サイコロ・くじ引き転生【短編集】(改題)   作:しゃしゃしゃ

44 / 64
クリスマスの時期がやってきましたね。
今年のサンタはサンバ!………例年以上に予想の上を行った鯖が来ましたね。
 私はブラダマン引こうとしたらエミヤ(殺)と殴ルーラーが来ました。

後書き(本編)


☆■ 35番 福田正晴 享年10歳の場合

 

 

「次の方どうぞー」

 

 ガチャ

 

「こんにちは…」

 

「はいこんにちは。こちらの席にどうぞー」

 

「は、はい」

 

 

 

 

「35番 福田正晴くん、ですね?」

 

「はい」

 

「残念ですが福田さん、あなたはお亡くなりになりました。病死です、治療の甲斐なく…というやつですね」

 

「やっぱり、そうなんですね」

 

「はい。ご両親もたいへん悲しんでいましたよ」

 

「そうですか…」

 

「………突然こんなことを言われて混乱するかもしれませんが、あなたには異世界に転生してもらいます」

 

「? どういうことですか? 」

 

「『かくかくしかじか』そういうことでして、あなたには特典をもって第二の人生を送ってもらおうということです」

 

「なるほど…? えっと、よくわからないけど、僕はもっと生きたかった。だから、その転生します。頑張ります! 」

 

「(話が早くて助かる~)そう気張らなくてもいいですよ。

それではまず、サイコロを振って福田さんが転生する世界を決めていただきます」

 

「はい」

 

「ではどうぞ」

 

「………………っや! 」

 

からからから

 

⚁:⚂

 

 

「出目は2と3…『IS』の世界ですね」

 

「『いんふぃにっとすとらとす』? それはどんな世界なんですか? 」

 

「んー…端的に言って空を飛べるパワードスーツのようなものが実用化された世界です。ハイスピード学園ラブコメディという感じの、学園ものです。高校生になってからが原作スタートですね」

 

「パワードスーツ…! なんだかワクワクします」

 

「あ~(言おうかな? 言っていいかな? 言おう)

 まぁ、その、そうは言ってもですね。そのパワードスーツ、女性しか乗れないんです」

 

「えっ? 」

 

「あっとと、主人公は乗れますよ? あと原作に関わるために福田さんも。でも世間一般ではそのパワードスーツ『IS』が女性しか乗れないってので女尊男卑の風潮が生まれてですね」

 

「………難しくてよくわからないです」

 

「まぁ、転生して大人になってから思い出していてください。ここでの会話などは絶対に忘れませんから」

 

「はい」

 

 

 

 

 

「では続いて転生特典についてです。『かくかくしかじか』。

 “アイテム特典”の数をまたまたサイコロの出目で決めてもらいます。よろしいですか? 」

 

「大丈夫です」

 

「ではどうぞ」

 

 

からんからから

 

 

 

「出目は3、なのでこの特典くじを三枚引いてください」

 

「はい………」

 

がさごそがさごそがさごそ

 

1159・・・568・・・324

 

 

「はい。では特典の説明をさせていただきます。

 まず一つ目1159番『ハリーセンの入ったモンスターボール』です」

 

「モンスター? ポケモン? 」

 

「その通り、ポケモンです。これは『ポケモンがあらかじめ入った』モンスターボールという、割と無理やりな特典です。

 この系統では、ポケモンを出して触れ合ったり指示を出してバトルをしたりすることができます。特典を戻せば傷ついたポケモンは回復します」

 

「バトルって? 」

 

「野生動物や人間だったりですね。バトルに勝ってレベルを上げればゲームと同じように能力値が向上し、使える技が増えたりします。

 この系統の特典のボーナスとして、特典(ポケモン)のHPや使える技などがまるでゲーム画面のように視界に浮かび上がるという能力?も与えられます」

 

「わざとか、よくわからないので使います。それで、ハリーセン?ってどんなポケモンなんですか? 」

 

「ハリーセンは第二世代『金・銀』から登場したポケモンで、ハリセンボンをもじっている通り、水を吸って膨らみトゲトゲになったりします。分類は『ふうせんポケモン』、タイプはみず・どく。

 うろこが変化したとげとげには毒があり触れると気を失ってしまうので、懐いてないときは注意してください。

 なみのりなども覚えますが、たかさ0.5m つまり50㎝と小さいので、ハリーセンに乗って…とかは難しいかもしれませんね。水を吸って膨らんだ状態なら可能でしょうか? 」

 

「試してみます」

 

「ほかに何か質問は………ないようですね。では続いて二つ目の特典の説明をさせていただきます」

 

「はい、お願いします」

 

 

 

 

「568番『見えない剣』です」

 

「見えない剣? それだけですか? なんか」

 

「名前っぽくない ですか? 」

 

「はい…」

 

「もともとの原作の中で名称が明かされず、ただ見えない剣と呼ばれていたので、このようになっています。変な感じなら、後で名前を付けてやってください」

 

「え、はい」

 

「説明に移ります。この見えない剣は西尾維新先生の書かれた<伝説>シリーズ一作目『悲鳴伝』に登場した地球撲滅軍・第九機動室副室長、コードネーム『蒟蒻』こと花屋(しょう)に支給された科学兵器。刀身・柄だけでなく影さえも見えないため、間合いが把握できない、文字通りの『見えない剣』です。

 主人公の空々(そらから) (くう)に支給されたのが透明化スーツ『グロテスク』なので似たような技術が使われているんでしょう。バッテリー式ですが、いったん特典として仕舞えば充電されますのでご安心を。透明化は大体3時間もちます」

 

「兵器…どう使えば」

 

「別に使わなくてもいいんですよ? 特典引いてもそれを全く使わずに一生を終えた転生者の方も今まで何人もいましたし」

 

「そうですか、そうですね」

 

 

 

「最後の特典は324番『ボヘミアン・ラプソディーのスタンドDISC』です」

 

「すたんどディスク? 」

 

「ええまぁ、ジョジョの奇妙な冒険とか知りませんよね。ざっくり言うと、スタンドとは守護霊のようなもので、スタンドを持っているものにしか見えず、触れず感じられない。そしてスタンドはそれ特有の何か能力を持っていて、スタンドの持ち主―――スタンド使いはその能力を使うことができるって感じです。わかりましたか? 」

 

「なんと…なく…それで、ディスクは」

 

「はい。この特典では先に説明したスタンドを発現できるDISCが特典となっているんです。この特典で得られるDISCを自分に挿入すれば、スタンド使いになれる…という仕組みです」

 

「挿入? 」

 

「差すってことです。頭でも腹でもどこでもいいですが。何も自分に差さず、ほかの人や動物に差してスタンド使いにすることも可能ですよ」

 

「え?! ………痛くないですか? 」

 

「大丈夫です。まぁ心理的に、異物感を感じることはあるかもしれませんが。全く問題ないです」

 

「ふんふん…」

 

「で、この特典によって得られるスタンドは『ボヘミアン・ラプソディー』といいます。このスタンドはかなり特殊です。能力全振りで、案山子同然に動かせません。

 【破壊力-なし/スピード-なし/射程距離-∞/持続力-A/精密動作性-なし/成長性-なし】とされていて、明確なヴィジョンもなく、作中お決まりのスタンドによる格闘などもできません」

 

「…」

 

「そしてその能力というのは…アニメ・漫画・絵画のキャラクターをこの世に実在化させることです」

 

「キャラクターを実体化? 」

 

「要するに二次元の存在を三次元に呼び出す力です。射程距離-∞となっている通り、この能力は全世界に及び、能力を発動すると、世界中の創作エネルギーを使って全世界のキャラクターが実体化します。

 その後実現化されたあるキャラクターを好きな人間はそれを目撃したら、『魂』をキャラクターの世界に引きずり込まれ、その物語のキャラクターとしてストーリーを追体験することになります。そんな能力です」

 

「それは…!………その、すごいですね」

 

「はい。ただしデメリットもあります。物語の中に魂が入っている間、肉体と精神は分離しますので、帰る肉体がボロボロになって帰れなくなるかもしれません。それはまぁ、永遠に能力を解除しなければ問題ないかもしれませんが、あらゆるキャラクターを実体化するので中には殺人鬼だったり悪人だったり、ひどいキャラも混じっていて、そんなキャラクターの被害を受ける人が多数現れるかもしれません。

 また、ストーリー参加にしても、肉体と分離した『魂』はその物語と同じキャラクターの結末をたどることになります。どんな物語に入るかは、潜在意識で決まる節があり自由になりません。原作においても童話『白雪姫』の王子様になれたものがいれば、『狼と七人の子ヤギ』の狼になってしまい腹を裂かれ石を詰められた者もいました」

 

「………こわいです」

 

「使えば、世界中に混乱と破壊をまき散らしてしまう能力です。なのでもし使うのならばそこも覚悟して使うのがよろしいかと思います」

 

「はい………」

 

 

 

「では“能力特典”です。サイコロを振ってください」

 

「はい」

 

からんころころ

 

 

 

「あ~………出目は5『○○○コントロール』です」

 

「まるまるまるってなんですか? 」

 

「……………いずれわかりますよ。恥ずかしいので説明を放棄させていただきます」

 

「えっ、えー…? 」

 

 

 

 

では転生です。

あなたは3つと1つの神からの贈り物をもって別世界に転生します。

今のあなたの自我を保ったまま、赤ん坊からあなたは人生をやり直します。

これからあなたの生きる世界に私たちは関与しません。

あなたがこれから手にする力で何をしても、それはあなたの自由です。

私たちはあなたが亡くなった後に、あなたの人生を閲覧しますが、評価するわけではありません。

転生を実行します。それではよき人生を 

 

「ありがとうございましたー」

 

「はいどうもー」

 

 

 





No.35 福田正晴
 平凡だが善良な両親の元何不自由なく育つ。

 15歳、原作が始まり二人目の男性適性者として発見された。この転生の法則通りひとまずIS学園に入学したものの、全く想定していなかったISの勉強についていけず、落ちぶれた。←“乗れる”というだけで、全国一斉調査がされるなんて考えていなかったし、強制的に入れられ勉強させられることになるなんて思ってもみなかった。

 ことあるごとに比較され、どんどん心が苦しくなっていって自信を喪失し自殺することばかり考えるようになっていった。
 そんな折、家族がバラバラになったこと、友人たちが他人になってしまったことを知る。
 絶望、怒り、恨み。こんな世界どうにでもなってしまえ。

 『ボヘミアン・ラプソディーのスタンドDISC』を自分に挿入し、発動させた。
 結果、世界中大混乱。()()()()までに“キャラクターを元に戻すキャラクター”を生み出して無効化しようと考えるものが現れなかったため、キャラクターの現出は止まる事無く…。

 『名前をみだりに口にしてはいけない聖四文字の世界中で信仰される宗教の神』や『宇宙的恐怖(コズミックホラー)な邪神群』までもが現れ、世界は終わった。

※ちなみに福田さんは発狂した。

――― WORLD_END. 


 はい。
 ………はい。SAN値!ピンチ!SAN値!ピンチ!
 IS世界(このせかい)に永井豪先生や石川賢先生がいらっしゃれば何とかなるような気もする。余計酷くなるか。自分世代的に詳しいことは知らないんだけど。

 正直専門分野を一から覚えろ、その間も授業は進むが ついてこいって無理ですよね。
(ヾノ・∀・`)ムリムリ
比較対象になるであろう原作主人公 一夏さん。スペックはマジチートですからね、なんだかんだ言って。知識ゼロからバトルしてヒロインといちゃついて、勉強している時間なんてほとんどなさそうなのに普通に赤点回避してるし一般人だったはずなのに学園祭で爆弾処理とかできるようになってるし。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。