【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】 作:enigma
それでは、どうぞ…
75階
さっそく次の階に降りてきた。まあ大体さっきのフロアは二人とも大概まわってたみたいだったからそんなに時間もかからなかったよ。
「…泰寛、今さらだがここに来るまでに何かしら遠距離対策のディスクは揃えられたか?」
「?ええ、一応ウェザーリポートを揃えてきましたよ。」
何だ?遠距離で厄介な奴でもいるのだろうか。
「実はここから3,4階くらいはスポーツマックス、リゾット、マンハッタントランスファー、ミスタ、ボインゴの能力を持ったホル・ホース、サーレーが出てくる。」
…まじでかよ。どいつもこいつもめちゃくちゃな強敵ばっかじゃねえか。
「あとミスタについてだが…こいつが一番厄介だ。こいつはフロアのどこにいても定期的に銃弾が飛んでくる「{ズドンッ}!?」…こんなふうにな。」
「な、なるほど…」
危なかった。高圧の大気で周囲を覆ってなかったら銃弾が確実に当たってたぞ。
「というわけでミスタは見つけ次第即倒していくぞ。出来れば階段も、見つけたら即行で降りていく。」
「ラジャー。」
とりあえずお互いメタリカと泰遠距離用のスタンドを装備しなおしてから、食料と階段の即降りを目的に探索していった。
俺もディアボロも、装備自体はここまで降りてくる前から大分鍛えられている。少なくともこんな階で下手にリスクを負ってまで探索する必要はないのだ。
そして、たびたび現れるリゾットの磁力攻撃やミスタ、ホル・ホース、マンハッタントランスファーの弾丸を防いだり偶にくらったりしながらも、こいつらが出てこなくなるまで階段を下りて行った。
80階
やっとのことでここまで来れた。いや~ミスタたちは強敵でしたね。はっはっはっは…笑えねえ;;
あいつらホントなんだったんだよ!ここに来るまでに何度銃弾と磁力の嵐に怯えたことか!
特にリゾットとC-MOONがやばかった。
リゾットの磁力攻撃を防ぐ方法は今のところ持ってなかったし、C-MOONにいたっては一発当たっただけで瀕死状態にまで追い込まれる。
あの状態から銃弾を反らせなかったら…死んでたな、俺。
いや、でももう大丈夫な…はず。むしろここから出てくる敵が問題だ。
「…泰寛。念のために聞いておくがマントラ(マンハッタントランスファーの略)かハミパ(ハーミットパープル(ry)、チリペッパーはあるか?」
「一応マントラが11回分とチリペッパーが4回分ってところですね。」
「上々だ。ここから先の階は下手に戦うだけ無駄だ。最低限敵をやり過ごすようにしなければどんどん消耗していくことになる。ちなみに私はハミパが15回分とチリペッパーが10回分といったところだ。」
ディアボロの話によると、ここから先はマックイィーン、ヴァニラ・アイス、退院した状態の花京院、ポルナレフを乗っ取ったアヌビス、ストレイ・キャット、記憶が戻ったウェザー、成長した吉良、ギアッチョが出てくるらしい。
正直どれもあいたくない奴ばっかりだ。特にギアッチョ、テメーはだめだ。素早いのと冷凍攻撃はともかく遠距離攻撃をはじくのはずるい。…念のためホルス神付けとこ。冷気軽減できるし。
「会わないことを祈るばかりですね…」
「そうも言ってられないだろうがな。」
通路の方から敵がやってくる。…ギアッチョだよ。しかも二人だよ(;ω;)
俺が戦う態勢に入ろうとすると、ディアボロがそれを制する。
「ここは俺にやらせてくれ。」ズブズブッ
ディアボロはディスクを入れ替えて、記憶ディスクをギアッチョに投げつける。
そしてそれがギアッチョのうち一人に当たりかけた瞬間、
「よし、着弾。点火!」カチッ ドグォーーz__ン
出てきたスタンドの手が親指の付け根辺りを押すと同時にその記憶ディスクが爆発する。これキラークイーンの爆弾かよ!あっぶねえなあ!…俺も将来的にはできるかなぁ…いや、できるようになるんだ。絶対に。
直撃を受けた方のギアッチョは一瞬で消し飛び、その余波を受けた方も爆破の衝撃で氷の装甲がぼろぼろになっていた。
俺とディアボロはその隙を逃さず、俺はウェザーリポートの突風パンチを、ディアボロは装甲がぼろくなっている部分をスタンドの総攻撃を叩き込んでとどめを刺した。
「…なかなかヘビーな状況ですね。」
「いよいよ大詰めということだろうな。ここに長居する必要もないし早めに降りよう。ちょうど今ハーミットパープルで階段の場所も突き止めた。」
そうですね、と俺は返事をして、ともに階段を探しに歩き始める。
いよいよラストスパート…であってほしいなあ(遠い目)
89階
ようやく90階まであと少しという所で、二人そろって大部屋のモンスターハウスに踏み込んでしまった。
部屋中のすべての敵がこちらを睨み、さらにはへヴィー・ウェザーの虹と数えきれないほどのカタツムリがおれたちの周囲からゆっくりと迫ってくる。
ギアッチョ達も、ホワイトアルバムで作った氷の道を、スピードスケートのように滑ってまっすぐこちらに向かってくる。
「泰寛!チリペッパーを使うぞ!」ズブズブッ
「合点承知!」サッ
---バチバチバチバチバチッ ピカーーーーーーーーーーーー!!!
目をつぶると同時に、ディアボロの使用したチリペッパーが激しい閃光を放ち、部屋全体を照らす。
目を開けた時には、部屋内の敵は目が効かなくなったようで全員が右往左往していた。
俺たちはそのうちに周囲を見渡して階段を探す。…あった!あそこだ!
「階段はあそこです!盲目状態が治らないうちに行きましょう!」」
「分かった!」
うろうろしている敵を避けつつ道中にある漫画などのすぐ拾えるアイテムを拾いながら階段へ走っていく。
(あと少し、あと少しだ。)
「テメーらさっきはよくもやりやがったな!」
(マズイ!あいつ目が治ってやがる!)
他の敵も目が治ったようで、こちらに走り寄ってきている。特にギアッチョのスピードが速く、すぐそこまで来ようとしていた。
「あともう少しだ!力を振り絞れ!
「はい!」
「にがしゃしねえよ!」
お互いに死力を尽くして階段に向かう。
あと10メートル・・・あと5メートル・・・あと2メートル!
「階段に飛び込めえええええええ!!」ダンッ
「うおおおおおおおおおおおおお!!」ダンッ
あと一メートルの所で、二人そろって階段にダイブする。
「捕まえたぜ!」グァッ
ま、まずいこのままじゃ捕まる!こうなったら…!
「ウェザァアアアアリポォオオオト!!」ドビュウウウウウウウッ!!
「{ドゴォッ}がはあ!!」
「な、なにいいいいいい!??」ブォンッ スカッ
ウェザーリポートに自分の体を風圧のパンチで殴らせることで加速し、ギアッチョの手を逃れる。
軌道もちゃんと考えて殴ったので加速しても飛び過ぎないよう階段めがけて吹っ飛んだ。
そしてザ・ワールドで体をガードしながら階段の中に落ちて行った。
「{ドンッドンッドンッ}ぐっ、がっ、ぎえっ…いっっっっってええええええええええ!!」
とわいえさすがに痛いものは痛い。何度も段差をバウンドしながら落ちていき、ようやく止まる。
「ベネ…それでいい、それがベストだ。よくやった。」
「ふう、一難去ってまた一難ってところかもしれませんけどね。やれやれ…」
周囲を見渡すと、どうやら勢い余ってそのまま下の階に降りていたようで、一通り治療をしながらマンハッタントランスファーの発動を使う。
「さて、ここからが正念場だ。私はここから先に出てくる敵を知らない。だがこれまでとは比べ物にならないほどの奴が来るだろう。だから今はお前の探知と階段をいち早く見つけることが必要不可欠となる。」
「わかってますよ。…左後方から敵の気配があります。地形を無視してすごいスピードで真っ直ぐこちらに向かってきてます。」
「わかった。」
敵が来る方向に向かってお互いに構えて、前の方の床にマン・イン・ザ・ミラーを仕掛ける。
「「…………」」
……来る!
「上だ!」バッ
二人そろって、自分たちが見ていた壁の上を見る。いた!
「ククク、ようやく見つけたぞ貴様ら。」
「オイオイまじかよ…」
そこにいたのは、両腕が巨大な鳥の羽に変わったカーズだった。
(この形態。まさか真の究極生命体に変わったカーズか!嫌な奴が来たもんだ。)
「まさかこのダンジョンでここまで来れるとはな。貴様らのその諦めの悪さには…正直呆れを通り越して感動すら覚えさせられたぞ。」
カーズが壁の上を飛びながら悠々と俺たちにそう言い放つ。
「当たり前だ!なんのためにこんなクソくっだらねえ茶番を延々としてると思ってやがる!俺は何が何でも、絶対に自分の世界に戻ってみせるからな!」
「そういうことだ。無論私とてあきらめるつもりは毛頭ない。どれだけの苦難が待ち受けていようと今更引き下がるつもりはないぞ。」
「…フンッ、まあいい。いずれにせよ、貴様らはここで終わるのだからな!」
カーズはそういうと俺たちの方に向かってくる。が、
「{ズルズルッ}な、なにぃ!?」
そしてお約束のパターンである。体の半分を鏡に引きずり込まれたカーズは、そのまま目の前の地面に落ちる。
「馬鹿正直な奴だ。もうちょっと頭を使え頭を。」
まったくである。とりあえずディアボロのキラークイーン、スティッキーフィンガーズ、クラフトワークと、俺のザ・ワールド、ウェザーリポート、シルバーチャリオッツで攻撃していく。
「ぐおおおああああああ!!」
やはりあいつも所詮劣化版というべきか、途中何度か反撃を食らいながらも、波紋も交えてしばらく攻撃することでようやく倒れた。
「ふう、ようやく倒せた…。」
「とわいえだいぶ時間をかけてしまったな。周囲の状況はどうだ?」
「えっと、他にも地形を無視してくると…これは…地形を消し飛ばしながら進んでいるのか?」
「おそらくさっきの奴と…あれだな。」
「…ええ、そうですね。あれですね…」
そういえばいたなぁ、こんな真似ができる奴。
「急ぐぞ。幸いここからなら階段が近い。」
「了解です。」
とりあえず前から来るものに注意を払いながら隣の部屋にあった階段を下りていく。
階段の少し隣でクリームの亜空間の通った跡が見えた時は二人して地味に肝を冷やしたものだ。