東方秘封縁 作:ツナマヨ
二時間ほどで書いたので、おかしな部分があるかも知れません。見つけ次第、直していきますのでご容赦ください。
人形遣いの方は、リアルが忙しく書き出したのが、3週間ほど前で2500文字ほどかけてますが、そこから先が詰まっております。
私が書く小説を楽しみにしてくださっている方には申し訳ないのですが、もう少しだけお待ちください。
「よく人は、普段過ごしている日常をつまらないと言い、非日常を求めているけれども、それってただのポーズだとわたしは思うの」
とある大学の空き教室、そこで俺は一人の女性とお茶を飲んでいた。
「どうして?」
「だって、そういう人は口で言うだけで、何もしないじゃない。きっとあれは、今の日常を否定する事で、いつもと違う、変わった事が起こって欲しいという、無駄な期待なのよね」
いつにもまして辛辣だ。まあ、こいつが不機嫌なのは、この部屋に入って来た時から分かっていたことだが。
「そんなに退屈なら、何故自分から動かないのかしら。この世の中には、不思議なことが溢れているというのに」
そう言ってチラリと部屋の隅に眼を向ける。
きっとそこには境目があるのだろう。今度からあそこには近寄らないでおこう。
「それで?お前は何でそんなに怒っているんだ?」
「名前で呼んで。いつも言っているでしょう、お前呼ばわりは嫌いだって」
「悪い、忘れてた…………それで、何でだ?」
何かを思い出したようで、ため息一つ。手元の紅茶を飲んで一息。そして窓に顔を向けてもう一度、ふぅ……とため息。
そこまで嫌な事があったのか、少し同情する。
「さっきね、時々話しをする人がね、話しかけてきたのよ。初めは授業の事とか、昨日見たテレビの事を話していたんだけど…………」
まあ、普通の事だな。
それと安心した。俺ら以外にも友達いたんだな、こいつ。
「途中から日常が暇っていう話になって、そこから私達の事が羨ましいやら、面白い話をしてほしいだとか、挙句の果てには……あ、あなたと彼女どっちが本命だなんて話に……」
顔が真っ赤になっているけど、それは羞恥ではなくて怒りの感情だろう。それにしても聞く方も聞く方だ。どれだけ親しいのか知らないけれども、こいつに面と向かって、あなたは女の子が好きなの?なんて聞くとは…………。
近くで聞いていたら、我慢できずに噴き出していたかもしれないが、とばっちりで愚痴を漏らされているだけの現状、迷惑でしかない。
「それは俺もあるわ。よく友達に、二人のどっちとつきあっているとか、どっちか紹介してくれとか、鬱陶しいったらありゃしない」
「そうよ!私達はそんなんじゃないんだから!!」
「そうそう、なまじ二人とも可愛いし綺麗な分、他の奴らからの嫉妬とかあったりして、色々と面倒なんだよなぁ」
「…………あなたが、そういう事を言うから、誤解が増えるんじゃない」
「ん?何か言ったか?」
「別に……何もないわ」
紅茶を手に取る彼女の顔は、うっすらと赤みが残っている。きっとまだ怒っていて、愚痴を漏らしただけだろう。
「それよりも、何でそいつは俺たちが羨ましいんだ?」
「ああ、それはね、ほら私達ってよく結果とか、縁起を辿って色々と騒いでるじゃない」
「騒いでるのは主にあいつとお前だけどな」
「客観的にはあなたも同類らしいわ。それと、私は騒いでない」
「知りたくなかったな、そんな事。いいや、お前は結構な頻度で騒いでる」
少し頭が痛くなった。
「それが羨ましいみたいなのよ。曰く、毎日が楽しそうなんですって。不毛だわ、やめましょう」
「そうだな。っていうか、何でそいつは俺たちの活動を知っているんだ?俺たちって、オカルトサークルとは名ばかりの、不良サークルって話だろ?」
実際、友達にもよく言われている。
「その子、この前の……えーっと、その……あの事件に関わった人なの」
何やら躊躇しているみたいだが、そんな言い方では全く伝わらな…………ああ!あれか!
「ノート紛失物語か」
こいつが仕出かした失態を考えると、その事を話題に出すのに躊躇いを感じるのも無理はない。
「その名前で呼ばないで!あれは旧校舎炎上事件よ」
「どっちかっていうと、そっちの方が恥ずかしくないか?」
しかし、ノート紛失物語と旧校舎炎上事件か、並べると似ても似つかないし、何の関連性があるのか全くわからないな。何があったのか、第三者が見たら気になることこの上ないだろうな。
「いいのよ、私は、私が旧校舎を燃やした事より、無くしたノートの内容の方が恥ずかしいもの」
まあ、そのノートは、この世には既に、縁も所縁も無いので見ることは叶わないがな。もしも奇跡が起きてノートを拾ったら、渡す前に見せ合うと、もう一人のメンバーと密約を交わしている。絶対に面白い事になるに違いない。我ながら性格が悪いとは思うが、こいつがこれだけ必死にひた隠すのだから、仕方がない。隠された真実を暴き出す。それもこのサークルの活動内容の一つだ。
っとまあ、それは置いといて。
「俺たちはこうして、ありふれた日常を過ごしているだけで、非日常が舞い込んで来るからなぁ」
「いいえ、あれは舞い込んでくるんじゃなくて、連れ込んで来てるのよ」
「ははっ違いない…………噂をすれば影だ。来たぞお前の彼女が、非日常を連れて」
耳を澄ませば、バタバタと廊下を走る音が聞こえる。
「だから、私は同性愛者じゃないって言っているでしょう!!」
机の上に乗っていたティーセットが、がしゃんと音を鳴らした。メリーが机を両手で叩いたからだ。それに対抗するかのように、大きな音を立てて、この部屋の扉が開いた。
「ほらな、お前も騒いでる」
「蒸し返さないで」
「大事件よ!メリー!!縁!!」
「よう、蓮子。今日は一体どんな非日常を連れて来たんだ?」
「まったく、大声だして、はしたないわよ蓮子」
「そんなことより、これ見てよメリー」
「はあ……ま、いいわ…………ふぅん。この写真、結果の境目が見えるわね」
「やっぱり!?私の勘も捨てたものじゃないわね。起こった事件を聞いてすぐにピンときたのよ」
「何が起きたんだ?その場所で」
「それは着いてから話すわ」
「その方が面白いからか?」
「その方が面白いからよ。さて、場所は分かっているわ、すぐに向かうわよ」
「待ちなさい蓮子。それで?縁。今回の危険度は?」
「見た所……下の中って所かな?」
「それじゃあ問題無いわね。早く行くわよ」
「あっ、待ちなさい蓮子」
「はあ、慌ただしいなぁ」
非日常という名の日常を、俺たちは今日も紡ぎ出す。他人から見たら非日常的な事も、何度も繰り返せば日常になる。それが色褪せてしまわないように、毎日を全力で。そうすれば10年後も20年後も、果てには100年後も。生きていればいつでも笑って話せるようになるだろう。
まりアリも蓮メリも大好物ですが、私の書く小説にはあまりその要素は出さないつもりです。
最後に、まりアリはJustice. 蓮メリチュッチュ