お父さんはご近所さんと、とても仲良しです。
学校が午前中に終わったので、お隣のスティーブおじいさんの牧場にお手伝いに行ってるお父さんの所にアルと一緒に行きました。
スティーブおじいさんは白いおヒゲのとても優しいおじいさんです。奥さんのステファニーおばあさんと一緒に広い丘で沢山羊を飼ってます。
お父さんはたくさん飼っている羊の毛を切るお手伝いをします。
羊の毛を切る事を毛刈りと言うそうです。スティーブおじいさんにずっと前に教えてもらいました。
沢山いる羊をおじいさん1人で毛刈りをするのは大変なので、お父さんが毎年この季節に1週間ぐらいお手伝いしているそうです。
スティーブおじいさんのところには、アルと同じ種類の犬の家族が4匹居ます。
羊たちをどっかに行かない様に見守ったり、案内したり、守ったりして、とても賢い犬達です。
アルも私を見守ってくれるので、アルも賢い犬です。
でも、アルが一緒に行くと、スティーブおじいさんの犬さんたちは、何故か吠えて近づいてきません。
アルを怖がっている様に見えました。
アルは全然気にして無いみたいだけど………アルはとっても強いけど、優しい犬です。アルとお友達になってくれたら嬉しいです。
私とアルが行くと丁度、スティーブおじいさんとお父さんが並んで羊の毛を切っていました。
スティーブおじいさんは電動バリカンと言うもので、ブーンと音を立てながら、羊の毛を次々と切っていきます。
羊さん達は大人しく気持ちよさそうにしてました。
モコモコだった羊さんたちは、スマートになって、変身したみたいでした。
でもちょっと寒そうです。
お父さんはその横で、いつものコンバットナイフを片手に羊の毛を切っていました。
しかも、スティーブおじいさんよりも、物凄い速さで羊の毛を切って行きます。
スティーブおじいさんもお父さんを褒めてくれます。
「相変わらず早いのうソウスケ。にしてもなぜナイフ何じゃ?効率悪かろうに……と言ってもわしのバリカンよりもソウスケの方が早いんじゃがな……もしや日本はナイフで羊の毛を刈るのか?」
「日本で羊の毛を刈った事がないからわからない……ただ、使い慣れた装備で行うのは戦士としての矜持なだけです」
「戦士?……なんじゃ、ソウスケはジャパン・ネイビー出身か?」
「……戦士は忘れてください。ただ自分は幼い頃、時期が来ると、こうして羊の毛を刈る作業を村総出でやっていたもので……」
「そうか……あえて聞くまいが、お前さんも色々あったのじゃろう」
「お前さんが10年前、隣に引っ越して来てくれてよかった。子供が居ないわしら夫婦にとって、カナメとソウスケは神が授けてくれた娘と息子と思っておるよ。……しかも、こんな可愛い孫までおるんじゃからな」
「恐縮です」
お父さんとスティーブおじいさんの羊さんの毛刈りが一段落終わるとステファニーおばあさんはおいしいクッキーとパイを焼いて持ってきてくれます。
皆でティータイムをしておしゃべりをします。
お父さんはあまり喋りませんが、スティーブおじいさんとステファニーおばあさんは私に楽しそうにいっぱいお話を聞かせてくれます。
夕方になるとお仕事が終わったお母さんも来てくれて、一緒に夕食を楽しみます。
スティーブおじいさんとステファニーおばあさんは何時もお父さんとお母さんを息子や娘みたいだと言ってくれます。
私も孫のようだと、優しくしてくれます。
そんなおじいさんとおばあさんが私も大好きです。