【デッドマンズA:==『取り戻す』者の物語==】   作:enigma

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第二話

どうもみなさん、おはこんばんにちわ。

 

梶原 泰寛でございます。

 

今、私とても美しい光景の中にたたずんでおります。

 

夜、月明かりがあたりを照らす夜。

 

光に照らされた石畳や、そのわきにある、運河と言える大きさの水路の水が冷たく反射する夜の街。

 

まるで夜のヴェネツィアにいるような気にさえなってきそうです。(実際に見たことはありませんが。)

 

そんな光景のど真ん中、件の少年、私は立っております。普段なら感嘆の息一つぐらい漏らしていた光景でしょうが、さあ肝心の今の私と言えばどうなっているかというと

 

(!!??!どういうことだ!?俺は確かホテル?の一室から一歩外に踏み出しただけだぞ!

それがロビーや廊下に出るどころか一歩目でいきなり外だと?!しかも後ろには扉はおろか建物ひとつねえ!

おかしい、これはいくらなんでもおかしすぎる!新手のスタンド攻撃か!?)

 

もの凄い狼狽しておりました。それもそのはず、自分の死ぬ夢?から始まり、覚え

 

のない場所で寝ていたこと、極め付けにはあり得ない場所へといつの間にか移動していた。

 

まさに「い、いま起こったことをありのままに話すぜ(ry」というやつなんです!

 

おっとそろそろ時間が、それではこの辺で・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから約20分後・・・・

 

「と、とりあえず場所の移動については(ホントは置いとくべきじゃないが)とりあえずおいとくとして、まずは人を探さないとな。」

 

さっき手持ちの通信機で探そうとしてみたが、圏外なのか電波を全く受信できず、全然回線が繋がらなかった。

こうなるとまずはだれかにあって、ここがどこかを調べなくちゃあな。

 

「街並み自体は確かジョジョの第二部と第五部で見たヴェネツィアの光景に似てる気がするんだけど、何かが違う気がするんだよなあー?」

 

そんなことを言いながら通路を進んでいると、少し広めの場所に出た。

 

あたりを見渡すと、少し離れたところにコートを持った男性がフラフラと歩いていた。

 

他に誰もいないようなので、とりあえずあの人に話を聞いてみよう。

 

「あのー、すみません僕一寸(ちょっと)道に迷っちゃいまして。良ければこの辺のこととか教えて・・・」

 

・・・・・・・・・・ちょっと待てよ、なんかこの人様子がおかしいな。歩き方はなんだか千鳥足だし、眼はどこか虚ろでどこ見てるか分からないような感じだ。耳を澄ませてみると意味不明なことをひたすらブツブツと言ってるし・・・あれ?この人に聞くのはなんか危ない気がしてきたぞ・・・

・・・・・・けど他に人もいないしなぁ~~~、仕方ない、もう少しだけ粘ってみるか?

 

そう考えて、なるべく用心しながら近寄っていき、再度男に声をかけてみる。

 

「あの~~~、すみません。ちょっといいですか?少し道を聞かせて欲しいんですけれど・・・」

 

「・・・・・・」ブツブツブツブツ

 

「あの~~~・・・」

 

「アー!?なんだとテメー!!」バッ!

 

---シュバッ!!

 

「うぁわっ!?」バッ

 

男は突然切れた様に叫びながら俺を睨み付け、尋常じゃない形相でそのままポケットからナイフを取り出し突き出してきた。不意打ちではあったがもともと警戒していたため、かろうじで俺は後ろに下がることで回避することができた。

 

「おい!いきなりなんなn「ウルセー!テメーもどうせオレッチのコートを、ぎぎ、ぎ、盗(ぎ)ろうってんだろ!!そうはいかねえからな!!」だあんたって・・・なにいってんだこいつは。」

 

ふと、男のナイフを持っている腕をよく見てみると、赤い斑点のようなものがちらほら見え、さらに、足元には注射器のようなものも見えた。

 

(こいつ、もしかして麻薬中毒者か?それならこの反応もうなずけるが・・・・)

そんなことを考えていると

 

「オレッチのコート盗もうッテンなら、ここで殺してやる!!ころ、ころ・・・殺してやる!イ、イヒ、イヒイヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!」

 

男が到底正気とは思えない様な眼差しを俺に向け、ナイフを構えて奇声を上げながら走ってきた。

 

(ここで逃げるのも面倒だな。この程度ならそれほど問題でもないし・・やるか。)

 

そう考えた俺は男の突撃を避けた後、すぐさま戦う姿勢になる。

 

利き腕である左を体ごと斜め後ろに引いて軽く握り拳を作って胸の前に構える。右腕は相手の攻撃に対処できるよう腰の前に構え、腰を若干落とし脚は肩幅程度に広げる。

 

中学の頃、けんかを振ってきた不良からどうしても逃げ切れないときによくやってた構えだ。集団で来られた時は、一人しか通れないぐらいの路地に誘い込んで、1対1×何セットとかやっていたが。

 

「アァアッ!!」

 

射程に入った俺に、男は力任せに右からナイフを振るってくる。

 

---バシッ ボグォッ

 

「ブゲェ!?」

 

俺は前に踏み込んでそれを即座に腕ごと払い、そのまま勢いを利用して相手の鼻っ柱に肘を叩き込む。

そしてひるむ間も与えず次に左でボディブローを打ち込んだ後、胸に何発かラッシュを放ち、最後に蹴りをお見舞いして止めを刺した。

 

(ふう、やっぱたいしたことなかったな。とはいえこれはさすがにやりすぎたかな(^^;))

 

とりあえず脈と呼吸の確認だけは取ろうかと思い、倒れた男に近寄ろうとした。

 

が、次の瞬間

 

「な!?あいつの体、だんだん薄く…」

 

俺が倒した男は、身体が急激に薄くなっていき、あっという間に消えてしまったのだ!

 

「・・あいつはいったいなんだったんだ!?そして、ここいったいなんだ!?」

 

目の前で起きたありえない現象に対し、思わず声を荒げて叫んでしまっていた。

 

考えてみよう。自分が倒した男が、そこにいたという痕跡すら残さず、文字通りあっという間に消えてしまったのである。

 

RPGやローグライク式のテレビゲームとかでなら、別に珍しさなどない、ごく当たり前の光景である。

 

しかし、しかしだ!俺は生きている。間違いなく現実にいるはずなのだ!其れでこんな光景など見れば、混乱しないわけがないだろう。

 

だれだってそうする、俺だってそうするというレベルである。

 

俺自身、未だ錯乱状態になってない俺をほめてやりたいくらいだ。

 

(ええい落ち着け俺!ここでわめいたところで今の俺には圧倒的に情報が足りない!先ずは歩き回って情報を集めないと・・)

 

とりあえず半ば強制的に自分自身を落ち着かせた俺は、まだ通ったことのない通路へと足を運んだ。

 

 

 

 

 

 

次は、さっきよりも少し広い場所に出た。

 

周りには誰もいないが、代わりに何かが床に落ちているのを見つける。

 

それは、俺がいる位置に近い順で、本のようなもの、何かが入った白い袋、そして最後に、金色に光る円盤だった。

 

とりあえず、一番近い本のほうを手に持って調べるが、

 

「これは、ジョジョの奇妙な冒険の56巻?なんでこんなのが落ちてんだ?」

 

本は、俺がここに来る前にまだ持っていなかったジョジョの奇妙な冒険の56巻、ジョルノ・ジョバーナが出てくる第5部の単行本だ。

 

さっきまでの出来事に比べれば全然ましな部類だが、疑問はますます深まるばかりである。

 

まあ落ちている理由はわからないが、とりあえずここはもらっておこう。

 

なあに、いなければ何食わぬ顔で持ち帰ればいいし、持主らしき人を見つけたらさりげなく渡せばいいだけさ。(ゲスい笑顔)

 

「さて、もう一つはっと・・・・なんだこれ?G?中にはいってんのはコインか?」

 

次に拾った袋には、おおきくGと書かれており、中には金色や銀色の硬貨が入っていた。

 

硬貨は、触ってみる限りどれも金属ではあるようだ。これも一応拾っておくか。

 

「さて、次はこの円盤なんだけど、こうしてみてみるとどっかで見た気がすんだけどなあ?なんだったっけ?」

 

最後に拾った円盤には「DISC」と英語で書かれており、月の光が反射して虹色に光っている。

 

なんとなくそれを見ていると、時々何か人型のようなものが円盤に映りこんだ。

 

「確か6部のボスのスタンド、「ホワイトスネイク」で取り出される記憶かスタンドがこんな感じに変わってたはずだ。

 

さっきみつかった単行本といいこれといい、もしかして・・・いやでもまさか「おおい、そこの兄ちゃん」・・・・・今度はなんだよったく」

 

後ろの方から誰かに呼ばれたようなので、いやいやながらも後ろを振り向く。

 

何歩か離れたところには、薄汚れた服を着た、さっきとは違う男が立っており、手にはナイフを持っていた。

 

(クソ、追剥かなにかか?)「何か用ですか?あいにくあなたにあげられそうなものなんてこれっぽっちも持ちあわせちゃいませんけど。」

 

「ほう、そうかい。だったらお前さんの身ぐるみ全部剥いでやるよ。知ってるか?きれいな歯ってよ、歯医者とかでいい値で売れるんだぜ?」

 

そういいながら男は徐々に近づいてくる。

 

俺は手に入れたものをカバンに入れ、すぐさま構える。

 

男は自分の間合いに入ると同時にナイフを振り下ろしてきた。

 

それをうまく回避し、懐に入り込んで脇と鳩尾(みぞおち)に数発こぶしを叩き込む。

 

男は怯みはしたものの、倒すまではいかなかったようで、ナイフを振り回して反撃を試みてきた。

 

しかしふり自体は大雑把だったので、後ろに跳んで回避することができた。

 

すると後ろから足音が聞こえたので、すぐに大きくサイドステップをし、後ろにいたものの姿を確認する。

 

「なっ!?同じ奴がもう二人!?」

 

するとそこには、たった今俺が戦っていた男と全く同じ風貌をしている男が二人いた。ナイフやその持ち手、きたならしさまでまったくと言っていいほど同じなのである。

 

(いや、今問題なのはそこじゃあない。問題なのはこの状況をどうやって乗り越えるかだ。)

 

そう考えながら周りを確認する。

 

(通路はこの広間に二つ。しかしどちらもあの男たちのほうが断然近い。さっき攻撃を食らわせた男を先に倒すか?いやだめだ!一人倒してる間にほかの二人が追い付いてくる。一人ならまだしも二人を同時に素手で相手するのはリスクが高い!)

 

そんなことを考えている間に、さっき攻撃した方の男がナイフを振り上げて立っていた。

 

(っ!しまっ!・・)すぐさま後ろに跳び、間を開けようとした。

 

が、今までの体験してきた自分の理解を大きく超えた出来事に予想以上に体力や気力を持っていかれてたためなのか、おもわず着地を誤り、横転してしまう。

 

しかも跳んだ先は広間の隅のほう。最早倒さずしてやり過ごすのはかなり難しくなった。

 

(まずい!このままじゃ殺される!何か、何か手はないのか!?この逆境を覆す手は!?)

 

だんだんと、着実に迫ってくる脅威を前に、今までにないほどの集中力で策をねり始める。

 

(先ず素手じゃ分が悪い!何か持ってなかったか!なにかっ・・・・待てよ?)

 

俺はふと、さっき拾ったもののうち、金色のディスクの特徴と、今まで体験してきたありえない出来事を同時に思い返してみる。

 

(あの数々の出来事とこの6部に出てきたディスクと同じ特徴を持つ円盤、もしかして・・・)

 

前を見ると、さっきの男たちがすぐそこまで近づいている。もうあと二歩ほどで完全に間合いに入ってしまう!

 

(迷っている暇はない!いずれにしてもこのままだと殺される。なら・・・)

 

カバンの中から急いで円盤、いやDISCを取り出し、

 

(この可能性に賭ける!!)

 

それを思いっきり自分の頭に突き刺す。それと同時に、しびれを切らした男たちが一斉に切りかかってきた。

 

その光景に、俺は思わず目をつぶってしまう。

 

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