーニングナイトは闘気を開放して威圧感を放つ。

だが、マジェコンヌは余裕の態度を崩さず、

 

「残念だが貴様の相手は私ではない」

 

「何…………ッ!?」

 

マジェコンヌの言葉にバーニングナイトが怪訝な声を漏らした瞬間、上から威圧感を感じて咄嗟に上を向く。

その瞬間、黒い影がバーニングナイトに襲い掛かった。

 

「ぐっ…………!?」

 

バーニングナイトは咄嗟に剣を横に構えて頭上からの攻撃を防ぐが、想像以上の威力に苦悶の声を漏らす。

更にはバーニングナイトの足元が陥没し、クレーターを作り上げた。

バーニングナイトは襲い掛かってきた相手を見る。

 

「お、お前は…………!?」

 

バーニングナイトは驚いた声を漏らす。

相手はバーニングナイトの姿にとても似通っていた。

メインカラーは濃紺だが、各部に装着されているプロテクターや、目元を隠すバイザーなど、バーニングナイトに通じる所が多々あった。

だが、バーニングナイトの姿が全体的にスマートで刺々しさを感じさせないのに対し、その相手はプロテクターの各部に突起や鋭角なフォルムといった禍々しさすら感じさせる姿をしていた。

更にその手に持つ剣も悪魔の翼を連想させるような不気味な形をしている。

 

「くっ…………!」

 

バーニングナイトは力を込めて受け止めた剣を相手ごと押し返す。

相手は後ろに飛び退くとマジェコンヌの前に着地した。

 

「………………………」

 

その相手は無言でバーニングナイトを見据える。

すると、

 

「紹介しよう。我が騎士『イービルナイト』だ!」

 

マジェコンヌが誇るようにそう言い放つ。

 

「イービルナイト…………?」

 

その言葉にバーニングナイトは声を漏らす。

 

「そう、貴様の守護者と女神の力の共有を解析し、私は疑似的に騎士を作り出すことに成功した」

 

「ッ……………!」

 

バーニングナイトは内心驚愕していたが、それを表には出さない。

 

「ああ、それから安心しろ。もう1つのリスクは取り除いてある」

 

それは即ち生命の共有は行っていないという事。

 

「そして貴様の…………守護者や女神の力の源が祈りや願いといった人の正の感情とするなら、こいつの力の源は怒りや憎悪といった負の感情だ……………言わば『守護者』とは対を成す者…………破壊者…………そう『破壊者』、暗黒騎士『イービルナイト』だ!」

 

「破壊者…………暗黒騎士イービルナイト……………」

 

マジェコンヌの言葉を聞いて、バーニングナイトにはある予感が現実味を帯びてきていた。

 

「さあ行け、イービルナイト! 貴様の力で守護者を打ち倒せ!!」

 

「!」

 

マジェコンヌの言葉と共に、イービルナイトはバーニングナイトに突っ込んでくる。

 

「ッ!」

 

バーニングナイトも迎撃の為に飛び出す。

互いの中央で剣と剣がぶつかり合い、激しい衝撃波が巻き起こる。

そして打ち勝ったのは、

 

「くあっ…………!?」

 

イービルナイトだった。

バーニングナイトは吹き飛ばされるが空中で体勢を整え、足から地面に着地する。

 

「ッ!?」

 

だが、即座にイービルナイトは追撃の為にバーニングナイトに迫っている。

 

「ちぃっ!?」

 

振り下ろされる剣を、バーニングナイトは受け流そうと自分の剣を添える。

だが、

 

「ぐっ…………!?」

 

剣の直撃は避ける者の、そのまま振り下ろされた剣は地面を砕き、衝撃波を巻き起こす。

それによってバーニングナイトは体勢を崩す。

 

「おおおおおおっ!!」

 

イービルナイトの叫び声と共に剣が薙ぎ払われ、咄嗟に飛び退いたバーニングナイトの胸部を掠めた。

 

「くっ!」

 

傷付いた胸部装甲に目をやり、油断できない威力に声を漏らすが、バーニングナイトは即座に構えなおす。

 

「やるな…………!」

 

改めてイービルナイトを見据えるバーニングナイト。

すると、

 

「……………おん」

 

イービルナイトが何かを呟いた。

 

「……………し………おん……………しぃぃぃおぉぉぉぉぉぉぉぉん!!」

 

更に叫ばれた紫苑の名。

それには途轍もない怨念や憎悪が込められていた。

 

「……………今の声………まさか本当に……………!」

 

バーニングナイトはあまり信じたくは無かったが、その声を聞いて先程感じた予感がほぼ確定だという事に声を漏らした。

 

「おおおおおおおおおおおおおおっ!!!」

 

イービルナイトが再び声を上げてバーニングナイトに襲い掛かってくる。

バーニングナイトは再びその剣を受け流した。

先程は不意に衝撃波を受けてよろめいてしまったが、来ると分かっていればその程度で体勢を崩すことは無い。

攻撃を受け流した瞬間、バーニングナイトは反撃に移る。

 

「ちっ!」

 

イービルナイトは舌打ちすると飛び退いた。

その時、バーニングナイトの剣先がイービルナイトのバイザーに掠める。

飛び退いたイービルナイトは地面に着地すると忌々しそうにバーニングナイトを睨み付けた。

だが、そのバイザーには切れ目が入っており、そこを中心にピキピキと罅がバイザー全体に広がっていく。

そして、パキィィィィンと甲高い音と共にバイザーが砕け散った。

そして、その下から現れた素顔は、

 

「………………やはりお前だったか……………………一夏」

 

一夏だった。

怨嗟の籠った表情でバーニングナイトを睨み付けるその瞳には、逆さまの女神の証が浮かび上がっている。

 

「………………お前が俺に対して良くない感情を持っていたことは知っていたが…………まさか恨まれるほどだったとはな……………」

 

バーニングナイトは半分呆れたような声を漏らした。

しかし、呆れの対象は一夏に対してではない。

そこまで感情を拗らせていた一夏に気付かなかった自分に対して、である。

バーニングナイトは、一夏はもう少しメンタルが強いと思い込んでいたのだ。

故に厳しい態度を取り続けた。

一夏が大切な事に気付くと信じて。

だが、一夏はバーニングナイトの想像よりもメンタルが弱かった。

その一線を間違えてしまった為に一夏は間違った方向へ走ってしまったのだ。

 

「……………ああ、そうだよ…………!」

 

一夏は恨みがましくバーニングナイトを睨む。

 

「全部………全部お前の所為だ……! お前が全部俺から奪っていったんだ!! 俺は正しいんだ! 俺が正しい筈なのに、皆、皆お前の事ばかり評価して………! 千冬姉さえもお前を………!!」

 

「……………だからマジェコンヌについていったのか?」

 

バーニングナイトはそう問いかける。

一夏が居なくなった時のもう一つの可能性。

それは、一夏が自らの意思でマジェコンヌについていったというものだ。

 

「ああ、その通りだ!! こいつは『力』をくれるといった!! 『力』さえあれば皆俺を認めてくれる!! 『力』があればお前が俺から奪っていったものを取り返すことが出来るんだ!!」

 

「………………………」

 

逆恨みにも程があるが、バーニングナイトはあえて何も言い返さなかった。

ここで何を言っても余計に関係を拗らせるだけだろうとの判断だ。

 

「『力』があれば、俺が正しいと証明できるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

一夏の叫びと共に体中から漆黒のオーラが溢れ出し、一夏を包む。

 

「くっ…………」

 

その際の衝撃にバーニングナイトは耐えるが、

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!! 思い知れ! これが『俺』の『力』だぁああああああああああああああああっ!!!」

 

その叫びと共に漆黒のオーラを纏いながら剣を振りかぶり、バーニングナイトに向かって突撃する。

 

「一夏ぁああああああああああああっ!!」

 

バーニングナイトも炎を纏い、一夏に向かって突撃した。

互いの中央で激突する2人。

そして………………

 

「ッ!?」

 

バキィィィィィンと甲高い音と共にバーニングナイトの剣が根元近くから断ち切られ、刀身が宙を舞った。

その事実に驚愕し、一瞬身体が硬直するバーニングナイト。

 

「俺の勝ちだ! 紫苑!!」

 

返す刀でバーニングナイトに剣を叩きつけ、バーニングナイトを吹き飛ばした。

 

「ぐああああっ!?」

 

陥没する程の勢いで大地に激突するバーニングナイト。

一夏はゆっくりとバーニングナイトの傍に降り立つと、バーニングナイトに剣を突き付ける。

 

「思い知ったか! 紫苑! これが『俺の力』だ!!」

 

「……………ぐ」

 

バーニングナイトは声を漏らすがダメージは大きく、まだ身動きが取れない。

 

「これで皆俺を認めてくれる…………俺が勝ったんだ。俺が正しいんだ!」

 

まるで自分に言い聞かせるように言葉を繰り返す一夏。

すると、

 

「……………これで満足か?」

 

バーニングナイトが呟く。

 

「何………?」

 

一夏が怪訝な声を漏らした。

 

「より強い『力』で俺を叩きのめして、それでお前は満足なのか?」

 

「どういう意味だ!?」

 

「気に入らない相手を『力』で抑え込んで自分の意見を押し通す。それでお前は満足なのかと聞いている」

 

「………………はっ! 何を言うかと思えば…………ただの負け惜しみにしか聞こえないね!」

 

一夏はバーニングナイトの言葉を嘲笑う。

 

「…………そうか」

 

「言いたいことはそれだけか?」

 

「………………」

 

一夏の言葉にバーニングナイトは何も言わない。

一夏は剣を振りかぶった。

 

「なら…………これで終わりだ!」

 

そう言って剣を振り下ろそうとした瞬間、

 

「一夏さん!!」

 

「アンタ、何やってるのよ!?」

 

2人の少女の叫び声が聞こえた。

その声に思わず一夏の動きが止まる。

一夏がそちらを見ると、たった今この場に到着したと思われるISを纏ったセシリアと鈴音の姿があった。

 

「セシリア、鈴…………」

 

一夏が2人の名を呟く。

 

「お止めになってください、一夏さん!」

 

「アンタ! 何でそんなオバサンの所に居るのよ!?」

 

2人は一夏に呼びかける。

 

「セシリア、鈴………待っていてくれ、今から俺の方が強いって証明するから…………紫苑より俺の方が正しいって、証明するから…………」

 

「一夏さん?」

 

「一夏………? アンタ、何言って………?」

 

脈絡のない一夏の言葉に怪訝な声を漏らす2人。

 

「今から俺が証明するから…………紫苑をこの手で殺して………!」

 

「一夏! いったいどうしたって言うのよ!?」

 

「一夏さん!? もしかして操られているんですの!?」

 

2人がそう言うと、

 

「はっ! 勘違いしてもらっては困る! そいつは自分の意思で私の所へ来たのだ!」

 

今まで傍観していたマジェコンヌがそう答えた。

 

「そんなの嘘よ!」

 

鈴音が叫ぶ。

 

「嘘ではない! そいつは『力』を求めるがゆえに私の元へ来たのさ!」

 

マジェコンヌの言葉に2人は否定しようとする。

しかし、

 

「さあ、イービルナイトよ! 早くそいつを殺せ! そうすれば貴様は認められる! 守護者よりも貴様の方が役に立つと証明されるぞ!?」

 

マジェコンヌのその言葉に一夏が反応する。

 

「認められる…………そう、認められるんだ………! 紫苑より俺の方が上だって………役に立つって証明できるんだ…………!」

 

まるで熱に浮かされるように繰り返す一夏。

そして、再び剣を振りかぶった。

 

「「一夏(さん)!?」」

 

2人が叫ぶが一夏は止まろうとしない。

そのまま一夏の剣が振り下ろされようとした時、

 

「まけないで! きしさまー!」

 

幼い少女の声が聞こえた。

その声に、一夏は思わずそちらを振り向いた。

そこには、プラネテューヌの国民と思われる幼い少女が居た。

 

「きしさまー! がんばってー!」

 

その少女は必死にバーニングナイトに声援を送っている。

すると、

 

「騎士様! 頑張ってください!」

 

「立って! 騎士様!」

 

「お立ちください! バーニングナイト様!!」

 

「シオン様!」

 

「バーニングナイト様!」

 

「騎士様!」

 

まるでその少女に続くようにプラネテューヌの国民達から次々と声援が送られる。

 

「な……………!?」

 

一夏は思わずたじろいだ。

バーニングナイトに送られる声援が、まるで自分を非難しているように聞こえたからだ。

 

「な、なんで…………? 何でだ………!? 勝ったのは俺だ! 何で誰も俺を認めない!?」

 

一夏は誰も自分を認めていないことに喚き散らす。

 

「無様ね、一夏君」

 

上空から声が聞こえた。

すると、ISを纏った刀奈を始めとして、簪、ラウラ、シャルロット、箒がセシリア達の傍に降り立つ。

 

「今の君を見ても、誰も君を認めはしないわ」

 

刀奈は淡々と言い放つ。

 

「そ、そんな筈ない! 俺は紫苑に勝ったんだ! 紫苑より俺の方が強いって………役に立つって証明したんだ!!」

 

「……………本当にそれだけで認められると思ってるの?」

 

簪が冷めた目で一夏を見据えながら言う。

 

「な、何………?」

 

「意見の食い違う相手を『力』で捻じ伏せて自分の意見を押し付ける。今時の子供向けアニメでもそんなヒーローいないよ。ううん、逆に悪役になら沢山いるかな?」

 

「私は前にも言ったよね? 織斑君は上っ面の事実だけを見て真実を見てないって。君は認められていない事実を月影君の所為にしているだけで、何故認められていないかっていう真実に目を向けていない………ううん、目を逸らしているだけだよ」

 

「この国に来てまだ少ししか経っていないが、月影さんがどれだけネプテューヌさんの………この国の為に身を粉にしているか………そして本来は余所者である筈の私達の為に頑張ってくれているか…………遠目に見ていた私でも良く分かったぞ。そんな月影さんを個人的な理由で『力』を以って叩きのめしたお前を、誰が認めるものか!」

 

簪に続き、シャルロット、箒もそう言い放つ。

 

「今の貴様は少し前の私と同じだな。『力』さえあれば何もかも思い通りに行くと勘違いしている。欲しいものは奪い、逆らうものは『力』によって叩き潰せばいい」

 

「ち、ちが…………」

 

ラウラの言葉に一夏は否定しようとしたが、

 

「何が違う? 貴様を見ていると昔の自分がどれだけ愚かだったか良く分かる。中身の無い『強さ』で振るわれる『力』は『暴力』でしかない…………か。まさしくその通りだな」

 

更に続けられたラウラの言葉に止められてしまう。

だが、

 

「う、煩い!! だったら紫苑は如何なんだ!? 紫苑が認められているのも『守護者』としての『力』があるからじゃないか!!」

 

一夏は苦し紛れにそう叫ぶ。

しかし、

 

「いいえ、それは違うわ」

 

凛とした声がその場に響く。

上空から降りてくるのはパープルハート。

傍にはアイリスハート、ネプギア、イエローハートの姿もある。

 

「ネ、ネプテューヌさん…………」

 

一夏はパープルハートの登場に狼狽える。

 

「女神様………!」

 

「パープルハート様!」

 

国民達もパープルハート達の登場に声を漏らす。

パープルハート達は刀奈達の前に降り立つと、

 

「シオンは私の『守護者』になったから皆に認められたんじゃない…………」

 

そう呟き、真っすぐ一夏を見据えると、

 

「…………皆に認められたから、シオンは私の『守護者』になれたのよ」

 

そう言い放った。

一夏は悔しそうに剣を握りしめ、ブルブルと震えている。

すると、

 

「きしさま! たってー!」

 

再び幼い少女の声が響く。

 

「騎士様!」

 

「バーニングナイト様!」

 

「シオン様!」

 

国民のバーニングナイトを応援する声が響く。

 

「……………………さい」

 

一夏が震えながら何かを呟く。

 

「…………う……さい………………うるさい……………煩い!」

 

どんどん一夏の声が強くなっていく。

 

「煩い!! 勝ったのは俺だ!! 紫苑は負けたんだ!! 俺は紫苑より強いんだ!! 紫苑より正しいんだ!!」

 

「そんなことない!」

 

一夏の言葉を否定したのは先程の幼い少女。

 

「きしさまはまけないもん! ぜったいにかつんだもん! ぜったいにまもってくれるんだもん!!」

 

幼い少女は精一杯叫ぶ。

 

「おまえみたいな『わるいやつ』なんかに、ぜったいまけないんだもん!!」

 

その言葉が一夏の琴線に触れた。

 

「……………『悪い奴』だと…………? 俺が『悪い奴』だと…………!? 俺が『悪』だと!? ふざけるな!! 俺は『正しい』んだ! 俺は『正義』だ!! 俺が『正義』だ!!!」

 

「ちがうもん!!」

 

怒鳴り散らす一夏に一歩も引かず叫び返す少女。

すると、何を思ったか一夏は剣を振り上げ、

 

「いい加減…………黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」

 

叫びながら剣を振り下ろすと、黒い斬撃が少女へ向かって飛ぶ。

しかし、少女はその目に涙を浮かべながらも、決して一夏から目を逸らすことはせず…………

その斬撃に呑み込まれた。

轟音が響き、衝撃波が辺りを襲う。

 

「ッ!」

 

その行動に、パープルハートは眉を顰めて一夏を見据えた。

衝撃が収まり、少女の居た場所が巻き上げられた砂煙に覆われている。

 

「はぁ………はぁ………思い知ったか………俺を『悪』だと罵るからこうなるんだ………!」

 

そう吐き捨てる一夏。

すると、突然鈴音が歩き出し、無言で一夏の前に立った。

その表情は前髪に隠れて窺い知ることは出来ない。

一夏はそんな鈴音に気付くと、

 

「鈴、見ていてくれたか? 凄いだろ、『俺の力』は? この『力』があれば俺は誰にも負けない! お前も、千冬姉も、ネプテューヌさんも、皆を守ることが出来る!!」

 

そんな風に嬉しそうに笑う一夏。

 

「…………………………」

 

だが鈴音は俯いたままISを纏った右の拳を握りしめると…………………………

一夏の顔面に叩き込んだ。

 

「ッ!?!?」

 

今の一夏にはその程度でダメージは無いが、それ以上に精神的な衝撃の方が大きかった。

 

「アンタ……………今自分が何をしたか分かってんの!!??」

 

鈴音が今までに無いほどの憤怒の表情を浮かべながら叫んだ。

 

「り、鈴………!?」

 

一方、一夏は何故殴られたのか分かっていなのか狼狽えている。

 

「アンタはあんなに小さな子を殺したのよ!? 分かってるの!?」

 

「な、何を言ってるんだよ鈴? あいつは俺を『悪』だと罵ったんだぞ? 『正義』である俺を否定したんだ! あいつは『悪』だ! 『悪』を断じて何が悪いんだ?」

 

「……………………………そう」

 

その言葉で、鈴音の心の中で何かが崩壊した。

 

「今のアンタが『正義』なら、世の中皆聖人君子よ!!」

 

再び拳を一夏の顔面に叩き込む鈴音。

すると、

 

「わたくしも同じ意見ですわ」

 

いつの間にか近くにセシリアが立っていた。

 

「セ、セシリア………?」

 

セシリアの言葉にも一夏は狼狽える。

 

「一夏さん………いえ、“織斑さん”。あなたの所業はどう贔屓目に見ても目に余りますわ。正直、わたくしも淑女としてこのような振る舞いはしたくありませんでしたが……………」

 

次の瞬間、パァァァァァァァァンと乾いた音が響いた。

セシリアが右の平手で一夏の頬を打ったのだ。

 

「セ、セシリア…………!?」

 

「気安くわたくしの名前を呼ばないでくださいまし。もう、あなたの様な男に名前を呼ばれるだけでも虫唾が奔りますわ!」

 

セシリアはゴミを見るような目で一夏を見下し、

 

「地獄に堕ちろ、クズ野郎!!」

 

鈴音は憤怒の表情のままそう吐き捨てた。

 

「……………………………」

 

一夏は少しの間呆然としていたが、

 

「……………………裏切るのか?」

 

一夏がポツリと呟く。

 

「…………お前達も…………俺を裏切るのか………!?」

 

その言葉に対し、

 

「裏切る………? 裏切られたのはこっちの方よ!!」

 

「ええ! 確かに最近の『一夏さん』は少々目に余る行動が多くなってきたとわたくし達も思ってきました」

 

「でも、『一夏』なら…………! 私達の愛した『一夏』なら必ず過ちに気付いてくれるって信じてた!! だからシャルロットや箒がアンタを見捨てても、私やセシリアはアンタの傍に居続けた!!」

 

「ですが『織斑さん』。あなたはそんなわたくし達の想いを踏みにじり、超えてはならない一線を越えてしまわれた。これを裏切りと言わずして何というのでしょう?」

 

涙を浮かべながら叫ぶ鈴音と、最早ゴミを見る冷めた目で一夏を見下すセシリア。

 

「何でだ!? 俺は必死に…………!」

 

「必死に、何? アンタはただ自分の行いを否定した紫苑に腹を立てて、弱い自分を認められなかっただけじゃない」

 

「ええ。月影さんは確かに厳しく、言い方も乱暴だったのかもしれません。ですが、決して的外れな事を言っているとは思えませんでしたわ」

 

「そんな紫苑の助言を勝手に捻じ曲げて解釈して、勝手にへそを曲げてたのは他でもない。あんた自身じゃない!」

 

「『絶対の正義』などこの世にはありません。その事すら理解していないあなたは、ただの『無様な男』ですわ」

 

言いたいことを言い切った2人。

すると、

 

「ふ、ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁっ!!! 『正しい』のは俺だ! 『正義』は俺だ! 俺が、『正義』なんだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

剣を掲げ、黒いオーラが剣に纏わりつく。

その剣が振り下ろされればISを纏っているとはいえ、鈴音もセシリアも、容易く消し飛ばされるだろう。

それは2人の頭でも理解している。

だが、2人の心には全くと言っていいほど『恐怖』の感情が沸き上がってこなかった。

その代わりに沸き上がってきたのは『呆れ』であった。

 

「………………『自分が正義』って、馬鹿じゃないの? 厨二病も程々にしときなさい」

 

「図星を吐かれた程度で癇癪を起こすとは…………無様を通り越して呆れるしかありませんわ」

 

命の危機が目前に迫っているとは思えぬほどの物言い。

その瞬間、一夏が爆煙に包まれた。

 

「うぐっ!?」

 

「下がれ! セシリア! 鈴!」

 

後方からラウラが叫ぶ。

今のはラウラのレール砲だ。

その言葉にセシリアと鈴音は飛び退く。

 

「助かりましたわ」

 

「悪いわね」

 

「いや、お前達の行動は私も胸がスッとしたよ」

 

そう笑い合う3人。

 

「でも…………」

 

鈴音はすぐに笑みを止め、やりきれない表情で視線を先程の少女がいた場所に移す。

そこは未だに砂煙が立ち昇っており、その場を窺い知ることが出来ていない。

その時、一陣の風が吹いてその砂煙を吹き飛ばした。

そこには、

 

「あっ!」

 

鈴音は思わず声を漏らした。

そこには身を挺して少女を護ったバーニングナイトの姿があった。

 

「きしさま!?」

 

少女は驚いて叫ぶ。

 

「くっ…………!」

 

すると、バーニングナイトはその場で膝を着くと、光に包まれて変身が解け、紫苑に戻る。

だが、その手には折れた剣が未だに掴まれている。

 

「きしさま、だいじょうぶ?」

 

少女は心配そうに声を掛ける。

 

「俺なら大丈夫だ。ここは危ない。皆ともっと離れた場所に避難するんだ」

 

「は、はいっ!」

 

紫苑の言葉に少女は頷くと、言われた通りに走ってその場を離れる。

その様子を見ていたパープルハートは再び一夏を見据え、

 

「イチカ…………これがシオンよ。自分を信じてくれる相手は絶対に裏切らない。だからこそ私は………この国の皆はシオンを信じられるのよ」

 

そう言い放つパープルハート。

 

「ぐぅぅ…………………た、例えそうだとしても、『力』が無ければ守れないんだ! 紫苑じゃ守れない! でも俺なら守れる!! 紫苑に勝った俺なら!! この国も! あなたも!!」

 

一夏はそれでも叫び続ける。

だが、パープルハートは首を横に振った。

 

「例えあなたがシオンを超える『力』を持っていたとしても、私は………この国の国民達はあなたを信じることは出来ない…………」

 

「な、何故…………?」

 

「理由は如何あれ、あなたは護るべき国民の1人であるあの女の子に剣を向けた……………そんな人を信じることが出来ると思う?」

 

その言葉で一夏は気付く。

プラネテューヌの国民達が、自分を非難する目を向けていたことに。

 

「自業自得だな」

 

ラウラがそう言う。

 

「…………違う…………違う…………違う違う! 違う!! 俺は、俺は間違ってない! 俺は『正しい』はずだ! 俺は何も間違った事をしちゃいない!! 俺は紫苑に勝ったんだ! そうだ、勝った俺は正しい! 負けた紫苑が間違っているんだ!!」

 

喚き散らす一夏。

すると、

 

「…………………ふぅぅぅぅ…………」

 

大きく息を吐くと、紫苑は立ち上がった。

すると、一夏に向かって歩き始める。

ある程度の距離を開けて立ち止まり、一夏に話しかけた。

 

「一夏…………お前が俺を『悪』と断じたいなら好きにすればいい。自分を『正義』だと信じたいのなら好きにすればいい。勝者が『正義』。敗者が『悪』。それが別に間違いとは言わない。実際地球上の歴史では繰り返されてきたことだ。否定は出来ない」

 

喚き散らしていた一夏が紫苑を見る。

 

「…………そうだ、紫苑。お前だ………お前が全部悪いんだぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

最早支離滅裂で、全てを紫苑の所為にしようとしている一夏に紫苑は目を伏せる。

 

「シオン、ここは一緒に…………!」

 

パープルハートが共に戦う事を口に出すが、

 

「いや、一夏がこうなったことには俺にも非がある。ここは俺にやらせてくれ」

 

そう言ってパープルハートの助力を断る紫苑。

 

「そう、なら負けちゃ駄目よ」

 

「ああ、分かっている」

 

パープルハートは紫苑を止めようとはせず、むしろその背中を押すように送りだした。

すると、紫苑は折れた剣を前に突き出し、

 

「……………プルルート、お前の力も共に…………!」

 

そう呟く。

 

「ようやくぅ? 寂しかったわぁ!」

 

アイリスハートが嬉しそうにそう言う。

すると、折れた剣に光が集まり始め、

 

「デュアルシェアリンク!!」

 

紫苑はパープルハートと同時にアイリスハートにもリンクを繋げる。

2人の女神の力が紫苑へと流れ込み、今までにない力が紫苑へと宿る。

折れた剣は元通りになるだけでは収まらず、金の翼をイメージさせる装飾が追加され、剣の大きさも一回り大きくなっている。

更にその剣を大きく振りかぶり、空へと投げ放ち、剣は回転しながら宙を舞う。

そして、

 

「シェアライズ!!」

 

その言霊と共に剣が向きを変え、一直線に紫苑へと向かってきてその腹部を貫く。

その瞬間、炎に包まれる紫苑。

そして、その炎が消え去ると、そこには今までと違った姿のバーニングナイトが現れた。

今までは赤を基調として主に白の縁取りとラインが入った紅蓮の炎をイメージさせるプロテクターだったのだが、新しい姿は黒と金を基調とし、白の縁取りとラインが入った、更に力強い炎をイメージさせるプロテクターとなっていた。

更に背部には翼とは別に非固定部位のブースターが追加されている。

これがバーニングナイトの新しき姿。

 

「騎士バーニングナイト! バーストフォーム!!」

 

威風堂々と名乗りを上げるバーニングナイト。

 

「なんだ………? なんだその姿はぁぁぁぁっ!?」

 

今までにない姿に一夏は驚愕の声を上げる。

 

「俺がネプテューヌだけではなく、プルルートの守護者であることも忘れたのか?」

 

バーニングナイトは剣を構える。

 

「くっ、うぉおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

一夏は慌てて剣を構えなおすと、バーニングナイトに向かって突撃した。

だが、ガキィィィィンとけたたましい音を上げて、一夏の剣は止められる。

 

「く、くそぉぉぉぉぉっ!!」

 

「……………………………」

 

一夏は容易く剣が止められたことが信じられずにやけくそ気味に振り回す。

だが、そんな剣がバーニングナイトに通用するはずもなく、受け流され、もしくは防がれてバーニングナイトには掠りもしない。

バーニングナイトが黙って一夏の剣を捌き続けていると、

 

「う、うぉおおおおおおおおっ! 卑怯だぞ紫苑!! 自分の力だけで戦えぇぇぇぇっ!!」

 

そう叫ぶ一夏。

 

「…………………一夏。俺は『守護者』となったその日から、自分1人で戦ってきたと思ったことは一度もない………!」

 

「何ぃ!?」

 

「『俺の力』はネプテューヌの…………延いてはプラネテューヌの人々の力だ…………俺はその力を借り受けているに過ぎない…………」

 

バーニングナイトが力を籠めると、一夏の剣が押し返され、容易く弾かれる。

 

「くぅっ………!?」

 

「確かに俺自身の力は女神の力に遠く及ばない。だが、プラネテューヌの皆が俺を認め、この『力』を使う資格を得たというのなら、俺はこの『力』で必ずネプテューヌやプルルート、そして皆を護ることを誓った。それを卑怯と罵るのなら好きにすればいい」

 

バーニングナイトが剣を掲げると、その剣に今まで以上の炎の力が宿る。

 

「誰に何と言われようと関係ない。俺はこの『力』で皆を護る! それが『俺の正義』だ!!」

 

その言葉と共に、バーニングナイトは剣を振りかぶりながら突撃する。

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

 

その剣を思い切り一夏に振り下ろした。

 

「うわぁああああああああああああああっ!?」

 

一夏は咄嗟に剣で防御したが、その程度で止められはせず、思い切り吹き飛ばされて一夏はマジェコンヌの近くに叩きつけられる。

 

「ぐ………くそ…………」

 

一夏は大ダメージを負いながらを立ち上がろうとしていた。

だが、

 

「ふむ、ここは退くぞ」

 

「なっ!? やられっぱなしで逃げろって言うのか!?」

 

「安心しろ。貴様の力はまだまだ強くなる。今日は元より貴様が力に慣れることが目的だ。まあ、守護者の小僧がパワーアップすることは予想外だったがな…………」

 

「…………………」

 

一夏は悔しそうな表情をしていたが、

 

「どんな過程だろうと最終的に勝てばいいのだ。最後に勝てば貴様の勝ちだ」

 

その言葉に一夏はバーニングナイトに背を向け、飛び立つ。

すると、マジェコンヌも変身し、空中に浮きあがると、

 

「近く貴様たちに決戦を仕掛ける。精々首を洗って待っているが良い!」

 

そう言い残し、マジェコンヌも飛び去る。

 

「……………………一夏」

 

バーニングナイトは一夏の飛び去った方を向きながら呟いた。

 

 

 

 

 

 

 







第51話です。
あっれぇ~?
なんでこうなった?
セシリアと鈴音は、予定では最後まで一夏を見捨てない予定だったのに…………
それなのに一夏君が思った以上に暴走しやがりまして…………
どう考えてもセシリアと鈴が離れるしか選択肢が無くなりまして…………
結局こうなりました。
上記の通り一夏君が作者の手を離れて暴走を続けた所為で色々と予定より変更点が出てきた今回の話でした。
あ、言っておきますがバーニングナイトのバーストフォームは、フェアリーフェンサーエフADFのファングのフェアライズ状態の第二形態です。
フェアリーフェンサーエフADFを知らない人はYouTubeで検索すれば普通に出てきます。(今更)
では次も頑張ります。





久々のNGシーン




「1対1なら俺に勝てるとでも?」

バーニングナイトは闘気を開放して威圧感を放つ。
だが、マジェコンヌは余裕の態度を崩さず、

「残念だが貴様の相手は私ではない」

「何…………ッ!?」

マジェコンヌの言葉にバーニングナイトが怪訝な声を漏らした瞬間、上から威圧感を感じて咄嗟に上を向く。
そこには上から降ってくる影が、

「おっと!」

バーニングナイトは咄嗟に飛び退いた。
次の瞬間、ドゴォォォォォンと轟音を立てて、何かが大地に突き刺さった。
煙が晴れて来てバーニングナイトがそこを見ると、

「……………何だこりゃ?」

ネプ神家よろしく地面に頭から突き刺さった誰かが居た。
尚、それは飛ぶことに慣れておらず、バランスを崩して頭から墜落した一夏だったりする。

「おいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」

マジェコンヌは思わず突っ込んだ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。