ロクでなし魔術講師と投影者(リメイク中につき凍結) 作:よこちょ
これがネームバリューってやつなんですかね。
原作に恥じぬよう頑張らねば。
では、第2話どうぞ!
※あとがきにアランとシロウのプロフィール乗っけときます
昼食が終わり、午後の授業が始まった。
だが、相も変わらずグレンは1時間どころか午後の授業を全て寝て過ごすんじゃないかと疑うほど爆睡していた。
さすがの俺でもこのままではやばいと思い、寝てるグレンに声をかけてみる。
アラン「なあ先生。いい加減授業してくんねえか?流石にこのままだと次のテストとかやばいんだが。」
グレン「へっ。知ったことかよ。どうせこんなろくでもないことしたって変わりゃしねえよ。そんなことより体でも動かせ。こんなことよりよっぽど有意義だぜ?」
アラン「……まあ、そう言われちゃそうなんだが。」
俺はこの学園に通ってる割には魔術がそんなに好きではない。まあ嫌いではないのだが。
それは俺の魔術特性にも関係がある。
俺の魔術特性は「対象の解析・改造」という、どう考えても魔術に合わないものなのだ。
魔術特性なのに魔術に適してないという矛盾した性質のため、あまり魔術が上達しない。
どうにか初等魔術は習得したものの、それ以上はからっきしだ。
それに魔術を極めたからと言ってそれで食っていける確証がある訳でもない。
アラン「でも最低限授業くらいはしてくれ。でないとわかんねえ。」
グレン「……ったくしゃーねーな。授業してやるよ。みんな席つけ。」
みんながほっと息をつく音が聞こえる。
まあみんな不安だったんだろうな。
グレン「では授業を始める。えーっとここか?」
授業が始まった。……始まったのだが、
グレン「ここは〜まあこうじゃないかな?でここが多分こうで、んでもってこっちは恐らくこうだと思われる。」
………こんな感じでぐだぐだと教科書を読むだけという授業(笑)としか言えないようなものだった。
しかもわかりづらい。
そんなこんなで1時間たち、最終授業終了のチャイムがなる。
グレン「お〜っともうこんな時間か。では諸君、さらば!」
と言って颯爽と姿を消した。
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システィ「………あ〜もう!なんなのあいつ!どんな先生かと期待してみたらただのロクでなしじゃない!」
帰り道でシスティがそう言う。
魔術がそんなに好きじゃない俺でもちょっとイラッと来たくらいだ。
生粋のメルガリアンである彼女にとってはまさに腸が煮えくり返るほどの怒りであろう。
魔術を「そんなもの」呼ばわりしてたし。
ルミア「うーん。これはちょっとね。」
優しいルミアでさえこの反応だ。
明日教室でテロが起きても不思議じゃないくらいの不満をみんな持ってるだろう。
システィ「とにかく明日、ビシッと厳しく言ってやらなくちゃ!」
アラン「おうおう!言ってやれ!」
そんな軽口を叩きあいながら歩いていると、朝出会った広場に差し掛かった。
アラン「んじゃぁ俺こっちだから。」
システィ「うん。また明日ね!」
ルミア「じゃあねアラン君、また明日!」
アラン「おう。また明日。」
そう言って美少女2人と別れ、自分の家へと足を向ける。
しかしあれだな。システィは勿体ねえなぁ。
顔もスタイルもいいのに男ウケが悪いのは。
まあ俺からすれば見る目がないと思わざるを得ないのだが。
そんなことを考えながら歩いていたからだろうか。
前から飛んでくる槍に気づくのが遅れてしまった。
アラン「ッ!」
慌てて横に飛んで回避する。
すると前から強烈な殺気が飛んできていることに今更気がついた。
アラン「【投影】!」
手元に赤き槍『ゲイ・ボルグ』を投影させながら、飛んでくる矢を躱す。
お返しとばかりにゲイ・ボルグを矢が飛んできた方に投げるが、当たった感触はない。
用心しながらも次は接近されてもいいように刃を付与した弓を投影する。
アラン「さあ、どっからでもかかって来やがれ!」
威勢よく放った声を聞いたのか、男が思いっきり切りかかってきた。
その男は赤いコートを身に纏い、手に双剣を持っていた。
というか案の定シロウだった。
シロウ「ふむ。腕は鈍っていないようだ。それどころか上達したか。鍛錬は怠っていないようでなによりだ。」
アラン「もうちょっとマシな確かめ方はないのか?」
シロウ「すまないがこれ以外思いつかん。それに掃除をサボってた罰だ。」
アラン「それはすまなかった。」
シロウ「まあいいだろう。帰るぞ。アラン。」
アラン「はいよ。」
お互い投影してた武器を消し、家路につく。
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アラン「そういえば今日非常勤講師が来たんだが、凄いやつだったぞ。」
夕食が終わってゆっくりしていたシロウにそう切り出したアラン。
シロウ「なんだ?そんなに優秀だったのか?」
アラン「逆だ。授業も全くしない、してもわからないっていう感じ。」
シロウ「ほう。非常勤とはいえ、よくそれであのアルザーノ学園の講師になれたものだ。」
アラン「全くだ。グレン=レーダスって名前なんだけどさ。」
シロウ「グレン=レーダス……。ああ、聞いたことがあると思ったら奴か。」
アラン「知り合いか?」
シロウ「知り合いというか…元同僚だ。」
シロウは元々帝国軍にいた軍人で、名前は忘れたが相当凄いとこだったらしい。
シロウ「まああいつは魔術に対する理解が深い。そこを聞けば教えてくれるかもしれんな。」
アラン「ふーん。明日聞いてみるかね。」
シロウ「まああまり深くは聞きすぎないことだ。あいつも訳ありだからな。」
アラン「へいへい。っと、宿題しなきゃな。部屋行くわ。」
シロウ「早く済ませて寝たまえ。私はもう寝る。」
アラン「ああ。おやすみ。」
シロウ「おやすみ。」
アランは部屋へ行く。
シロウ「グレン=レーダスか……。まだあの事件を引っ張っているのだろうか………。」
そう言いながらシロウは、かつての同僚に思いを馳せていた。
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次の日学校へ行っても、グレンの態度は変わらなかった。
それどころか日に日に悪化し、最近では教科書を黒板に打ち付けている。
そんなグレンについに堪忍袋の緒が切れたシスティがグレンに決闘を申し込んだ。
グレン「……お前、正気か?」
システィ「ええ。その代わり、私が勝ったら今までの態度を改め、真面目に取り組んでもらいます。」
グレン「全く……。こんな決闘なんざ持ちかける骨董品がまだ残ってたなんてな……。いいぜ。受けてやる。後悔すんなよ?」
そんなこんなで全員中庭に移動し、システィとグレンの勝負を見守った。
……のだが。
システィ「【雷精の紫電よ】──!」
グレン「ぎゃぁあああ!」
始終こんな感じで終わった。
しかもグレンは負けたのにも関わらずあろうことか約束を反故にしたのだ。
これにはシスティの怒りが大爆発。
またもや口論をしながら本日の授業も終わった。
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次の日も、そのまた次の日も全く態度を改めないグレン。
だが一応学校には来るし、授業をする。
ここ最近ではもうグレンに対する信頼は0に近く、みんな思い思いに自習をしている。
そんななかでもグレンに質問に行くリン。
そんな生徒に対するグレンの返答は
グレン「これ、辞書な?これで調べろ。」
簡潔に言うとこんな感じの塩対応。
システィ「こいつに何聞いても一緒よ。こいつは魔術の崇高さを全く理解してないもの。それどころか馬鹿にしてるわ。さ、一緒に勉強しましょ?」
もはやシスティでさえこんな対応。
「全員に諦められてる」。これがグレンの現状だ。
そんなグレンだが、いつもなら「へいへい。」と言わんばかりにスルーすた発言。
だが今日は、なぜかスルーしなかった。
グレン「魔術って、そんなに偉大なもんかね?」
と。
システィ「え……?」
流石に困惑するシスティ。
そんなシスティの態度なんて意に介さず、言葉を続ける。
グレン「この世で術と付くものは必ずと言っていいほど人の役に立ってる。医術がなければ大勢人が死ぬ。農耕技術があるから作物は育つ。冶金術があるから包丁やらが作れる。だがどうだ?魔術はなんの役に立ってる?」
システィ「そ、それは……。」
グレン「あー皆まで言うな。わかってるよ。魔術はとっても役に立ってる。」
そう言うと、グレンは口を釣り上げ、どこか自嘲気味に言葉を紡ぐ。
グレン「『人殺しの道具』としてな。」
その瞬間、時間が止まったような気がした。
グレン「普通の兵士が10人殺すあいだに、魔術師は100人殺せる。大勢の兵士をいっせいに焼き払うことも出来る。ほら?役に立ってるだろ?」
システィ「そ、そんなこと………!」
グレン「反論できるか?できないよな?しかもその恩恵は自分にしか帰ってこない。だったらそんなもんはただの趣味だ。ただの自己満足でしかない。」
言い返せない悪魔の証明のような言葉が続く。
グレン「過去の戦争でも魔術は大活躍したさ。大勢の兵士を殺す意味でな。ほらみろ。魔術なんてろくなもんじゃ……」
そこまでいったグレンはようやく気づく。
目の前の少女が目に涙を浮かべ、必死に睨んでいることに。
システィ「ま、魔術はそんなもんじゃ……ない……」
消え入りそうな声でグレンに意見していることに。
システィ「なんで……そんなことばっかり言うの……。あんたなんて……大っ嫌いよ………!」
そう言って勢いよく教室を出て行くシスティ。
ルミア「シ、システィ!」
慌ててそれを追いかけるルミア。
グレン「………チッ………。」
重苦しくなった教室の雰囲気に舌打ちをするグレン。
重苦しい空気の中なった終了のチャイムは、いつもよりも大きく、寂しげに聞こえた。
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アラン「はぁ……。なんだかなぁ………。」
ため息をつきながら1人帰り道を行く。
クラスの雰囲気が重苦しいわシスティもルミアもいないわで結局1人で帰るハメになってしまった。
アラン「グレン探したけどいなかったし……。そのせいで遅くなったし。全く………。ん?あれは。」
愚痴を零しながら歩く道の先に、二人分の影が見えた。
アラン「ルミアにグレンか。」
なぜ一緒なのかは分からないが、グレンに用があったのだ。丁度いい。
広場でルミアと別れたグレンに声をかける。
アラン「うっす。先生。」
グレン「なんだ。今度はお前か?今回は蹴ったりしないよな?あれ痛いんだぞ?」
アラン「知ってますよ。今日は別件です。」
グレン「あぁ?なんだよ急に敬語なんざ使って。金なら貸さねえぞ?俺もピンチなんだ。」
俺の真剣さを茶化すように話すグレン。
アラン「用事って言うのは……真偽を確かめに来ました。グレン先生。いや、『愚者』さん。」
グレンの纏う雰囲気が氷のように冷たくなった。
グレン「てめえ……。なんでそれを知ってる。」
アラン「簡単なことですよ。覚えてますか?あの組織であった実験のこと。」
グレン「…………。」
アラン「………ちょっと昔話をしてもいいですか?」
グレン「ああ。」
ここでまさかの過去編突入。
グレンが覚醒する前にアランの過去を話すことのなるとは。
見切り発車って怖いね(他人事)。
では、次の投稿まで!
↓↓↓以下プロフィール↓↓↓
アラン=ジョーゼフ=エミヤ
アルザーノ学園に通う学生。
成績は真ん中より上くらい。
魔術はあまり得意ではないが、この世界のものでない、「投影魔術」という魔術を使う。
異能力者で固有魔術持ちだが、そのことは隠している。
基本めんどくさがり屋。
システィーナとルミアと仲が良く、大体一緒に居る。
クラスメイトとの関係は良好だが、ルミア絡みでたまに嫉妬される。なおシスティーナ絡みでは嫉妬されない。
システィェ………。
過去にとある事件に当事者として巻き込まれてしまい、家族を亡くした。
以降、シロウ・エミヤに世話をしてもらっている。
魔術はシロウに習ったのである程度は使えるのだが、魔術特性が「対象の解析・改造」というものなので、あまり上達しない。
だが、その特性のおかげで呪文の改変などはそつなくこなすことが出来る。
また、魔術に対する感性が魔術師とは違うので、魔術の呪文を覚えることよりも、より深い理解をすることを求める。
シロウ・エミヤ
元・帝国宮廷魔道士団特務分室の特殊メンバー。
コードネームは「アーチャー」。
帝国宮廷魔道士団にいたため、グレンは勿論、アルベルトやリィエル、イグナイト達とも面識がある。
遠距離近距離両方をこなす戦闘スタイルで、周りからも1目置かれていた。
性格はキザっぽいが普通にいいやつ。
別に正義の味方を志している訳では無い。
生い立ちはFate/Zeroと同じ。
自分も幼い頃に義父を亡くしていたためアランを引き取り、面倒を見た。
現在は傭兵としてあちこちへ行っており、家にはあまり帰れない。