バレットガールズIF ~もしも岬守学園が共学になったら~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
私立岬守学園 北部、複合射撃訓練場――
「GO!!」
掛け声と共に、銃声と一緒に扉が開き、高校生達が突入、次々と人型的(マンターゲット)を撃ち抜いていく。5.56×45mm SS109弾(訓練弾)の黄金色の薬莢が床を跳ねた。
「撃ち方止め、撃ち方止め! Cease fire!」
入り口の所に立った陽希が、腰に手をあてながら叫んだ。
「全く、遅い遅い! 一応中学で基礎訓練は受けてんだろ? クリアリングはスピードが命なんだ! よし、最初からおさらいだ!」
6人は建物を出る。そして、陽希は5人を並べさせた。
扉に近い順に、優里奈、彩、千夏、文彦、織乃が並んだ。
「まず、優里奈がトラップを確認し、ショットガンでドアを開ける。まぁここでは『フリ』だがな。で、ここからだ」
そう言って、陽希は優里奈にM870MCS手動散弾銃を構えさせる。
「まずブリーチング弾でドアノブを吹き飛ばし、優里奈がドアを蹴り開ける」
言われた通り、優里奈はドアを蹴り開ける真似をした。そして優里奈は素早く脇にどいた。
「ここだ。ここで、一気に彩が突入するんだ」
「で、でも……いきなり入ったら蜂の巣にされそうで……」
89式5.56mm小銃を手に嘆く彩に対し、陽希は溜め息をついた。
「あのなぁ、敵は突然の襲撃に硬直してるんだぞ? その硬直が融けるまでは1.5秒、さっさと入らないと逆に蜂の巣にされるぞ」
「は、はい……」
すると、そこへ2人組がやってきた。
「陽希さん、それが新入部員ですか?」
「5人も入るなんて、驚いたぞい」
1人は、青色の髪を後ろで1つに束ねた、赤縁メガネの女子高生で、腰に日本刀、右手に89式5.56mm小銃を携えている。
もう一方は、緑色の髪をサイドアップに纏めた女子高生で、84mm無反動砲(B)のキャリングハンドルを持ち、首から負い紐で9mm機関拳銃を提げていた。
「2年の神代 海凪だ。こっちは同じく2年の――」
「木住野 玲美、よろしくなのだ!」
「もしかして、あの『剣豪海凪』さんですか!? 色紙持ってくればよかった……」
文彦が、しまったという顔をしながら言った。すると、海凪が反応した。
「私を知っているのか?」
「前に、雑誌で指定防衛校特集を見かけて、そこに『神奈川注目、弾丸飛び交う戦場を駆けるサムライ』って載ってたんですよ」
「確かに、取材を受けた覚えはあるが……」
「羨ましかったなー、麻衣と一緒にTDA(Tactical Defense and Attack)誌に載っちまうんだもん」
陽希がそう言うと、海凪は申し訳なさそうな顔をした。
「申し訳ありません。上級生よりもでしゃばってしまい――」
「いいって。選ばれたのも実力の内だし、あたしのようなミリオタなんてゴロゴロいるし」
「そう言えば、新入生の名前を聞いてなかったな」
海凪がそう言い、1年生達は自己紹介をした。
「それで、火乃本以外は私物を使っているのか?」
自己紹介を終え、海凪は優理奈、千夏、文彦、織乃が手にしていたり、背負っていたりする銃――M870MCS手動散弾銃、M933自動小銃、QBZ-97A自動小銃、M16LSW重小銃、SG550自動小銃――を見て呟いた。唯一彩だけが、学園支給の89式5.56mm小銃と9mm拳銃を使っている。
「彩、何かしら武器を買わないのか?」
陽希がそう尋ねると、彩は後頭部を掻きながら答えた。
「その〜、あんまり銃に詳しくなくて……でも、89式は使い慣れてるし、海凪さんのだって――」
彩の言葉にショックを受ける陽希の隣で、海凪は言葉を返した。
「これは私のだ。レートブースターを組み込み、バットプレートもより吸収性に優れる物に交換している。支給品の89式なんかとは違うのだよ、支給品とは」
するとここで、陽希が手を叩いた。
「よし、特訓再開だ! 海凪、玲美、悪いが――」
「分かりました」