化け鮫転生放浪記   作:萌えないゴミ

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ポジション的にはゴア

 

突如として俺の視界に閃光が走った。

 

ギャアアア!目が見えん!爆音の次は閃光かよぉ!!

 

ちょっとディアブロスの気持ちが理解できた。音爆弾からの閃光玉撃墜ってこんな気分なんだね。ゴメンなディアブロスもう二度とお前のこと音爆閃光ハメなんてしないって誓うよ。だからもうちょっと穿つ角出してね。

 

なんて突然の閃光により、釣り上げられたガノトトスの如くビッタンビッタン跳ねている俺の耳に声が聞こえた。

 

「危ねぇ〜、エリア入るなり急に突進してきやがって」

 

「なんとか閃光玉間に合いましたね、危ない危ない」

 

「あともう少しなんだから油断すんなよ!」

 

そして響く銃声やら剣撃の音。時折聞こえるティガレックスの咆哮。正直うるさくて仕方ない。

 

そして俺の閃光玉の効果が切れる頃には全てが終わった後だった。無残に転がる絶対強者の死骸。それに近寄って剥ぎ取りをしているハンター達。

 

ふむ、見たところ4人パーティか。中々に強者達のようだが俺には敵うまい。今回は見逃してやろう。

 

俺がハンター達に背を向けエリア外に逃げ、じゃないハンター達を見逃してやろうとしていた時。

 

「おっ、なんだよスクアギルがいるじゃん」

 

急に尻尾が何かに掴まれ、宙吊りにされた。

 

おいやめろ不敬だぞ!離せ!見逃してやろうってのにやる気か?いいだろう!!貴様の気がすむまで戦ってやろう!よしまずは離せ、話はそれからだ!

 

尻尾を掴まれてはどうしようもなく暴れることしかできない。俺を掴んでいるのは剥ぎ取りが終わったらしい男ハンター。

 

「おやスクアギルですか?ティガレックスがいるのにエリアに残ってたんですね」

 

男ハンターの背後からひょっこり顔を出す別の女ハンター。彼女も興味津々をいった具合で俺の脇腹を突っついてくる。正直腹は肉質的に弱点なのでやめていただきたい。というか止めろ!嚙みついたろか!

 

「そういやモンスターのキモってのが結構いい値段するらしいじゃん」

 

俺の尻尾を掴んだままの男ハンターがさらりと恐ろしいことを呟いた。

 

「あー、確かに。相当美味らしいですよね」

 

おいそこの女!同意を示すな!嘘でも不味いとか言っとけよ!『キモはキモいですよ』とかね☆

 

俺は剥ぎ取りを続けているもう二人のハンターに悲鳴をあげて助けを求めるが全くこちらに気がつきそうもない。

 

あー、やべ。頭に血が・・・・・・

 

ずっと宙吊りのまま暴れているせいで頭に血がのぼってしまった。体を動かそうにも瀕死の如くピクピクと体を痙攣させるのが限界。ティガレックスの次はハンターかよ・・・・・・。

 

「でもこの子生まれたてみたいですね、多分キモはまだ未発達ですよ。今は逃がしてあげましょうよ」

 

ナイス!女ハンターくん!君には秘薬一年分をプレゼントしよう!だから早く下ろすように言って!

 

「ん〜、まぁそうだな。なんだか可哀相だからな」

 

そういうと男ハンターは俺を氷上に下ろした。

 

ようやく宙吊りから解放された俺はふるふると頭を振って血を巡りを元に戻す。覚えてろお前には虫の死骸と燃えないゴミを一年分プレゼントしてやる。

 

俺が男ハンターを睨んで心の中で呪詛を唱えまくっていると剥ぎ取りが終わったらしい残りの二人と一緒にどこかへ行ってしまった。

 

ひ、ひどい目にあったぜ・・・・・・

 

もうすでに俺のメンタルが危険信号。ティガレックスに食われかけ、音爆と閃光を喰らい、ハンターには宙吊りにされるしもうヤダお家帰る!

 

まぁそう言ったところでお家に帰れるわけでもなく、代わりにお腹の虫がぐぅと鳴く。結構モンスターって燃費悪いんだね・・・・・・。

 

そんな俺の前にはティガレックスの死体。本能的に俺はティガレックスの亡骸へと近づいた。

 

お腹の虫に促されるまま肉に噛み付く。まだ暖かったが肉は結構固く、中々噛みちぎれなかったが嚙みついたままローリングして無理矢理引きちぎった。

 

そういや血の味とかはなんの抵抗もなく食えるなと気づいたのは満腹になった後だった。

 

ん?なんだかすごくゲップがしたい気分だ。ちょっと失礼してっと。

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

ふぅ、すげーのが出た。

 

満腹になったのは良かった。というかティガレックスの肉を食べたスクアギルなんて俺が初めてじゃね?実績解除したよね?多分。

 

フフン、なんか死んだティガレックスの頭を踏みつけてやると優越感。あれ?この構図どこかで・・・・・・。

 

あ!これモンハン4のOPのゴアとティガレックスの構図じゃん!あそこでティガレックスのかませ犬感出ちゃったんだよねぇ。

 

ともあれだ!この構図ができるということは俺はゴアポジションということ!つまり古竜種に匹敵するということ!ふはは!となればもう怖いものはない!つまり絶対強者を超えし強者!

 

強者たるもの、常に優雅たれというからな。うん。ゆっくりと根城を探そうかね。

 

こうして俺はこの世界で生きることを決め、生き残るために安全な根城を探して氷海をさまよい始めた。

 

氷海のマップを覚えていて助かった。整理すると俺が生まれ落ちたのはザボアザギルなどの休眠エリア。エリア番号でいうならエリア7だ。ここからつながるエリアは2と6と9だな。

 

俺は根城を探しているわけだし雨風がしのげるところでなくてはならないだろう。となればおのずと選択肢は絞れる。あれ?俺もしかして頭いいんじゃ無い?

 

閑話休題、俺の頭がいいなんて天地がひっくり返ってもありえないもんね!その辺は断言できるとも、自分のことをよく理解してるからね!・・・・・・悲しくなった。

 

今度こそ閑話休題。

 

残った選択肢としては5と6と8ってところかな。これらのエリアは洞窟の中にある。冷たい風をしのぐという点ではエリア8はダメかもしれないがあそこは氷海にて唯一と言っていい植物が確認できるエリアだ。なにより獣人族の住処と思しきものがあったはず。もしかしたら寒さを凌げる洞穴があるかもしれない。

 

順番的には6・5・8と回るようになるだろう。エリア8以外は大型モンスターも出没するエリアだ。見つからなければいいけどなぁ・・・・・・。

 

フラグじゃ無いぞ!?

 

周囲に警戒しながらエリア6へと進む。とりあえず天井にフルフルはいないな。あいつは大の苦手だ。目を合わせでもしたら死ぬ。・・・・・・あいつに目は無いな。

 

それらしい大型モンスターは見られなかったのでエリアを見て回る。

 

あー、こりゃ無理だ

 

しばらくエリアを散策した後に俺は思った。おもえばここの壁は氷の壁。入れそうな穴はあったがそれも氷の壁に空いた穴。いつふさがってしまうか分からない。もし中に入った途端に崩れでもしたら笑えない。そしてここを根城にしたら寝床の床は氷になる。スクアギルがいくら寒冷地方のモンスターだからといっても限界はあるだろう。それに俺は生まれたて。些細なことで死んでしまうのは目に見えている。

 

俺はエリア6を諦めてエリア5へ向かった。どうやらここにも大型のモンスターはいないようだ。

 

じゃあ敵がいないうちに寝床を探しますかね。

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

ここにしよう!

 

エリア5を散策することしばし。

 

歩き回るうちにベストな横穴を見つけた。おそらく前はオルタロスなどの小さなモンスターが住処として使っていたのだろう。小さい穴だが、奥に行くと中々の空間があり、寝るには困らないらいの大きさがある。

 

そして何より!この穴!下が土なんですよ!冷たい氷や岩じゃないんですよ!暖かいんですよね!

 

冷たい風も入らないし外敵の侵入も無い。まさに楽園!水分は氷だの雪だのを口に入れれば勝手に溶けるし大丈夫だろ。

 

ともあれ、ここを根城の第一候補にしよう。寝心地に不安があったらあとで草とか敷こう。

 

おっと忘れるところだった。エリア8に行こう。

 

俺はアイルーに会えるかもしれないという期待に胸を膨らませ、エリア8へと入ったのだが。

 

結論から言うとダメだった。緑はあるがそれもごく僅かだし、なにより風がかなり冷たい。当然そんなところにアイルーはいるはずもなく、ついでにいうと山菜爺さんも居なかった。ていうかあの爺さんどこにでもいるんだよなぁ。たまに良いものくれるけど基本的にボロピッケルだとかなんだよね。何回か話しかけると追い払われるしさ。・・・・・・竜撃砲ぶちかましてやったハンターは多いはず。

 

アイルーもいないかぁ・・・・・・

 

どういうわけかノラオトモの姿も見えなかった。まぁいつもこんな所にハンターを待って突っ立ってるわけないもんなぁ。ちょっとショック。

 

アイルーが作ったと思われる石像(?)などもあったがこの冷たい雨風に侵食されて酷い有様だった。思えば氷海はなんらかの突発的な環境の変化で一瞬のうちに凍りついたらしいね。その時にここに住んでた獣人族がここを捨てたのかもしれない。何にせよ残念なことだ。

 

あの横穴にするかぁ・・・・・・。アイルーとくっついて寝れば暖かかったんだろうけどなぁ

 

まぁスクアギルになった俺が近づいて来たらアイルーも逃げ出すか。俺はアイルーに会えなかったショックを引きづりながらすごすごと前のエリアで見つけた横穴へ引き返した。

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

今日は疲れた。訳も分からずこの世界に来て、ティガレックスに襲われ、ハンターに宙吊りにされ・・・・・・。ムニャムニャ。

明日の食べ物はどうしよ・・・・・・

 

こんなことを考えながら俺は眠りについた。

 

当然不安もあった。未だに理解できないことの方が多い。なぜ俺はここに居るのか、果たして元の生活に戻れるのか、それとも死ぬまでこのままか。なんにせよ俺の頭じゃ難しい事は分からないし、答えが出たところで現状をどうにかできるわけでも無い。

 

考えてる暇があったらなんとやらってやつだな、うん。その方が性に合っているし考えなくて済むなら大助かりだ。

 

・・・・・・世界には考えたくないことが多すぎるからね。

 

なんだかそれっぽいことを言ってみたが的外れもいいとこだろう。だって格好つけて言ってみただけだしね!

 

それでも、正直いうとちょっとだけワクワクしていた。

 

 




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