この物語の結末は幸福か、絶望か。
「今年は同じクラスでよかったな、凍主。なあオイ、お前もそう思うだろ。」
「まあね。」
始業式から一時間後、新しいクラスには友人である囀も来ていた。
今日はもう学校は終わり、彼と下校をしている途中なのだが今日は家に直帰はせずに囀の祖父の家に寄ることにした。
というのも、例の物体の謎を知りたかったからである。祖父の親友だった人ならもしかしたら、と思ったのだ。
「二人ともよく来てくれたね。ま、立ち話もなんだからうちの中に入りなさい。」
そう言って囀の祖父、精太さんは僕たちを出迎えてくれた。
「ところで二人はどうしてここに来たのかな?何か訳があるんだろう。」
応接間に通されて開口一番に精太さんは全て知っているかのような口ぶりで僕たちに問いかけてきた。
「ハイ、実はこれなんですが。」
と言って僕はあの物体を精太さんに見せた。
「こ、これは。アイツの・・・・・・。」
「そう、遺品です。」
「う、うん。・・・・・・・・・・・。」
長い沈黙の後、精太さんはゆっくりと話し出した。
「突然だが、君たちは『泥人形』という怪物の存在を知っているかい。」
「知っているぜ爺さん、ゴーレムのことだろう。」
「ああ、厳密には違うがお前の思うイメージとほとんど変わらないものだと思ってほしい。」
「それで、その泥人形とその遺品がどう関係があるんですか。」
「まず、泥人形はこの世界に実在し、今日も何処かで人間を襲っているに違いない。」
「でも、どうして俺たちは其奴らの姿を見たことがないんだ?」
囀が疑問に思うのも最もだった。彼らがもし本当にいるとしたらその姿を一度くらいは見た事がある筈だ。
「それは彼らが普段人類に擬態しているからだよ。彼らの擬態能力は一級品で、咀嚼するときでさえその姿を元に戻すことはない。だが、そんな彼らでも姿を元に戻す時がある。それが『金属戦士』と戦う時だ。」
「まさか、祖父はその金属戦士だったのですか。」
「そのまさか、だよ。かくいう私自身もそうだが。」
「で、爺さんよ。物体は正体は、なんなんだよ。」
「そうですよ。早く教えていただかないと。」
「ああ、長話をして申し訳なかったね。物体の正体とは『スターター』。その泥人形と戦うために作られた金属選手の装備のエンジン兼始動キーみたいな代物だ。まぁ、言っても分からないだろうから、実際にどういうものか見たほうがいい。」
と言って精太さんは懐から祖父のものと同一のスターターを取り出した。
「装甲、召喚」
それだけ言うと彼は心臓にスターターを当て始めた。