私のお父さん   作:ローファイト

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私のお父さんとお母さんの恩人

今日は、お父さんとお母さんのお知り合いのマデューカスおじさんが遊びに来てくれました。私のおじいちゃんと同じくらいの年ですが、背筋が伸びてとてもおじいさんに見えません。

マデューカスおじさんは年に何回か遊びに来てくれます。

その度に、私に大きなぬいぐるみをプレゼントしてくれます。

 

「アスカさんも元気のようだね」

「マデューカスおじさん。何時もありがとう」

 

「アスカ、リビングでアルと遊んでなさい」

私はアルと一緒におじさんに貰ったぬいぐるみで遊びました。

 

 

マデューカスおじさんとお父さんとお母さんはダイニングテーブルでお話をします。

「マデューカスさん何時もすみません。アスカも喜んでます」

「長官殿、アスカに何時もすみません」

「いいのだカナメさん。私もアスカさんに喜んでもらえて嬉しいのだよ。それとソウスケくん。ここでは長官はよしてくれ」

「いえ、MI6(イギリス秘密情報部)の長官たる貴方に失礼です」

「はぁ、君は昔と変わらず頑固者だな。今の君は私の部下でも、軍属でも組織の人間でもないというのに」

「フフフフッ、私達はマデューカスさんには返しきれない恩がありますから、宗介も貴方をそう呼びたいんです。迷惑ではなければ、そうさせてあげてください」

「いや、こちらこそ助かっている。先日の潜伏していたテロリスト5人の対処、見事だった……しかし、戦いから離れ平和に暮らす君に無理を言った」

「いいえ、自衛のために行ったまでです。それに大恩ある長官殿のお話を無碍にはできません」

「君らがここに来て、もうあれから10年か………アスカさんもこんなに大きく立派に育った」

「アスカがここまで元気に育ったのもマデューカスさんのお陰です。行き場が無くなった私達に色々と手を回していただいただけでなく、こんな素晴らしい場所まで紹介してもらって……私達家族は地に足をつける生活を営む事が出来たんです」

「いや、君たちの努力の賜物だよ」

「日本を追われた俺を受け入れる国は無かった。まっとうに生きることが出来ないと思っていた所を貴方は救ってくれた」

「当時の私には打算があったのだよ。君たちが女王陛下が治めるこの国に留まれば、国益にきっとなると。まさにその通りになったのだがね」

 

お父さんとお母さんはマデューカスおじさんと何時も難しいお話をしてます。

 

お父さんとお母さんはマデューカスおじさんは恩人だと言ってました。

ここに、住めるのもマデューカスおじさんのお陰なのだそうです。

 

マデューカスおじさんはお家に来ると決まって、お父さんとチェスをします。

何故か、必ず横にアルがいます。アルはじっとチェスの版を見ています。

まるで、アルとマデューカスおじさんがチェスをしてるみたいです。

 

そして、お母さんの手料理を食べて帰ります。

マデューカスおじさんは、何時もお家に来るときは疲れたような感じがします。でも、帰る時は元気な顔になってます。

お母さんに何でなのかを聞きました。

 

「マデューカスおじさんはね。アスカやお父さんやお母さんが幸せに暮らせるための、すごいお仕事をしているの。でもね。お仕事を頑張りすぎて、何時も疲れて、辛い思いをしているの。だから、この家に来るときぐらいは、仕事を忘れてリラックスしてもらわないとね」

 

マデューカスおじさんが何のお仕事をしているかはわかりません。きっと大変なお仕事なんだと思います。

だから、お父さんとお母さんは、マデューカスおじさんに元気を分けてあげているんだと思います。

マデューカスおじさんも、私のお家に来て休んでいるんだと思いました。

 

 

私も、今度マデューカスおじさんがお家に来た時に、元気を分けてあげることができれば良いなと思いました。


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