もしもFGOがゲームではなく大人気実写特撮映画シリーズ『Fate/Grand Order』だったら   作:ルシエド
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 国民的大人気実写映画『Fate/Grand Order』。
 最初期からこの映画を肯定的に、かつ誠実に記事にしてきた映画情報誌『シネマトゥモロー』編集部。
 今日はFGO第二部公開に先駆け、一年前に公開され大人気を博した『悪性隔絶魔境 新宿』特集!
 新宿のアサシン役、山城銀時氏にインタビューだ!


悪性隔絶魔境新宿/新宿のアサシン役/山城銀時 インタビュー

―――今日は取材に応じてくれてありがとう、山城君

 

「この取材って気軽に話していいんですか? 事務所からはそう聞いてるんですが」

 

―――そうだね。うちは伝統的にこの形式でやってる

 

「変わってますねえ」

 

―――自由に話して貰って、メモと録音で記録取って、こっちで編集するのさ

―――完成稿は関係者皆で話し合いして、マズい部分を結構削除しちゃうけどね

 

「へー、そうなんですか。

 じゃあ自己紹介から行きます。

 山城銀時。『悪性隔絶魔境 新宿』で『新宿のアサシン』役やりました!」

 

―――劇場作品への登場は初挑戦だったらしいね

 

「そうですね! 僕も分からないことだらけでてんやわんやでした。

 藤井君(※1)やれんちゃん(※2)の落ち着きっぷりに逆に助けられましたよ。

 白澤監督(※3)の無茶振りとか本当……なんであの人あんなに火薬使いたがるのか」

 

 欄外注釈

 ※1 藤井健。FGOシリーズの主演・藤丸立香役、アクティヴレイド主演・黒騎猛役等。

 ※2 皆浜れん。FGOシリーズのマシュ・キリエライト役でデビュー。

 ※3 白澤章監督。国民的大ヒットシリーズをいくつも手がける。

 

―――白澤監督は毎回バカみたいに火薬使うからね

 

「僕本格的アクションの挑戦これが初めてだったんですけど!(笑)」

 

―――でも、去年見た限りでは、『新宿』でのアクションは何も問題なかったような

 

「一から仕込まれたんですよ。

 そりゃもう頑張って、ジム通いも必死にやってたんです。

 ダンスもしてましたから基礎は出来てたんですが、本当に体作りから始めました」

 

―――大変だねえ、ジャニーズも。チャンスが多いのも良いことばかりじゃないか

 

「そうなんですよ。

 こう言っちゃなんですけど、キャスト発表の時、めっちゃ叩かれてたじゃないですか僕。

 ジャニーズだから選ばれたとか。顔だけで選ばれたとか。凄かったじゃないですか反応」

 

―――気にするほどのものじゃなかったと思うけどね

 

「気にしますよ!(笑) これだけの人気シリーズですから、本当にプレッシャーでした」

 

―――お蔭で劇場公開後の君の評価は鰻登りだったね

 

「演技指導からアクション指導までみっちりしてもらいましたからね。

 映画公開後の取材の嵐は本当にヤバかったですよ。過労死するかと思いました!

 バレンタインに贈られたファンチョコの数とか四十倍になったんですよ、四十倍!」

 

―――それはすごい(笑)

 

「でもやっぱり藤井君には敵わないですよ。

 今一番の売れっ子ですからね。

 菅田将暉の十代売れっ子バージョンみたいなもんでしょう、彼」

 

―――私は佐藤健の十代売れっ子バージョンみたいなイメージかな

 

「そう思うのは、彼がやっぱり特撮の有名子役だったからでしょうね」

 

―――ここ十年は特撮でヒットして大売れになるイケメン俳優も多くなったもんだ

 

「やっぱりアクションに昔から触れている子は強いですよ。

 演技も本当に隙がない。しかも過去の出演作を大事にしてるときてる。

 ほら、劇中にコロラトゥーラを爆発させるシーンが有るじゃないですか」

 

―――人気のあるシーンの一つだね

 

「あれ最初はぜんぜん違うシーンだったんですよ。

 爆発する人形の中を藤丸立香が一人で駆け抜けるシーンだったんです。

 本物のナパーム使うもんだから、そりゃもう大迫力のシーンになってて。

 見ててハラハラしてた僕と違って、最高の演技をしながら駆け抜けた藤井君凄かった!」

 

―――ああ、ファンの間では有名なんだっけ? それ

 

「凄かったんですよ藤井君!

 地面に転がってたコロラトゥーラが爆発して!

 藤井君がすげー高く跳んで前方宙返りでその上越えてくんですよ!

 ノーワイヤーで! ノースタントで! 僕も結構ワイヤー使ったのに!

 ……何が凄いってそのものすごい映像を監督が全カットして使わなかったことなんですが」

 

―――あれをメイキング映像でしか見られないボツにするのが白澤監督の凄いところだ

 

「白澤監督は『炎上汚染都市 冬木』からずっと監督やってますからね……

 れんちゃんが無反応なの見てああそうなのかーってなりましたよ。

 マシュ役の彼女がそういう反応ってことは、よくあることなのかなって」

 

―――よくあったんだろうねえ

 

「れんちゃんもFGOでデビューだったのに、今じゃ若手最大手ですんごいですよ」

 

―――彼女は少し拙い演技が逆に人気に繋がったという面もあるからね。可愛かったから

 

「あー分かります。あの素人っぽさというか、どこにでも居る感がとても良かった」

 

―――演技指導はその辺も気を使ったのかも

 

「藤井君普通に五連続バック宙とかやる子でしたからね……

 れんちゃんの方が逆にアクションできない感はありました。

 マスターとサーヴァントなのに動かないマスターの方が動きにキレがあって(笑)」

 

―――そこを上手い感じに見せてたのが、FGO初期の白澤監督の妙だったね

 

「ロンドン辺りからはれんちゃんのアクションも凄かったですけどね。

 バイオハザードの映画並みのアクション余裕でやってましたし。

 おかげで僕が越えなくちゃいけないハードルが高い高い!

 マシュのアクションは『新宿』にはないはずなのに見えないハードルあったんですよ!

 ジャニーズの肩書きしかない僕がガチで中国拳法覚えたんですよ!

 ダイレンジャー……でしたっけ? あれ参考に何度も見せられたんですからね!(笑)」

 

―――いやはや、お疲れ様です(笑)

 

「静香さん(※4)や澪羅さん(※5)のアクションのキレとかれんちゃん余裕で超えてましたし」

 

 欄外注釈

 ※4 迫水静香。大河ドラマ『家康以外全員死んだ』で電撃デビュー。FGOシリーズではジャンヌ・ダルク二人を演じ、2016年紅白歌合戦に出場と、幅広い活躍を見せる。

 ※5 小松原澪羅。アルトリア・オルタ役を名演。2017年度アカデミー主演女優賞受賞。

 

「『新宿』のアクションレベル高すぎでしたよ。

 あれ超えたの『剣豪』くらいじゃないですか?」

 

―――『アガルタ』は特撮、『セイレム』はCGの出来が飛び抜けてたからね

 

「澪羅さんの片手で剣回しながらノースタントバイクアクション、凄かった……」

 

―――バイクの運転しながらバイク上で跳躍宙返りする小松原さんには参るね

 

「本来そんな危ないことしていい人じゃないんですけどね……

 日本の国民的人気作品ですら、彼女を出すには格が足りない。

 それでもFGO1部の最初と1.5部の最初に連続で、義理で出てくれたんですよ」

 

―――義理堅いのでも有名な方でもあったしね。アルトリアもっと出てほしいけど

 

「あの人が演じるアルトリア凄いっすよね……」

 

―――あの人が演じるアルトリア出しとけば人気出るみたいなところはある

 

「身も蓋もない! そういえば藤井君が久しぶりの共演だってことで感激してましたよ」

 

―――藤井君が9歳、小松原さんが17歳の時だったかな。共演はしてるね

 

「『新宿』の時は藤井君が19歳、澪羅さんが27歳でしたよ。

 姉弟みたいで微笑ましかったです。

 藤井君が背伸びして澪羅さんに昼御飯奢ってたり。

 澪羅さんが微笑んでそれ受け入れてたり。

 藤丸立香の演技やアルトリアオルタの演技とは全然違ったりしてましたね」

 

―――小松原さんは今となってはああいう役の方が珍しいから

 

「これも有名な話ですけど、藤井君と静香さんって小中学校一緒の同級生だったんですよね」

 

―――仲良いことで有名だったね

 

「だから『新宿』でも息ぴったりで。

 あ、さっきの昼御飯の話ありましたよね?

 楽屋裏で藤井君と静香さんと澪羅さんが一緒に弁当食べてる時がありまして。

 静香さんが嫌いなニンジンを藤井君に押し付けて、藤井君が笑って食べてたりしましたよ」

 

―――前に取材した時は、小学校の給食の時にも同じことしてたと聞いたよ、あの二人

 

「え、そうなんですか? へー、あの二人そんな前から……」

 

―――女性陣との話は新鮮だなあ。『新宿』の藤井君は男性陣と仲良い話ばかり聞いていたから

 

「あー、佐渡さん(※6)とかめっちゃ仲良かったですね」

 

 欄外注釈

 ※6 佐渡剛。ジャニーズ事務所所属、ドラマ浅見光彦シリーズ主演・浅見光彦役でデビュー。FGOシリーズにおいてはエドモン・ダンテス役、外伝『巌窟王』では主演を務める。

 

「元同事務所の先輩だからですかね? かなり面倒見良かったですよ」

 

―――佐渡君は演技中とプライベートで随分違うらしいからなあ

 

「ただの気のいいあんちゃんでしたからね。

 ……これ、オフレコでお願いしたいんですけど。

 僕、佐渡さんに藤原竜也みたいなイメージしかなかったんですよね」

 

―――(笑)

 

「しょうがないじゃないですかっ!(笑)

 どの映画やドラマ見てもいつも悪役で、いつも変にテンション高い笑いしてる感じで!

 まさかあんなダークヒーローできるとか想像もしてなかったんですよ!」

 

―――そういうイメージの人多そうだよね(笑)

 

「あれで独身だったら女性人気とんでもなかったでしょうね。

 FGO始まる前に結婚できたの幸運としか言いようがないですよ。

 昔共演した女優さんと結婚する、って発表できるタイミングはあそこしかなかったでしょうし。

 FGOシリーズでエドモンを演じた後だったら絶対ネット炎上してましたよアレ」

 

―――他に、藤井君と仲良さそうだった人は居た?

 

「長房さん(※7)ですね。まさにお爺ちゃんと孫って感じで」

 

 欄外注釈

 ※7 長房源十郎。5歳時に子役としてデビュー、今年度芸歴65周年を迎える。日本のテレビ放送が始まった1953年からの生き字引として、新設賞『長房賞』の受賞で世を賑わせた。『新宿のアーチャー』役を務める。

 

―――長房さんは若手にいつも優しくしている人格者で、日本の宝だからね

 

「実際オルタ役で来てくれた澪羅さんより凄い人だと思いますよ。

 あの歳で簡単なアクションもしちゃいますし……70歳に全然見えません。

 ほら、宝具あるじゃないですか、新宿のアーチャー。

 あれでワイヤーで吊るされる特撮シーンだけでも、あの歳だと苦痛のはずなのに。

 むしろ僕の方がワイヤーアクションの負担が堪えた感じで……凄いですよあの人」

 

―――彼の孫娘の三姉妹が役者として活躍しているくらいだからね

 

「しかも三姉妹全員FGOシリーズ出てるんですよ!(笑)」

 

―――(笑)

 

「あの当時の長房さんにとって、藤井君は孫娘の恋人役だったんですよ」

 

―――『恋するフランケンシュタイン』(※8)だね

 

 欄外注釈

 ※8 監督・新海誠、脚本・岡田麿里の強力タッグ! 中世を舞台にしたほろ苦くも甘酸っぱい死別と悲恋の物語。興行収入40億の大ヒット作品!

 

「あれ僕も泣いたので、夏の番外編で藤丸&フランが絡んでるの見てまた泣いて……」

 

―――恋するフランケンシュタインだと、あの二人は死別で終わるからね

 

「そうなんですよ、フランケンシュタインの怪物を『人間』にして……

 それで、本来怪物と違う時間を生きられる藤井君が死んじゃってもう……!」

 

―――役と中の人混ざってる混ざってる!

 

「あ、とと、すみません。

 そんなもんで、長房さんが時々藤井君に孫娘のこと頼んでたんですよね。

 ……そういや長房さん、あの映画キスシーンあったけど、見たのかな……?」

 

―――そりゃ見たでしょ

 

「新シンドキドキしてきました」

 

―――ファンに新シンはそんなことでドキドキしない! とか言われるかもよ?

 

「山城ドキドキしてます。芸能人の家系って面白いことになるもんですねえ」

 

―――ボブ・シュワルツネッガーさんも日系二世でハリウッド俳優の息子さんだよ

 

「あの人かっこよすぎないですかアクション」

 

―――日米両方で映画に出まくってる人だからね

 

「向こうではアメコミヒーロー。

 去年は日本で戦隊映画のラスボスやってましたからね。

 突っ込んで来る車を回転しながら飛び越えて二丁拳銃アクションとかもう……」

 

―――かっこいいよね

 

「虚淵先生と組んで銃の雑談してたコメンタリー読みました?」

 

―――あれは僕も編集に関わったなあ

 

「本当ですか!? くっそー、新宿のアサシンが銃キャラだったら良かったのに……!」

 

―――新宿のアサシンなら変身すればチャンスがあるんじゃないかな

 

「なるほど! これを監督が読んでたらチャンスが来るかもしれない!」

 

―――(笑) ちなみに山城君がFGOで一番好きな銃キャラは?

 

「ビリーです。僕、普通の銃を最高のテクニックでありえない連射するキャラ大好きなので」

 

―――渋いねえ

 

「いやあ渋いと言えば出番多くないけど最高だったボブさんですよ。

 ボブさんは出番多くないけど最高のアクション見せてくれたんですよ。

 ……あ、反町さんも渋かったですね。スーツアクターの反町さん(※9)」

 

 欄外注釈

 ※9 反町裕二。スーツアクター歴二十年。仮面ライダー、スーパー戦隊、ウルトラマン、ゴジラ、ガメラ、モスラ、メタルヒーロー、全てのスーツアクターの経験を持つ。『新宿のアヴェンジャー』のスーツアクターを務める

 

―――反町さんもスーツアクターとしては二十年選手だからね

 

「何が凄いって、新宿アヴェンジャーのスーツって前見えないんですよアレ!」

 

―――! それは初耳だ

 

「監督のこだわりで反町さんだけでしたからね新宿アヴェのスーツアクター。

 犬部分に反町さんが入って首なし騎士人形を上に乗っけてるAパターン。

 犬の作り物に反町さんが乗って、首なし騎士を反町さんが演じるBパターン。

 この二つをシーンごとに別カットで繋げてたんですよ」

 

―――じゃあ、夜のハイウェイを駆ける新宿のアヴェンジャーの戦闘シーンは

 

「あれは作り物の犬にまたがった反町さんのアクションに、ハイウェイ背景を合成してました」

 

―――へー、知らなかったよ

 

「いやそれにしたって凄いですよあれ。

 上は首なし、下は犬。

 ただでさえ体動かしにくいのに、予定されてた覗き穴が電飾と特殊素材で潰れてる!

 撮影開始は夏だったので、スーツの中はもう物凄いことに……反町さん凄い(笑)」

 

―――慣れてるんだろうね、他の特撮で(笑)

 

「動きが犬そのものなのヤバかったですよ本当……

 しかも澪羅さんがまた凄い。

 不自然なところもあったはずなんですよ、反町さんの犬と首なし騎士の演技。

 なのに澪羅さんが自分の演技にそれを飲み込んで、不自然さ無くしちゃうんですよ!?」

 

―――アルトリアオルタは彼女だからこそ、と再認識させられるものだね

 

「スーツの中も熱ければ、演技もまた熱かったです。いや僕は寒かったんですけど」

 

―――(笑)

 

「僕は一番演技下手だったので結構後まで食い込んだんですよね、オールアップ……

 何ヶ月も演技をみっちり仕込まれましたよ、ええ。

 オールアップは十一月末でしたよ、ええ。

 ……上半身裸の新宿のアサシン、基本夜にしかしない撮影、とても寒かったです!」

 

―――冬に撮影していたのは、並行して撮影していた他の人達も同じさ

 

「FGOシリーズの女性は露出多くて大変そう」

 

―――だね(笑)

 

「でも僕は上半身裸なのに同じジャニーズの佐渡さんや箕輪君(※10)が厚着なのズルいです!」

 

―――それはもうしょうがないでしょ(笑)

 

 欄外注釈

 ※10 箕輪龍。ジャニーズアイドルグループ『F8』所属。主に声優業で成功を収める。Fate/Apocryphaから天草四郎時貞役でFGOシリーズに参戦。

 

「……なんか話しちゃいけないことまで話してる気がしません?」

 

―――気のせいだよ山城くん。大丈夫、ちゃんと編集するから

 

「大丈夫なのかなあ」

 

―――白雪さん(※11)のここだけの話とかしちゃっても大丈夫だぞ

 

「うわぁ」

 

 欄外注釈

 ※11 白雪冴花。FGOシリーズの看板の一人、ダ・ヴィンチ役を務めるが……

 

―――あの人前から落ち目だったけど最近更に落ち目だよね

 

「直球!」

 

―――何やかんや月九(月曜九時ドラマ)やってた頃が最盛期だったでしょ

 

「十二年前じゃないですか! ……いや確かに最盛期はあの辺なんですかね」

 

―――ギャラ交渉でいっつも喧嘩してるから出番少な目にされてるんだっけ?

 

「いや、あの、その……まあそうですね。

 現場でも時々喧嘩してますよ。

 でもあの人の美貌と名演があったからFGOシリーズに人を引き込めたっていう面もありますし」

 

―――十年前の彼女だったら、『こんなジャリ番の類に出るわけないでしょ』とか断ってたよ

 

「……ひえぇ」

 

―――特撮とか子供番組とかアクション映画とか、彼女めっちゃ見下してたから

 

「やな話ですね」

 

―――そんな彼女もここ十年で仕事がなくなりかけてた。そこでFGOでの大人気さ

 

「……調子に乗っちゃったっていうのは、まあ見てて分かりますよ」

 

―――白雪さんが脚本にも口出ししてたってのは本当?

 

「脚本の人が暴露話してた以上僕が何言っても意味ないと思います!」

 

―――それもそうだ(笑) で、噂なんだけどさ

 

「はい?」

 

―――監督とPと白雪さんが揉めて、白雪さんの降板決まったって本当?

 

「……」

 

―――FGO二部もそろそろ始まるけど、白雪さんの代役に十代の似てる女優あてるって本当?

 

「……ノーコメントで」

 

―――うん、分かった。この辺りの会話は多分ざっくり削られると思うから、安心して

 

「すみません、お手数かけます。……新ダ・ヴィンチちゃん可愛かったですよ」

 

―――やべえ興奮してきた

 

「ちょっと(笑)」

 

―――最後に何か、載せておきたいコメントある?

 

「コスモスインザロストベルト、皆見てくれよな! 先行上映会最高だったよ!

 あ、それと4/3に『禁忌降臨庭園 セイレム』ディレクターズカット版発売だ!

 あの最高だったセイレムが更に最高になって帰って来るぞ!

 劇場公開の1時間30分が2時間20分ノーカット版になってもはや新装版だぜ!

 セイレムが好きな人、皆、買ってくれよな! ……こんな感じでファン向けの声明を」

 

―――役者の鑑だねえ

 

「あ、それと! プロデューサー!

 僕の最後の正出演がチェイテピラミッド姫路城なのあまりにも悲しいのでもっかい出たいです!」

 

―――(笑)

 

「ん……あれ?」

 

―――おや、向かいのカフェの彼らは変装してるが……FGO二部の主要人物のお二人じゃないか

 

「あの、できればスクープにしないでやってほしいんですが」

 

―――(笑) 正式発表を待つよ。婚約発表の予定は?

 

「二部のロストベルトNo.1の公開と同時に」

 

―――そりゃまた博打だねえ。ファンに受け入れられれば大ヒット間違いなしだが……

 

「白澤監督は作品の出来があの二人の婚約発表の後押しになる!

 最高の作品作れば文句は出てこない!

 安心しろ、俺が作る作品は最高だ! とか言い張ってまして……」

 

―――(笑)

 

「どうか内密に、内密に」

 

―――分かってる、分かってる。とりあえず週刊誌にすっぱ抜かれる前に、あの二人連れて行こう

 

「どこに?」

 

―――記者は記者が来ないカフェってもんを知ってるのさ

 

「……おお」

 

―――スクープにはしない。代わりに、ファンとして楽しみに待たせてもらうよ

 

―――監督が婚約の後押しにしてやると豪語する、『永久凍土帝国 アナスタシア』の劇場公開

 

「……いい顔で笑いますねー。

 んじゃまあ、とりあえず。

 FGOのファンと先輩として……

 あそこでデートしてるカドック君とアナスタシアちゃんを守りにいきましょうか」

 

 

 




 本文と脚注は一部編集された上でインタビューページとして出版されました







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