バレットガールズIF ~もしも岬守学園が共学になったら~ 作:土居内司令官(陸自ヲタ)
5人は周囲を警戒しながら、浜鳥橋交差点へと向かい、横浜市総合リハビリテーションセンターの駐車場に止まっていたバスの陰に隠れた。
「2人ずつ、あの橋を渡ろう」
千夏の提案に、彩以外の全員が頷く。
「どうして2人ずつ? 一気に渡った方が――」
「スナイパーや機関銃を警戒して、だろ?」
彩の疑問に、M16A2LSW重小銃を手にした文彦が解説すると、千夏は頷いた。
「その通りだ」
「でも、いきなり襲われたりなんて――」
「あくまでも陽希さんは『新横浜まで行けば』としか言っていなかった。つまり、途中で戦闘があるかについて言及していない。なら、注意しておいて損は無いでしょ?」
「……確かに」
ようやく彩は納得した。そして千夏は、ポーチから単眼鏡を取り出し、バスの陰から顔を覗かせて窺う。そのすぐ側で、織乃がSG550重小銃の二脚を開き、伏せて構えてスコープを覗いた。
「スナイパーはいそうか?」
「……訊かないで。第一、簡単に見つかったらスナイパー失格」
「だよなぁ……」
そして、千夏は指示を出した。
「彩さん、優理奈さんが先に渡って。その後に俺と織乃、文彦は殿だ」
『了解』
89式5.56mm小銃を手にした彩と、M870MCS手動散弾銃を背負ってM933自動小銃を持った優理奈が、橋を走って渡る。
(もし、スナイパーが狙っていたら……機関銃がこっちを向いていたら……)
彩は不安になりながらも2人は橋を渡り切った。すぐに川沿いの植え込みに隠れ、無線で連絡した。
〔了解、そちらへ向かう〕
そして5人は橋を渡り、市街地に突入した。
〔市街地に突入しました〕
「了解。手筈通りだ、気付かれんなよ?」
〔了解〕
「さて、アップしとくか」
HK417自動小銃の槓杆が引かれた。
市街地を、上や周囲を警戒しながら進む。すると、彩が何かに気付いた。
「ねえ、何か聞こえない?」
その言葉で、全員が耳を澄ます。すると、キュラキュラキュラという音と地響き――
「戦車だこれ!」
文彦が叫んだ。そして、交差点から「それ」が出てきた。丸みを帯びた砲塔、クローラを隠すサイドスカート、突き出た105mm L7A1ライフル戦車砲、正面防楯上に付けられた12.7mm M2重機関銃、車長用キューポラの全周囲シールド、砲塔前面の巨大な投光器――三菱 74式戦車であった。
市街戦用カスタムが施されたそれは、砲塔が旋回、4丁の機関銃が5人を狙う。
「戦車いるなんて聞いてない!」
「こっちには対戦車兵器はねぇんだぞ!?」
「逃げるぞ!」
真っ青な顔の彩と文彦が叫び、千夏が撤退を促す。しかし――
「いたぞー!」
「喰らえー!」
74式戦車に乗っているもぶっちが、機関銃の押金を押した。