サテュロスひみつの乳搾り体験…2500円⁈
新幹線乗り継いでも行きます!乳搾りだから!胸張ってるのをほぐしてあげるだけだから!(ハァ、ハァ……)
「次の方どうぞ―」
ガチャ
「失礼します」
「16番 佐藤実さん。ようこそ、ここは死者を転生させる場です。『かくかくしかじか』という手順で転生していただきます」
「はぁ…拒否は」
「できません」
「そうですか」
「ええ、そうですね。早速サイコロを振ってください」
「はい」
からから
⚅⚄
「おや、6と5が出ましたね。これは「神様が転生先を決める」です」
「………」
「(マイナス思考駆け巡ってるー。けどまだ楽観的だなこいつ、余裕あるぅー)」
「次は転生特典を選んでいただきます。『かくかくしかじか』となっていまして、“アイテム特典”の数をサイコロで決めていただきます」
「はい…」
ひゅん かっ
⚀
「…うっうっう………」
「(どんまい) まぁ一つでもチートなアイテムはたくさんリストの中にありますので。さ、くじを引いてください」
「はい(悲壮感)」
がさごそがさごそがさごそ
「これっ」
1397
「えーっと………(あ)」
「どうですか」
「1397番は『
「は? 」
「(知らないですか、そうですよね)これは漫画『アラクニド』に登場する武器を基に神さまが作った特典です。「アラクニド」は蟲と呼ばれる殺し屋たちのバトルだったりエロだったり色々の面白い作品なのですが、その中で序盤と最後に登場する「銀蜻蜓」と呼ばれる「蟲」の使う武装がこれです。
そしてそれを撃つためのライフル本体。
どちらも特典なので壊れたり整備不良になることがあっても再出現させれば新品に戻ります。そして弾数は無限です。弾の装填は必要ですが、弾は身の内からいくらでも湧きます。本体は一台しか出せませんが」
「つまり、弾道が安定したただの銃器一式が、私の転生特典?というわけですか…?」
「あー、えっとー…はい」
「転生先は、バトル系とかもあるんですよね。力がなければ生き残れないようなところも…どう生きろっていうんですか」
「まぁ、その…」
「………」
「………」
「それでは気を取り直して、“アイテム特典”を決めましょー」
「………」
「さ、さあ、サイコロをお願いします?」
「………はい」
からっころ
⚁
「………」
「おお! 2なので『鑑定』ですね! おめでとうございます!」パチパチパチ
「………」
「(あー、暗い~…)」
それでは転生です
あなたは1つと1つの神からの贈り物をもって別世界に転生します。
今のあなたの自我を保ったまま、赤ん坊からあなたは人生をやり直します。
これからあなたの生きる世界に私たちは関与しません。
あなたがこれから手にする力で何をしても、それはあなたの自由です。
私たちはあなたが亡くなった後に、あなたの人生を閲覧しますが、評価するわけではありません。
三度目はありません。二度目の人生を、後悔なく過ごせるかはあなた次第です。
転生を実行します。それではよき人生を
「………」
「転生先は『最終兵器彼女』だそうです。………強く生きてください」
「(知らないけど、物騒そうだな。いや?ギャグだったりするかも。バトルラブコメディだったりして)」
No.16 佐藤実
転生してからどうにも現実感がわかず、周囲と馴染めなかった。親兄弟とも不仲で、友達もいなかった。
そして原作開始。攻撃が始まって、戦争状態になった。世界が変わっていく中で、「これは創作で、主人公とヒロインが自分の近くにいる」ということを知っていたため、周囲を『鑑定』し、見つける。どシリアスな感じに圧倒され「これもう無理だな」と思った。
どう展開していくのかわからない状況が嫌で、せめて自分の特典を活かしたい、と自衛隊に入隊。
戦場で心がバッキバキ。訳が分からなくなって、脱走。さんざん彷徨った挙句、敵陣に迷い込み、「ちせ」に丸ごと焼き払われて死んだ。
はい。
今回は特典というか、転生先が最悪でしたね。佐藤さんカワイソス←自分で書いておいて…
あれ原作では最終的に地球滅亡・人類滅亡でしたっけ?そんなふうな感じだったような…
マンガワンで全話イッキ見しただけなので、なんとなくしか知らないんですよねー。面白かったですが。