【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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第三十二話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===鉄獄===

1階

「い、今起こったことをありのままに話すぜ{グググッ}…『俺は鉄獄に持ち込みなしで挑んだ。けど気が付いたらカバンの中に3つのディスクが、それもアホみたいに強化されたものが3つ入っていた。』な、何を言っているか分からねえが俺も自分で何を言ってるのかわからねえ。頭がおかしくなりそうだった。これは、超スピードだとか、幻覚だとか、そんなチャチなもんじゃ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を垣間見たぜ…」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふう。さて、いろいろ落ち着いたところでそろそろポルポル君タイムは終了するか。

 

今俺のカバンの中には、いつも通りのネアポリスのピッツァのほかに、クリーム、シルバーチャリオッツ、クラフトワークの三枚のディスクが入っている。

 

これだけでも十分おかしなことだが、真に驚くべきところはそのディスクのそれぞれの修正値だ。

 

まずクリーム・・・修正値63!おかしい、この時点ですでにおかしい。今ならこの一枚だけでこのダンジョンクリアできるんじゃなかろうか。

 

次にシルバーチャリオッツ・・・修正値56!もういい!お腹いっぱい!もう十分だ!

 

だというのにまだまだ追撃が来る!

 

最後にクラフトワーク・・・修正値70!・・・俺でも倉庫の中にここまで上げてるやつはほとんどないぞ・・・(持ち込みができるダンジョンが二つしかないうえにどちらもとっくに攻略済み)

 

(おかしい、修正値をここまで・・・それも3枚ともと来ている。いったいここまで強化するのにどれだけの時間がかかることやら…)

 

けど考えてみると、別段そこまで困るようなことじゃない。むしろ何が出てくるかわからない状況下で、この三枚の存在感は異常なまでに頼りになる。

 

そう、今問題なのはどうしてこの三枚があるのかということじゃない。

 

この装備で、ダンジョンを確実に攻略できるかもしれないということが、真に重要なことなんだ。

 

「よし!よくわからないけどとりあえず進むか!これだけ強化されてりゃ究極カーズが何体来ても全く怖くないし。むしろほんとに怖いのってDIOの罠くらいだし!・・・(llФwФ`)ガクガクブルブル」

 

やべぇ・・・もしほんとに踏んだ時の恐怖が半端ねえよこれ!主にここまで強化されてるディスクを手放す事になりかねないという恐怖とプレッシャーが!

 

「・・・このことはもう考えるの止そう・・・進行方向に絶えず素振りしときゃいい話だし。」

 

整理をつけ、一先ずこの階の探索に移る。

 

その後、敵が落としたバイツァ・ダストを拾って思わず再び舞い上がってしまったのは内緒だ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

19階

「うおおおおおおお!!」ズドドドドドドドドドドドドッ

 

「「「「ヤッダバアアアアアアアアアアアアア!!」」」」

 

普通に階を進めていく分はまず間違いなく強敵だと言えた敵たちも、俺の最強装備ディスクの前では見事なまでに無力だった。

 

正直ここまで来る中で一番恐れ付してかかったのは罠の点検くらいなものだろう。

 

それほどまでに、いつの間にかあったあの三枚のディスクのパワーは圧倒的なものだったのだ。

 

分かるか?このうち一体だけでパッショーネのモンスターハウス全滅にできるんだぜ?

 

「ここまでまったくの無傷で来れるほど強化されたスタンドっていったい・・・うごごご^^;…まあ俺としてはまさしくありがたいとしか言いようのない事態だし文句なんて何一つないんだけどさ…」

 

逆にこんなもの引っ提げるのに文句の出る奴っていったい何様だよ。

 

そんなことを考えながら、階段を下りる前に持ち物の点検をする。

 

カバンの中には、ここに来る過程で手に入れたバーニング・ダウン・ザ・ハウス、キラークイーン、バイツァ・ダスト、そのほか鉄球などの各種アイテムが入っている。無論カエルも入っているからいつでも黄金の回転が使えるはずだ。

 

正直罠にさえ気を付けていればここから先ダンジョンが終わるまで無双ゲーになるんじゃなかろうか。

 

まあ迅速かつ効率的にダンジョンを攻略できるってんなら問題どころか大歓迎だが。

 

「そんじゃまあいきますか。」

 

持ち物の点検も終了し、階段に足をかける。

 

「・・・・・・私の仕事は『スタンド使い』を閉じ込めておくこと・・・・・・」

 

「!?だれだ!」

 

どこからともなく声が聞こえてきた!声の感じからして女のそれだと思うが・・・

 

「これ以上進むというのなら、私は貴様を始末しなくてはならない。」

 

これは…まさか下の階にボスがいるのか!?

 

「だがお前が大人しく戻るというのなら…3つだ、3つだけディスクを持たせて戻してやろう。」

 

(なんだと・・・!?いったいどういうこと…待てよ?グリーン・ドルフィン・ストリート刑務所でスタンド使いを知っている…それに3つ…この声はまさかミュー・ミューの物なのか!?)

 

冷静に今の状況を整理する。

 

(3つだけディスクを持たせて戻す…おそらく奴のスタンド、『ジェイル・ハウス・ロック』の影響でここまでで手に入れたアイテムのことを3つだけ覚えていられるということなんだろう。ミューミューは看守、囚人を刑務所から出さないのが任務だ。おそらく戻すというのはここの階層以前の場所に俺を戻すということなんじゃないだろうか?)

 

(・・・なるほどな。ようやく合点が言ったぜ。俺が最初に持っていたこのディスク、これはこの1階から19階までの階層を、俺がここまで来たことを忘れてしまうまでの俺が、延々とこの三枚のディスクを強化してきたものなんだ。この先へ行くために、何度も何度も同じところを廻りながらただひたすらに強化し続けたんだ。)

そして今回は『俺』にその役割が回ってきたってわけだ。

 

「如何した?おとなしく戻るのか・・・それとも、忠告を無視して先に行くのか、お前はどちらなんだ?」

 

(どうするか、だと?はっ!そんなの決まってる!答えは・・・)

 

俺は無言で、足を掛けた階段の次の段を踏む。

 

「そうか、ここを脱獄するというわけだな。」

 

次の瞬間、強い殺気とプレッシャーが襲い掛かってくる。

 

「・・・・・・私の仕事はあくまでも『スタンド使い』を閉じ込めておくこと・・・・・・」

 

「だか今は非常に気分がいいぞ!・・・貴様が射殺されるのを見るのは非常に気分がいい・・・」

 

・・・射殺、ねえ・・・

 

「やれるもんならやってみろ。今の俺は、ちょっとやそっとじゃあ死なないんだぜ?」

 

階段を下りながらそう言い放つ。

 

罠以外での負ける要素は万に一つもねえよ。

 

 

20階

---気をつけろ!この階はミューミューによって守られているぞ!

 

「ミューミューよりも周りの敵の方がしんどい件について^^;」

 

階段を下りた先にはアナスイとウェストウッド、ウェザーが一人ずつ同じ部屋にいた。

 

「お前、良いもの持ってるみたいじゃねえか。解体してやるよ!」

 

アナスイの声とともに、周りの敵もこっちに駆けつけてくる。

 

「くらえ!{ブォンッ}」

 

そして三方向からほぼ同時に攻撃してくる。

 

「シルバーチャリオッツ。」ドヒュンッ

 

それをカウンターのように、シルバーチャリオッツの剣閃が一太刀で全て切り裂き、さらに敵の首をはねて倒す。

 

まさに一瞬の出来事だった。今なら、時間の止まった世界にさえ踏み込めるのではないかというくらいに、一瞬の出来事だった。

 

(さてと、問題のミューミューはどこにいるかな。部屋の大きさとかからしてここはたぶんモンスターハウスの階層だろうがな。)

 

今回はいつもとは違う。おそらくあいつを倒さない限り次の階層には進めないだろう。

 

とにかくモンスターハウスに気を付けながら隣の部屋を探す。

 

さっそく出た。敵同士が同士討ちをし始めたことからここはファイトクラブかな?

 

あたりを見渡すがミューミューの影はない。おそらく向こう側の隣の部屋か。

 

一先ずとばっちりに合わないように廊下に避難し、つぶしあいが終わるまで廊下で待っていることにする。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「・・・お、もう終わったかな?」

 

モンスターハウスと反対側の廊下から来る敵を倒しながら待っていると、ようやく敵も正気を取り戻したようで、騒ぎが収まっていた。

 

もっとも中を除くと、残りの人数もかなり減っているうえに残った奴らもかなり疲弊しているから正直相手にはならない。

 

「て、テメエ、さっきここに来たやろうじゃねえか!この腰抜けが!」

 

「無駄なことを極力したくないだけだ。大体お前らと戦って俺に一体何の得があるというんだい?」

 

「「「このやろおおおおおおおおおッ!!」」」

 

近寄る敵をシルバーチャリオッツで一掃する。これで問題はないな。

 

罠の判別をしながら、置かれているアイテムを拾ってエニグマの紙の中に入れていく。

 

無論読める漫画はディスクに読んでいく。

 

「これであとはこの一枚だけ…あれ?なんでジェイル・ハウス・ロックのディスク?」

 

今まで散々探し回っても出てこなかったのにどうしてこのタイミングで・・・・・・・・・ああ、なるほどそういうことか…

 

「・・・まあ、あれだ。御愁傷様ってことで。さて、次の階に行こうか。」

 

階段の隣にいた感電しているエンポリオを始末して骨を手に、意気揚々と階段を下りていくのであった。

 

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