ロクでなし魔術講師と投影者(リメイク中につき凍結)   作:よこちょ

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どうも。よこちょです。
気がついたらUA7000、お気に入り50件を超えていました!
さらに他の投稿者様のオリキャラも使わせて頂けることに!
読んでくださってる方々、オリキャラ使用の許可を下さった魔王ゼロ様、artisan様!本当にありがとうございました!
こんな作品ですが、これからもよろしくお願いします!

感謝の意と共に第13話、どうぞ!


第13話 壊れた幻想

覗き事件(誰も見れなかった)があった次の日。

俺たちは予定通り、白金魔道研究所へと来ていた。

ちなみに女子とは既に和解済みである。

だが、一つ問題が発生した。

なんと、リィエルがシスティとルミアを拒絶したのだ。

当然周りの俺らは困惑した。

昨日まであんなにずっと一緒にいたのに急に態度を変えたから当たり前である。

どうやら原因はグレンらしいが、当の本人が珍しく何も言い返さずしおらしくしているので、何も言えないというのもあって、俺らは少しギクシャクした状態で白金魔道研究所へと足を踏み入れた。

 

────────────────────────

 

「やあやあ皆さんどうも。私はバークス・ブラウモン。ここの所長をやっとります。」

 

(……こいつがエレノアの言ってたバークスか。)

 

一見すると普通の人柄の良さそうなおじさんだ。

だが、「気をつけろ」と言われた以上、注意深く観察せねばなるまい。

 

その後、親切にこの研究所の中を案内してくれた上に質問まで受け付けてくれた。

やっぱり普通のおじさんだ。

 

(…………ホントに気をつけるべきなのだろうか。)

 

そう思って気が緩んだ瞬間だった。

首筋がチリッと痛んだ気がしたのだ。

 

(これは……獲物を見る目か?)

 

こっそりバークスの顔を窺うと、バークスはルミアを見ていた。

 

(ルミアが狙いなのか?しかしまたなんで)

 

ルミアはたしかに異能力者ではあるが、稀有な能力ではない。探せば他にもいるはずだ。

 

(一応見張っておくか。あと、グレンにも話しとこう。)

 

そう思っていると、施設内を一周し終わった。

バークスは用があるから奥へ行くと言ってこの場を離れたので、グレンにこっそりと昨日のこととバークスのことを話しておく。

 

「分かった。お前も見張っておいてくれ。」

 

グレンからの了解も得たので、俺も行動することにする。

 

「さて……仕事開始!」

 

────────────────────────

 

「………って言ってもまあ、いつも通りか。」

 

思えば、基本的にルミアとシスティと一緒に行動していたので、特にいつもと変わりがなかった。

 

「どうかしたの?」

 

ちなみに現在俺はルミアの部屋にいる。

他の男子が聞いたら俺を全力で殺しに来そうだが、今回ばかりは勘弁してもらいたい。

なんせバークスが天の知恵研究会と絡んでる可能性が否定出来ないからだ。

 

(つってもまあ、情報源がエレノアってのも不思議な話だがな。)

 

そう思いながら、なんでもないと返事をしておく。

そしてふと思い出し、エレノアから預かったボトルを制服の内ポケットから出す。

取り出したボトルには何かしらの鉱石の柄が掘られており、振るとシャカシャカという心地いい音がした。

ふむ。振ると音が鳴るから『フルボトル』とでも名付けようか。

 

「ねえ、それなあに?」

 

「ん?これか。『フルボトル』ってやつだ。どんなやつかは知らん。」

 

「そ、そうなんだ………。」

 

「んー。でもこれ振ると力が湧く気がするんだよなぁ〜。」

 

「へぇ〜。どんなのがあるの?」

 

「そういやまだ見てなかったな……。ほれ、こんだけだ。」

 

出してみると、鉱石っぽいやつ、兎の柄、蝙蝠の柄、機械っぽい柄のやつが3種類あった。

 

「ほれ。」

 

適当に1本ルミアに渡す。柄は兎のやつだった。

 

「へぇ〜。」

 

しばらく回したり振ったりしていると、突然ドアが勢いよく開けられた。

 

「ッ!ルミア!下がれ!」

 

開いたドアの先にいたのは、大剣を下げたリィエルだった。

しかし、どうしても聞かなければならないことがある。

 

「お前……その剣はなんだ?」

 

「ん。錬金した剣。」

 

「そうじゃねえよ阿呆。なんで剣が血塗れなんだって話だよ。」

 

そう。リィエルの持つ剣は血塗れなのだ。

まるで、たった今誰かを斬ってきたみたいに。

 

「……私がグレンを殺した。兄さんのために。」

 

「は?兄さん?お前何言ってんだ。」

 

自己紹介の時に、グレンが「身寄りがない」と言っていた。

だから、兄などいるはずがないのだ。

 

「……どいて。ルミアを連れて行けない。」

 

「断る。どうせあのクソッタレ組織がなんかやってんだろ。見過ごせん。」

 

「………邪魔!いやぁぁぁ!」

 

リィエルが全身の力を使って斬りこんでくる。

 

「ちっ。聞く耳を持たんかこのアホ!【投影】」

 

愛刀、干将莫耶を投影しクロスさせてガードする。

大剣の重量とリィエルの馬鹿力が干将莫耶とぶつかり、ギリギリと嫌な音を立てる。

そして、

 

パキィン!

 

「がはっ!」

 

干将莫耶が真ん中から折れ、俺に傷をつける。

だが、まだ動ける。

 

「【投影】【投影】【投影】!」

 

干将莫耶を3対取り出し、そのうちの2対を投げつける。

 

「りゃぁぁぁ!」

だが、いとも簡単に弾かれて壁に刺さる。

よし、狙い通りだ。

 

「今だ!」

 

投げつけた2対を爆破させる。

これは『壊れた幻想』(ブロークンファンタズム)といい、まあ簡単に言えば宝具爆弾だ。

 

「!」

 

急に起きた爆発に押され、リィエルがこちらへ飛んでくる。

そしてそのまま剣で貫こうとした瞬間、ふと思ってしまった。

 

(……今ここでリィエルを斬ってしまったら、俺はどう思われるだろうか)

 

と。

 

リィエルがシスティやルミア、他のクラスメイト達と過ごしていた時間を壊してしまうのではないか。

その感情は、恐れだった。

 

その一瞬は、リィエルに反撃の機会を与えるには充分な時間だった。

 

リィエルは爆風の勢いをそのままに俺の腹を剣で貫き、剣を手放した。

 

「……さよなら。」

 

俺が最後に聞いた言葉は、リィエルの決別の言葉だった。

 

(………ハッ。『壊れた幻想』、か。全く。皮肉なもんだ。)

 

俺は自分の日常が壊れるのを恐れ、躊躇ってしまった。

その結果がこれだ。

 

(………ルミアも自分も守れずか。情けない話だ。)

 

薄れゆく意識の中、自分の投影した干将莫耶が地面に落ち、魔力へと還る音がえらくハッキリと聞こえた気がした。




グレンに引き続き、アランまで深手を負ってしまった!
イッタイドウナルンダー
ちなみに次回の投稿がいつになるかは不明ですが、気長にお待ちください。
早くキャラを出したい……!
ではでは、次の投稿まで!チャ〜オ〜

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