ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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ラグナロク編突入。


英雄派はこの作品でも絶賛暗躍中ですが・・・。


放課後のラグナロク
親友、ヒーローです!


 乳龍帝おっぱいドラゴン。

 

 読んでわかると思うが、イッセーがモデルになったヒーロー番組だ。

 

 主題歌で堂々と書き記されているようにおっぱい大好きなヒーローが悪の軍団を相手に戦うという、エロがヒューチャーされている以外は結構王道なヒーロー番組だったりする。

 

 ちなみに主題歌はアザゼルにサーゼクスさまにレヴィアたんという豪華の方向がおかしいメンバーだったりする。

 

 アンタら何やってんの!? 政治のトップが子供向け番組の歌作るなよ!? そういうのは後でマニアにたたかれるって相場が決まってるんだよ!

 

 とはいえ冥界では大ヒットしており、すでに莫大な金が動いているレベルだ。グレモリーの将来は明るい。

 

 そして公式ファンクラブもとっくの昔に誕生。子供向けなので入会費もないのであっという間にもう三桁。ちなみに俺は把握した瞬間にスライディング土下座で会員ナンバー0番を確保している。抜かりはない。

 

 まあそんな大人気番組が放送されているわけだが、ある一点において非常に突っ込みを入れたいところがある。

 

 ・・・子供向け作品のくせしてお色気描写がひどい。

 

 まあ『おっぱい』ドラゴンなんてまんまな名前なのだから仕方がないといえば仕方がないのだが、なんというかいろいろとひどい。

 

 特にひどいのが部長ベースのキャラクターだ。美候がイランこといったのをアザゼルが聞きつけた結果、ついた名前がスイッチ姫。

 

 文字通り、おっぱいドラゴンの起動スイッチと化している。胸が。

 

「・・・うん、これが冥界でチートクラスの人気番組になるんだから、冥界はいろいろと諦めたほうがいいよな」

 

 胸触って処刑用BGM流すおっぱいドラゴンの雄姿を見ながら、俺はポツリとつぶやいた。

 

「きわめて同意です」

 

 煎餅食べながら小猫ちゃんも同意してくれる。まあこの子はエロには厳しいので納得してくれて助かる。

 

 いつの時代のアニメのノリなんだよオイ。もう少しこうマイルドにしろというか、せめてこうファンタジー映像みたいに胸の奥から輝く光が飛び出してパワーアップモードとかなかったのだろうか。

 

 一言、ひどい。

 

「・・・最近、冥界の文化はある程度諦めて考えたほうがいい気がしてきたわ」

 

 アーチャーも優雅に落雁を食べながらそう漏らす。

 

 俺も正直諦めてるところはある。たとえ最上級悪魔になったとしても、基本的には人間界で暮らすことにしよう。居続けるとなんていうか致命的な事態に陥りそうだ。

 

「でもイッセーの鎧にそっくりだねコレ。ボクも着てみたいけど作ってくれないかな?」

 

 ナツミが俺の膝の上に頭を乗せながら、ポリポリとかりんとうを口に運びつつそう漏らす。

 

 確かに変身セットとか作って売ったらものすごい売れそうだな。・・・たぶんもう製作していると思うが提案してみるか。もしかしたらアイデア料が手に入って研究資金が増えるかもしれん。

 

 と、いうか最近ナツミは俺の膝上にもたれかかるのがポジションになってきた気がする。

 

 小猫ちゃんもイッセーの膝の上に乗ることが多いし、何というか家の猫属性は膝が好きなのだろうか?

 

「しっかし昔は一緒にヒーローごっこしてたイリナが、今は神に仕える美少女天使なんだから、世の中は分からねえよなぁ」

 

「ちょ!? い、イッセーくんってばナチュラルに口説かないでよ! ああ、堕ちちゃう!?」

 

 そしてイッセーのフラグ構築能力がやけに悪化している気がするんだがどうしたものか。

 

 イリナもちょっと褒められたぐらいで堕天するなよ。

 

「・・・冥界を、歩けないわ」

 

「あらあら。リアスったら子供たちに大人気ですのにそんな反応なの? 私も出演したかったのに」

 

 顔を真っ赤にさせている部長に、朱乃さんがそう茶化す。

 

 実際モデルになってるのはオカルト研究部でもそこまで多いわけじゃないからな。

 

 ヒーローイッセー、ヒロイン部長。イケメン敵役に木場。そしてマスコットに小猫ちゃん。

 

 俺はやり口が汚いので出演は断っている。なんでも二号ライダーポジションを進められたのだがさすがに不味い。

 

 子供向け番組で、汚い外道戦術を見せるわけにもいかないだろう。俺だってその辺の分別はある。イメージ戦略は重要だが実際やるのに下手に取り繕うのはさすがに不味いだろう。

 

 とはいえこんな風に頑張れるのも、世の中が平和なおかげだろう。

 

 まあ世の中は一歩裏を行くと大変なことばかりで、最近は俺も死にかけたんだがな。

 

 おかげで罰ゲームを受けて大変な目に合った。

 

 そしてそれはイッセーも同じだろう。

 

 とんでもない手段かまして心配させたのはイッセーも同じ。と、言うわけで。

 

「あ、イッセーの罰ゲームそろそろ決まったぞ~」

 

「マジで!?」

 

 おいおい何を驚く親友。

 

 お前どれだけ人を心配させたと思ってるんだ?

 

「とりあえず罰ゲームの内容と執行者を書いた紙を用意させてもらった。今から引くからお前内容守れよ?」

 

「ちょ、ちょっと待て! それ大丈夫だよな!? ヤバいやつ書いてないよな!?」

 

「ハイ、一枚目~。・・・朱乃さんが担当かぁ。こりゃ期待できるだろうなぁ」

 

「宮白ぉおおおおおおおお!?」

 

 イッセーが絶叫を挙げるが、構わず二枚目を引く。

 

 しかしドSな朱乃さんが引くことになるとは、こりゃ内容によってはさすがに悲惨な・・・ことにはならんな。

 

 そして俺は二枚目を開き・・・。

 

「え? デート?」

 

 思わぬ想定外の一枚を引いてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人気のない廃工場で、ボロボロの人間が何人かぶっ倒れていた。

 

 意外と服装に統一感がないのだが、しかし一つだけ言えるのは、こいつらが悪魔でも天使でも堕天使でもほかの神話体系の存在でもなく、あくまで人間だということである。

 

 わかりやすく言えば英雄派という禍の団の派閥の構成員だ。

 

 どうも英雄派は神器所有者を誘拐しては洗脳して、こちら側の施設や重要地点に送り込んで戦闘を行っているらしい。

 

 洗脳した使い捨ての駒を使って情報収集とかやることがえげつない。・・・と言いたいところだがそれだけでもないだろう。

 

 どうも毎回投入される戦力はそこまで多くない。どうせ仕掛けるならある程度の勝算も必要だろうし、何度もやるならもう少しやり方だってある。どう考えても非効率的だ。

 

 おかげでアーチャーは捜索のために出ずっぱりだ。今度何かあったら美味い飯でも作ってやらないとな。

 

 まあここに来たのはこれが二回目だが。

 

 なにせ駒王町はアーチャーの協力によって超凶悪な防衛設備へと作り替えられている。

 

 敵対する側の存在が許可もとらずに侵入すれば即座に呪詛がかかって、頭痛腹痛筋肉痛がフルコースでプレゼント。加えて幻覚と幻聴がかかってそれどころじゃない。挙句竜牙兵のフルコースで拘束されるので、戦闘など相応の実力者じゃない限り不可能だ。少なくとも俺だったら五分で潰れる。

 

 なら機械で来ればいいじゃないと言いたいところだがそうでもない。

 

 うちのメンバーは対科学を視野に入れた魔術も研究しており、カメラの画像やセンサーの干渉程度なら、ある程度できるようになっている。アーチャーに至ってはハッキングぐらいならできるようになってきたし、呪いの媒体としてコンピュータの使用なども可能とし始めている。

 

 とどめにアーチャーがいた場合はこれに遠隔魔力攻撃が追加される。まともに対抗するには呪詛の対策を万全にした対抗力の非常に強いメンバーを大量に導入する必要がある。

 

 まあ、そんなことを初回でヤられれば敵も手をこまねくと言うもの。

 

 今回は、どうやら呪詛封じの能力やら満載の連中で構成された神器所有者で突撃したらしいが、ベクトルの違う魔術に対抗するには力が足りなかったらしい。

 

 まあ、この世界の魔法使いの技術などに対する迎撃ベクトルはすでにアーチャーが構築しているので結構楽に対処できるのだが。俺でも下層クラスの連中が相手なら数十人がかりの集中砲火なら無力化できる自信がある。

 

 ・・・魔術回路という独自の能力を利用し、ほかの魔法体系に対して優位に立つシステムを作り上げるとか、うちのアーチャーさんは本当に超人です。おかげで組織の注目率はうなぎのぼりに上昇しておりますですはい。

 

 ほかの連中よりも魔術師(メイガス)が有利なのは、魔術を使うために魔術回路が必要だということだ。

 

 この特性を解釈発展することで、ほかの魔術体系を使うために有利な魔術回路を作成できないかという研究もおこなわれている。

 

 これができるようになれば、魔術師(メイガス)は他の魔術体系に対してより強力に運用することができる存在となれるだろう。

 

 ・・・おっと話が逸れた。

 

「・・・どうやら一人も動けないようね」

 

 俺の後ろからアーチャーがやってきて、倒れている連中を観察する。

 

 その眼には眼鏡がかけられているが、これは別に視力が悪くなったわけじゃない。

 

「それで? そいつらにも付いてるのか?」

 

「ええ、しっかりと巻き付いてるわね。早く解かないと死ぬんじゃないかしら」

 

 割と平然に言ってくれるが、しかしこれは重大な話だ。

 

 どうも襲撃してくる連中は、オーフィスの蛇を神器に巻き付けられているらしい。

 

 神器が壊れると所有者は死亡するというのにもかかわらず、暴走レベルにまで引き上げているとか正気の沙汰じゃない。さすがテロリストと言いたいが、お前ら英雄の誇りとか無いの? 反英霊の間違いじゃねえか?

 

「スマンが処置を頼む。・・・今日の夜食のリクエストは?」

 

「昨日テレビで見たピカタとかいうのを食べてみたいわ。それと久しぶりにエールが飲みたいから用意しなさい」

 

「アイアイマム」

 

 ・・・苦労を掛けさせまくるアーチャーに報いるためために料理のレシピを練りながら、俺は思考を加速させる。

 

 さて、英雄派はどう動くのか?

 

 




駒王町はアーチャーのおかげで平和です。

そして英雄派の外道行為もある程度ですが抑えられてます。Fateを知っている方ならピンとくると思いますが、アーチャー大活躍の回です。例のアレがちゃっかり大活躍しております。



















それと、結構進んだので欲望を抑えきれず外伝を作ることにいたしました。

本編では出せないような特殊なギミックなども出すのでお楽しみください。まあ、テンション任せなので更新は不定期になると思いますが(笑)

D×Dはイッセーたちが基本何とかしているので大抵完全なハッピーエンドで終わりますが、こちらは基本的にほぼバッドエンドのzeroなので、ウロブッチーの呪いに兵夜たちがイッセーのパワーを借りずに立ち向かうことになります。

そのためちょっとシリアス度が増すかもしれませんが、しかしオリジナルキャラクターも出して大きく揺れ動かすつもりです。

Fateを知ってる読者の方々は、ぜひ見てきてください!! 感想待ってます!!

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