【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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第二十八話

ボヘミアン・ラプソディー発動中、フロリダのどこか…

「なんだそいつは!?ウ…ウェザー……!?」

「このゴッホに 大マジだぜ…、今…ヒーローを創って描いてもらった…」

「このヒーローには能力がある!!全ての【ファンタジー・ヒーロー】をもとに戻す能力…!!」

「そしてこのヒーローの能力も現実のものになって完結するッ!!」

ズオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

「戻るぞ…【ストーリー通りだ】・・・・アナスイ・・・」

 

 

 

 

 

 

「クソがああああああああああああああ!!どうなってやがるんだ!一体何が起こったってんだよォォォオオオオッ!!!」

 

俺は確かにボヘミアン・ラプソディーを使って、露伴の描いた漫画を現実にしたはずだ!!

 

なのにいつの間にか、現実化した物語がすべてどこかに吸い取られるように消え、最後にはすべて元通りになってしまっていた!

 

しかも露伴は、俺がディスクを見せたことすら覚えておらず、まるで本物のバイツァ・ダストでも使ったかのようにいつもと同じように部屋の隅に立っていた。

 

「クソ!クソッ!クソッ!!なんでこうなるんだ!何で・・・何で・・・ッ!!!」

 

---ドガッドガドガッドガッドガッドガッドガッドガッ   バキャァアッ!!

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・クソッ!!」バキャッ!!

 

八つ当たりで散々蹴り続け、負荷に耐えられなくなって真っ二つになった倉庫の中のテーブルをもう一度蹴り飛ばす。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・・・ハァ―――――――――――――――ッ」

 

散々当り散らして体力が切れたおかげか、ようやく心が落ち着いてきた。

俺は深いため息をついて、テーブルの近くにある椅子の一つに座り込み、腹が立つくらいにいつも通りな天井を見つめる。

 

「・・・・・・やはりちゃんとした手段を、レクイエムを使わないと出られないということなのか?」

そして暫く天井を見詰めた後そう呟きながら、一先ずボヘミアン・ラプソディーをエニグマの紙の中にしまいこみ、これからのことについて考える。

 

(確かホテルの扉からダンジョン以外にバーに行けるってディアボロが言ってたな。ヘビー・ウェザーとメイド・イン・ヘブンを使いこなすのも重要なことだがどっちも持ち込みのできないダンジョンじゃそうそう手に入るようなものじゃないからな。いろいろ情報とかが集まって冒険に行き詰った時に練習しておくか。)

 

ちなみに「黄金」の回転だが、これは今手元に鉄球がないうえに自然のものを用意する方法が思いつかないからまだ保留だ。

 

とりあえずLESSON1『期待はするな』、LESSON2『筋肉に悟られるな』、LESSON3『回転の力を信じろ』、そして最後にLESSON4『敬意を払え』だったか?

 

これをボールブレイカー&スキャンで筋肉にさとられないように回す、まずはこれを目標にして始めるか。

 

まあとにもかくにも、まずは件のバーへ行くために、久々にあの扉を開けて外へ行った。

 

 

===バー===

扉を抜けた先には、なるほど、確かにバーと言える場所に行けた。ぐるっとあたりを見渡すと、ざっと6人ほど人がいた。

 

とりあえず全員に話しかけてみよう。

 

まずはあそこの珍妙な服装・・・ってかあれスクアーロとティッツァーノじゃねえか?

 

普段ダンジョンで見かけないなあとか思ってたらこんなところにいたのか・・・

 

・・・こいつらはあまり意味ない気がするが・・・

 

「あの~すみません。私最近このあたりに住み始めたものなんですが・・・」

 

「ん?お前は・・・ひょっとしてもう一人の冒険者か?」(ティッツァーノ)

 

ゑ?俺のこと知ってる?

 

「ええっと、まあそうなると思いますけど。」

 

「・・・なぜだ、お前にしてもあの男にしても、ここまでたどり着くほどのその圧倒的な精神力・・・まるでこの先に希望があるかのような精神力は一体?」(スクアーロ)

 

「まあ実際に希望はありますよ。いつになったらたどり着けるかわからないほど遠くてか細いものですけど・・・それでも向かい続ければいつかはたどり着けるはずですから。僕もあの人も・・・向かっているんですから。」

 

「・・・そうか。」

 

「まあそれはおいといて・・・実は今新しいダンジョンとかないかと探してる途中なんですけど何か知りませんか?」

 

「いや、俺は知らん。お前はどうだ?ティッツァ。」

 

「・・・そういえば向こうにいる鰐の縫いぐるみを手につけた男が改装した自分の刑務所のテストをするために人を募集してたな。」

 

なるほど。

 

「わざわざお話に付き合っていただいてありがとうございます。それでは僕はこれで失礼します。」

 

「「ああ。」」

 

二人に一礼してそこから去る。

 

次は誰に話を聞くか。あの鰐の男は後にするか。

 

「こんにちは。こんなところで何やってるの?」

 

ふと、後ろから声を掛けられる。振り向くと、そこにはあの杉本鈴美がいた。

 

「いえ、ちょっと聞き込みをしてただけですよ。」

 

「ふうん。あ、ポッキー食べる?」

 

鈴美にポッキーをさしだされる。

 

「あ、はい。いただきます。」

 

「そう、それじゃあそっちの方を持って。」

 

む?これはあのポッキー占いだろうか。とりあえずさしだされたポッキーの端を持つ。

 

---ポキンッ

 

ポッキーは予想通りいい感じの音を鳴らしながら折られた。

 

「あっあー♪あなた女の子に振られるわよっ」

 

ふっ、その言葉は予想通りだ。だけどな…

 

「だが残念!俺にはまず振られる女の子事態いなかった!」ドヤァΨ(`∀´)Ψ

 

「そ、そう。その返しは考えて無かったわ・・・でもそれ言ってて悲しくない?」

 

「・・・・・・ごもっともです。」

 

何だろう。してやったはずなのにこの虚しさ。

 

その後、ポッキーを一袋分とがんばってねという言葉を頂き、その場は別れた。

 

がんばってねって・・・どっちの意味だったんだろうな・・・。

 

今となってはわからないものである。

 

とりあえずバーテンのもとに行き、俺の好きなジンジャーエールを注文してポッキーと一緒に飲み食いする。

ちなみにバーテンは、あのエジプトでダービーとバクチ勝負をする前に出てきて、ジョースター一行に注文を催促したあの男だった。

 

ふう、うまかった。

 

さて、あの奥にいるダービーは・・・どうする?俺の勘だとダンジョンのことを聞いてるうちにそのままバクチ勝負になって魂コインに変えられそうなんだが…まあ負けたらの話だが。

 

ここはとりあえずあの鰐の縫いぐるみの男・・・ロッコバロッコ所長に話しかけてみるか。

 

「あの、すみません。不躾な質問かもしれませんが・・・ここで何をしているんですか?」

 

「?ああ私のことですか。いえいえ、少しくつろぎに来ているだけですよ。」

 

「へえ、そうなんですか。・・・失礼かもしれませんがお仕事は何を?」

 

「アメリカのとある刑務所の所長をしてます。そういうあなたは?」

 

「ハハハ、仕事と言えるかどうかはわかりませんがちょっとした冒険家です。今はこのあたりで噂になっている不思議なダンジョンという所で冒険をしているんですよ。」

 

「・・・ほほう、それはまた難儀なことで。(こいつは使えるかもな。)」

 

そう言った後、ロッコ・バロッコは何か考え込むようなしぐさを見せたあと、俺にある相談を持ちかけてきた。

 

「・・・ところで、お願いと言っては何ですが、あなたに折り入ってひとつ相談があるのです。」

 

「?いったいなんでしょう。」

 

「ええ実は…おっと、自己紹介がまだでしたね。私はグリーン・ドルフィン・ストリート刑務所の所長、ロッコ・バロッコです。そして私の隣にいる彼女はぁー、アシスタントの『シャーロット』です。」

 

それからロッコ・バロッコは話し始めた。

 

「つい先日の話ですが…グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所から囚人が何人も脱獄してしまうという、非常に困った事件が起きてしまいました。勿論誰であろーと逃げられないように対策は取ってあったのですが、どうやら不十分だったようです。そこで私は、絶対に誰にも脱獄されない牢獄を作ることにしたのです。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「まあそこで、『石造り』ではどうも生温いようでしたので、今度の牢獄は名づけて『鉄の牢獄』!…でもこの牢獄、いまだどれほどの強度になっているかわからないのですよ。前回の牢獄よりは遥かに強度は上がっているはずなのですが…。そこで歴戦の冒険者であろうあなたに、この牢獄の強度がどれほどのものかぜひとも試していただきたいのですよ。」

 

なるほどな。まあ俺もこれ以上行けそうなとこがあったわけでもないし。

 

「わかりました。そのお願い・・・聞き入れましょう。」

 

「おお!ありがとうございます!それではシャーロット、新しく入るこの方に『心構え』を教えてください。」

 

そう言うと、手にはめた鰐の縫いぐるみを使い始める。

 

『このダンジョンはー、自由と平等を重んじます。射撃を使う敵もいませんし、射撃ディスクも落ちていません。ただしオーラを纏っている敵は別です。また、ここに何かを持ち込むことは許されません。…それでは説明は以上です。』

 

な、なんだと!!?射撃ディスクは俺の今までのダンジョン攻略において欠かすことのできないものなんだぞ!それがないくらいならいっそ射撃できる敵がいてもいいから射撃ディスクをおいてくださいお願いします;;

 

・・・・・・いや、落ち着け。まだ慌てるような時間じゃない・・・はずだ。とりあえず・・・オーラって何ぞ?

 

あれか?偶に出てくるジョニィとかリンゴォのディスクをうっかり使っちゃった敵が漆黒のオーラを纏って超パワーを発揮しながら襲ってくるとかか?あの伝説の○ーパー○イヤ人みたいに・・・・・・何それ怖い;

とりあえず聞いてみよう。

 

「あの、すみません。オーラってなんですか?」

 

「ごくたまに目に見えるオーラのような凄味を纏った敵の状態のことです。これを身に纏っている敵は普段と比べ物にならないくらいに強くなっています。」

 

なん・・・だと!?・・・まさかここまで考えてたことと一致するとは・・・

 

しかし・・・やれやれ、今回もまたえらくシビアだな。あの試練よりはまだ楽なことを祈るほかないなこれは。

 

「分かりました。そのお願い、引き受けます。」

 

「そうですか。ではこちらに来てください。」

 

ロッコ・バロッコにバーの出口に誘導される。

 

あ、これもしかしてバーを出た先が鉄獄になってるとかそんな感じか?

 

しかし!この梶原泰寛、その程度のことはもう予測しているのだ!

 

とりあえず誘導されるまま、バーの扉から外に出ようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===鉄獄===

1階

 

うん、やっぱり考えてた通りだった。

 

扉から一歩外に出ると、いつの間にか景色が変わっており、周囲はまさに『鉄の牢獄』の名に恥じないくらいに見事な鋼鉄製の牢獄となっていた。

 

・・・これかなりきっちり断熱構造にしとかないと冬場はまじで死ねるな。

 

下手したら囚人だけじゃなくて看守とかまで冬場気が付かない所で知らないうちに凍死死体になって発見されるんじゃなかろうか。

 

「まあそんなこと俺が考えても仕方がないんだが。」

 

さて、カバンの中を調べるとやはり、一枚だけネアポリスのピッツァがいつの間にか入っている。これはもはや仕様だな。

 

とりあえず何かディスクが落ちていないかと、この階を探索し始める。

 

 

「死ね小僧!このドノヴァン様の前にひれ伏せぇーー!」ビュンビュンッ

 

「んなことするか!この下っ端のカスがぁー!{コォォォォォォッ}」シュバシュバッ

 

ある程度歩いているうちに装備ディスクを見つけるも、その後ろにあった通路から出てきたドノヴァンに邪魔をされる。

 

「{ズッ}し、しまった!・・・次のテメーのセリフは、「勝った!死ねぃ!」だ。」

 

「勝った!死ねぃ!・・・ハッ」

 

俺は体勢を崩した状態から波紋を集中させた腕一本で地面をたたき、その反動でナイフを振り下ろしてくるドノヴァンの頭上まで一気に飛びあがった。

 

「ウリャアァーー!」ドゴォッ

 

「グパアアアア!?」

 

そしてそこからドノヴァンの首めがけて強力な蹴りを打ち込む。

 

首から変な音を出しながら吹っ飛んで行ったドノヴァンは、そのまま立ち上がることなく消え去った。

 

「『相手が勝ち誇った時、そいつは既に敗北している。』、言うまでもないくらいに名言だねこれは。」

 

そして、拾えなかったディスクを回収する。ディスクを見ると、やはりここのディスクもパッと見では何のディスクかはわからず、表面が群青色に曇っていた。

 

無論ここでも、最初は一つでも使えるスタンドが欲しいので装備して鑑定する。

 

「{ズブズブッ}これは・・・バッドカンパニーのディスクか。」

 

手に入ったのは、あの第四部の最初の群体型スタンド、バッドカンパニー(極悪中隊)だ。

 

こいつらはミニチュアのM16カービン・ライフルやパラシュートを装備したGI人形のようなものから、戦闘ヘリ、戦車など、まるで一つの軍隊のような格好と性質を持ったスタンド能力であり、一体一体の破壊力は全スタンドから見ればあまり大したことはないが、ある程度数がそろった状態での一斉射撃や地雷などはなかなかの脅威である。

 

とりあえず操作しようとだしてみるが、

 

「・・・今のところ操れるのは歩兵が30体前後、アパッチが2機、戦車が3台ってところか。」

 

もともとこのスタンドは、歩兵60体、戦車7台、戦闘ヘリ「アパッチ」4機とグリーンベレーが1体で構成されている。前に何度かレクイエムの大迷宮で見つけ、ハーヴェストと一緒にそれとなく練習はしていたのだが、この様子だとやはり俺がまだ使いこなせていないからこういう風になっているのだろう。

 

まあこれもおいおい使いこなしていくとするか。

 

とりあえずバッドカンパニーの動作確認を一通りした後、他の部屋のアイテムを回収して下に降りて行った。

 

 

 

3階

「見つけたぞこの悪党「うるせえ寄るな地味に固いからうっとうしんだよ!{タタタタタタタタタタッ}ぎ、ぎやああああああ!!」

 

次の階に降りた直後にこちらに掴みかかってきたブルりんに、バッドカンパニーのM16カービン・ライフルの一斉射撃をお見舞いする。

 

「そしてこれはお別れの挨拶だ。{ドシュシューーz_ンッ}」

 

「ぎゃっぱあああああああ!?{ドゴォーーンッ}」

 

そしてとどめの一撃として、戦車砲とアパッチのミサイルをくれてやる。

 

ブルりんはそのまま倒れ、跡形もなく消えた。

 

(しかしあれだな。射撃ディスクはだめって言ってたけどそれに準ずる性能を持ったスタンドが容認されているとはこれいかに…)

 

まあ俺にとっては大助かりだからこれでもいいんだけど…ギアッチョが出てきたときが怖いな。

 

一先ずスタンドを回収し、グリーンベレーを出して俺が進む方向の罠や敵の有無を確かめさせる。

 

バッドカンパニーはもともと、射程範囲がそこそこある上に群体型は基本一体くらいやられても大したダメージにはならない。だから斥候として常に一体くらい自分が行く方向に送り込んでおくことでそこに敵がいるかどうかをいち早く知ることができるのだ。

 

「よし、また前方から敵が来ているな。グリーンベレーは即時撤収、他の歩兵、戦闘ヘリは俺の前に隊列を組め。」

 

だんだんと足音が聞こえてくる。歩兵やアパッチはすぐに隊列を組み終わる。

「総員!狙えー、筒!てぇーー!!」

 

前方めがけて、出ているバッドカンパニーが総攻撃をする。

 

遠くの方から悲鳴が聞こえた。

 

「撃ち方やめ!そこの一体、様子を見てこい。」

 

歩兵のうち一体が通路の先を見に行く。…どうやらなにもいないみたいだ。

 

「よし、総員ただちに撤収。確認しに行ったものはそのまま斥候の役割を担当しろ。」

 

確認しに行ったものを除き、全員がおれの中に戻っていった。

 

やはり遠距離攻撃ができるのとできないのとでは全く感じが違うな。

 

そんなことを考えながら、探索を再開した。…どうでもいいかもしれないけどここカエルが多いな。ウェザーがまたどっかで落としてんじゃないだろうな。

 

 

6階

---ヒタヒタヒタヒタヒタッ

 

「バッドカンパニー!撃て!とにかく撃ちまくるんだ!」

 

現在、階段を下りた先にいたハイウェイスターと戦っている。

 

こいつら移動してるときはかなりばらけてくるため、こちらに到達するまでに数を減らしておかなければたちまち養分を吸い取られてしまう。

 

---ヒュンヒュンッ

 

「チッ、ムーディーブルース!、デス・13!」

 

こちらに到達してきた足型の一部を他のスタンドで迎撃していく。

 

「{ドスゥッ}ぐ、こいつ!」

 

それでもいくつかは体にめり込み、俺の養分を吸おうとしてくる。

しかしその前に、すでにほとんどが倒されたためかめり込むまでは行くものの、そのあとすぐに消えてしまった。

 

「ハァ・・・ハァ・・・危なかった。」

 

すでに最初にあったピッツァは食べてしまい、手元にある食えそうなものはカエルが何匹かくらいだ。

 

実は先ほど一回ハイウェイスターに養分を吸われているため、これ以上は食い物が見つかるまで何としてでも防がなくてはならない。

 

(それに少しばかり懸念がある。さっきはそこまで気にしちゃいなかったがブルりんも、さっき現れたラバースもハイウェイスターも本来はもっと下の階層の敵のはずだ。それなのになんでこんなところで出てくるんだ?)

 

ひょっとしたら俺が今まで行ったダンジョンの階層よりも1,2段階くらい出てくる敵のランクが上がっているのかもしれない。マズイな…この分だと修正値を十分上げきる前に本来もっと下で出てくるはずの敵に殺される恐れがある。

 

何か打開策はないものか・・・

 

「おい貴様・・・こんなところで何をやっておる?」

 

考えている間に、第三部のジョセフが俺の前に現れる。やはり俺の推測は間違ってなさそうだな。

 

「どうやったらこの先に楽に進めるか考えてたんだよ。よかったらこのまま俺のことは素通りしてくれると助かるんだけれど?」

 

「なるほど、そういうことならわしもやすやすと見逃すわけにはいかんのう・・・来い。戦いの年季というものを教えてやるわい。」

 

「やれやれ・・・お手柔らかにお願いしますよ!」

 

俺はそういうと、バッドカンパニーを周囲に展開する。

 

先が思いやられるな・・・

 

 

 

 

10階

「・・・ホントに試練の敵が圧縮されて出てるみたいだなこれ・・・」

 

まさか7階の時点でゲブ神とハイプリエステスが出てくるとは・・・この調子だと40階にたどり着くころには普通にカーズとかがが出てきてんじゃないだろうな。

 

マジでアイテムと修正値が足りなくなるぞ。

 

とりあえず部屋の探索をするために、近くの通路を通っていく。

 

すると、行きついた部屋の先には第一部のディオが寝ていた。

 

しかもどういうわけかそのディオの周囲には、ジョニィのディスクを使った時にディスクに纏わりつくオーラと同じものが纏わりついていた。あれがあいつらの言っていた【オーラを纏った敵】ってやつか・・・

 

(とりあえず寝てる間に何とか仕留めたい。何があったかな。)

 

とりあえず攻撃をしてみて、倒しきれなかったらデス・13で眠らせることにするか。

 

「(それじゃあ・・・){コォォォォォォォォッ}」

 

波紋をエコーズact3の拳に集中させ、射程距離5メートル以内に近づいていく。

「・・・んむぅ?ここは・・・」

 

(チッ、もう起きるか。)

 

急いでディオを射程範囲に収める。そして・・・

 

「ム!?貴様は『エコーズ!3FREEZE!!』うぐああああ!?」ドゴゴゴゴゴゴッ ジュアアアッ

 

!こいつ、やっぱり今までの敵よりも格段に強い!一点集中させた波紋があまり効果を表していないぞ!けど・・・とらえた。

 

「グヌヌゥ!?これは波紋か!?それに・・・{グググッ ドズンッ}か、体が重い!なんだこれは!?」

 

エコーズの重くする能力はきっちりつかえたようだな。これで俺が近寄るたびにこいつに掛かる重さが増していく。ある程度行動に制限をつけることはできた。

 

「さて、もう一発食らわしてやる!コオォォォォォォォッ!」バチバチバチバチッ

 

「ムムム!そうはさせるか!」

 

ディオは体がかなり重くなっているにもかかわらず、一気にジャンプしてこちらに向かってくる。

 

「このディオは、一夜にしてこの世のいかなる生物をも超えたのだッ!ただの人間ごときに、負けるものかァッ!!WRYYYYYYYYYYYY!!」

 

「本当にそう思うか?残念ッ!世の中上には上がいるんだよッ!!」

 

お互いに攻撃の予備動作に入る。

 

ディオは空中からの跳び蹴りを、俺は自分とエコーズの(波紋を込めた)手刀を。

 

「吸ってやるッ!貴様の生き血をッ!」グオァッ

 

「打ち砕いてやるッ!いかなる害悪も障害もッ!」ゴゥッ

 

お互いの攻撃が放たれる。ディオは一瞬ニヤリと笑ったが、大方奴の気化冷凍法が決まると思ったのだろう。・・・甘いな。

 

「{ドシュウッ}な、何ィッ!?触れられてもいないのに体が!?」

 

ディオの攻撃が当たるよりも一瞬早く回避行動に入り、それと同時にディオの頭に攻撃を仕掛けていたエコーズの攻撃が当たる。

 

「{ドジュウウウウウウッ}W、WRYYYYYYYYYY!!バ、バカな!?このディオが、このディオがぁぁーーーーーーっ!!」

 

頭に回った波紋がディオの頭を段々と溶かしていく。

 

次にザ・ハンドのディスクを装備し、近寄っていく。

 

「グ、貴様ぁーーッ!{ビシビシビシッ}」

 

!?あいつの眼がッ!

 

---ビィィィィィィィッ

 

(く、だめだ、間に合わないッ!)

 

---ドシュウッ

 

「かは…ぐ、あ、危なかった。」

 

かろうじで身を反らし、ディオの空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)からかろうじで急所を外した。

 

だがさすがに無傷とまではいかず、右腕が折れ、右肺にも多少穴が開いてしまった。このままだと波紋がうまく使えない。

 

ディオは波紋が頭を完全に回ったせいか、頭部が完全にグズグズになって消えた。

 

消えた後には、一枚の装備ディスクが転がっている。

 

とりあえずイエローテンパランスを装備し、脇腹の穴を肉片で塞ぐ。

 

だがやはり空気が多少中にはいってしまったためか呼吸がしづらいのには変わりない。

 

せめてクリーム・スターターかストーン・フリーがあればこれくらいすぐに直せるのだが、今はどちらも手元にないためどうしようもない。

 

「カヒュゥ・・・カヒュゥ・・・しかしこのまま止める訳にもいかないし、どうしたものか!?」

 

足に突然、何かがからまったような感じになったと思ったとたん、足を引っ張られて横転する。

 

「油断したな!ここで倒すッ!」『オラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!』

 

「ぐうっ!このアマァーーッ!{バシバシッ ドゴドゴドゴッ}ごが、ぐあああっ!」

 

装備中のスタンドで防ごうとするも、俺自身の怪我によるパワー不足のせいでうまく捌き切れない!

 

 

「甞めるなよ!{カチッ ドグォオンッ}がはっ!?」

起き上がろうと左手を突いた途端、手を突いた部分が爆発する。威力は普段ならそこまで脅威でもないが、今の瀕死の俺にはかなりきついものがある上に、これで左腕も使えなくなる。

 

「『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ…オラァッ!!』」

 

「ぐあああああああああああああああああッ!!」

 

そしてその隙を突かれ、あっという間に意識を刈り取られる。

 

おそらく次に目覚める時は、またあのホテルの中だろう・・・

 

・・・クソったれッ!!ああ、また失敗したなぁ・・・

 

 

 

本日の死因

ジョリーンに決着ゥつけられて死亡

 

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