己の世界を守る楓   作:ふぁむな

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こんにちは!
勢いで小説の書き方わからないまま書き始めちゃいました。
こんなふうに書いたほうがいいよ!などありましたらご指摘よろしくお願いします。


~845年 幼少期
英雄の凱旋


「総員戦闘体制に移れ!! 目標前方約800mに2体。さらに奥200mに2体。精鋭部隊は手前の2体を倒せ!! そしてカエデ・サクライは奥の2体を殲滅せよ!! 必ず仕留めるぞ!!」

 

「「「はい!!」」」

 

「了解!!」

 

「カエデは先行して2体の巨人を少し引きつけろ!! カエデ以外24名は作戦どおりに実行せよ!! 総員!! いつでも立体起動に移れるように準備しておけ!!」

 

 

 総勢25名で組まれた調査兵団の小隊は、直径10mほどの木が多くそびえ立っている巨大樹と呼ばれる森の中を隊列を作りながら馬に乗って走っている。

その中で先頭を走るこの小隊の隊長の中年の男性―クラウスは小隊の精鋭24名に手前の敵を、クラウスのすぐ後ろで馬を走らせている少女に奥の巨人を倒すように指示する。

 カエデと呼ばれた少女は130cmほどの身長。綺麗な黒色の瞳。幼いが、誰が見ても良いといえる顔つきで大人になったら美人になるだろう。肩まで伸ばした黒髪はサラサラで流れるようであった。そんな少女が、武装した大人ばかりの隊の中にいるのは明らかに不自然であった。

 

 

 指示を出されたカエデは走る馬から飛び降りて地面に着地すると同時に、人間に出せるとは思えないほどのスピードで駆けだして巨人へ近づく。

 

 

 

 手前にいる2体の巨人がカエデの存在に気づき、自らの持つ大きな手で少女を捕食しようと伸ばす。その手をカエデは縮地と呼ばれる、長い距離を少ない歩数で素早く移動する方法で巨人の手に収まらないうちに走り抜け、あっという間に2体の巨人の間にたどり着く。

 その瞬間に立体起動装置を使い、右側の巨人に右側のアンカーを、左側の巨人には左側のアンカーを顎に射出した。

 そして刺さったところでアンカーについたワイヤーを戻すように起動させる。そのことによってカエデは顔の前まで飛び上がり、巨人はワイヤーによって引っ張られてお互いが向かい合うようになり、顎を突き出す形になった。

 

 

 その時点で24名の小隊は12名ずつに分けられており、それぞれが巨人を中心として左右に分かれて馬を走らせていた。

 そして巨人が近くなってきた頃、それぞれの隊が立体起動に移り、次々と木にアンカーを射出して巨人の元へとたどり着く。 たどり着いた隊員達は正確に、向かい合った巨人のうなじの部分をそぎ落とした。

 

 人類が敵と認識している巨人は、弱点であるうなじ以外のどこを切ったり爆発させても再生するが、うなじの部分だけは削ぎ落としたり、消滅させられると体が蒸発し、死ぬのだ。

 

 

 向かい合わせた手前の2体の巨人を小隊の隊員たちに任せている間に、カエデは巨人の顎に刺さっているアンカーを戻し、すぐさま近くの木に射出して木の枝に登る。

そして奥の2体へと迫るべく、野生の獣の様に木の枝を立体起動を行わずに自身の脚力のみで飛び移って近づいていった。

 

 

 

 カエデは巨人との距離が50mを切ったところで、操作装置に着いている着脱式の刀身を投擲する。投擲された刀身回転しながら右奥の巨人の両目に刺さった。

 

 

「ウガァァァアアアアア!!」

 

 

 目が潰されたことによって苦しむ巨人を横目に、すぐさま操作装置を太ももに装着している鞘の元へ持っていき、刀身を着けて引き抜く。

 刀身の着いた操作装置――剣を握り直し、今いる木の枝から手前にいるカエデの存在を探している巨人のうなじのところまで跳躍し、後ろを通り過ぎながらうなじを削ぎ落とした。

 うなじを切り落とした巨人が倒れる前に、その巨人の肩を踏み込んで再び跳躍し、アンカーを奥にいる、もがき苦しんでいる巨人の胸元に射出して刺し込んだ。

 

 カエデは一定の長さに伸びたワイヤーを利用し、円の軌道を描きながら一気に最後の巨人のうなじ部分まで到達し、がら空きになっているうなじの部分をそのまま削ぎ落とした。

 

 

「よしっ! これで終わりだね! 任務完了っと」

 

 

 そう言いながら先程まで鋭かった目つきを穏やかな目つきに変えながらカエデは倒れた巨人の後ろに着地する。

 すっと立ち上がったカエデは肩まで伸びた黒髪を耳にかけながら後ろから聞こえる馬の足音のする方へ振り返った。

 

 

「カエデ任務完了だ。よくやった!」

 

「カエデちゃんいつもに増してかっこよかったよー!」

 

「うんうん!」

 

「よくやったぞー!」

 

 

 カエデに追いついた隊員達はそう言ってカエデの功績を笑顔で称える。

隊員達も皆おだやかな顔をしており、カエデに対してフレンドリーに接する。それはこの隊員達の仲が非常に良いということを表していた。

 

 

「みなさん、お疲れ様でした!」

 

「おう!それでは総員戻るぞ!」

 

 

 ぺこりとカエデがお辞儀する。隊長であるクラウスはカエデの頭を撫でながら総員にそう告げて馬に指示を出し、ウォールマリアへと戻るために歩き出した。

 

 

 

 

◆◆◆

 シガンシナ区についたクラウスを隊長とした小隊は、そこに住まう住民から多大な歓声が送られていた。

 門から続く大通りはクラウスを隊長とした小隊がギリギリ通れるほどの幅を残し、多くの人によって埋め尽くされていた。

 

 

「今回のクラウス隊長の小隊による調査の死者0名だそうだぞ!しかも多くの巨人を殲滅してきたみたいだ!」

 

「ええ!! ええ!! そうみたいですね! 皆怪我も枝とかでできた様な切り傷だけですから圧倒してきたみたいですね!!」

 

「あの少女が噂の...わずか12歳で小隊の援護をしつつ、彼女1人でも多くの巨人を倒すことのできるとい...。あんなに柔らかな笑顔を持つ少女がいったいどの様に巨人を倒してきたのか想像できないな」

 

「でも、あの少女のおかげもあって今回の調査の死者は0名だそうですからね。この調査兵団は神よりあの少女を信じているんでしょうね....」

 

 

 カエデ達を迎えた住民達は皆希望に溢れたような顔で歓声を送っていた。

 

 

 

 

 

 数年前まで調査兵団は調査へ行くたびに8割以上が巨人に食われ、かつなんの成果もあげられず帰るだけだった。そのため、人々は調査へ行くだけ無駄だとか、税金がもったいないなどを思っていた。しかし、去年行くときにはいなかった少女が帰りにいた時から、クラウスを隊長とした小隊の死亡者はだんだんと減り、極少人数での小隊での調査でも死亡者が少なくなった。そのため人々は希望をもち、外への関心欲が湧いていたのだった。

 

 

 クラウスを隊長とした小隊は元々は調査兵団団長のキース・シャーディスが率いる部隊の一部だったが、カエデを加えたことにより小隊1つで部隊1つ分の役割ができるようになったために、クラウスの小隊は調査兵団の1つの部隊として壁外調査へと出ているのだ。

 現在、調査兵団団長であるキース・シャーディスが率いる部隊ではまだ死者は出ているという。しかし、キースの部隊は死者は確かに出ているが、クラウスの考えた作戦などにより7割以上の生還という成績を出すことができている。

 死者が出ているなら小隊もキースの部隊に組み込んだままでは良いのではないかと言うことになるが、カエデが援護できる最大人数が30人ほどであり、1度部隊として調査へ行ったときにはカエデが全員の援護をしようとした結果、援護の質が落ちて死者は出る、巨人も効率よく倒せないというこという結果になってしまったために分かれたのだ。

 

 

 

 

 

 カエデは歓声をあげている住民の中から熱い視線を感じたので、そっちの方を見てみると黒いフードのついた服を着ていて、薪を背に積んでいる10歳くらいの少年がいた。

 

 

「ミカサ! ミカサ! カエデさんがこっちみたぞ!」

 

 

 キラキラした目でこちらをみる少年が、となりのマフラーをつけた可愛らしい少女に興奮して話しかけながらこっちに手を振ってくる。それに応えるようにカエデも笑顔で手を振り返すと、ボン!と音がなったかのように顔を真っ赤にして俯いてしまった。

 

 

 どうしたのかな?とカエデが思っていると不機嫌そうなミカサが少年の服を掴んで引きずって行ってしまった。

 

 

 カエデは再び住民たちの方を向き、手を振り始めた。

 

 

「あーぁ...。またすぐに調査かなぁ。」

 

 

 そう嘆き、遊びたい気持ちをしょうがないと諦めて、カエデは小隊と共に調査兵団の支部へと足を運んでいった。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

エレンSide

 

 

カンカンカンカン

 

 

 シガンシナ区中に調査兵団が今回の調査を終えて戻ってくる合図である鐘の音が鳴り響く。住民たちが次々と家から出てきて、これから来るであろう調査兵団を迎えようとしている。俺も将来なりたい調査兵団を迎えるために大通りに向かおう。

 

 

「調査兵団が戻ってきたぞ!」

 

「正面の門が開くぞ」

 

「今回の調査での死亡者はいないといいね!」

 

「カエデちゃんを久しぶりにみれる!」

 

 

 シガンシナ区の住民の声を耳に入れながら、今いる場所から大通りへの近道を模索する。

 

 住民があまり通らない道を通るのが良さそうだな…。

 それだと裏路地を通って行くのが一番近いな。

 

 

「俺たちも見に行くぞミカサ!!」

 

「あっ...。エレン、私は自分で走れる!」

 

 

 ミカサの腕をとって走り出す時ミカサがなんか言っていたが関係ない。早く見に行かないとこのままだと本当に調査兵団を見ることができないんだから。

 

 俺と同じで、裏路地を通るという選択をとった住民を次々と抜かしながら大通りに着くことができた。しかし、これはいくらなんでも人が多すぎじゃないか?押したとか押してないとかで喧嘩している人たちもいる。このままじゃ俺たちは調査兵団の帰還を見ることができないじゃないか!!

 

 

 

「クソッ! 人垣で見えねぇ!」

 

 

 大人たちの身長がでかすぎて全く見えない!! なんとしてでも調査兵団を見てやる!!

 なんとかできないかと周りを見てみると、すぐ隣の家の横に木箱が積まれているのが見えた。これは使える!! 木箱の上に乗れば俺達の身長でも大通りを通る調査兵団をみることができるぞ!

 

 

「ミカサ!! この木箱の上に登るぞ!!」

 

「うん」

 

 

 最初に俺が登りその後ミカサも俺と同じように木箱の上に乗った。

 

 俺たちが登ったのとほぼ同時に、目の前を調査兵団の先頭の人が馬に乗って通った。

 

 先頭にいるのは小隊の隊長であるクラウスさんだ。

 実力もあるが、なにより頭が良くて仲間からの信頼が厚い!俺も将来、皆に慕われるような人間になりたい!

 そんな小隊の中で、住民たちの噂になっている俺よりも小さい少女――カエデさんが笑顔で住民たちに手を挙げて応えているのが見えた。

やばい...。カエデさん可愛い....。そう思いながら顔をじっとみているとこちらへ顔を向けて笑って答えてくれた。

 

 

「ミカサ!! ミカサ!! カエデさんがこっちみたぞ!」

 

 

 やばい!! 目が合っちゃったよ。嬉しくて思わず全力で手を振った。

 するとどうだろうか、カエデさんもこっちを見ながら笑顔で手を振り返してくれたではないか!! やばい...胸がドキドキする。

 そこで隣にいるミカサにチラッ目を向けると....。うん...。ものすごい勢いで睨んできた。

 ヤバイ、冷や汗が止まらない。なんかよくわからんが、逃げるが勝ちだっ!!

 

 

 「ぐぺっ!!」

 

 

 はい...。思い切り今着ている服に付いているフードを掴まれました。

 え。待って待って!? 掴むだけじゃなくて引きずられてる!!

 

「オ....オィ!! ミカサ!! 引きずるなって!! 痛い痛い痛い!!」

 

 ヤバイ....地面にお尻が擦れてすごく痛いぞ!!あ、今ズボンの生地が破れる音がした。

 

 

「ミカサ痛い!痛い!離せよ!」

 

 

 そう言った途端に、ミカサは左足を軸にして…投球する姿勢…?ミカサ…今お前が持っているのはボールじゃなくて―――

 

パッコ―――ン!!

 

 

「グハッ」

 

 

 投げられた...。壁に向かって投げられた。せっかく集めてきた薪がバラバラになっちゃじゃねえか!!

 

「おい!!ミカサなにすんだよ!」

 

「別に...ただ気分が悪かったからやった。今では反省してる」

 

「そ、そうか....。じゃないだろ!! ここ見てみろよ!! お前のせいで尻の部分のズボンの生地破けちまったじゃねえかよ!!」

 

「...ポッ」

 

「ポッ....じゃない!!」

 

 俺の尻なんか見て何がいいのだろうか?

 そしてミカサのキャラがなんか変わってる気がする…。

 まぁ…いいか。取り敢えず今は薪を拾おう。

 

「...はぁ。ミカサも薪拾うの手伝えよ?」

 

「うん、わかった」

 

 

 ミカサが薪を拾いながらこっちをチラチラ見てくるのは気にしないことにしよう。

 

 

「ねぇ...エレン?やっぱり調査兵団に入りたい?」

 

「なんだ今更?俺は調査兵団に入りたいって前から言ってるだろ?」

 

「そっか...。なら私も調査兵団にはいる」

 

「そ、そうか。俺が入るから入るとかなら無理はするなよ?」

 

「うん」

 

 

 ミカサも調査兵団か...。ミカサにも何か目的があるのだろう。まあ、今は薪も拾い終わったし、帰ろうか

 

 

「ミカサ帰ろうか」

 

「うん」

 

 俺たちは家に帰るために歩き出す。もちろん俺は破れたところを抑えながらだけどな。

 

 

 ......帰ったら親に調査兵団に入りたいことを伝えようかな。

 

 

 

 

 




1話を最後まで読んで下さりありがとうございました!
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