【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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終わったアアアアアアアッ!!
テストが終わったぞオオオオオオオオオオオオオッ!!


第三十五話

===ヴェネツィアホテル===

 

休息の時間も終わり、いよいよ屋敷幽霊の再度探索に入る。

 

「それじゃあ今回もよろしくお願いします。」

 

「ああ。願わくば、今度こそこの仕事を終わらせたいものだ。」

 

デッドマンズ吉良(通常の吉良吉影と被るから、今更ながらこう呼ぶことにした。)に連れられ、俺達はまた近くの駅から電車に乗って屋敷幽霊のある地区を目指した。

 

 

 

 

 

 

===屋敷幽霊===

8階

「この田吾作がッ!その程度の攻撃なんぞ効かねえんだよ!」

 

「グオオオ!肉片が体に!?」

 

「吉良さん!いったん下がっていてください!」ズドドドドドドド

 

吉良をかばいながら、ラバーソウルのイエローテンパランスに攻撃を加えていく。

 

「クソ!これくらいじゃびくともしねえ{カチッ ボヨォォォォォンッ}なんでここでエコーズゥゥゥゥゥッ!?」

 

立ち回っているうちに、足元に隠されていたエコーズの罠によってかなり離れたところに吹っ飛ばされる。

 

「チィッ!早く戻らないとまた失敗に!」

 

急いで吉良の捜索に向かう。頼むから生き残っててくれ・・・!

 

「クソ!一体どこに・・・な!?」

 

視界が一気に暗転する。

 

クソ!失敗したか!

 

 

本日の死因

デッドマンズ吉良を始末されて再起不能(リタイア)

 

 

 

 

 

 

 

10階

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」

 

「クッソー!またこの展開かよ!」バシバシバシバシバシバシ

 

今回は何気にスムーズに進んでこれた。手に入れたスタンドもまあまあいいものだったといえる。

 

けど悲しいかな。現実は非情である。

 

まさか・・・降りた先がまたしてもモンスターハウスだったとは・・・

 

「ぐう!この数は捌き切れな{ドゴドゴドゴ}ぐあああああああ!!」

 

「な!?ク、クソ!どきやがれこん畜生!」

 

迫り来る敵を次々相手にしていくが、どいつもこいつも実力は本物に勝るとも劣らないため、俺自身はどうにかできないこともないが吉良の保護がまずどうにもならない。

 

「「「「「「「「「「「「史上最弱が…最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も最も、最も恐ろしィィ、マギィーッ!!」」」」」」」」」」」」」

 

「うおぉぉおおああぁぁーッ」

 

しまった!いつの間にかあんな数のラバーズに囲まれている!?

 

「き、吉良さ―――――――んッ!!」

 

「{ドシュドシュドシュドシュドシュドシュドシュッ}・・・・・・ガフ・・・」

 

そしてまた、視界が暗転する。

 

 

 

本日の死因

デッドマンズ吉良を始末されて再起不能(リタイア)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

===亀の倉庫===

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふぅ~~~~~~~~、あのダンジョンの難しさ、理解はできているがどうする?」

 

最初の1,2回の挑戦で、あのダンジョンの主な特徴は理解できた。

 

あのダンジョン、出てくる敵などはレクイエムの大迷宮で出てきた敵と大差はない。

 

だが俺と同行しているデッドマンズ吉良、あいつが明らかに足枷となり、ダンジョンの攻略を難しくさせていた。

 

おかげで本来苦労しないはずの状態でも案外苦戦を強いられる。

 

もう何度失敗したことか・・・・・・・・・・・憶えている範囲だと百回じゃ足りなかった気がする・・・

 

(『デッドマンズ吉良を守る』、『ダンジョンもクリアする』両方こなさなきゃならないのが今回の冒険のつらいところだな。)

 

とりあえず今は…やるしかないか。一応良いディスクは、出たらラッキー程度で考えておくか。

 

 

 

 

 

 

 

===屋敷幽霊===

5階

出来る限り落ちているアイテムを拾い、その成果としてかクレイジーダイヤモンド、オアシス、グレイトフル・デッドのディスクを手に入れた。

 

初期段階としてはまずまずのディスクだ。

 

・・・ようやく階段が見えてきた。

 

「おいおいどこみてんだぁ~?俺はこっちだぜぇ~?{ヒュンヒュンヒュンヒュン}」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

変則的な高速移動を続けるタワー・オブ・グレーを、羽音を聞きながらタイミングを窺う。

 

ちなみにデッドマンズ吉良は廊下に逃がしており、俺がその通り道を塞ぐ形となっている。

 

「死ねェッ!タワーニードル(塔の針)!」

 

「・・・・・・シャ!{バシィッ}」

 

「な、なにぃぃっ!?ば、バカな!?素手で俺のタワーニードルを!?」

 

背後から放たれたタワーニードルを素手で…正確にはオアシスを纏った手でつかみ取り、

 

「オォォォォアシィィィィスッ!!{ドゴゴゴゴゴッ}」

 

「ぎゃあああああ!!」

 

逆の手で、驚いて隙ができたタワー・オブ・グレーを殴り、能力でグチャグチャの泥状にして倒す。

 

さて、次は何があるのか・・・・・・

 

 

 

 

 

10階

「向こうを探せばこの階は終了ですね。」

 

「ああ、おそらく階段もそこにあるだろう。」

 

俺が先頭に立ち、ゆっくりと進んでいく。

 

割と今更な話かもしれないがこの屋敷幽霊という場所、今までのダンジョンと違い、フロア全体が明りで照らされていて普段の自分の部屋のように通路の奥まで普通に見えるようになっている。

 

まあその分敵にも見つかりやすくなっているため注意が必要ではあるが。

 

「あれは…モンスターハウスっぽいな。俺が敵を倒してくるんで少しの間ここで待っていてもらえます?」

 

「わかった。なるべく早く済ませてくれ。私も一人で敵を相手にするのはきついものがあるからな。」

 

「分かりました。」

 

デッドマンズ吉良を通路に待機させ、俺は敵がたくさんいるように見える部屋に向かう。

 

(こいつはジョリーンか…寝てるな。そして部屋に角にペイジとボーンナムが二体、奥にも何体か見える。アイテムらしきものが足元にあるのも確認できた。部屋自体も見る限り広そうだ。)

 

見える範囲で中の状況を一通り確認した後、一先ずジョリーンの首をオアシスの能力でドロドロにして落とす。

 

(敵の倒し方はなるべく一対一が望ましい。それでなおかつたくさんの敵を一気に消耗させる方法…通路に誘い込んでからタワー・オブ・グレーで貫くのがいいか。)

 

方針が決まると同時に、部屋の中に入る。中にいる敵は俺が入った瞬間、相も変わらず全員が起きた。

 

そしてなかにいる敵が俺を認識したのを確認し、近くにいたゾンビを波紋を込めたクレイジーダイヤモンドのラッシュでぶちのめしてからまた俺は通路に入っていく。

 

(このあたりまで下がってから…あとは敵が来るまで待機してッと・・・)

 

こちらに向かってくるデス・13が、こちらの射程範囲まで迫ってくる。

 

「ラリホ~ッ、何ボーっとしてんだよこの間抜けが~!」

 

「(よし、今だ!)タワー・オブ・グレー!」

 

「ナニ!?{ドシュウッ}ウゲアアア!?」

 

エアロスミスを出すときのように、タワー・オブ・グレーを突きだした拳から放つ。

 

デス・13は避けようとするが間に合わず、右肩の付け根を貫かれて使えなくなる。

 

後ろの方でも、何度か攻撃が当たって倒れていく音がする。

 

「そしてこれで終わりだ。{ドシュウッ}」

 

息も絶え絶えのデス・13に、手刀を繰り出してとどめを刺す。

 

(聞こえた音の感じからしてあたったのは五,六体ってところか。何体か倒すごとにまたタワー・オブ・グレーを撃ちだしていれば勝てるな。)

 

その考え通り、向かってくる敵を何体かごとにタワー・オブ・グレーで弱らせながら着実に倒していく。

 

そしてそれから五分ほど経過した後、あらかたの敵は倒し終えられた。

 

(ふう、終わったか?・・・いや、まだ奥にマンハッタントランスファーが何体かいたな。)

 

とりあえず先ほどの部屋に入って中を確認すると、やはりマンハッタントランスファーが何体かふわふわと滞空していた。

 

部屋の中をジャンピンジャックフラッシュの能力で無重力状態にし、それによって真空空間ができる。

 

「「・・・!!{ドンドンドンッ}」」

 

「今更手遅れだ。これで終わる。{バギンバギンバギンッ}」

 

自分の体がだんだん沸騰していってることに気が付いたマンハッタントランスファーが、最後の悪あがきと言わんばかりにライフル弾を撃ってくるが、それらをクレイジーダイヤモンドで弾き飛ばす。

 

「「「{ブシュウ――z__ッ}・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

 

やがてその攻撃もやみ、マンハッタントランスファーは力尽きたのか消えていく。

 

俺はさっきの通路にいったん戻り、デッドマンズ吉良を呼びに行った。

 

 

「吉良さん、あらかたは倒し終えましたよ。」

 

「それはよかった。なら早いとこ降りるとしよう。」

 

「はい、でもその前にアイテム回収をしますよ。」

 

「わかった。」

 

こうして、モンスターハウス恒例の罠確認&アイテム大量回収を始めていった。

 

「{ブンッ ブンッ ブンッ}お、ホワイトスネイクの罠か。鑑定できてないディスクもあるからこいつで調べてみるか。」

 

落ちているアイテムを全て拾い、さっき見つけたホワイトスネイクの罠まで歩く。

 

「さて、始めるか。まずはこのディスクから{ズブズブッ}…」

 

こうして、今まで鑑定せずにおいといたディスクと、ここで拾ったディスクを頭に刺して鑑定していった。

 

鑑定できたディスク・・・シビル・ウォー、エンプレス、パープルヘイズ、クラフトワーク、チープ・トリック、スカイ・ハイといったところだった。

 

なお、不必要と判断したアイテムを、入れ物系のヤバいものにいれて判別をするとエニグマの紙(4)、ミキタカのカバン(5)、聖人の眼球(4)だとわかった。

今回はかなりの収穫になりそうだな・・・・・・

 

 

 

 

 

19階

 

「コッチヲミロォ~~~{キュルキュルキュルキュル}」

 

俺を見つけ、こちらに突っ込んでくるシアーハートアタックを見ながら、俺は少し感慨にふけっていた・・・

 

「最初の頃はよ~、どうやっても爆発するから、できるだけ会いたくないと本気で思ってたがよ~、こいつがあればなんてことはないよなァ―――!オアシス!!」

 

俺達を感知して猛スピードで迫ってくるシアーハートアタックを、オアシスのどんなものでもどろどろにする能力で柔らかくしながらぶち壊す。

 

「グ・・・ゲ・・・」

 

シアーハートアタックは、自らの体を爆発させる暇もなく泥状になって地面に流れ、そのまま消滅した。

 

「シアーハートアタックの馬鹿みたいにかたくて頑丈な体…前の冒険では吉良がまさかの一撃で死ぬ事態が発生したが、こいつがあれば問題なく攻略はできる。これで…あいつを恐れる必要はないな。」

 

(幸い途中でホルス神も手に入れることができた。アブドゥルの理不尽なまでのアイテム消し炭化攻撃と修正値減らしも、おそらくこれから出てくるであろうプロシュート兄貴もこれで十分対策になる。・・・ホルマジオは、せいぜいあと1,2階くらいで出てこなくなるはずだからそれまでは辛抱するしかないな。リトル・フィートは今手元にはないし・・・)

 

ここから先に出てくる、いやな能力を持った会いたくない敵の対策ができたことを確認し、通路に隠れてもらっていたデッドマンズ吉良を呼び、またアイテムと階段探しに向かう。

 

追記・・・アレッシーの能力やセト神の罠は、グレイトフル・デッド装備でどうにかなった。やはり思いつく限りは、関係なさそうでも何でもしてみるべきなのだろう。

 

 

 

21階

「今までとは違って大分深くまで来れるようになったな。やはり君を誘ったのは正解だったようだ。」

 

「そういってもらえて何よりです。」

 

(もうそろそろアブドゥルとアレッシーとホルマジオがいなくなるはずだ。もっとも、それはレクイエムでの敵の出方を参考にしたものだが…)

 

周囲を警戒しながら、デッドマンズ吉良とともに通路を歩いていく。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!

 

{ドギューz_ンッ}

 

「!!{ガキーンッ}この弾丸は・・・ホル・ホースか!」

 

(そういえばまだこいつがいたな。こいつは確か19階からいたから・・・あと1,2階は出てくるか。)

 

「おい、後ろからも来たぞ!」

 

デッドマンズ吉良に呼ばれて後ろを振り向くと、確かに、フーゴがすぐそこまで迫ってきているのが分かる。

 

(弾丸の飛んできた方角からして、ホル・ホースはおそらく先の通路のどこかにいるはずだ。二人同時に戦うのは分が悪い。ここは…フーゴから先に叩く!)

 

そう判断し、後ろから来るフーゴに向かってセックス・ピストルズと弾丸を撃ちだす。

 

「パープルヘイズ!{ギュインギュインッ バスバスバスッ}ウグエッ!?」

 

さすがにスピードとパワーはあっても、精密動作性の低いパープルヘイズでは弾き切れなかったのか何発か当たる。

 

「これで止めだ。{ドゥンッ}」

 

「く・・・{ドバッ ガクッ}」

 

弾丸が額にぶち当たり、倒れるとともに消えた。これであと一人!

 

 

 

「{タッタッタッタッタッタッ}確かこの方向から弾丸が…いた!」

 

通路路は知り続けてその先の部屋に行くと、ホル・ホースが部屋の隅でくつろいでいた。

 

よく見ると足元にはガラスや鏡の破片など、姿が映りそうなものがたくさん落ちている。

 

「おっとここで真打登場ってか?ヒッヒッヒ・・・ホレホレ!俺達にかかってこいよぉ~」

 

「・・・ああ、そうだな。やってやるよ。ただし・・・」

 

言葉を言い終わらないうちに背中のリュックをホル・ホースに投げ、注意がそれた瞬間に地面に潜る。

 

「ナニ!?{ヒョイッ ドサッ}き、消えた!?奴は今どこに「ここだよ間抜け{ドシュウッ}」ゲ・・・が・・・て・・・めえ・・・{ドサッ}」

 

そして相手が見失っている間に、泥状になっている地面を泳いで背後に接近し、素早く心臓を貫く。

 

これで制圧完了だ。

 

 

「ようやく終わったか・・・ん?おい、あそこにあるのは階段じゃないのか?」

 

「え?どこどこ?・・・・・・あ、確かにありますね。」

 

デッドマンズ吉良の言葉を聞き、周囲をよく見ると確かに次の階への階段があった。

 

ようやく見つかったことに安堵し、リュックサックを拾ってから今までと同様次の階へと足を運ぶ。

 

 

 

 

ホル・ホースの置き土産である鏡の罠が、これまた地味にうっとうしかったのはもはや語るまでもない。

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