【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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第二十三話

46階

「ふう、ざっとこんなもんかな?」

 

出てくる敵のフロアは、大体出てきたところから多くて5,6階、少なくても2,3階ってところだ。

 

ハーヴェストが出てきた階層は確か40階、ここいらでそろそろ打ち止めとなるはずだ。そろそろアイテム回収は打ち止めにして階段を見つけたら速攻で降りるようにしないときりがない。

 

とにもかくにもまずはここらへんで持ち物の整理をするべきだろう。

ちなみに今持っているアイテムは以下の通りだ。

 

ザ・ワールドのDISC+15

ウェザーリポートのDISC+24

プラネット・ウェイブスのDISC+8

エコーズact3のDISC+15X

シルバーチャリオッツのDISC+4

エニグマのDISC+3

マンハッタントランスファーのDISC+2

マン・イン・ザ・ミラーのDISC(12)

F・FのDISC(25)

ホルス神のDISC(6)

ハイエロファントグリーンのDISC(10)

エニグマの紙(0)容量8

エニグマの紙(0)容量7

エニグマの紙(0)容量5

エニグマの紙(0)容量5(爆弾化が確定した道具入り)

ランドセル(4)

サンジェルマンの紙袋(0)容量6

DIOの骨(7)

DIOの骨(6)

形兆のディスクケース(0)容量5

 

エニグマの紙の中身(爆弾化しているのを除く)

ザ・ハンドのDISC+2

デス・13のDISC+2

ハーミットパープルのDISC+2

グレイトフル・デッドのDISC+1

クレイジーダイヤモンドのDISC

シンデレラのDISC+2

ムーディーブルースのDISC+3

ヘブンズドアーのDISC(8)

ネアポリスのピッツァ

ポルポのピッツァ

サンドマンのDISC

ドッピオのDISC

ミキタカのDISC

ギアッチョのDISC

アヌビス神のDISC

魔法のランプ

ゾンビ馬

鉄球

鉄球

ヤドクガエル

 

形兆のディスクケースの中身

ボールブレイカー&スキャンのDISC+3

チョコレイト・ディスコのDISC

タスクact3のDISC(4)

アブドゥルのDISC

オアシスのDISC+1

 

サンジェルマンの紙袋の中身

ポルポのピッツァ

サンジェルマンのサンドイッチ

ネアポリスのピッツァ

巨大なカエル

巨大なカエル

 

さて、ここから俺は、DIOの骨とクレイジーダイヤモンドを使ってディスクの合成をしたいと思っている。

 

ベースにするのは当然、これまで散々お世話になってきたウェザーリポート、そして発動によりフロア内の敵を索敵できるマンハッタントランスファーだ。

 

ちなみにザ・ワールドはまだちょっと保留である。

 

まずウェザーリポートにエコーズact3、デス・13、ハーミットパープルを合成し41に、最後にマンハッタントランスファーにザ・ハンド、グレイトフル・デッド、ムーディーブルースを合成して8にする。

 

これで準備は万端だ。あれ?骨とクレDが余ったな。まあこれも後で使っちまえばいいか。

 

ここまで強化すればよほど強い奴くらいにしか負けないんじゃないだろうか。

まあ油断はいつになっても禁物だが。

 

いつもなんだかんだで踏むときは必ず罠を踏んでいたことをもとに自分の態度を戒めながら、次の階への階段を下りて行った。

 

 

 

49階

(シルバーチャリオッツとアヌビス神!これほど相性のいい能力があるだろうか!)

 

「まあ俺はもともとある程度の能力には合わせられるけどな。それより次の隕石が来るぞ。」

 

「き、貴様!なぜ俺のチャリオッツを!{ドグシャアッ}ち、畜生・・・」ドサッ

またしても隕石が落下し、ポルナレフを倒す。

 

まだまだ使いこなすには時間がかかるが、5分に一回の割合で好きなタイミングで隕石を落とせるようになってきた。もっとも落とせるのは一つずつだが。

 

(さて、そろそろいくか・・・?あれは・・・)

 

「どう。した?…あれは鏡か?あれがどうした。」

 

どういうことだ?ここに来てから鏡は仕掛けてないはず!?

 

「なんだ!?鏡に引きずり込まれていくぞ!」

 

ぬかった!これは敵のマン・イン・ザ・ミラー、イルーゾォが鏡の向こうにいやがった!

 

「ククク、かかったな。これで貴様はもう出られない。」

 

イルーゾォはスタンドのない俺など敵ではないというように、俺の目の前に立ちはだかる。余裕そうだな・・・

 

その余裕顔・・・ぶちのめしてやるぜ!

 

「そうか、ならお前を倒せばいいんだよな!こおおおおおおおおおッ」

 

波紋で全身をコーティングし、顔面などの直撃を避けたいところをかばいながら突進していく。

 

「バカが、スタンドのない貴様に俺が倒せるわけがないだろ!マン・イン・ザ・ミラー!」

 

ふん、それはどうかな。

 

「ぐが、うおおおおおおおお!」ドゴドゴドゴッ

 

「な、貴様正気か!?」

 

俺は頭部などの急所をガードしながらマン・イン・ザ・ミラーの攻撃を無視して突っ切っていく。そして

 

「震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!刻むぞ!血液の鼓動(ビート)!山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)!」ズドドドドドドドド

「が、ぐああああああああああ!!」

 

波紋の力を限界まで引き上げ、イルーゾォを殴り飛ばす。

 

「やれやれ、俺も特攻なんてがらじゃないんだがなぁ~。ま、こういうことも平気でしなくちゃならないのがダンジョン攻略のつらいところだな。」

 

いてて、早いとこ治療するか。

 

「な、なぜだ…スタンドもないはずなのに・・・」

 

イルーゾォがくたばる前に最後の力を振り絞ったのかそう呟く。

 

「ま、いつまでもアイテムばかりに頼ってる訳にもいかないってことだ。」

 

もともとこういう事態を考慮して波紋を覚えたようなものだしな。

 

マン・イン・ザ・ミラーは鏡の世界を維持するためにパワーを使っているから、ぶっちゃけパワー自体は人間より少し強い程度だ。

 

さすがに漫画のフーゴやアバッキオ達みたいに全くの生身ならきついものがあるが、今の俺なら波紋で限界まで強化すればこの程度には耐えられる。

 

まあさすがに他の敵もスタンド付きで引き込まれたら生き残るのは恐ろしく難しいだろう。

 

となると俺に必要なものは、あとはこの攻撃を耐えながらこいつのもとにたどり着く覚悟だけだったってわけだ。

 

「うお!?消えたと思ったらまた戻ってきた!?」

 

おっと、いつの間にか能力も解除されたみたいだな。

 

(敵の能力だ。敵が許可したものを鏡の世界に引きずり込む能力を持っていたんだよ。)

 

「鏡か、確かDIOの雇っていたスタンド使いにも鏡を使うやつがいたな…」

 

(ハングドマンか。そいつは確か光の性質を持っていて姿が映る物から映る物へ移動する奴だな。)

 

最初にイルーゾォの能力を見たときは、ハングドマン戦の花京院にぜひともこいつと戦わせてやりたいと思ったよ。

 

鏡の世界なんて、そんなものあるわけないでしょう。キリッ、メルヘンやファンタジーじゃないんですから。キリッ、だったもんな~。

 

「だったら花京院が出てきたときにそれ使えばいいんじゃ。」

 

(それだ!)

 

そんなことをいっていると、さっそくえもゲフンゲフン、花京院が現れた。今こそチャンス!

 

「何者だお前は!」

 

とりあえず通路に鏡を置き、鏡に入って待機する。

 

まだかな♪(・ ・。)(。・ ・)まだかな♪

 

「くっ、いったいどこに…これは、鏡?なぜこんなところに…」

 

(よし、かかった!マン・イン・ザ・ミラー!そいつを引き摺り込め!ただしスタンドは許可しない!)

 

「なっ、さっきの奴が鏡に映って、うわあああああ!?」

 

よし、油断してる隙に引きずり込めたぞ!

 

「ようこそ、鏡の世界へ。」

 

「お前はさっきの?鏡の世界?何を言っているんだ。」

 

「簡単な話さ。お前はさっきの鏡から俺の(スタンドディスクの)能力で作り出された鏡の世界に引きずり込まれたのさ。そしてお前のスタンドは・・・」

 

話しを続けながら花京院に鏡をもう一枚作って見せる。

 

「!?僕のハイエロファントが鏡に映っている!?」

 

「俺の許可したもの以外はこの中には入れないいんだよ!」ズバババババ

 

「ぐおあああああああ!!」

 

混乱している花京院をアヌビス神で切り裂いて倒す。

 

その直後、鏡の世界から現実に戻された。

 

やはりこのスタンドはまだ扱い切れていないためか、短時間しか維持できない。

 

長時間維持できるようになれば限りなく有利になれるのは確かだが…

 

まあ今こんなことをぼやいても仕方がないな。

 

 

52階

「おいお前!ここで何をしてんだ!」

 

「おい!囚人がこんなところで何をしてんだぁ~~!?」

 

チッ、あれはジョリーンとウエストウッドか。今回はよくこいつのスタンドを活用させてもらってるから、その厄介さもよくわかっている。捕まるのだけは何としても阻止しないとな。

 

というか看守さん、囚人はあなたの隣ですよ?

 

「ストーン・フリィィィーーーー!!」

 

「ウシャアアアアアアアア!!」

 

二体はこちらにかけてきながら、ジョリーンはラッシュを、ウエストウッドは壁を走りながら蹴りを放ってくる。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!その程度の攻撃なんぞ!!」

 

ビュオオオオオオオオーーーーーーー!!

 

「うおおおおお!?」

 

「な!?これは!この風は!お前がなぜそのスタンドを!?」

 

俺の周囲を、強化されたウェザーリポートの豪風が旋回し、攻撃してきた二人を吹き飛ばす。

 

「なぜ…か。さあ?偶々拾ったとしか言いようがないな。」

 

絶えず自分の後方斜め上を確認しながら、ジョリーンにそう告げる。

 

「そいつは渡してもらうぞ!」ダッ

 

「カスのくせによォォ~~~ てめぇ このオレをコケにした事をやりやがって・・・・・・・よくも・・・・・・囚人は社会のカスだ・・・そんなてめーに盾突かれるほど頭に来る事はねぇええええええ いつもオレはそう思って働いてたんだ ええ!ナメやがって てめえ今 その思いをはらしてやる はらしてやる キレまくってはらしてやる スカッとキレまくってはらしてやる!はらしてやるはらしてやる スカッとスカッとはらしてやる オレは最強だ!はらしてやる!」

 

「さっきからやかましい野郎だ。そこのテメーについてはもはや脈絡すら皆無だ。聞くだけ無駄!…来い。とっとと始末して俺は先に行きたいんだ。こんなハードすぎる茶番を早く終わらせて家に帰ってゆっくりしたいんだ。OK?」

 

「{プッツゥ―――z__ンッ}・・・殺す!!殺してやる!!」

 

二人の攻撃をそれぞれ捌いていく。不思議だ…ここまで楽に敵をさばけるってのも・・・まあいい。

 

「とりあえず。」ガッガッ

 

「「なに!!?」」

 

あっさりと防がれただけでなく、簡単に隙を作らされて驚く二人に

 

「これで終わりだ。」ドシュッ ビュオォォォーーーーーーー!!!

 

ジョリーンをザ・ワールドで貫き、ウエストウッドを豪風で壁に叩きつけて終わった。

 

「さて…次の階だ。」

 

 

57階

しかしホントこれ何階まであるんだ?露伴の奴、これ全然ちょっとじゃねえじゃねえか。

 

ぼやいているうちに、次の部屋らしき所が見えてきた。足音や気配は感じられないが、リゾットのような気配を消せる敵のことを考慮して、足音を極力消して入口に近寄り、そっと中を覗き込む。

 

(えっと・・・見なきゃよかった・・・)

 

アナスイ、ウェザーリポート、サンタナ、ワンチェン、ジャック・ザ・リッパー、マライアetc・・・

 

中にはこの階の敵がひしめき合うように入っている。モンスターハウスだ。しかも階段が奥の方にあり、ここを突破しなければ降りられないようになっている。

 

(さて、どうする?こいつら全員と戦うのは効率的じゃない。待てよ?サンタナか・・・)

 

確かこいつ、前にワンチェンを殺して吸収してたよな。ひょっとしたらこれは利用できるか?

 

いったん離れて、さっき拾ったエンペラーを発動し、弾丸を操作する。

 

「{ズドンッ}ぐ、ぬぬ?{キョロキョロ}なんだいまのは・・・まあいい、とりあえず食事にしよう。」

 

ドスッ ズギュンズギュンッ

 

「ぎやああああああああ!!?な、なぜこんな…ァァ……」

 

弾丸はうまいことサンタナにあたる。

 

起きたサンタナは周りを見渡すも、原因である俺を見つけられず、仕方なく周りのゾンビや吸血鬼たちを吸収し始める。

 

他の敵もそれに気づいたようで、次々と奥の通路やこちらに向かってくる。

 

俺はこちらに来る敵を遠距離攻撃で次々と倒していき、一通り片付くと部屋のアイテムを回収し、下の階に降りて行った。

 

 

 

60階

どうやらこの階からは、4部のキャラが中心になって出てくるようだ。

 

と言っても、出てくるやつらはみんなぶち切れしてたり覚悟を決めていたりで何かしらでパワーアップしており、そう一筋縄ではいかないようだ。

 

「スター・プラチナ・ザ・ワールド!」

 

四部での恰好をした承太郎が時間を止めてくるが、今の俺は本家ザ・ワールドを備えてるからその効果はあまりないといってもいいだろうな。

 

「無駄無駄無駄!全盛期のお前ならともかく第一線を退いたお前のスタンドなんぞ、強化されたザ・ワールドの敵じゃねえよ!」

 

「くっ!」

 

そこから数秒拳の打ち合いが続くも、

 

「{ゴシャアッ}勝った!」

 

「…ぐ…ガは…」

 

あっけなく競り勝って勝利する。倒した後には、承太郎がかぶっていたあの髪型と一体化する(黒髪限定)の帽子が落ちていた。

 

調べてみたところ、なんと5秒だけ時間を止められる消費アイテムのようだ。

 

ちょうどいい、こいつをたくさん集めて時間を止める感覚を覚えれば、ザ・ワールドのエネルギーを消費せずに時間停止ができるかもしれないな。

 

「さて、とりあえず・・・ウェザーリポート!{ゴゥッ ジュイ―z_ンッ}」

 

後ろから殺気を感じ、背後に突風を発生させながら振り向り向くと、耳に食いちぎられたようなあとがあるネズミ(確か虫食いだったかな?)が、第四部に出てきたあの何でもどろどろにする毒針弾を放ってくるスタンド『ラット』をこちらに向けていた。その銃口からは既に硝煙が出ている。

 

(あ、あぶねえ!さっき感じた危機感はあれの毒針だったのか!)

 

防いだのがウェザーリポートの突風で助かったといったところだろう。こいつの毒針は文字通り触れただけでその部分が溶かされてしまうため、迂闊に触れる訳にはいかないのだ。

 

(こいつ事態はただの鼠だ。スタンド自体も耐久力があるわけじゃない。ならば!

「エメラルドスプラッシュ!」ズドドドドッ

 

「っ!ギャアアアアアアス!!」

 

攻撃を外さないよう、面での射撃攻撃をし、虫食いを倒す。

 

さて、しばらくは帽子集めをするか・・・

 

 

 

66階

「よしよし、少し誤算はあったけど割と集まったよなこれ。」

 

道中、虫食いじゃない方の鼠の攻撃を一回だけ受けてしまって修正値を下げられたり、杜王町ハウスでジャンケン小僧(大柳賢だったっけ)とジャンケンをして修正値を吸い取られそうになったりとなかなか嫌なこともあったが、最終的に帽子が十個は手に入った。

 

おそらくここから先、承太郎は違うタイプ以外出てこなくなるかもしれないが、これだけあれば道中で困ることはあまりないだろう。

 

未だカーズやワムウ、エシディシなどの強敵が現れないことに若干不安になるが、それでもこれだけの戦力があるのだ。今更負けるわけにはいかない。

 

そう考えながら、見つけた階段を下りていく。

 

 

 

67階

階段を下りると、ホテルの外で見たような山岳地帯が広がっている。さっきまでもそうだが、ここの地形や風景は降りるたびに変化する。

 

まずは近辺の索敵のために、ウェザーリポートを展開する。すると…

 

(?なんだあの強力な空気の層は…水蒸気と合わさって周囲の光が屈折されている?)

 

5時の方向20メートルほど先に高圧の空気の層を探知する。それは注意してみるとかなり大きいが人型をしており、徐々にこちらに向かってきているのが見える。

(俺の知っている中でこれができるのはあいつしかいない。とうとう出てきやがったか。)

 

「おい、解ってるかどうかは知らねえがテメーの居場所はとっくにばれてんだぜ。風のプロテクターなんぞ使ってないで・・・姿を見せろ!ワムウ!」

 

俺が空気の歪みに向かってそう叫ぶと、その歪みが徐々に消えていき、そこから古代の戦闘服のようなものを身に纏った、全長2メートル以上はある巨大な男、一万二千年もの時を生き続ける生物の頂点、柱の一族にして、戦いの天才、ワムウがそこに立っていた。

 

「・・・ほう、なかなか鋭いな人間。俺の風の流法(モード)で作ったプロテクターをまさかこの距離で一目で見破るとは・・・」

 

ワムウは俺を睨みつけてくる。俺は呼吸を整えながら負けじと睨み返す。

 

「・・・ほう、実に良い目をしている。強者の、戦士の目だ。良いだろう!まずこのワムウに殺される資格はある!」

 

「殺される資格だぁ!?逆に勢い余ってそのまま倒してやるよ!コオオオオオオオオオ!」

 

波紋のエネルギーをザ・ワールドの指先に集中させ、走り寄っていく。

 

「貴様・・・波紋の戦士か。愚か者が!人間ごときが真正面からこのワムウにかなうとでも思ったか!」

 

ワムウは拳を振り上げ、俺に振り下ろそうとしてくる。

 

「人間だからって甘く見るなよ!オラァ!{ドビュウウウッ}」

 

「なに!?」

 

それを俺はワムウの拳にウェザーの拳を横からぶち当て、横っ飛びしながら自分の体に風を当てて回避する。

 

そしてすかさず横に回り、

 

「無駄無駄ァ!!」ドンドンッ

 

「{ドシュウッ ジュウウウウウッ}ぐぬううううう!?」

 

ワムウの肘関節に波紋を集中させたザ・ワールドの手刀を叩き込む。

 

ザ・ワールドのもともとのパワーと波紋の効果が合わさり、その攻撃は見事にワムウの体内に波紋を送り込んだ。

 

攻撃が終わった後は、反撃されることを考慮してすかさず後ろに下がる。

 

ワムウは自分の肘を抑えながらこちらを睨んでいた。

 

ワムウの肘からは、波紋傷による湯気のようなものが出ており、パッと見でもわかるくらいにボロボロになっているのが見えた。

 

サバイバーを装備して視れば、それこそドス黒くなって見えているだろうといえるくらいに。

 

「そこまでズタボロになれば、お得意の神砂嵐はもう使えないわけだ。」

 

「・・・人間よ、貴様、名はなんという。」

 

「泰寛。梶原泰寛だ。」

 

「そうか・・・それが私の前に立ちはだかる者の名前か。」

 

ワムウは頭から角を、全身からプロテクターを発生させるための通気管を出す。

 

「泰寛よ。まずは戦士として貴様に対する侮辱と非礼を詫びよう。このワムウをここまで追い詰めたその強さ、見事なものだ。」

 

全身の通気管から、ワムウの体に多量の空気が送り込まれていく。まさか・・・

 

「ゆえにここからは、このワムウに立ち向かうその強さとここまでたどり着いたその精神に敬意を表し、全身全霊を持って貴様を倒そう!括目せよ、我が最終流法(ファイナルモード)を!」

 

マズイ!あれを取り出さないと!

 

カバンからあるものを取り出すと同時に、ワムウがその最大の攻撃を放つ。間に合え!

 

「最終流法(ファイナルモード)、渾楔颯(こんけっさつ)!」

 

ワムウの角が縦に割れ、そこから高圧の風が吹き出される。それはまるで空気のメス。俺が避けた先の岩の柱があっという間に切り刻まれた。

 

「逃がしはせんぞ!泰寛おお!!」

 

「逃げるつもりはねえよ!」

 

攻撃を回避している間に、帽子を頭にかぶって叫ぶ!

 

「スタープラチナ・ザ・ワールド!」

 

その瞬間、世界の時間が停止する。動けるのはこの俺だけだ!

---残り5秒

 

呼吸を整えながら素早くワムウの後ろに回り込む。

---残り4秒

 

波紋のエネルギーを先ほどと同じように集中させる。

---残り3秒

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァアアア!!』

 

残り時間のすべてを使い、全力でラッシュを叩き込んでいく。最早両腕は千切れ飛び、原形すらとどめなくなってきた。

---残り1秒

 

「さよならだ、ワムウ。テメーは確かに戦士として強かった。だが今回は…相手が悪かったな。」

------残り・・・0秒

 

「そして時は動き出す。」

 

「!??シャイィヤアアアアアアアアア!!?」

 

ワムウの体をザ・ワールドで流した波紋のエネルギーが内部まで浸透し、蒸発するかのように消えていく。

 

そしてワムウは、何も言うことなく波紋の影響により風となって消えた。

「・・・さて、行くか・・・」

 

また階段を探すために、俺は歩き始めた。

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