「次の方どうぞー」
ガチャ
「失礼します」
「はい、39番佐橋
「………」
「………ここは、一体」
「ここは転生準備室です。現世にて死した人の魂が神によって掬い上げられ、転生するための受付のようなところですね」
「…? 」
「『かくかくしかじか』ということです。その神様転生の転生者に、佐橋さんはなった…ということです。わかりましたか? 」
「………理解が追い付かないのですが、そうですね…。説明を受ける間に自分の最期も思い出してきました。現実なら受け入れます…」
「はい。では、先ほども説明させていただいたように、佐橋さんにはこれからサイコロとくじで転生先と転生特典を決めていただきます。これがそのサイコロです」
「青と、赤ですか(ラッキーカラー紫だったな…紫色のもの身につけていなかったから…なんて、そんな馬鹿なことあるわけないか)」
「まずは転生先をその二つのサイコロの出目で決めます。どうぞ」
「はい(
からん ころころ
⚁:⚀
「はい、佐橋さんの投げたサイコロが出した目は2と1。『ONE PIECE』の世界に転生してもらいます」
「ワンピース、ですか」
「ご存知ですよね? 」
「まぁ、少しは。最近のは知らないですけど、アニメ…子供の頃はNARUTOの裏番組で見てましたし。漫画も…えーっと…あのー、あれですあれ、最初の船が燃えるあたりまで読みました。あとは…テレビでやった映画とかを何度か」
「ふむふむ…(詳しいことは分からない人か)
であれば、転生特典に移りたいのですが、よろしいですね? 」
「あ、はい。お願いします」
「転生特典は『かくかくしかじか』で2種類あります。まずは“アイテム特典”の数を決めていきたいと思います。サイコロどちらか一つを振ってください」
「はい(どう生きるかはともかく、たくさんあって悪いものじゃない…なら)」
ヒュ
からん からからから
⚅
「!」
「おお、おめでとうございます。出目は6、なので“アイテム特典”は最大数の6つです」
「…! 」
「それではくじを6枚引いてください」
がさごそがさごそ
がさごそがさごそ
2298・・・1334・・・417・・・970・・・1931・・・476
「では特典の説明をさせていただきます。
一つ目の特典は2298番『No.041 超一流パイロットの卵』です」
「えっと………? 」
「これは『HUNTER×HUNTER』グリードアイランド(G.I)編に出てきた指定ポケットカードの一枚で説明文によると【1日3時間手の中で温めることで1年後~10年後に現実となって孵る卵。温める時に願う気持ちが強いほど早く孵化する】と書かれたカードです」
「………」
「「ゲイン」と唱えるとこのカードは説明通りの力を持った物品に変化します。これの場合は卵ですね」
「つまり、これを使うと卵が出てきて、それを孵化させることで“才能”が手に入る、と? 」
「才能も有りますが、将来もですね。この特典の性質は運命決定なので、この特典をちゃんと使うことができた場合、未来が決まります。超一流パイロットとしての将来が」
「………パイロット、ですか」
「気乗りしませんか? 」
「ええ、まぁ…というかそもそもワンピースの世界って飛行機あるんですか? 」
「あれ? そういえばそうですね…(エネルのあれくらいかな…? )」
「どうなるんですか? 」
「申し訳ありません、私にはわかりかねます………」
「そうですか(わからないなら使うのは怖いな。ハズレか)」
「二つ目の特典は1334番『モノズの入ったモンスターボール』です」
「モンスターボール? ポケモンですか? 」
「神様が選んだ特典には基本的に命あるものはないのですが、「中身が入ってるだけだから、偶々中にポケモンが入ってるモンスターボールが特典なだけだから」と」
「は、はぁ………」
「さて、モノズですが、これはポケモンシリーズの第五世代に当たる『ポケットモンスターBW』に登場したポケモンで
ぶんるいは“そぼうポケモン”。タイプはあく・ドラゴン。
進化するドラゴンポケモンの系譜ですね」
「ボーマンダとか、そういう感じですか」
「そうですね。それと同じで進化するにしたがってドラゴンっぽくなっていて、最終的に空を飛べるようになる感じです。モノズからジヘッド、サザンドラ。最終進化まではレベル64までいかないとできませんが、それに見合った強さを持ったポケモンです」
「ドラゴンですからね」
「はい、ドラゴンなので。
見かけはメカクレ系の四足歩行の首の短いブラキオサウルスみたいな体型のかわいらしい感じです。ですが“そぼうポケモン”と言われているだけあって性格は粗暴そのもの、なんにでも噛みついて体当たりする性質を持っています。これは目が見えないためなのですが、そのため下手に近づくと危険なポケモンともされています。
進化すると“そぼうポケモン”だったのが“らんぼうポケモン”になって“きょうぼうポケモン”になりますが、この特典のポケモンにはゲームを基にしたなつき度システムがついているので、ちゃんとスキンシップをして愛情をこめて育てれば暴れたり噛みついたりはしませんのでご安心を」
「サトシのリザードンのようにはならないんですね、よかった」
「そうですそうです。ただし特典といえども生き物ですから、大事にしてあげててくださいね」
「はい」
「それで、進化のためのレベルアップは生き物を倒すことで経験値を得て、というシステムです。疲れたりダメージを受けたりしたらボールに戻してしまってください。佐橋さん自身に特典として戻せばHPやPPは全回復します」
「私自身がポケモンセンターみたいなものということですか」
「ですね」
「質問があるのですが、ポケモンって“わざ”がありましたよね? それはどうなるんですか? 」
「覚えられるのがレベルわざだけになります。モノズが覚えているわざは指示を出すときに頭に浮かぶようになるのでそれを見て技の指示を出してください」
「レベルアップで覚えるわざですか…? どんなのがあるんですか? 」
「(めんど)すみません。それはご自身で確かめていただけますでしょうか…」
「あ、はい。すみません…」
「いえ」
「三つ目の特典は417番『変身音叉・音角+
「(トライアングル…? )」
「これは仮面ライダー響鬼の劇場版、『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』に登場した戦国時代の鬼の一人、ニシキが
「響鬼ですか(見たな、見てたな。忘れたけど、どんなんだっけ)」
「仮面ライダー響鬼の仮面ライダーは仮面ライダーではなく鬼であり、改造手術を受けるでも、変身アイテムを使うでもなく、修行を積むことで音撃戦士として魔化魍を退治する“鬼”になるものです。
よって、この特典も修行を積まなければ使うことができません。あ、いえ、使えはするけど鬼にはなれません。『変身』ができないというわけです」
「ニシキってのはどんな鬼なんですか? 」
「西鬼は戦国時代の大阪出身の鬼で、虎のような黄色と黒の鬼です。ニシキ本人は鬼の力を使って数々の盗みを働いた大泥棒です。ただ、鬼として人を殺さないという心情を持っていたようですが」
「泥棒ですか…」
「強盗というより怪盗という感じでしょうか?
使用武器は三節棍としても使用できる「
必殺技は三節棍型からトライアングル型に変形させた音撃三角を音撃音叉で叩いて清めの音を放つ『音撃響・
「え? 」
「『音撃響・
ちなみにニシキはこの技を放つとき「いらっしゃ~い」と言っています」
「………大阪のイメージでしょうか」
「そうなんですかね、多分そうなんでしょうね」
「四つ目の特典は970番『
「(ボックス…? リング…? )」
「『家庭教師ヒットマンREBORN! 』、知りませんか? 」
「はい」
「んー………。
まず説明させていただきますと、この特典は戦闘用です」
「兵器って言ってましたね」
「そうです。匣兵器は人間の生体エネルギーをリングに通して変換することで得られる超圧縮エネルギー“死ぬ気の炎”をエネルギー源に動く兵器です。匣兵器には生物型と武器型の物があるのですが、これはそれには当てはまらない、使用者自身を生体兵器に変えるものです。これを修羅開匣といい、本来は体に埋め込んで使用されますが、この特典は外付けバージョンなので普通に開匣するだけでお手軽に、変わることができます」
「(何を言っているのかさっぱりわからない………)」
「晴トカゲ、という名前から思い浮かぶでしょうが、修羅開匣によって得られるのは再生能力です。腕を切り離して再生させたり、切り離した腕自身から残心を再生させたり。正直トカゲの再生能力とはかけ離れているような気がしなくはないですが…まぁ、そういう能力が得られます。それに加え、純粋に身体能力が向上します。晴属性の死ぬ気の炎の性質“活性”もあるのでしょうが。
さて、何か質問はありますか? 」
「さっぱりわかりません」
「………」
「………」
「…………………」
「…………………分かりました。仕方がないのでこれをどうぞ」
スッ…(家庭教師ヒットマンREBORN!)
「ありがとうございます」
*********************
「―――分かりましたか? 」
「はい、よくわかりました…マーレリングじゃないんですね」
「はい、それはそれで一纏めにして別の特典になっていますので。でもこのおまけの晴のリングも相応の物ですよ」
「まぁ、覚悟がなければ炎は灯せませんし、そうですね…」
「五つ目の特典は1931番『ワープハット』です」
「シンプルな名前ですね(どんなものなのか名前で分かっちゃうな)」
「この特典はドラえもん
「やっぱり」
「また、この帽子で誰かと飛ぶ場合、帽子を被っている人の体に触れる必要があります。孫悟空の瞬間移動と同じですね」
「(あ、分かりやすい)」
「これ以上言うこともないので最後の特典の説明に移ります」
「最後、六つ目の特典は476番『ビーストメモリ』です」
「? なんですかそれは」
「(あー、
「敵側の変身アイテムですか…?! 」
「はい。総合的な名称はガイアメモリといって、星の記憶が込められたUSBメモリのようなものです。メモリの中にはそれぞれのメモリに対応したデータが詰まっていて、それを人体に注入することで人を超人へと変える、それがガイアメモリです」
「超人……ですか」
「まぁ、そんなものはこれを売る側の宣伝文句であって、実際は怪人ですがね」
「売る?! 売り買いされるものなんですか?! 」
「あー、えー、はい。仮面ライダーWはそういう物語だったんですよ。
それはともかく、このビーストメモリは文字通り『野獣の記憶』が入っていて、これを使うことで佐橋さんは“ビースト・ドーパント”になることができます」
「………」
「ビースト・ドーパントの能力は超人的な腕力と再生能力です」
「晴トカゲのと同じですね」
「あー、ですね。…被りましたね、完全に被ってますね、あっちは炎が尽きたらダメですけどこちらは炎が尽きていようが使用可能ですし、そこで差別化すればよいのでは? 」
「そうですか………」
「で ですね。ビーストメモリを挿す生体コネクタは左腕に刻ませていただきますので、変身する際はそこにメモリを挿してください」
「―――待ってください、生体コネクタって? 」
「あ、言い忘れてましたね。生体コネクタというのは、肉体にメモリを挿入するための……ほら、PCにUSBを差し込むための穴があるじゃないですか、あれのような働きをするものです。形としては黒い刺青のような感じで…。まぁ『ONE PIECE』の世界ならそう目立つこともないと思いますよ? 」
「(刺青…なんか、いやだなぁ…なんか、なんかなぁ……)」
「生体コネクタがないとメモリの毒素に心と体が一気に蝕まれちゃいますからね」
「―――待ってください。毒…? 毒ってなんですか」
「あぁごめんなさぃ。また言うの忘れてました」
「ガイアメモリを使った場合、その力に飲み込まれたり毒素に精神と肉体を蝕まれたりして、暴走したり依存症になったりしてしまうことがあるんです。まぁ明言されてないものの、麻薬と一緒ですね。でも大丈夫ですよ、鬼になれるぐらい心身を鍛えたなら、きっとメモリの毒素なんかには負けませんよ」
「(麻薬ダメ絶対、のポスターとかで出てくる『一回くらいなら大丈夫だって』とかの言葉に聞こえてしょうがない………絶対使わないぞ)」
「ではこれで特典の説明は終了です、よろしいですね? 」
「………まだ何か言い忘れてること、あったりしませんよね? 」
「ないですよ、本当に」
「次は“能力特典”です。サイコロをどうぞ」
「………(何がいいか…ワンピースの世界は言語一緒だし翻訳は意味ないな…『ワープハット』があるから1のアイテムBOXとやらもそこまで欲しいわけじゃないし…鑑定かな)」
からん からからからから
⚅
「………」
「あらら、出目は6 『はずれ』です」
「………………」
それでは転生していただきます。
あなたは6つの神からの贈り物をもって別世界に転生します。
今のあなたの自我を保ったまま、赤ん坊からあなたは人生をやり直します。
これからあなたの生きる世界に私たちは関与しません。
あなたがこれから手にする力で何をしても、それはあなたの自由です。
私たちはあなたが亡くなった後に、あなたの人生を閲覧しますが、評価するわけではありません。
三度目はありません。二度目の人生を、後悔なく過ごせるかはあなた次第です。
転生を実行します。それではよき人生を
「えっと、色々ありがとうございました」
「はい、行ってらっしゃいませ」
No39 佐橋之二
いずれ海賊になるつもりで体を鍛え、モノズと特訓しながら毎日を過ごしていた。
→「モノズ! 俺に向かってドラゴンダイブだ! 」
………佐橋、痛みに耐える特訓。(全身を流れる晴の活性の炎で怪我はどうにでもなるけど、痛みは慣れないといけないから)
→→ちなみにモノズは海獣の類を倒すことでレベルアップ。
15歳でサザンドラに乗って海(空路)へ出航。←特に目的はなし。しいて言えば冒険がしたい。原作知識も穴だらけだったのでルフィについていったりとか時期を合わせようだとか考えなかった。
ある島を通りがかって、海賊に町が襲われていたので空からスーパーヒーロー着地で助けに入る。サザンドラと“仮面ライダー”西鬼で海賊を
鎧・袖・一・触 !
ところが礼を言われるどころか化け物と罵られ、サザンドラ共々石を投げられる。
―――そんなことが数えきれないくらいあって、グレた。もとい悪に堕ちた。
酒と血に溺れ、島々を巡っては殺戮と略奪を繰り返すようになった。海軍も億越えの懸賞金をかけ、実力者を派遣したが、どこからともなく現れ霞のように消え失せる“悪鬼”に翻弄され何もできなかった。
←『ワープハット』
そんなこんなしているうちに、鬼の力に心を奪われ魔化魍「牛鬼」となってしまった。しかしなりかける瞬間で千切った腕から肉体を再構築し復活。
以後は牛鬼とコンビを組んで悪鬼ブラザーズ結成。無辜の民を血祭りにあげていった。
時には牛鬼の吐く瘴気を空からばらまいて、毒に苦しむ人々をゲラゲラ笑って酒の肴にしたり。
時には活性の炎を音撃に乗せて空から放射して過回復で苦しみ悶える人々を突っついて酒の肴にしたり。
⇒「いらっしゃ~い! いらっしゃ~い! げらげらげらげら! 」
悪行三昧を働いた。
活性の炎によって老化せず、しかし体は確実に衰えていき、ある日デザート用に攫ってきた子どもに晴のリングを外され、浦島太郎のように一気に爺になって死んだ。
享年319歳。
(因みに牛鬼は魔化魍なので不死身。生き残って悪さを働いていたが人間の科学力が進歩するに従い脅威ではなくなり、最終的に動物園に入れられ飼い殺しにされて永遠を過ごす羽目になった)
「モノズ、捕ってきたぞ! こいつとポケモンバトルだ! 」
「覚悟を炎に…覚悟を炎に………~ッ! っダメだ! くっそ~! 何がいけないんだ…! まだ足りないのか…? 」
「やべっ! もうこんな時間か、モノズ! 帰るぞ、母さんと父さんが心配する! …痛い痛い、もう、ボール戻れったら! 噛みつくなって! ほら掴まれ、ワープするぞ」
「………………………。やった、やった! 変身できた! 鬼になれた! すごい! すごい! やったー!! 」
「モノズ、俺とバトルだ! 」
「モノズ、りゅうのいかり! 」
「ずつきだ! 」
「密着してりゅうのいぶき! 」
「は、」
「は、」
「はだか、だーーー!! 」
「服は?! 消えた?! 燃えた?! やばいやばい! 父さんと母さんになんて言い訳すれば…ッ! 」
「………モノズ。お前あったかいな…。綺麗だ、前世ではとても見られない満天の星空…星とか全然興味なかったけど、これはいいなぁ…泣けてくる。心がいっぱいだ」
「ありがとう、悲しいわけじゃないんだ。いや、うん、それもあるけど、ただ綺麗でこんなきれいな空を見れたことが嬉しくて」
「こーら、暴れるな。晴属性の死ぬ気の炎の性質は“活性”。傷を癒す訓練なんだからじっとしなさいって。痒いのは分かるから、ほらじっとして! 」
「! ははは、噛みつかれても全然痛くないぞ! 鍛えてるからな! 僕のデザート横取りして食べた報いを受けるがいい~~」
「(♪BGM)……………………………………」
「―――おめでとう! おめでとう!モノズ! あぁ、いやもうモノズじゃないか、
ジヘッド! 進化おめでとう! おおぅ、噛むな噛むな! 嬉しいか、嬉しいか! 俺は嬉しいぞ! でっかくなったなぁ、あっはっは! 」
「あいつら…海賊か…? 雑魚っぽいな、倒せるか?
………いくぞジヘッド。初めての実戦だ」
「………そんな目で見るなよ…実戦だからって、服を無くすわけにはいかないし、なら変身前に裸になっておくしかないだろ? 」
「………(言うべきかな、言うべきだな)
―――変身。
………ジヘッド、行くぞ」
「なぁサザンドラ…楽しみだな…海の向こうには、何があるんだろうな。どんな人がいるんだろう。ほっぺたが落ちるくらいおいしいご飯が待ってるかもしれないし、魂を奪われるほど美しいものがあるかもしれない。楽しみだな………おやすみ、サザンドラ」
『ごめんなさい、父さん、母さん。
俺は海に出ます。勝手なことを言ってごめんなさい、でも絶対帰ってくるから待っていてください。たくさんの思い出とお土産をもって帰るから、心配しないで。
今まで俺を育ててくれてありがとう。愛してる。
行ってきます』
はい。
上の「」は出発前の諸々です。
佐橋さん、感受性の高い人だったので敵意を浴び続けて潰れてしまいました。悲しい事ですね。あまり人と関わってこなかったので心技体の心が戦闘方向に鍛えられても、人間関係では鍛えられていなかったようですね。心理防壁弱すぎでした。
オーノー…。
ちなみに、
前世今世ともに、佐橋さんは童貞です。合わせて343歳童貞………。