アニメ第八話は、原作では軽くしか扱われていなかった練習試合が、かなり丁寧に描写されていましたね。
ふと思ったんですが、大吾君はいろいろ考えるタイプの主人公なので、かの吾郎のような突っ走り感があまりないですよね。それが良いのか悪いのかは言いかねますが。
そして、なにやら暗い雰囲気を醸し出す引っ越し後の光君。少し気になる終わり方となりました。
とまあ、アニメの感想はこのあたりにして。
小説の方は、美智琉くんがとうとう小六になり、少年野球は最後の一年となります。
前話での引きが気になっていた方もいるかもしれません。
では、第八話、よろしくどうぞ。
感動の再会?
俺は、小学六年生になった。
来年からは中学生になるわけだ。
そして、気付いてしまった。
俺が私立である風林中学校に行くのは、家庭の事情的にダメなのではないか?と。
だから俺は、出来るだけ迷惑をかけなくてすむような方法を探すことに。
結果、野球で好成績を残して推薦を貰うのが一番良いと考えた。
これで、俺が野球を頑張るモチベーションが増えたことになったのである。
ただ、それだけだと不安だから、もう一つ。
それが...
「おう、牧篠。やってるな」
「どうも、ケン先輩。こんばんは」
現在風林中学に通う濱内健竜先輩に、勉強をたまに教えてもらうことにしたのだ。
先輩は、俺の家の近くに住んでおり、今でも自宅から学校まで通っている。
自転車で、大体40分くらいかかるとのことだった。
俺がケン先輩と綜先輩に中学のことを相談したところ、週に一回くらい家に来てもらって、勉強を教えてくれることになったのだ。
風林中学校の部活動は、毎週必ず一回は休みを取らねばならないらしく、野球部の休養日は、この月曜日。
ケン先輩は、月に一回のミーティングが行われるとき以外は、俺の勉強を教えてくれる。
1~2時間で、さほど負担ではないと言ってくれるが、やはり凄くありがたい。
「それにしても牧篠は、別にこんなのしなくても問題はなさそうだがな」
「そうですか?」
「お前、授業も宿題も、誰に言われるでもなくやるじゃないか」
「それはまあ、そうですけど」
「お前のその真面目さなら、風林にも特待で入れるだろうから安心しろよ」
「ありがとうございます。でも、やっぱりやっといて損はないと思うので...」
「まぁ、それもそうだな。んじゃ、勉強の続きやるか」
「はい、よろしくお願いします」
* * * *
時は過ぎ去り、GW。
休みが続くこの期間、少年野球では結構大きな大会が開かれることになっている。
規模が大きく、県内のチームだけではなく、隣の県や少し離れた県から出場するチームも。
その数は、実に100を超える。
俺たち鹿瀬少年野球クラブは、もちろんこの大会に出場する。
これまでのこの大会での最高成績は、二年前の四回戦進出。
頑張ってこの記録を更新してみせたい。
そうして、大会が始まった。
大会の開会式直後の開幕戦を、俺らはスタンドで観戦することに。
対戦するのは、
どちらのチームも他県から来ており、どういう試合になるのか興味がある。
また、俺らが勝ち進んだ場合、四回戦でこの試合の勝者と戦うことにもなっている。
そういう面でも、見逃せない試合だ。
試合開始時の両チームの礼が終わり、後攻の東斗ボーイズが守備位置に散る。
マウンドに向かうのは、右手にグラブをはめた女子。
その姿に、どこか見覚えを感じる。
いざ試合が始まると、初回、1、2番打者を連続三振、3番をサードゴロに抑える。
左のサイドスローという珍しいピッチングフォームから放たれるボールは、相手打者を翻弄。
初回の相手の攻撃を、完璧に抑え込んだ。
女子とは到底思えないような投げっぷりに皆が圧倒される中、俺は別の驚きを感じていた。
マウンドで立派すぎるピッチングを初回からみせた彼女は。
驚くことに、なんと。
俺が初恋で失恋した、あの”ミチル”ちゃんだった。
原作キャラがとても久しぶりに登場しました。
プロローグぶり、実に約二か月ぶりです笑。
そして、意外性は...なかったかもしれませんが、美智琉の昔の思い人は、あの道塁ちゃんだったのです。
これから、どういう形で彼女がこの作品に関わることになるのか、道塁好きの方々はどうぞお楽しみに。
また少し先の話ですが、少年野球編が終わったら、正式にタイトルをつけて、タグも何個か付け加えようと思っていますので、そちらもお楽しみに(?)
では、今週はこのあたりで。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
※6月5日12:00に、諸事情により一部分を編集致しました。
ストーリー的に問題があるわけではないので、特に気にされなくて結構ですが。