あと、たくさん読んでくれてありがとう(≧∇≦)
ps.今回のイベント沖田さんのピックアップはないんですか
「何や、モモンガはん昨日の今日でもうアルベドとの間に子供作りはったん?」
とクスクスと笑いながら私は直径1mほどの鏡の前でいないないばぁの体制で固まっているモモンガさんに近づいた。
「なっ!こ、これは違う。これは遠隔視の鏡【ミラー・オブ・リモートビューイング】を使って外の様子を探っていたのだ」
遠隔視の鏡は指定したポイントを映し出す情報系アイテムである。
しかし指定した場所を写すだけで欠点も多い。
一瞬、敬語になりかけて横にいるセバスの存在に気付き支配者ロールに戻ったモモンガさん
「フフ、分かっとたよ。そないなことはね」
部屋に入って最初はモモンガさんのいないないバァに驚いたがすぐにそんなことではないと考え付いていた。
なぜなら彼はアルベドとそんな事をする度胸はないからだ。
昔から・・・
「まっ、冗談はこの辺にして、それよりもモモンガはんはもしかして昨日からずっとそうしとんの?」
「あ、ああ・・・そうだ」
モモンガさんの戸惑ったように答える。
恐らく私に罪悪感でも感じているのだろう。
本当に優しく、そして甘いモモンガさんに内心ため息をつきながら私はセバスの方を向き
「セバス、これからはモモンガはんが遅くまで仕事しとったら辞めるようにいいなはれ」
しかし、それは・・とセバスが言うよりも早く私が
「いいか。セバス、執事言うんはな。何も奴隷やないんよ。主人をより良い方向に導くんも執事の仕事。やから自分の意見や注意はちゃんと言ったらええ、分かったな。遠慮せんでええから」
「はっ!肝に銘じておきます」
再び、私はモモンガさんの方を向き
「と言うわけやさかいたまには休憩も入れなあかんよモモンガはん」
私がモモンガさんの肩に手を置きながら言うとモモンガさんも
「はぁ〜ああ、了解だ。だがようやくコレの使い方が分かったところでな、あと少しで・・・うん、これか千代女が言っていた村だな」
私がせっかく注意したのにモモンガさんは遠隔視の鏡の扱いに夢中なようだ。
男の子らしくて可愛らしくもあるので今回は良しとしよう。
そして千代女が見つけた村にも少し興味があったので私も覗き見るするとそこには森と一面の麦畑が広がる穏やかそうな村だった。
しかし村人だと思われる人々は何やら走り回っていた。
いや、走り回っているのは村人だけではないようだ。
「祭りか?」
「いえ、これは・・」
そこには騎士風の者達が村の人を血祭りにしているところだった。
村のあちこちで上がる血しぶきとここからは聞こえないが恐らく悲鳴も上がっているのだろう。
道端も血で赤く染まり、老若男女問わずあちこちに死体が横たわっている。
そんな一方的な殺戮の光景を鏡が映し出していた。
と私とモモンガさんが見ているとセバスが
「いかがいたしますか?」
「見捨てる。助けに行く価値もないからな」
とモモンガさんが即答で答える。
それが正しいのだろう。
千代女が見つけたあの村はナザリックからおよそ10kmは離れている放置しても問題はない。
あの騎士達がこちらに来るならその時は迎え撃つだけだ。
だが、こんな時あの騎士なら・・・たっち・みーさんならばどうしただろうか、おそらく・・・
「誰かが困っていたら、助けるのは当たり前か」
私は声がした方を見るとモモンガさんが一人、かつてたっち・みーがよく言っていた言葉をつぶやいていた。
「セバス、私はこの村に行く。ナザリックの警戒レベル最大限引きあげろ。アルベドに完全武装をして来るように伝えろ」
そしてセバスが了解しアルベドを呼びに行った。
「フフ、じゃあはウチは周りに伏兵がおらんか確認ともしもの時に援護に回れるようにするわ。あとモモンガはん、その顔は隠しときなアンデッドの顔は怖がられるかもしれんし、そやなくても一応顔は隠しといた方がいいんちゃう」
「分かりました。そうしておきます。では」
そう言ってモモンガさんは転移門【ゲート】で今にも斬りかかられている姉妹の元に行った。
そして私が一人残された後、すぐに戦斧を待ち、漆黒の鎧に身を包んだアルベドにモモンガさんの護衛を改めて頼むと
「言われなくともわかっております。ああ、モモンガ様から頼りにされるなんて・・・うふふ、ふふふふふ」
音程が狂ったような声が部屋に響く、そしてそのままモモンガさんの転移門に入り部屋を後にした。
その様子に若干引きつつ私はメッセージを使う。
『デミウルゴスか』
『はい。酒呑童子様、どうかされましたか?』
『ああ、実はね・・・』
私はこの経緯を説明してからデミウルゴスに村の周囲にいる伏兵を見つける部隊の編成とモモンガさんのサポートする部隊をすぐに向かわせるように指示を出す。
『モモンガはんの方は不可視化か隠密に長ける者を、ウチは伏兵を見つける方に回るから。そやね、10分で支度して第一階層の中央霊廟前に集合でウチは先に待っとくさかい』
私は一方的に要件を伝えてデミウルゴスとのメッセージを切ると指輪の力で先に中央霊廟に転移しておく。
待つこと7分ほど
そこにはデミウルゴスとアウラとマーレとそれとアウラの魔獣数体と八肢刀の暗殺蟲【エイトエッジ・アサシン】数体に茨木と巴と千代女が来た。
「すまんね。急かしてもうてでも今は速度優先や、アウラとマーレと八肢刀の暗殺蟲と魔獣達は先にモモンガはんと合流し、デミウルゴスと茨木と巴と千代女はウチと同じ探索側や」
一応、場合によっては命がけかの戦いになるかもなんやけど、みんな綺麗な目してるわ。そんな守護者達の姿に満足するように微笑んで頷いてから
「じゃあ、急いで向かうとしよか」
各員の了解の返事を受け各員が迅速に行動を開始する。
正直、探索側の人選を間違えているような気がするけど千代女のスキルと巴の目で何とかなるやろ。
モモンガさんが転移で来た森の近くまで来た。
アウラの魔獣に乗せてもらうことで何とかここまで短時間で来れた。
「さて、ここから各員別れて・・・」
「ちょっと待ってデミウルゴス」
「お待ちくだされ。デミウルゴス様、前方に何やら複数の気配があるでござる」
デミウルゴスが指示を出す前にアウラと千代女が待ったをかけた。
保険で来たつもりが本当に伏兵を見つけたかなこれは
「アウラ、千代女偵察に行ってくれるか?」
「「はい!」」
アウラはレンジャーで千代女はニンジャだ。この二人なら最悪離脱くらいはできるだろう。
それすら出来ない敵なら私のコレを使うかもだけど
私は腰にかけた瓢箪を触りながら考える。
少ししてからアウラが帰ってきた。
「うん?千代女はどないしたん?」
「はい、千代女はそのままあの集団を見張ってます。あと・・」
なるほど、確か千代女は気配遮断スキルを持ってたっけ。
気配遮断はその名の通り、気配を消すして姿を隠すスキル。
その効果は魔法の完全不可知化【パーフェクト・アンノウアブル】と同じくらいの隠密性を持っているがこの気配遮断の欠点は攻撃動作に入ると効果がなくなってしまうというモノで使うとしたら偵察が関の山と言われたスキルだ。
私が千代女のことを思いつつアウラの報告に耳を傾ける。
「ふーん。なるほどね。で、そいつらは自分らのことをスレイン法国の特殊部隊とか言うてか・・・」
さて、どうするかそいつらを捕まえるか無視するか
捕まえるメリットは情報が手に入る。
デメリットはそのスレイン法国を敵に回すかも・・・
うーん。
個人的にはそいつらを捕まえて情報を吐かせたい。
こんな時は・・・
「フフ、デミウルゴスどないしたらええと思う?」
意味深に笑いつつデミウルゴスに丸投げする。
するとデミウルゴスのメガネがキラーンと光った。
「クフフ、酒呑童子様もお人が悪いですね。しかしあえて申し上げるならばここは捕らえるのが最善かと」
「ええーー殺した方が速いよ」
とアウラが主張しそれに茨木が同意だと首を縦にふる。
「それでは情報が手に入らないだろう。しかしあの者たちを襲った場合、あの者たちの国を敵にするかもしれないがそれも問題ないのだよ」
「そ、そっ、それはどうしてですか?」
とマーレが聞く。
うん、私も分からないから教えてデミえもん
「そうだね。まず今回の敵は村を襲っている。そこにモモンガ様は介入された。つまり我々は表向きはその村を襲った賊を捕らえたという大義名分ができる。無論、相手はそれでは納得しないだろうけどね。実際にそうなのだから。まぁこれまで言った内容は相手が我々の事を知り得た場合に限るのだが・・」
それってつまりバレなければOKってことだよね。デミエもん
「まぁ、つまりはデミウルゴスの言う通りや」
「じゃあ、どうしますか?私がサクッとヤッてきましょうか?」
とアウラが聞いてくるがここは
「いや、ここはウチがヤルわ。これも試してみたいしなぁ〜」
と私が腰の瓢箪を指差して言う。
すると皆が納得と期待の表情で私を見てきた。
何だか胃が痛くなってきた気がする。
はぁ、ここは皆の期待に答えるモノを見せたいなぁ〜
千代女にはいったん戻ってきてもらい私は瓢箪の中の酒を一口飲んでから、吐息交じりに
「スキル【果実の酒気】発動」
私はふぅーっと息を吐く。
すると周りに甘い香りが私の前に広がっていった。
さて、謎の部隊に遭遇した酒呑達この先一体どうなってしまうのか。
次回、多分カルネ村に行けると思う。