酒呑みロード   作:六導

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遅くなりました。

書いては消してを繰り返してました。
すいません。m(._.)m

ps.沖田オルタと以蔵さん無事引けました。
尊い諭吉さん二人の犠牲にね・・・



第7話 変装しよか

「何んやの、コレ・・」

私がスキル果実の酒気を使い敵の動きを封じようとしたが結果は予想外・・いや予想以上の成果。

 

というか敵が弱かった。

果実の酒気は広範囲に魅了状態と行動阻害と防御力ダウンなどのデバフを付けるスキルだ。

まぁ、魅了状態は低位の者にしか効かないし行動阻害と防御力ダウンの効果を期待して使ったのだが・・・

敵を見に行ってみると見事に全員酔っ払って寝てしまっている。

もしかして寝たふりかと疑って千代女に確認させたが本当に寝ているとのことだった。

魅了じゃなくて酔っ払って寝ているのはこの世界に来て効果が変わったのか?

いや、確か果実の酒気の効果の説明に相手を酔わせる的な文があったような気がするからコレのことだろうか。

これは後で確かめた方がいいかな。

「はぁ〜なんやのこの阿保共は少し期待したのになぁ〜」

ここに来る前の私の警戒心とかこれから死地に向かうんだといった覚悟を返して欲しい。

「まぁええわ。期待したことにはならんかったけど。取り敢えずコレ、運んどいてな」

私がそう言うとデミウルゴスがニヤりと頬を緩めてから『かしこまりました。』と言って茨木達を率いてナザリックに一度帰還した。

その時、『お一人では危険です。』と巴が苦言を呈してきたが守護者が近くにおるし、すぐにモモンガさんの所に行くからと言うと渋々引き下がってくれた。

アウラとマーレにはそのまま辺りの警戒などを頼んでから私は一人、暇になったので取り敢えずモモンガさんに合流することにした。

 

 

私が森を歩いてモモンガさんが向かった村に行く途中。

モモンガさんが最後に遠隔視の鏡で見ていた姉妹が生命拒否の繭【アンティライフ・コクーン】と矢守りの障壁【ウォール・オブ・プロテクションフロムアローズ】に包まれた中で二人してオロオロとしているのを発見した。

おそらくモモンガさんが魔法で守ったのだろうけど。

うーん。

どうするんでしょあの二人ナザリックに連れて帰るのでしょうか?

いや、だったらここに残す意味ない。

ここから二人まではまだ距離があるからおそらく私には気付いてない。

さてどうするか。

悩んだ末に私はモモンガさんにメッセージで聞くことにした。

 

『モモンガはん、そっちはどない?』

『ああ、酒呑さん。こっちは問題なかったですよ。むしろ敵が弱すぎて肩透かしくらった感じです』

モモンガさんの方も問題なかったようだ。

『ウチの方な。森に隠れとったヤツらを捕まえたよ。今デミウルゴスがナザリックに送った所や』

私が先ほどの事をモモンガさんを話しておく。

『本当に伏兵がいたんですね。それを捕まえるなんて流石ですね酒呑さん』

『まぁ、こっちも終わったさかい。ウチもそっちに向かうわ』

と私のことを話を終わるとモモンガさんが思い出したように

『あっ!そうだ酒呑さん。私はこれからアインズ・ウール・ゴウンと名乗りますね。こっちにも彼らが来てるかもしれないのでその道標として!』

『ふーん。そういう事はウチにも一言言うといて欲しかったわぁ〜』

と私は少し拗ねた感じでモモンガさんに嫌味を言う。

『あっ、そ、そっ、それは悪かったです。本当にすいませんでした』

まぁ、モモンガさんも悪気はないし今日のところはこのくらいにしよう。

『まぁ、その話はまた今度にしようか。それよりウチの前に多分、モモンガはんが張った結界に人間二匹おるんやけど。これどないするん?』

『ああ、そうでした。村の方はもう大丈夫なのでこっちに連れてきてくれますか』

・・・なんや、ナザリックに連れて帰るわけやなかったんやね。

ちょっと残念やわ。

『わかったわ。そんならウチが変装してからそっちに連れて行くさかいよろしゅうね〜』

念のため、私も変装しておく鬼がこの世界でどういう存在なのかは分からないけど見た目が同じ人間種の方があの姉妹も私を信用しやすいだろうと考えたからだ。

それに私はユグドラシルではよく酒呑童子のロールと言って弱小ギルドを襲っていたから私個人を恨んでいる者がいるかもしれないから顔は隠した方がいいだろう。

まぁ、モモンガさんがアインズ・ウール・ゴウンを名乗ってるから意味ないかもだけど・・・

『分かりました。よろしくお願いします』

 

 

そして私はメッセージを切るとアイテムボックスから特に装飾はないが指輪にルーンの文字のようなモノが彫られた指輪を取り出す。

課金アイテム【変化の指輪】だ。

この変化の指輪は異形種の者が町に入りにくいなどの苦情などを受けた運営が救済措置として導入されたアイテムだ。幻術によって見た目を人間種に化かすアイテムだ。

このアイテムの凄いのは顔や体などのパーツを細かく調整出来る点だ。

しかし、欠点は一度見た目を設定するとその姿にしか変化出来ない事とあくまで見た目しか変わらない為、看破系の魔法やスキルですぐにバレるので微妙なアイテムとされていたモノだ。

私はよくそれを使って人間種の町によく出掛けていたからこのアイテムはよく使っていた。

そのせいでよく異形種狩りに遭遇したけど。

まぁ、逆にPKしてやったが。

そんな思い出深いアイテムの指輪を私は装備する。

すると指輪から霧のようなモノが出て私の体を覆い数秒後には霧が晴れると見た目が大きく変わっていた。

身長は少し伸びて髪は黒から白髪で髪の後ろを黒いリボンで縛った状態にさらに鬼の特徴であるツノもなくなった。

「いや〜ちゃんと使えてよかった。よかった。あとはこれを着てと」

さらに私は今付けている装備を脱いでから別の装備を着る。

黒いマフラーに白い着物と袖口をダンダラ模様に白く染め抜いた浅葱色の羽織。

そして刀【菊一文字則宗】を腰にさしてこれで準備完了

全ての装備をした後、私は深呼吸して声を整える。

「よーし、これで完璧ですね。では、行きますか!」

 

 

「おや、こんなところでどうしたんですか?」

と私は白々しく思いつつ結界の中でオロオロしていた姉妹に話しかける。

私の声に驚いたのか一瞬、ビクッとしながらゆっくりとこちらを振り返った。

「だ、誰ですか!」

「お、お姉ちゃん・・・」

おそらく妹だと思う方は怖いのか姉の服を掴み、姉の方は勇気を振り絞り私に問いかけてきた。

ああ、このまま怖がらせたり脅かしたりしたい衝動に駆られるがここは我慢して

「ああ、そんなに警戒しないでください。私はオキタ、貴女達の敵ではありません。ここにはアインズさんと一緒に来たんですがその〜逸れてしまって」

えへへ、と頭をかきながら私が答える。

姉妹は私がアインズさんの知り合いだと知ると二人はホッとしたような顔をした。

これだけで信用するのはどうかと思いますけど。

今は都合がいいですが

「おっ!その様子だとアインズさんを知っているですね!良かったらここで何があったのかオキタさんに教えてもらえますか?」

その後、アインズさんの話を聞き終わった頃には二人ともすっかり私を信用し、村まで案内してくれた。

 

 

村の広場みたいな所に行くとそこにはモモ・・アインズさんとアルベドと大きな黒騎士いやデスナイトがいた。

デスナイトはおそらくアインズさんが作った者だろう。

どうやら向こうも私が来た事に気付いたようでこちらのほうを声をかけてきた。

「しゅ・・うっ、遅かったな。オキタ」

寸前で言い直したからまだいいですけどボロ出るの早過ぎですよ!

「遅かったな。じゃあないですよ!ヒドイですよ。オキタさん置いて二人で先に行くなんて!」

と拗ねた感じで言うとアインズさんは

「おっ、おお、すまなかったな。村が危うかったので先を急いだのだ」

「むーー、そう言われるとそうですけど」

と私がアインズさんと話をしているとアルベドがこちらを見ていたので私はアルベドにメッセージを飛ばす。

『すまんね。アルベド、これはウチのアイテムで化けとるだけやさかい上手いこと合わしてなぁ』

するとアルベドも声には出さず頷くことで了解だと示してくれた。

その後、アインズさんは村長とこの辺りの情報収集の為に話をしに家に入って行った。

アルベドは家の前で待機。

ウチは村人の葬儀の準備を木の陰で見ながら酒を呑んでいた。

 

その後、村長との話を終えたアインズさんに結構マジなチョップを頭にくらった。

嫌やわ〜そないに怒らんでもええやないの。

皆んなが必死こいて頑張っている中、私が酒を呑んでいることがそんなに気にくわないのだろうか?

・・・不思議やね。

 

と思っているとアインズさんに睨まれたのでおふざけはこの辺にして村に近づいている連中の相手でもしましょうか。

 

 

 

 




次回、ガゼフvsオキタ

オリジナルアイテム 変化の指輪(へんげのゆびわ)
幻術によって見た目を人間種に変えるが服装などは変わらない。
今回の酒呑さんは沖田さんの見た目に変化。


アインズ様が冒険者で変装してるし酒呑も変装させてみました。

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