超次元インフィニット ネプテューヌ・ストラトス   作:友(ユウ)

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最終話 これでいいのか最終話(トゥルーエンド)

 

 

 

 

 

亡国機業の3人を撃破した刀奈達。

一方、モンスターを相手していた女神達は、シールドバリアが消失したことで一気に形勢を有利に持ち込んでいた。

 

「さっきまでのバリアが無いのなら………!」

 

ブラックハートが剣を構えて一気に飛び出す。

 

「ラステイションが女神の剣舞! 見せてあげるわ!!」

 

高速で飛び回りながら四方八方から斬撃を喰らわせていく。

 

「はぁあああああああああああっ!!」

 

更に剣にシェアエネルギーを纏わせ、トルネードソードと呼ばれる七色に輝く光の剣を生み出し、それで数回斬りつけると、

 

「斬り伏せてあげるわ………!」

 

上空からその剣を投げつけた。

その剣がモンスターに突き刺さり、ブラックハートはモンスターに背を向けながら大地に降り立つ。

モンスターはまだ動こうとしていたが、ブラックハートは既に終わったと言わんばかりの表情で左手のフィンガースナップを打ち鳴らした。

その瞬間、置き去りにされた斬撃が一斉にモンスターを襲い、消滅させた。

 

 

 

「女神さえも叩き切る、超弩級の戦斧の一撃!!」

 

ホワイトハートが突撃して渾身の斧の一撃でモンスターを殴り飛ばす。

モンスターは勢い良く吹き飛び、ホワイトハートは斧を振り抜いた勢いを殺さず、1回転して地面に斧を叩きつけた。

すると、罅が地面を奔り、吹き飛ばしたモンスターの落下地点で爆砕。

突き上げられた大地が再びモンスターを上空へ打ち上げる。

 

「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

打ち上げられたモンスターへ向かって何度も回転しながら勢いを付けた戦斧を投げつけ、直撃させる。

その瞬間にホワイトハートは駆け出しており、落ちて来て大地に突き刺さった斧を駆け抜けざまに引き抜くと、高く跳び上がった。

 

「くらえぇぇぇっ!!!」

 

ホワイトハートは縦に回転しながら地面に落ちたモンスターに向かって戦斧を叩きつける。

モンスターは地面ごと爆散し、消滅した。

 

 

 

 

グリーンハートは神速のスピードでモンスターに接近する。

 

「あなたには、ここで果てていただきますわ!」

 

通り抜けざまに槍で一閃。

 

「はぁああああああああああっ!!」

 

その直後に目にも止まらぬ無数の乱撃。

 

「貫く!!」

 

渾身の一撃でモンスターを貫くとすぐに振り返り、

 

「魂の欠片すら残さない!!」

 

力を籠めた槍を投擲した。

それがモンスターに突き刺さり、一瞬の間を置いた後、エネルギーが解放されモンスターは消滅した。

 

 

 

 

 

「女神候補生だからって、舐めないでよね!」

 

ユニがランチャーを構えると、

 

「目標補足! ターゲット確認!」 

 

滑るように地面の表面を移動しながら実弾モードでモンスターに弾丸を撃ち込んでいく。

 

「さあ、ぶち込んであげる!!」

 

弾丸の勢いでモンスターが宙に浮き、そこへ畳み掛けるように次々と弾丸を撃ちこむと、ユニは振り返りざまにその場で停止すると、空中のモンスターに砲口を向け、

 

「遊びは終わりよ! これで決めるわ!!」

 

強力なビームを放つ。

それに直撃し、モンスターは地に落ちる。

だが、ユニの攻撃は終わってはいなかった。

 

「まだよ!」

 

その場で飛び上がると、空中から再び砲口をモンスターへと向ける。

 

「フルバーストで決めて見せる!!」

 

その砲口から極太ビームが放たれ、モンスターを完全に呑み込み、消滅させた。

 

 

 

 

「夜空に輝く、北斗十字!」

 

ロムが踊るように地面に魔法陣を描いていく。

その中央で杖を掲げ、

 

「その光で、悪を滅ぼさん………!」

 

すると、上空から水色に輝く4つの魔力スフィアが降下してきてモンスターを囲う様に四方に設置される。

 

「ノーザンクロス!!」

 

ロムの言霊と共に、4つの魔力スフィアから中央のモンスターに向かって魔力波動が放たれる。

それはモンスターを冥府へ送る十字架を描いている。

更に、

 

「追撃の………サウザンクロス!」

 

もう一度ロムが杖を天に掲げると、今度はピンク色の魔力スフィアが4つ、十字架を描きながら降下してきた。

それがノーザンクロスに重なると、大爆発が起きてモンスターを消し去った。

 

 

 

 

「罪に汚れたその魂…………」

 

ラムが杖を振りかざしながら自分を中心とした球状の立体魔法陣を描いていく。

 

「氷の棺の中にて、永遠(とわ)の眠りを!!」

 

その魔法陣ごと空中に浮くと、

 

「アブソリュート・ゼロ!!」

 

自分を中心に氷弾をばら撒く。

その氷弾に当たったモンスターは一瞬にして凍り付いた。

 

「魂ごと消してあげるわ!」

 

ラムは更に魔力を集中させ、追撃の氷弾を放った。

 

「後悔することね!!」

 

その氷弾は先程の言葉通り氷の棺のようにモンスターをその中に閉じ込め、そして砕け散った。

中にいたモンスターと共に。

 

 

 

 

ヒスイはモンスターの上空で拳を掲げる。

 

「女神の鉄拳………!」

 

拳が巨大化すると共にそこに凄まじい風が集まっていく。

 

「受けてみろ!!」

 

更に拳が巨大化し、拳の直径が10mを超える。

巨大な拳を振り被り、ヒスイは急降下を始める。

 

「はぁああああああああああっ!!」

 

さながら隕石とも思えるその光景。

 

「ゴッド・インパクト!!」

 

それはモンスターを完全に押し潰し、地面に巨大なクレーターを穿った。

ヒスイは爆発に呑まれないように即座に離脱し、

 

「ちょっと女神様らしくなかったかな?」

 

爆発地点に背を向けながらそんな風に笑った。

 

 

 

 

 

「プラネティックディーバ! 行きます!」

 

ネプギアがモンスターに向かって突撃する。

 

「マルチプルビームランチャー! オーバードライブ!!」

 

強力な斬撃による切り上げを行い、更に追撃の一撃で空中に浮かすと、射撃による連続攻撃でダメージを与えていく。

 

「全力で斬り抜いて、全力で撃ち抜きます!」

 

ある程度弾丸を打ち込むと、ネプギアは勢いを付けた突きを叩き込む。

その攻撃でモンスターは行動不能に追い込まれる。

その隙に距離を取り、銃剣にエネルギーを集中させるネプギア。

 

「この瞬間を待っていました!」

 

一気にエネルギーを開放し、ビームを放つ。

そのビームはモンスターを呑み込み、消滅させた。

 

 

 

 

 

 

「カルネージファング! いっくよー!!」

 

イエローハートが飛び出した。

モンスターの足元に向けてスライディングのによる蹴りを加え、怯んだところに中段蹴りで吹き飛ばす。

 

「えいっ! そりゃっ!」

 

イエローハートは更に追撃し、蹴りのコンビネーションで空中に蹴り上げる。

 

「ていっ! たぁあああっ!!」

 

蹴り上げたモンスターを踵落としで蹴り落とし、更に落下先に先回りすると、クローによるアッパーで再びモンスターを打ち上げた。

 

「もうちょっと続けてえーーい!!」

 

イエローハートは空中に飛び上がり、回転で勢いを付けると流星のようにモンスターに向かって一番強力な蹴りを叩き込んだ。

それはモンスターの体を蹴り抜き、光になって消滅させた。

 

 

 

 

 

空に雷鳴が轟き、アイリスハートが空中で足を組みながら腰かけるような体勢でモンスターを見下ろす。

 

「ウフフ………とっておきのをお見舞いしてあげる………!」

 

妖艶な笑みを浮かべながらそう言うと、眼下に巨大な雷球を生み出す。

アイリスハートは剣を振りかぶると共に足を振り上げ、剣を振り下ろすと共に雷球を蹴った。

雷球はモンスターに向かって降下していき、モンスターに直撃する。

アイリスハートは大地に降り立つと、

 

「特別に延長サービスよ! チュッ♡」

 

投げキッスをするとハート型のエネルギー体が浮かび上がり、それが破裂すると同時に4本のビームとなってモンスターを襲った、

地面ごと爆散したモンスターは耐えきれるはずもなく消滅した。

 

 

 

 

 

 

「観念しなさいマザコング! 勝負は決したわ!」

 

仲間達がモンスターを一掃するのを見てパープルハートはマジェコンヌに降伏を呼びかける。

 

「ぐっ…………まだだ! ええい、イービルナイトは何をやっている!」

 

マジェコンヌは悔しそうな表情をした後、一夏の姿を探し始める。

すると、

 

「ぐああああああっ!?」

 

上空からかなりの勢いで一夏が降ってきてそのまま大地に叩きつけられる。

 

「ぐうう…………!」

 

一夏は呻き声を上げながらなんとか立ち上がり、空を見上げる。

そこには、対したダメージを受けていないとみられるバーニングナイトが佇んでいた。

 

「ぐぅっ………! 何でだ!? 俺の『力』は前よりも増している筈! 何でこうも一方的に………!?」

 

思い通りに事が進まない一夏は声を荒げた。

 

「……………一夏、確かにその『力』はこのバーストフォームに迫る『力』を持っている。それは認めよう」

 

バーニングナイトは静かに語る。

 

「ならば何故っ!?」

 

一夏は思わず問いかけた。

 

「一夏………お前の剣は空っぽなんだ。剣に何の重みも感じない」

 

「何だと………!?」

 

「お前は何もかもが中途半端なんだ。他の誰かのために戦う訳でもなく、自分の為だけに戦う意志も無い」

 

「どういう意味だ!?」

 

「お前は、本当の戦う理由を持ち合わせていないという事だ」

 

「そんなことは無い! 俺の戦う理由は…………!」

 

「俺を倒すことか? 仮に俺を倒したとして、その後はどうする?」

 

「えっ?」

 

「そ、そんなのネプテューヌさんを守る為に…………」

 

「前にネプテューヌにお前を信じることが出来ないと言われた事を忘れたのか………?」

 

「ッ!?」

 

「例え俺を倒したとしても、お前の望む未来は手に入らない………それでもお前は戦えるのか?」

 

「そ、それは…………!」

 

「そこで迷うこと自体、お前に戦う理由が無いと言っているも同じだ」

 

「……………………………う、うるさい!!」

 

一夏は叫ぶと突然飛び出し、パープルハートに向かって行った。

 

「えっ? きゃあっ!?」

 

マジェコンヌに気が向いていたパープルハートは突然の奇襲に対応できず、一夏に背後から首を絞められ、剣を突き付けられる。

 

「動くな!」

 

一夏は紫苑に呼びかける。

 

「一夏…………」

 

「紫苑! そこまで言うなら今この場で死んで見せろ!!」

 

一夏はパープルハートに剣を突き付けながら言う。

 

「お前はネプテューヌさんの為に命を賭けられるんだろ!? ほら、死んで見せろよ!!」

 

急かすような一夏の姿を見て、

 

「…………………………………それは出来ない」

 

沈黙の後、バーニングナイトはそう答えた。

 

「クッ………ハハハハハハッ!」

 

それを聞いて、一夏は嬉しそうに笑う。

 

「何だよ!? 散々偉そうな事言っておいて、自分はそれかよ! 結局はお前も自分が一番可愛いんじゃないか! この口だけ男め!!」

 

「………………………」

 

一夏の罵倒を聞いても、バーニングナイトは何も言わない。

 

「聞いたでしょネプテューヌさん! これが紫苑の本性なんだよ! 結局は自分が一番大事なんだ!」

 

一夏は笑みを浮かべながらネプテューヌに語り掛ける。

 

「やっぱり紫苑はあなたに相応しくない! 今からでも遅くありません! 俺を…………」

 

一夏がそう言いかけた所で、

 

「その口を閉じろ。織斑教官の面汚しめ………!」

 

弾丸が飛来し、一夏の頭部に直撃。

 

「がっ!?」

 

一夏は思わず怯み、ネプテューヌを手放してしまう。

 

「ッ!」

 

ネプテューヌは即座に脱出し、バーニングナイトと合流した。

一夏が何事かと顔を向けると、レール砲を放った体勢でラウラが一夏を睨み付けていた。

 

「ラウラ………!」

 

更に、その横には刀奈と簪も並ぶ。

 

「それ以上紫苑を侮辱するのは止めてもらおうか!」

 

ラウラがそう言い放つ。

 

「何でだ!? 今のを聞いていただろう!? 結局紫苑はネプテューヌさんの為に命を賭けることも出来ない臆病者だ!!」

 

一夏は叫びながらそう言う。

だが、

 

「そんなの当然じゃない」

 

刀奈がまるで動じていない声色でそう言った。

 

「えっ?」

 

「仮に紫苑さんが死んでしまえば、その場でネプちゃんも死んでしまう。結局は2人とも死んでしまう選択を取るわけないじゃない」

 

「ど、如何いう意味だ!?」

 

紫苑が死ねばネプテューヌも死ぬという言葉に一夏は狼狽えた反応を見せた。

 

「女神と守護者は『力』と共に『生命』を共有している。どちらかが死ねば、もう片方も死んでしまう。それが2人に課せられたリスク。知らなかったの?」

 

簪が半ば呆れた表情で説明する。

 

「な…………そ、そんな事あいつは一言も…………!」

 

「哀れだな…………結局貴様はあの女にいい様に利用されていただけだ」

 

ラウラが冷たく言い放つ。

 

「そ、そんな筈はない! 俺は………俺があいつを利用して力を得たんだ! 俺が利用されていたなんて事…………!」

 

「認めたくなくても、それが現実だ」

 

最後にバーニングナイトが言い放つ。

 

「う、うわぁあああああああああああああああっ!!」

 

一夏は頭を抱えて叫ぶ。

 

「ちっ! 余計な事を…………!」

 

マジェコンヌは舌打をすると、

 

「仕方ない………」

 

そう呟いてパチンと指を鳴らすと、

 

「………………………」

 

叫んでいた一夏が突然黙り込んでダランと俯く。

そして、

 

「さあやれイービルナイト! 貴様の命を以って女神共を始末しろ!!」

 

「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

一夏は獣の様な咆哮を上げ、剣を掲げるとそこに黒いエネルギーが集中していき、天を貫く黒い光の剣が発生する。

 

「くっ! なんてエネルギー!」

 

パープルハートは声を漏らす。

 

「だけど、今のうちに剣さえ破壊出来れば………!」

 

力を溜めている今がチャンスだとパープルハートは剣を握りしめる。

だが、

 

「そうそう、一ついい事を教えてやろう。奴が持つ剣は、奴の怒りや憎しみの心が具現化したもの…………それを砕かれるという事は怒りや憎しみを砕かれるという事。そして今の奴は怒りと憎しみに心を支配されている。つまりは心そのものを砕かれるという事さ。それがどういう意味か理解できるな? まあ、運が良くて廃人と言った所か」

 

マジェコンヌの言葉にパープルハートに躊躇が生まれる。

その間にも一夏は力を溜め続け、パープルハート達の背後にあるプラネテューヌすら吹き飛ばしそうなほどのエネルギーが溜まっていた。

今にもそれを振り下ろしそうな一夏。

 

「くっ…………!」

 

パープルハートが歯噛みしていると、バーニングナイトが前に出た。

 

「シオン…………」

 

「俺は信じている…………一夏を………」

 

バーニングナイトはそう呟くと、エネルギーを全身で高める。

 

「はぁああああああああああああああっ!!!」

 

全身から溢れるエネルギー。

それを剣に集中させ、天へと掲げる。

 

「オーバーリミットアタック! フォースインパクト!!」

 

剣から光が溢れ出る。

それは天を貫き、成層圏すら超えて宇宙へと達する超大な剣を作り出した。

 

「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

一夏が剣を振り下ろし始める。

 

「一夏ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

バーニングナイトも叫びながら剣を振り下ろした。

それらは両者の中央で激突。

凄まじいエネルギーが迸る。

だが、その後は一方的なものだった。

みるみるうちに一夏の剣が押されていき、剣の刀身に罅が入っていく。

 

「ウォオオ………!」

 

「一夏! 感じろ! これが俺の背負うモノ! 俺が護るべき者達だ!」

 

押されていく一夏の瞳に光が戻る。

その目に映ったのはバーニングナイトの背後にいる者達。

パープルハートとアイリスハートだけではない。

刀奈や簪、ラウラ、ヒスイ。

他の女神や女神候補生達。

そして、イストワールやアイエフ、コンパなどのプラネテューヌの人々達。

 

「…………………………これが………紫苑の背負うモノ…………」

 

一夏は改めてその大きさを感じ取った。

 

「………………ああ、初めから俺が勝てるわけも無かったんだ…………」

 

一夏はここに来てようやく敗北を認めた。

一夏の剣が砕け散る。

 

「……………すまなかった…………紫苑………」

 

一夏はそのまま光の剣に呑み込まれた。

 

 

 

「なっ!? く、ここは退くべきか!」

 

マジェコンヌは一夏の敗北を悟ると猛スピードで空へと逃げ出していく。

だが、

 

「ここまでやっておいて、無事に逃げられるとは思わないで欲しいわね!」

 

マジェコンヌは女神(パープルハート)の怒りに触れてしまった。

 

「見せてあげるわ! 私の真の力を!!」

 

パープルハート膝を抱えるように丸くなり光に包まれる。

次の瞬間、光の中から戦闘機が飛び出した。

その形態はハードフォームと呼ばれ、女神そのものを武器として変化させる奥義。

因みに何故、どうやって武器化するのかは聞いてはいけない。

パープルハートのハードフォームは戦闘機であり、高速で飛行しつつマジェコンヌを追う。

 

「なっ!?」

 

マジェコンヌは接近してくるパープルハートのハードフォームに驚愕する。

 

「ターゲット補足! ミサイル発射!!」

 

パープルハートのハードフォームから2発の大型ミサイルが発射される。

そのミサイルは少し飛んだ後先端が割れ、中から小型のミサイルが4発ずつ発射された。

小型ミサイルが計8発。

更に大型ミサイルの後ろ半分もまだミサイルとしての機能が残っており、合計10発のミサイルがマジェコンヌに襲い掛かる。

 

「う、うわぁあああああああああああああああああっ!!??」

 

高い誘導性能を持つそれをマジェコンヌは避けることが出来ずに爆発に呑み込まれた。

爆煙が晴れていくとそこにマジェコンヌの姿は無かった。

今までのしぶとさからダメージは与えただろうが恐らく生きているだろうとパープルハートは確信を持っていた。

まだまだ彼女との腐れ縁は続きそうだと、パープルハートは溜息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

バーニングナイト達が千冬達の所へ戻ってくる。

 

「一夏!?」

 

バーニングナイトの腕に抱えられる一夏を見て、千冬は思わず駆け寄った。

具現化した心といえる剣を砕いた影響で一夏がこん睡状態に陥っていることを千冬に説明する。

 

「そう…………か…………」

 

下手をすれば、一生目覚めない可能性もあると言われ、千冬は一瞬気が遠くなる。

だが、

 

「でも、俺は信じています。一夏の心に残った最後の欠片…………『良心』を………」

 

バーニングナイトの言葉に、千冬は気を取り直す。

 

「……………ああ、そうだな…………私も信じよう。何せこいつは、私の弟なのだからな」

 

千冬は一夏を受け取りながらそう言う。

すると、

 

「皆さん! 急いでください! 後3分で転送しなければ間に合いません!」

 

イストワールが切羽詰まった表情で急かしてきた。

 

「ッ…………! そうか。月影、慌ただしい別れになってしまうが、世話になった」

 

千冬は代表して礼を言う。

 

「私からも感謝を述べる。ありがとう」

 

箒も頭を下げた。

 

「それから月影さん。以前この国を馬鹿にしてしまった事、この場にて改めて謝罪させていただきますわ。この国は本当に良い国でした」

 

セシリアも頭を下げる。

 

「貴重な経験をさせてもらったわ」

 

鈴音も笑いながらそう言った。

 

「ラウラ、離れ離れになっても、私達、ずっと友達だからね」

 

「ああ。お前には本当に感謝している」

 

シャルロットはラウラに別れを告げている。

 

「うん………じゃあね。ラウラ」

 

「ああ、縁があったらまた会おう」

 

「えっ? 『また』?」

 

「そうだ。いずれもっと気軽にそちらの世界と行き来できる時が来るかもしれない。だから『また』だ」

 

「……………うん、そうだね! またね、ラウラ!」

 

「ああ、また会おう、シャルロット!」

 

2人はそう言って握手を交わす。

 

「織斑先生。家族への説明はお願いします」

 

「お願いします…………」

 

刀奈と簪は千冬に申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「……………善処はする」

 

「「お願いします」」

 

やれやれと頭を悩ませる千冬に対して2人は重ねて頭を下げた。

すると、

 

「時間です! これより転送を始めます!」

 

イストワールの言葉に残留組は距離を取る。

すると、

 

「織斑先生!」

 

いつの間にか変身を解いた紫苑が千冬に呼びかける。

 

「今までお世話になりました!」

 

紫苑はそう言って深く千冬に頭を下げた。

そんな紫苑を見て千冬は薄く笑うと、

 

「本日をもってお前は卒業だ!」

 

そう宣言すると同時に光に包まれ転送されていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――半年後

 

 

 

IS学園の一年生が行方不明になった事は一時期騒がれたが、殆どが無事に戻ってきたという事で半年もたった現在、一般人の記憶からはその事件の事は薄れていっている。

IS学園の休み時間。

屋上で箒、セシリア、鈴音、シャルロットの4人が昼食を取っていた。

 

「あれからもう半年………か…………」

 

2年に進学した彼女達だったが、色々な事件が起こった半年間が嘘のように後半の半年は何も起こることなく平穏な時間を過ごした。

 

「平和なのは良い事だけど、なーんか退屈なのよね」

 

鈴音がそう愚痴を漏らす。

 

「それだけ最初の半年間が濃密だったという事なのだろう」

 

箒がそう言う。

 

「つい半年前の事なのに、随分昔のように感じてしまいますわ」

「そうだね…………」

 

セシリアの言葉シャルロットが同意する。

そして空を見上げると、

 

「ラウラ……………そっちは元気でやってるかな?」

 

まるで問いかけるようにそう呟いた。

 

 

 

 

一方、千冬はとある病室を訪れていた。

そこには半年間目覚めていない一夏が寝かされている。

千冬は毎日病室に通い詰めており、身の回りの世話や、花瓶に生けてある花の交換などを行っていた。

今日も花の交換を終えて花瓶を机の上に置いた時、

 

「……………う…………千冬姉……………?」

 

背後から声が聞こえた。

千冬は驚いたように振り向く。

そこには僅かに眼を空けた一夏の姿。

 

「ッ……………!」

 

千冬は思わずその目に涙を浮かばせる。

 

「…………ッ馬鹿者…………! いつまで寝ているつもりだ。この寝坊助め………!」

 

千冬は震えた声でそう言う。

 

「………………ゴメン…………千冬姉……………」

 

千冬はその言葉に耐えきれず、一夏を抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ゲイムギョウ界

 

 

 

今日もプラネテューヌではモンスターが襲撃してきている。

しかし、

 

「くらぇええええっ!!」

 

レール砲の弾丸がモンスターを粉砕する。

それはシュヴァルツェア・レーゲンを纏ったラウラだ。

 

「お疲れ様です! ラウラ隊長!」

 

衛兵の1人がラウラを労う。

ラウラはこの半年で警備隊長にまで上り詰め、活躍している。

元々軍で部隊長をしていた経験もあるので大体のノウハウは分かっており、尚且つ軍人時代とは違ってラウラが変わったことで部下との関係も良好で信頼も厚い。

 

「ああ、以前からの報告通り私はこの後に用事がある。後は頼むぞ」

 

「了解です!」

 

部下の敬礼に応え、ラウラはプラネタワーへ向かって飛んでいった。

 

 

 

 

 

簪はプラネテューヌの教会に所属し、特にプログラマーとして高い評価を受けている。

以前から多少のネガティブ思考はあったが、プラネテューヌの明るい空気に触れ続け、今ではよく笑うようになり、教会に訪れる人々からも高い人気を誇っている。

 

「カンザシちゃん、そろそろ時間じゃない?」

 

同僚の女性にそう言われ、プログラムに集中していた簪はハッとなる。

 

「あっ、いけない! すみません! 後お願いします!」

 

「はいはい」

 

簪の言葉に女性は2つ返事で了承する。

簪は慌ててネプテューヌ達の居る居住スペースへのエレベーターに駆け込んだ。

 

 

 

 

 

 

「はい、これで今日のお仕事は終了!」

 

書類を纏めた刀奈がそう言う。

 

「ふう。何年経っても書類仕事は疲れるな」

 

紫苑は肩をグルグルと回す。

 

「フフッ! お疲れ様」

 

そう言って紫苑を労う刀奈。

刀奈は紫苑の補佐、もしくは秘書的な立場に立ち、日々紫苑を支えている。

刀奈を始め、簪やラウラもプラネテューヌの人々にはかなり認められてきており、紫苑との関係も良好に受け止められていた。

 

「じゃあ紫苑さん、行きましょうか」

 

「ああ」

 

2人は揃って部屋を出ていく。

2人が向かった先は、普段彼らが生活に使う居住区画。

そこにネプテューヌを始めとした女神達や女神候補生。

アイエフにコンパ、イストワール。

更には別次元からプルルートとピーシェも来ている。

ラウラと簪もたった今合流した。

 

「あ、お兄ちゃん達やっと来た」

 

翡翠がこちらに手を振る。

 

「遅くなって悪かったな」

 

「ごめんね」

 

2人は謝る。

今日は事件後のゴタゴタやスケジュールの関係で後回しになっていた刀奈、簪、ラウラ、そして翡翠の歓迎パーティーを開くことになっていたのだ。

そして、各自に回されたのは飲み物の入ったグラス…………ではなくプリンだ。

これがいつからか恒例になったプラネテューヌ式プリンパーティーだ。

それぞれがプリンを掲げ、

 

「それじゃあ、新しい仲間達に! プラネテューヌに! そして、ゲイムギョウ界に!」

 

ネプテューヌの音頭と共に、

 

「「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」」

 

新たな未来を願う音が鳴り響いた。

 

 

 





最終話です。
何だかんだで終わりました。
一夏の最後は結構悩みました。
まあこんな感じで如何でしょう?
なんか前半はそれぞれのエグゼドライブぶちかましてただけなんですがね。
文字で表現しようとするのは面倒でした。
とりあえずこれにて失礼。











ネプ「皆――! ここまで読んでくれてありがとー!!」

マジェ「よくもまあ、このような駄文を最後まで好き好んで読むもの好きが居たのもだな」

友「待てコラ! これでも必死に考えてるんだぞ!」

マジェ「ふん! 前作に比べたらUA、評価共に格段に落ちているではないか。それが事実だ!」

友「うぐっ!」

刀奈「まあ、それ以前にISはともかくネプちゃん達のゲームって割とマイナー派だしね」

簪「UA自体が減るのは仕方のない事」

ラウラ「Bルートではアンチなどという人を選ぶジャンルに手を出したことも要因ではあるかもしれんがな」

一夏「そうだぞ作者! 何なんだBルートでの俺の扱いは!? Aルートでのあの良きライバル関係みたいな扱いは何処に行った!?」

友「仕方ないだろ! お前が好き勝手動くもんだから自分が予定してた展開よりとんでもない事になってたんだから!」

箒「確かにBルートではノリノリで演じていたな」

鈴「むしろハマってたんじゃない?」

セシリア「まあ、やり過ぎな気がしないでもないですが………」

シャル「あはは………ノーコメント」

紫苑「………で作者? これからお前はどうするんだ?」

友「え? ああ、そろそろ別サイトで更新凍結してたやつを一つずつこっちに移して更新再開しようかな~っと……………」

一夏「ちょっと待てコラ! 俺はあの終わり方は納得いかん!!」

友「は? わがまま言うなよ」

一夏「これでも一応原作主人公なんだぞ! あの扱いはあんまりだぁぁぁぁぁぁ!!!(号泣)」

友「な、泣くなよ………」

一夏「だから頼む! 俺に名誉挽回のチャンスをくれぇぇぇぇぇぇ!!!(号泣)」

友「ああ、もう! 分かったから泣くなよ!」

一夏「本当か!?」

友「あ、ああ…………」

一夏「よっしゃ!」

友(…………コイツ)

一夏「んで? どういう話にするつもりなんだ?」

友「ん? まあとりあえず紫苑と一夏のW主人公にして、完全なIFルートにしようかと……………」

一夏「何でもいいから俺が活躍できる話を頼むぜ!」

友「はいはい……………という訳で一夏が我儘言いやがったのでEXルートが解放されます。もう少しだけお付き合いください」




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