【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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最近短期のバイト始めて次の話を書く予定が思い浮かばない…はい、特になんてことのない言い訳です。それではどうぞ。



第二十六話

96階

「ハァ…ハァ…いったいあと…何階…ハァ…あるんだ…ハァ…」

 

「言うな…ハァ…今はともかく…ハァ…降りるしかない…ハァ…」

 

ウェザーリポートを装備したエンポリオの酸素攻撃と、メイドインヘブンを手にしたプッチ神父というかなり嫌すぎるコンボが続いたり、クリーム3体に追いかけられたりといったことにより、だいぶこちらも手持ちを浪費させられてしまった。

 

まだ主力の装備ディスクの修正値もあるとわいえ、90階に入るまで温存しておいた投擲武器も爆弾もここに来るまでに底を尽き、残すところ消費アイテムは承太郎の帽子が一個とプロシュート兄貴のディスクが一枚。

 

装備ディスクはマントラが5回分とチリペッパーが1回分、ハミパが3回分といったところだ。

 

「とりあえずあと何回かで終わると信じるほかないですよ。」

 

「そうだな。今はそれを祈って降りるとしよう。」

 

とりあえず少しはましになることを祈りながら、俺たちは階段を下りて行った。

 

何だろうがかかってこい。今までと同じように乗り切ってやる!

 

 

97階

「クソ!変に祈った端からこれかよ!」

 

降りた先は、自分の祈りとは全く逆の大部屋モンスターハウスだった。

 

しかも階段は自分たちと思いっきり離れたところにある。けどまだ終わったわけじゃない。

 

「チリペッパーを使います!」ズブズブッ

 

「分かった!」サッ

 

今度もチリペッパーを使って部屋中に閃光を放ち、敵の眼をつぶしていく。

そして急いで階段を目指す。

 

(チリペッパーはこれで残量が切れた。あそこまで行くまで持つか…)

 

「く、下らん小細工を!」ザザザッ

 

全速力で走っていくものの、さすがに盲目が治ったのかプッチ神父が高速で走ってくるわDIOたちが時間停止を繰り返しながらくるわであっという間に集まってくる。

 

「「お前たちの運命はここで終わらせる。因果をこの先へ持っていかせはしない!」」ズドドドドドドドッ

 

「ぐあああああああ!」

 

「な!やめろ!!」ドビュォーーーーッ!!

 

ディアボロに攻撃をするプッチ達を突風で吹き飛ばそうとするが、プッチはそれよりもいっそう早く動き回り、それを回避する。

 

(クソ!何か…何かないのか!この状況を二人で乗り切る方法は…やっとここまで来れたのに!)

 

「泰寛…」

 

「なんですか!今考え…」

 

ディアボロの方を見ると、いつの間にか足が片方ふっとばされていた。このままだともうこの探索中では移動することも難しいかもしれない。

 

「俺のことは…もういい。お前一人だけでも何としてもここをしのぎ切れ。時間を止めれば動ける敵はあまりいない。お前だけでもひょっとしたら抜け出せるかもしれない。」

 

「ディアボロさん…」

 

「…なに、こんな状態でも敵を何体か足止めすることくらいはできる。…何をぐずぐずしている!早く行け!お前までここで終わるつもりか!」

 

「ッ!!」

 

「ここまで来たお前の努力をお前自身が否定することになるぞ!早く行けといっているんだ!」

 

「………………」

 

----------ザッ

 

帽子をかぶり、敵が追い付いてくるギリギリのタイミングまで走っていく。

 

「「「逃がさないぞ!!お前もここで終わらせる!!」」」

 

「そうだ、それでいい。…行け!後ろを振り向くな!」

 

俺は…俺は…

 

 

 

ディアボロside

行ったか…さて、最後の悪あがきと行くか。

 

「残念だったな。折角ここまで来れたというのに。最後の最後で結局こうなる。結局お前は何にも辿りつけはしないのだ。」

 

「ふん、どうだろうな。もしかしたらまだ切り札を残しているかもしれんぞ。」

 

「ふっ、苦しいハッタリだな。もういい。お前を倒してあの小僧も追いかける。」

 

そして、私の周囲を囲んでいた敵たちがとどめを刺そうと、それぞれ攻撃を仕掛けてくる。

 

私はそれを何とかクラフトワークの発動で捌こうとするが、さすがに手数が違い過ぎるのか、攻撃をかなりもらいあっという間に捌き切れなくなる。

 

「これで貴様の冒険は終わりだ!死ねぃ!!」グォオオッ

 

そして敵の攻撃が、私の行動よりも早く繰り出される。間違いなくもう間に合わないだろう。

 

(今回もこれで終わりか。しかし…フフフ、まさかこの私が…誰かを生かすような言葉を口にする日が来るとはな。)

 

思えばあの少年と出会った時から、ともに過ごした時間はそう長くはない。今までの冒険した時間を考えれば、それこそ限りなく短いものだ。

 

…だというのに、今まで過ごしたどんな時間よりもあの時は輝いていた。はるか昔に忘れ去ってしまったはずの、誰かを信じるという心をもう一度持つことができた。

 

生まれて初めて、ともに同じものを目指して歩む、仲間というものを知ることができた。不思議と後悔はない。まったく、おかしなものだ。

 

(短い間だったが、悪くはなかったな。)

 

さて、次はどうするか…何、何度だって立ち向かい続ければいい。今までと特に変わることはない。

 

次の冒険のことを考えながら、私はその眼を閉じた……

 

 

------------ドグォーーーーーーーーz______ンッ!!

 

「「「「「「ぐおおおあああああああああ!?」」」」」」

 

な、何だ!?落雷だと!?

 

「まさか…」

 

ふと、自分の頭上に影が差す。

 

なぜだ…

 

「なぜ戻ってきた・・・放っておけといっただろうが。」

 

「いえいえ、やっぱ自分に嘘はつけませんでしたよ。だから…さっきの追手は倒しました。あとはあなたを連れていくだけです。」

 

「…なら最後まで頼むぞ。泰寛。」

 

さっき俺が送り出したはずのその少年は、顔に虹の衣装が入った仮面をつけ、ウェザーリポートの影響でできた雨粒の上に、ボロボロになりながらも力強く立っていた。

 

 

 

泰寛side

 

<<少し前………>>

 

(クソ!何か、何か手はないか…)

 

現在、敵をひきつけてから時間停止をして、必死にカバンの中をあさりながら助ける方法を考えている。

 

残り五秒のうちに何か探さないと!

 

(何か…何か忘れてないか…何か…)

 

「おい、よそ見してる場合か。『オラオラオラオラッ』」

 

「な!{ドゴォッ}ぐう!!」

 

いつの間にか近くにいた承太郎にスター・プラチナで殴られる。

 

即座にガードするも、勢いが強く、そのまま吹っ飛ばされた。

 

「{ドサァッ}ぐ、くそ、これじゃあ距離が{カランッ}ん?」

 

起き上がると同時に、カバンの中からディスクが落ち、それが手元に落ちているものに当たる。

 

(これは…石仮面!それにキャッチ・ザ・レインボー!こんなものがあったのか。)

 

キャッチ・ザ・レインボー、雨の日にだけその能力を最大限に発揮できるスタンド。

 

その効力は、自分の周囲に降る雨を好きなように固定することができるというもので、時に不動の足場に、時に敵を捕らえる拘束具にも処刑台にもできる。

 

雨の日限定のクラフトワークとも呼べる代物だ。もっともこっちは別に触らなくても射程範囲内ならいくらでも固定できるが。

 

ふと、ある作戦が思いつく。

 

現状もうこれしか方法がない。やってみるしかないな。

 

「逃がさないぞ!今度こそ終わらせる!」

 

どうやらとっくに時間は動き始めていたようで、プッチがもうそこまで迫っている。急いで手元の仮面をかぶり、手を切ってその血を仮面にかける。

 

その直後、仮面から無数の骨針が飛び出し、頭に突き刺さった。

 

「俺は…人間をやめるぞー!ジョジョー!!」

 

体が急速に変化していくのが分かる。自分の生命が別のものに、自分の心に、何かどす黒いものが生まれてくる。

 

俺はその間、必死にその感覚に抗い続ける。

 

(ディアボロは吸血鬼、あるいは究極生物状態だと時間停止などのスタンドパワーが底上げされるといっていた。)

 

体の変化が終わった後、役目を終えた石仮面が外れ、そのまま消えてしまった。

 

後は装備の一部をキャッチ・ザ・レインボーに変え、ウェザーリポートの発動により雷雲を今いるフロア中に展開する。

 

そしてその副産物として、そこから降り注いだ雨は

 

(よし、固定できた!これで進める。)

 

見事に自分の周囲に固定されていた。なお、この固定されている雨は、俺の任意で解除することができる。

 

「ぐ、なんだこれは!?」

 

ようやく追いついてきた敵は、周囲に固定された雨がそのまま体を固定してしまい、俺の方には来れないでいた。

 

ディアボロのいた方向を見ると、スタンドが弾かれてとどめを刺されそうになっている。

 

俺は発動のパワーでディアボロ以外の敵に雷を落とすと同時に時間を止め、雨の上に乗りながらディアボロのもとに向かう。

 

通常ならたどり着く前に時間停止が終わってしまうが、やはり石仮面の影響はかなり強かった。

 

(5秒経過したのにまだ時が動かない。行ける!いけるぞ!)

 

「貴様!今更のこのことやってきたのか!」

 

いち早く落雷の影響から回復したDIOがおれにそう言ってくる。

 

「ああそうだ。俺たちは一緒にここを制覇する。」

 

---そして時は動き出す--

 

「なぜ戻ってきた・・・放っておけといっただろうが。」

 

「いえいえ、やっぱ自分に嘘はつけませんでしたよ。だから…さっきの追手は倒しました。あとはあなたを連れていくだけです。」

 

「…なら最後まで頼むぞ。泰寛。」

 

………フッ

 

「任せてくださいよ。」

 

俺はディアボロを背中に背負い、二度目の発動でできた雨を固定して空を走っていく。

 

「「待て!逃がさんぞ貴様らぁーーー!!」」

 

こんな時にくるなよカーズ。お前とクリームは雨で止められる気がしないんだぞ。…ん?あれは…

 

「おい泰寛!どこへ行く!?そっちは・・・なるほどそういうことか。」

 

「そういうことです。」

 

「フハハハ、どこへ行こうというのだ!階段は遠ざかる一方だぞ!?」

 

カーズたちにあれに気づかれないよう、逃げるふりをし続ける。

 

「ノロいノロい、あくびが出るほどノロいぞ貴様ら。これで止めだ!」

 

追いついてきたカーズたちが、足の爪で絞め殺そうと掴みかかる。

 

「確かに…終わりだな。」

 

「ああ、確かに終わりだ。…」

 

「「お前らがな。」」フッ

 

足元の雨の固定を解除して、俺たちは重力に従い落ちていく。

 

「「愚かな!今更悪{ガォオオンッ}…か…な…んだと…」

 

こちらにまっすぐ飛んできていたクリームの暗黒空間に件の間抜けが呑み込まれる。

 

計画通りだ。

 

「これであとは突っ切るだけだ。クリームにさえ気を付けていればほかの連中はこっちに近寄るだけで雨粒に切り刻まれる。というわけでいざという時のバックアップお願いしますよ。」

 

「お願いされた。何としてでもやり切って見せよう。」

 

そして周囲の雨を固定して壁を作りながら、一気に階段へとたどり着いて降りて行った。

 

やれやれ、一時はどうなるかと思ったが…終わってみればなんてことはなかったな。

 

 

 

98階

 

「ふう、一時はどうなることかと…」

 

「だがまだ終わってないぞ。一応お互いの治療も終えたとはいえここの階層があと何階かまだ見当もついていないんだからな。」

 

そう、ここのボスはまだ出てきてはいない。一応二人で文句なく帰れる計画も立てていたのだが、ここまでヤバい状況だとそれを実行できるかどうかもわからないのだ。

 

「けど次の階段もありますし、手の内がなくなるまではなんとか行きましょうよ。」

 

「…それもそうだ。」

 

しかしいつになったら最深部にたどり着けるのやら…

 

 

 

 

99階

===自由人の狂想曲===

 

-----気をつけろ!この階層はウンガロによって守られているぞ!

 

「……着きましたね。」

 

「…そうだな。」

 

何だろう、うれしいはずなのになんか複雑だ。

 

「ところでディアボロさん、あのディスクは忘れてませんよね。」

 

「ああ、お前に言われたとおり持ってきている。」

 

俺たちはそれぞれ、キッスのディスクを手に持つ。

 

俺たちはここに来る道中で、ある作戦を思い付いた。

 

ここで説明を入れると、キッスの発動は、貼り付けた敵を二つにするシールの罠を仕掛けるといものだ。

 

そこで、ここのボスであるウンガロをキッスのシールで二人にし、それをそれぞれが撃破していくということになった。

 

ボスの数を増やす。これは普段ならただの自殺行為だが、今ここにいるダンジョンの攻略組も二人なのだ。

 

出来ないことではないと思う。

 

「さてまずマントラで居場所を…いた。ここから南東の位置にいる。」

 

「よし、まず奴を発見したら一人が奴の背後から忍び寄りシールを仕掛ける。もう一人ははシールの仕掛けが終わったら奴を追い立ててシールの罠を踏ませる。あとは各自でウンガロを撃破していく。大まかな流れはこんなところだな。」

 

「はい。それじゃあ俺がシールを貼りに向かいます。ディアボロさんは追い立てる側でお願いします。」

 

「ああ。」

 

打ち合わせを終了し、壁に身を隠しながら慎重に進んでいく。

 

ここの地形はそこまで広くない代わりに太い柱が結構あり、身を隠すにはうってつけだ。もっとも敵にとっても同じことが言えるだろうが。

 

目標(ウンガロ)を見つけ、俺は背後から、ディアボロは正面から近寄っていく。

 

「ようやくだ…ようやくたどり着いたぞ。貴様のもとへと。」

 

「な、テ、テメーは!」

 

おっと早速始まったな。俺も早いとこ終わらせないと。

 

ウンガロの近くの柱の陰に移動し、キッスのシールをウンガロの背後に仕掛ける。

 

「お前のスタンド…渡してもらうぞ!」

 

ディアボロが走り出す。

 

「ボヘミアンラプソディー!」

 

するとウンガロは懐から漫画を取り出して叫ぶ。その直後、どこからともなくジョナサン、第一部のディオ、タルカスが現れ、ディアボロを囲む。

 

「なんだと!?」

 

「へ、そうはいくかよ!俺はこの『ボヘミアンラプソディー』でこのダンジョンを漫画のキャラで埋め尽くして、俺だけの王国を作るんだ!邪魔するんじゃねえ!」

 

どんな計画だよそれ!というかここジョジョの漫画しかないしジョジョのキャラばかりに囲まれて過ごすってのもちょっと怖いぞ。少なくとも俺は。

 

「あばよ!テメーはこれから呼ぶ漫画のキャラに殺されて死ぬんだ!テメーが希望とするキャラクターにやられるんだ。本望だろ!」

 

ウンガロはそういうと真っ直ぐこちらに逃げてくる。

 

…やれやれ。他のファンタジーとかならそれでもいいんだろうが。

 

「うげ!?お、俺が二人!?」

 

「こんにちは、そして死ね!」ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

「「うげえええええああああああああ!!?」

 

『ジョジョの奇妙な冒険』という作品を語る上では・・・その言葉や考え方は合わないぜ!

 

一人をディアボロの方にぶっ飛ばし、もう一人は壁に打ちつけながら心の中でそう言う。

 

「ディアボロさーん、そっちは任せましたよー。」

 

「ああ、お前もうまくやれよ。」

 

「て、テメーらグルだったのか!?馬鹿な!テメーあいつのこと知らねえのか!?ジョジョの悪「うるせえ。{ドゴォッ}」ごぼああ!」

 

ごちゃごちゃとやかましいウンガロをスタンドで蹴り飛ばす。

 

「悪役?悪党?それがどうした。それはあの場面での話だろうが。今のあの人のことなんか実際会うまで知りもしなかったんだし知ったかで判断するつもりは俺にはねえ。だから俺は自分の体験を信じる。自分の感じたことを信じてあの人を信じたんだ。文句あんのかこの野郎。」

 

それで馬鹿を見るのならまあそれはそれまでだしな。

 

「クッ、ボヘミアンラプソディー!」

 

その言葉とともに、第五部のトリッシュ、ミスタ、ブチャラティがおれの周りに現れる。

 

「ヒヒヒヒヒヒ、どおぅだ~!?これでテメーも「ザ・ワールド」…」

 

がっ!それがどうした!俺は面倒くさいのと無駄なことは嫌いなんだ。とっとと終わらせる。

 

---残り五秒

『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!』

 

---残り三秒

『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!』

 

---残り一秒

 

「これでとどめだ。」

 

『無駄ァ!!!』

 

散々殴りまくって宙に浮いたウンガロを、最後に思いっきり地面にたたきつけるように殴り飛ばし、フィニッシュとする。

 

---残りゼロ秒

「そして時は動き出す。」

 

「っ!!!?????が…ぎ…ァ……」

 

ふと周りを見渡すと、ウンガロの呼んだ敵がすべて消えていた。どうやらこれで終わりのようだ。

 

「く…そ…、俺の…計…画が、ぐ…やっぱり…この世に希望なんて…ガフッ!…ない…のか。」

 

「馬鹿言ってんじゃねえよ。そもそも希望なんてのはそこら辺に落ちてる石ころみたいに最初からあるものじゃない。自分の足で探しまわって、自分の眼で見て、自分で考えて、それで自分が希望だと思えたらそれが希望になるんだ。」

 

死にかけのウンガロにそう言い放つ。

 

「あとお前、一つ勘違いしてるかもしれないから言っておくがよ。ジョジョの奇妙な冒険ってのは、ミッキーマウスとかヘンゼルとグレーテルみたいな『あったらいいなと思う物語やキャラクター』のファンタジーが見せる希望とはちょっと違う。

これは漫画を見ているものすべてに問われる・・・人間賛歌、生きるということを描いた物語だ。善も悪も、自分の信じる道をテメーのやり方で精一杯に行くその姿に読者は引き込まれるんだ。…ま、俺もたまにスタンド能力があったらいいなって思うときはあるけどよ。

でもそれ以前に俺はこの漫画から、本当の希望ってやつを学んだ。それは子供騙しの幻想なんかじゃない。人が自ら望み、動き、向かい続けることで、確かに掴み取ることのできる価値ある未来だ。そして俺も、この旅の果てに確かな希望を見た。夜明けの朝日が霞んで見えるほどの輝かしい希望を。」

 

言い終わると同時にウンガロは消え、そのあとには一枚のディスクが落ちていた

表面にはピノキオやあの親ヤギなど、様々なキャラクターが描かれている。

 

「ボヘミアンラプソディー…ようやく、手に入れたぞ。」

 

拾い上げ、カバンの中にしまう。

 

「そっちも終わったようだな。」

 

後ろからディアボロが話しかけてくる。その手には、俺と同じようにボヘミアンラプソディーを手に持っていた。

 

「ええ…あとはお互い帰るのみですね。」

 

「そうだな。…………泰寛、私は君に会えてよかった。もしあの階層で君に会っていなかったら、私は未だに下の階層で気の遠くなるような戦いをし続けなければならなかっただろう。こんな私を信じ、救ってくれた君の行動に、私は心から敬意を表する。そして、本当に心から感謝する。ありがとう。」

 

「…{フッ}困ったときはお互い様ですよ。俺は俺の信じる生き方をしたかっただけですし。」

 

「…{フッ}そうか。」

 

俺たちはお互いに笑いあう。こういうのって…いいよね。

 

「それじゃあ私は失礼させてもらう。また会おう。」

 

「ええ、いつの日か…また会いましょう。」

 

俺たちはそれぞれ、階段を上っていく。それぞれの願いを胸に秘めて。

 

そしてこの出会いと手にしたものが、いったい何を生み出しどこへ続くのか。それはまた別のお話である。

 




ここまで読んで下さった読者の皆さん、本当に有り難うございます!
ぶっちゃけこの小説、私が生まれてから初めて割と真面目に書いた小説です。今までは何となくいろんなアニメとかラノベの別展開を妄想するくらいで、人前に出すことはおろか一人で「こんなのがあったらな~」とか、自分の部屋にこもって一人呟くくらいしかしたことなかったんですよね~。
だから…お気に入りに入れてくれる人がいるとかまだ自分でも信じられないくらいです。本当に有り難うございます! m(__)m
うちの主人公、梶原泰寛の冒険はまだまだ続く予定ですが、これからもよろしくお願いします。
いや~ホント次何書こうっかな~。いっちょ前にスランプにはまりそう;;
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