「くそっ、見失ったな」
「意外と逃げ足が早いね」
「むっ、帰ってきたか」
「うん、ただいま秀吉」
「あー悪いが明久。このまま直ぐに次の試合だ」
「うぅー。暇がないよ」
「おっ。おかえり明久」
「ただいま魔理……沙」
「ど、どうした明久」
「多分魔理沙のチャイナ服姿を見て固まったな」
明久達が常夏コンビを追っている最中、落ちた喫茶店の評判を挽回させようと康太が一瞬にしてこしらえた自慢の逸品だ。姫路、魔理沙、島田のものは勿論何故か店の手伝いをしてくれている葉月ちゃんのまで作ってある。一体なぜなのか。
「………頑張ろうとしているものを支援するのは当たり前」
と康太は言っていた。
「__はっ!」
どうやら戻ってきたようだ。
「似合ってるよ魔理沙。その調子でどんどん売上を上げてね!」
「任せとけ!」
「………ふ〜ん」
あっ、姫路が明久をガン見してる。嫌な予感しかしない。なぜなら次の試合は__
「行きましょう美波ちゃん。………明久君を折檻しに」
「なんでそうなるの姫路さん?!」
「諦めろ明久どのみち次の試合は姫路とだ」
「___え?そうなの?」
「あぁ。それとこれは俺の勘でしかないけど……多分明久が集中攻撃される」
「何その理不尽な勘は!」
♢
『それでは三回戦を始めたいと思います』
「そういえば今回から司会と観客の前でやるのか」
「何だか緊張するね」
「嘘つけ。そんなタイプでもないだろ」
「まぁね」
明久と雑談をしていると姫路達が上ってきた。どうやら店の宣伝のためチャイナ服での参戦となっている。……恥ずかしくないのか?
「覚悟してください明久君!今日は許しませんよ!」
「僕なんか姫路さんにしたかな……」
「うん、明久は悪くないんだけど悪いわ」
「それ決着どっちなの?」
「見てなさいアキ、恨みは無いけど負ける気もないわよ!」
「なんだか美波がマシに見えるよ」
「前言撤回、ボコボコにするわ」
「今のは明久が悪い」
「味方なんていなかった」
『それでは三回戦の科目は〜〜〜古典です!』
「えっ、古典?!数学じゃなかったの?!」
「悪い島田。お前達にあげた対戦表、あれ雄二の手作りなんだわ」
「だ、騙したわね!」
古典
姫路瑞希 399点 島田美波 6点
「島田には悪いがこれなら二対一みたいなもんだな!これなら俺達の勝ちみたいなもんだな明久!」
「その通りだよ光輝!6点しか取れてない美波なんて戦力にならないよ!」
古典
虹村光輝 258点 吉井明久 9点
「………………………明久」
「………………………正直悪かったと思ってる」
すごく悼まれない雰囲気が漂う。なんで俺達の召喚大会はこう普通に行かないんだ。
「き、気を取り直して行くよ光輝!僕が美波を倒すから光輝は姫路さんをお願い!」
「いや、流石に俺の負担がデカい!それよりもいい作戦があるぞ」
「ほ、本当!?それは一体……」
「まず明久が二人を引きつけるだろ」
「うんうん」
「それを俺が見て面白がる」
「まずはお前から倒してやる!!」
「うわちょ、危ねーな!」
「黙れ反逆者!結局楽したいだけじゃないか!」
「おいおい、いくら味方だからって直接攻撃は反則だろ!」
『反則はありません』
無慈悲すぎるぞ先生。
「行きます!」
「うわ、危ない!」
姫路の攻撃をギリッギリで躱す明久。よくあの状況で躱せるな。
「逃がしません!」
「おおおー!」
何とか振り下げた姫路の剣の上から木刀で押さえ込んだ明久。しかしその力量は火を見るよりも明らか。すぐに覆されるだろう。
「そのまま抑えとけ明久ぁー!」
「いけ光輝!このまま僕に当てないように姫路さんに大ダメージを__」
「馬鹿野郎!手加減なんてしたら倒せないだろ!」
「ほえっ?」
「えっ?あ、きゃあー!」
手に持っている槍で力いっぱい姫路を貫く。………明久諸共。
「っていったぁぁーーー!!!」
姫路瑞希 0点 吉井明久 Death
いや間違ってないけども。
「み、瑞希!」
「油断してる暇はないぜ!」
「あっ!」
島田美波 0点
『………えーー、勝者は虹村君です』
「あれ、これってバトルロワイヤルだったっけ?」
♢
「た、ただいま〜」
「戻ったか。どうなった?」
「うーん、虹村の一人勝ちね」
「? まぁよく分からないが明久達が勝ったんだな」
「そうなるな」
「よし、それなら早速働いてくれ。明久は厨房のムッツリーニと交代してくれ」
「分かったよ。おーいムッツリーニー」
「………どうした」
「休憩だってさ。忙しくなるまえに」
「………了解した」
エプロンを脱ぎカメラ片手に教室から出て歩き始める。何かを撮るつもりだったのか辺りをキョロキョロと見渡す。
康太にとってこの学園祭は様々な衣装を着ている人が多いためいい被写体がそこらじゅうにいるのと同じ。文月学園は何故か美人揃いなのもある。
「あっ、ムッツリーニ君!」
その時にメイド服姿の工藤に声をかけられる。
「………何の用だ、工藤愛子」
「もぉ〜そんなにつんつんしないでよ♪」
ニヤニヤと康太に近づいてくる。
「せっかくだし一緒に回ろうよ!」
「………好きにしろ」
「じゃあさムッツリーニ君。どこに行こうか」
「………特に行きたい場所はない」
「もぉーつまんない」
「………そもそもなんでお前が着いてく__」
「それなら中庭に行こうよ!そこにも結構お店が並んでるらしいからさ!」
グイグイと康太の腕を引っ張る。どうやら拒否権は無いようだ。
「………話を、聞け。それにあまり密着するな」
今はギリギリ耐えているが本当は鼻血を出す寸前なのだ。楽しいはずの学園祭で流血沙汰なぞ出たら中止になってしまう。その思いだけで留まっている状態だ。
「わぁー、こっちも中々栄えてるね!」
「………そう…だな」
「あれ〜どうしたのムッツリーニ君。鼻なんか抑えて」
「………ただの花粉症」
「ふ〜ん。気をつけてね♪」
この感じからして工藤はわざとやっていたのだろう。今の康太にそれを見抜く余裕はない。
「あれ?なんか舞台で何かやってるね。すごい人がいるよ」
「………この時間はプロのデュエリストが来ている」
「え、本当に?見に行こうよ!」
「………行くから腕を組もうとするな」
人が集まっているところに行く2人。
『さぁ、それでは太刀風選手。誰を指名しますか?』
「あ、あの人テレビで見たことあるよ。太刀風スバルさんだ!」
太刀風スバル。デュエリストの中でも有名でテレビ出演なども快く受け、人柄も良いと評判のプロ選手。若いながらもプロとしての実績は長い。
「………どうやら誰かとデュエルするみたいだ」
「プロとデュエルか〜。こんな機会そうそう無いから選ばれたいな〜」
「………俺は遠慮したい__」
その時バッチリと目が合った康太と太刀風。
「……うん、決めた。そこの緑髪の女の子」
「え?!ボク?!」
「__の隣にいる男子。君だ」
「………俺か?」
『さぁ今呼ばれた男子、ステージに上がってきてください!』
顔が引き攣りながらもステージに上がる康太。何故自分なのかと。
『それではお名前をお願いします!』
「………土屋康太」
『土屋君ですね。いきなりですがデュエルの準備はいいですか?』
「………一応」
『それでは御二方、熱いデュエルを期待してます!』
司会が会場を盛り上げる。それが仕事なのだから仕方がないが康太からしてみれば迷惑この上ない。
「………何故俺を指名したんだ。他にも人はいたのに」
「君を指名した理由かい?簡単さ、君とデュエルをしたいと思った……それだけさ」
「………理解出来ない」
『では皆様ご一緒に!』
「「デュエル!」」
「………先行は俺だ。ドロー。手札から速攻忍者ー叢雲を召喚」
速攻忍者ー叢雲 ☆4 風 戦士 A1600D1200
①このカードが召喚したターン、通常召喚に加えて『速攻忍者』と名のついたモンスターを通常することが出来る。
「………叢雲の効果で手札から速攻忍者ー段蔵を通常召喚。効果を発動」
速攻忍者ー段蔵 ☆4 風 戦士 A1300D1200
①このカードが召喚·特殊召喚に成功した場合デッキから『速攻忍者』と名のついたカードを一枚手札に加える。『速攻忍者ー段蔵』の効果は一ターンに一度しか発動出来ない。
「………段蔵の効果でデッキから速攻忍者ー猿飛を手札に加える。さらに叢雲と段蔵でオーバーレイ。エクシーズ召喚★4 駆けつけろ、速攻忍者ー服部半蔵」
速攻忍者ー服部半蔵 ★4 風 戦士 A2500D1400
「☆4速攻忍者×2」
①このカードのエクシーズ素材を一枚取り除いて発動する。墓地の『速攻忍者』と名のついたモンスター一体を手札に加える。
「………服部半蔵の効果。段蔵を墓地に送りそのまま手札に加える」
「いいよ。いつもの動きが出来てる。この観客の前でも緊張してないみたいだね」
流石ムッツリーニ君。そう素直に関心する工藤。
「………カードを一枚セットしてターンエンド」
ムッツリーニ
LP8000
手札5
伏せ1
フィールド 服部半蔵
「いいねぇ。俺が見込んだとおり中々強そうじゃないか。ドロー」
「………お手並み拝見だな」
『さぁ、現代のプロデュエリストはどのような動きを見せるのか?!』
「手札から甲虫装機ダンセルを召喚。さらに魔法カード おろかな埋葬を発動。デッキから甲虫装機ホーネットを墓地送る」
「来るよムッツリーニ君!気をつけて!」
「ダンセルの効果発動!墓地のホーネットを装備。そのままホーネットの効果を発動!墓地に送り服部半蔵を破壊する!」
「………チェーンはない。破壊される」
「ホーネットが墓地に送られた時ダンセルの効果を発動!デッキから甲虫装機センチピードを特殊召喚。センチピードの効果で手札の甲虫装機グルフを装備。装備しているグルフを墓地に送りセンチピードの☆を2つ上げる。グルフが墓地に送られた時センチピードの効果でデッキから甲虫装機ギガホーンを手札に加える」
『一瞬にして状況がひっくり返った〜!』
「流石だね、長年プロの上位リーグにいるだけはあるよ」
「手札のギガホーンはフィールドの甲虫装機に装備することが出来る。ダンセルに装備」
甲虫装機ギガホーン ☆7 地 昆虫 A2400D0
①自分フィールドの「甲虫装機」モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から装備カード扱いとしてその自分の「甲虫装機」モンスターに装備する。
②このカードを装備しているモンスターの元々の攻撃力は2400になる。
③このカードを装備しているモンスターが破壊された場合墓地からこのカードを特殊召喚する。
「バトル!甲虫装機センチピードでダイレクトアタック!」
ムッツリーニLP8000→6400
「続いてダンセルでダイレクトアタック!」
「………リバースオープン 速攻忍術ー変わり身」
速攻忍術ー変わり身 カウンター罠
①相手モンスターが攻撃宣言した時に発動できる。そのモンスターの攻撃対象を相手モンスターに差し替える。
「………ダンセルの攻撃対象をセンチピードに変える」
太刀風LP8000→7200
「やるじゃないか、カードを一枚セットしてターンエンド」
太刀風
LP7200
手札1
伏せ1
フィールド ダンセル(ギガホーン装備)
『この太刀風選手の動きにどう返す土屋君!』
「………俺のターンドロー。手札の速攻忍者ー段蔵を召喚。召喚時の効果でデッキから速攻忍者ー泡沫を手札に加える。さらにフィールドに『速攻忍者』がいる場合、このモンスターは特殊召喚できる」
速攻忍者ー猿飛 ☆4 風 戦士 A1400D1200
①フィールド上に『速攻忍者』と名のついたモンスターがいる場合このカードは手札から特殊召喚することが出来る。
「………二体の速攻忍者をオーバーレイ。エクシーズ召喚★4 駆けつけ 速攻忍者ー石川五右衛門!」
速攻忍者ー石川五右衛門 ★4 風 戦士 A2400A1600
「☆4速攻忍者×2」
①一ターンに一度このカードのエクシーズ素材を一枚取り除いて発動。カードを一枚ドローする。
②このカードが墓地に送られた場合、カードを一枚ドローすることが出来る。
「………石川五右衛門の効果発動。素材の段蔵を墓地に送りワンドローする」
「そのモンスターじゃ今のダンセルと相打ちだぜ?」
「………その心配はいらない」
「そうだよ。だって速攻忍者はここから強くなるんだから!」
「………魔法カード 速攻忍術ー移しみを発動」
速攻忍術ー移しみ 通常魔法
①フィールド上の『速攻忍者』と名のついたエクシーズモンスターを一体選択して発動する。そのモンスターをエクシーズ素材としてそのモンスターの★+1の『速攻忍者』エクシーズモンスターをエクシーズ召喚する。
「………石川五右衛門をカオスエクシーズチェンジ。駆けつけ★5 速攻忍者ー黒夜叉!」
速攻忍者ー黒夜叉 ★5 風 戦士 A2600D2400
「☆5速攻忍者×2」
①このカードのエクシーズ素材を一枚取り除きフィールド上のカードを一枚選択して発動する。選択したカードを破壊する。その後カードを一枚ドローする。
「そいつはヤバそうだ。リバースオープン ペストクラッシュ」
ペストクラッシュ 通常罠
①フィールド上の昆虫族を一体破壊して発動する。相手フィールド上のカードを一枚破壊して、デッキから破壊した昆虫族の☆以下のモンスターを手札に加える。
「俺のフィールドのダンセルを破壊して黒夜叉を破壊!」
「………っ!」
『簡単には突破させてくれない太刀風選手!しかもまだ効果が残ってるぞ!』
「まずペストクラッシュの残りの効果。デッキから甲虫装機ダンセルを手札に加える。次に甲虫装機ギガホーンの効果を発動。装備モンスターが破壊されたため墓地から目を覚ます!」
「………石川五右衛門が墓地に送られたためカードを一枚ドローする」
「…どうするムッツリーニ君。手札はまだあるけど」
「………カードを一枚セットしてターンエンドだ」
ムッツリーニ
LP6400
手札5
伏せ1
「動かないか」
無理もないか。下手に展開しても相手に破壊されるだけ。それなら好機をうかがった方が得策というもの。
「俺のターンだな、ドロー。手札から甲虫装機ダンセルを召喚!」
「………リバースオープン 速攻忍術ー時雨」
速攻忍術ー時雨 通常罠
①フィールド上のカードを一枚デッキの一番上に送る。
「ダンセルをデッキトップに」
「ちっ、仕方ねーな。それならバトルフェイズだ、ギガホーンでダイレクトアタック!」
ムッツリーニLP6400→4000
「カードを一枚セットしてターンエンドだ」
『太刀風選手も攻めきれない!一進一退の攻防が続くぞー!』
太刀風
LP7200
手札1
伏せ1
フィールド ギガホーン
「………俺のターンドロー。そろそろいかせてもらうぞ」
「勝負に出るのか?」
「………違う。俺は部の悪い賭けはしない」
「それならこのターンで決着がつくとでも?」
「………それも違う。ただ俺が優位に立つだけだ。手札から速攻忍者ー泡沫を召喚」
速攻忍者ー
①このカードが召喚.特殊召喚した場合発動できる。デッキから『速攻忍術』と名のついたカードを一枚手札に加える。『速攻忍者ー泡沫』の効果は一ターンに一度しか発動出来ない。
「それを許すほど甘くはないぞ、リバースオープン神の警告。泡沫の召喚を無効にし破壊する」
太刀風LP7200→5200
「………それくらいは妨害されるだろう」
「読んでいたのか?」
「………(こくっ)。相手の場の方がモンスターが多い場合サスケは特殊召喚できる」
速攻忍者ーサスケ ☆4 風 戦士 A1300D1200
①自分フィールド上のモンスターより相手フィールド上のモンスターの方が数が多い場合このカードは手札から特殊召喚できる。
「………さらに墓地の速攻忍者ー段蔵を除外して手札から速攻忍者ー小太郎を特殊召喚」
速攻忍者ー小太郎 ☆4 風 戦士 A1500D600
①自分の墓地の『速攻忍者』モンスターを一体除外することで手札から特殊召喚することが出来る。
「………二体のモンスターでオーバーレイ」
「召喚権を潰されてもエクシーズ出来るなんて!」
しかし問題はこの場をくつがえせるモンスターがいるか。
「………エクシーズ召喚★4駆けつけ 速攻忍者ー百地丹波」
「新しい速攻忍者?!」
速攻忍者ー百地丹波 ★4 風 戦士 A2400D1600
「☆4速攻忍者×2」
①このカードのエクシーズ素材を二枚取り除いて発動する。デッキから自分の墓地に存在しない『速攻忍術』と名のついたカードを一枚発動する。
「………百地丹波の効果。素材を二枚取り除いてデッキから速攻忍術ー六道の陣を発動!」
「凄い!あれだけで強力な速攻忍者がエクシーズ召喚できるなんて!」
「しかもさっきとは違うパワーアップカードだな」
速攻忍術ー六道の陣 通常魔法
①フィールド上の『速攻忍者』エクシーズモンスターを一体選択して発動する。そのモンスターをエクシーズ素材として★6の『速攻忍者』と名のついたエクシーズモンスターをエクシーズ召喚する。
「………百地丹波をエクシーズチェンジ。エクシーズ召喚★6駆けつけ ろ 速攻忍者ー
速攻忍者ー伊邪那美命 ★6 風 戦士 A2600D2500
①フィールド上の『速攻忍者』と名のついたモンスターを一体選択して発動する。このカードのエクシーズ素材を一枚取り除くことで選択したモンスターはこのターンカードの効果の対象にならず、破壊されない。この効果は相手ターンでも発動出来る。『速攻忍者ー伊邪那美命』の効果は一ターンに一度しか発動出来ない。
「随分と俺のデッキに刺さるモンスターだな」
「………バトル。伊邪那美命でギガホーンを攻撃!」
太刀風LP5200→5000
「やっぱり俺の目に狂いはなかったな。けど優位に立つのはまだ早いな。俺のフィールドに何も無い時にダイレクトアタックをくらった時冥府より遣いが現れる!」
「………冥府の使者ゴーズか」
「カイエントークンの攻撃力は受けたダメージ__2600となる」
これは予想外かムッツリーニの表情も強ばる。
「………カードを二枚セットしてターンエンド」
ムッツリーニ
LP4000
手札1
伏せ2
フィールド 伊邪那美命
「俺のターンドロー。今度はこっちがいく番だ!手札から甲虫装機ダンセルを召喚!」
「………それはさせない。リバースオープン 速攻忍術ー暗殺」
速攻忍術ー暗殺 永続罠
①手札の『速攻忍者』と名のついたモンスターを一枚ゲームから除外することで発動する。相手フィールド上のモンスター一体を墓地に送る。『速攻忍術ー暗殺』の効果は一ターンに一度しか発動出来ない。
②このカードは発動から三ターン後の自分のスタンバイフェイズに破壊される。
「………手札の速攻忍者ー猿飛を除外してダンセルを墓地に送る」
「ちっ、本当に素直に行かせてもらえないな。ならバトル!カイエントークンで伊邪那美命を攻撃!」
「………伊邪那美命の効果。素材を取り除き破壊を無効にする」
「カイエントークンは破壊される。……続いてゴーズで攻撃!」
「………伊邪那美命は破壊されない」
「ダメージは受けてもらうぜ」
ムッツリーニLP4000→3900
「ターンエンドだ」
太刀風
LP5000
手札0
伏せ0
フィールド ゴーズ
『これは、お互いに手札が0枚!より早く動けた方が勝つ勝負になったぞー!』
「でも速攻忍術ー暗殺があるムッツリーニ君の方が若干有利だね」
速攻忍者を引ければゴーズを除去出来る。しかしそうなるとこのターンに決着がつかない。対する太刀風は甲虫装機を引ければ一気に逆転することも可能。
「………俺のターンドロー」
ここからはお互いの気持ちにより強く応えるデッキの勝負となる。
「………俺は手札から速攻忍者ー風魔を召喚」
「暗殺の効果を使わずに召喚!?」
「不思議じゃないさ。あいつは
太刀風の言葉に会場が湧く。まさか学生がプロに勝つのかと。
速攻忍者ー風魔 ☆4 風 戦士 A1500D1200
①墓地の『速攻忍者』と名のついたモンスターを一体除外して発動する。そのモンスターと名前の異なる『速攻忍者』と名のついたモンスターを一体手札に加える。『速攻忍者ー風魔』の効果は一ターンに一度しか発動出来ない。
「………墓地の速攻忍者ー泡沫を除外して墓地から速攻忍者ー猿飛を手札に加える。そして場に速攻忍者がいるため特殊召喚する」
『手札一枚からエクシーズの環境が整った土屋君!この勝負に決着を着けるのは一体どんなモンスターだ?!』
「……なるほど。あいつか」
一足先にムッツリーニの意図に気づいた太刀風。その顔はどことなく笑っていた。
「………猿飛と風魔をオーバーレイ。エクシーズ召喚★4駆けつけ 速攻忍者ー服部半蔵!」
「あっ、そうか!」
工藤も気がついた様子。そう、服部半蔵の効果で速攻忍者を回収すれば__
「暗殺でゴーズを除去出来る……」
「………服部半蔵の効果。猿飛を墓地に送りそのまま回収。そして速攻忍術ー暗殺の効果で猿飛を除外し冥府の使者ゴーズを墓地に送る!」
『『『おぉぉーー!!』』』
「………バトル!速攻忍者ー服部半蔵でダイレクトアタック!」
太刀風LP5000→2500
「いやぁ、見事だ。土屋君」
「………速攻忍者ー伊邪那美命でトドメ!」
太刀風LP2500→0
『『『ううおぉぉーー!!』』』
勝った本人の康太よりも盛り上がる会場。
『なんということでしょうか!この熱いデュエルを制したのは学生代表、土屋康太君だぁぁーー!!!』
会場の熱が冷めぬままお互いに握手をする康太と太刀風。
「楽しいデュエルだったよ。まさか負けるとはね」
「………本気ではなかった」
「うん?」
「………あなたのエースモンスターが出なかった。出そうと思えば出せたのに。もしそれが出ていれば俺が勝てたかどうか分からない」
「そんなことない__」
「………俺には分かる。何故出さなかったんだ?」
「………その答えが知りたかったらプロになるんだな」
「………プロ?俺が?」
「あぁ。君ならなれる」
「………無理だ。俺には」
「そんなことは分からないさ。現に俺にも勝てただろ」
「………それはあなたが!」
「俺は結構人を見る目があるんだよ。俺が保証する」
君はプロになるべき人間だ。そう康太に告げ会場をあとにした。
「おーい、ムッツリーニ君!やったね、まさか勝っちゃうなんて!」
「………俺がプロに………か」
不思議と康太の顔にも笑みが浮かんだ。何故なのかは自分でも分からなかったけど。
一応最後に言っていたエースモンスターを紹介します。
甲虫装機ファイナルファング★5A1500D0
①一ターンに一度手札、墓地、デッキから甲虫装機を装備できる
②このカードの装備されてる甲虫装機が墓地に行くたび1000up
③このカードが破壊される代わりに装備カード破壊できる
こんな感じですね。出番あるのかなコイツ