ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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最近感想が少ないなぁ。


感想は作品開発の燃料なので、あるととっても嬉しいです。

頑張って返信しようと思っているので、一行感想でも大歓迎です!!



おふざけ野郎、登場です!!

 突っ込んだと思ったらいきなり撃墜された。

 

 ・・・高かったのに。高かったのに。高かったのに!!

 

 まだデモンストレーションしてないんだぞ!? 今後の業界に売りつけるためにいろいろ準備してたのになんてことを!!

 

 そして俺が視線を向ければ、撃墜した連中の姿が見える。

 

 ・・・ドラム缶の群れにでかい魔獣が数体。おのれこいつらめ。

 

「・・・イッセー、先に行け。俺はちょっと鬱憤を晴らしてから追いかける」

 

「ああ。だけど大丈夫か?」

 

 頭に血が上っているのに気付いたのかイッセーがそんなことを言ってくるが、俺としても譲るつもりはない。

 

 さすがにぶっとばしたいところだが、曹操を無視するわけにもいかんからだ。

 

 とにかく時間稼ぎはしておかないといかんし、ここはイーヴィルバレトで雑魚散らしができる俺が行くのが一番だろう。

 

「じゃあ私が援護するよー」

 

 と、俺の隣に久遠が並ぶ。

 

「通信はつなげておくから、必要なタイミングでこっちから指示を出す。行け!!」

 

「わかった。任せたぜ、宮白!!」

 

 イッセーたちが一斉に走り出すと同時、俺は広範囲展開型ロケットランチャーをぶっ放し、進行方向上のドラム缶どもを吹き飛ばす!!

 

 周りからドラム缶が迫ってくるが、イーヴィルバレトで一斉にハチの巣にする。

 

 魔獣は耐久力重視らしく、ばらまいた弾丸を防ぎ切ったが、それで動きが止まったところを久遠が素早く切り裂いていく。

 

 あっという間に戦闘は終わってしまった。

 

「ちっ! 憂さ晴らしにもならなかったか」

 

「思ったより早かったねー」

 

 あっさりしすぎてむしろ気味が悪い。

 

 まあいい、とりあえずこれでこいつらは打ち止めということか。

 

「行くぞ久遠! こうなったら曹操共をボコって憂さ晴らしだ!!」

 

「よっぽど気に入ってたんだねー。じゃあ、旦那様のストレス発散に協力しようかなーっと」

 

 走り出した俺たちは、急いでイッセーの方へと向かう。

 

 そんな進行方向の陰から、誰かが出てくる。

 

 敵か!?

 

「やあこんにちぃっ!?」

 

 なんか出てきたやつがポーズとった瞬間、勢い余って手を壁にぶつけていた。

 

 瞬間、俺と久遠はなぜかすっころんだ。

 

「ぬぁ!?」

 

「うわぁ!?」

 

 今こけるようなことあったか!?

 

 あわてて立ち上がろうとしたときには、それを見ていた奴はカラ○ーチョを食べてた。

 

 ・・・腹が立つよりも先に今のタイミングでよくそこまでできたといいたい。

 

「いやいやいやいや。ちょっと待ってくれなぁ~い? 実はオカルト研究部の足止めとか曹操から頼まれちゃって辛い!?」

 

 そりゃそうだろうと思う間もなかった。

 

 絶叫した男の口から炎が出てきたのだ。

 

「「うわぁ!?」」

 

 あわててバックステップで回避するが、あの野郎は悶絶しながらそこらに炎をまき散らす。

 

「か、辛い辛い辛い!?」

 

 しばらくそうしながらもだえ苦しんでいたが、やがて落ち着いたのかチラチラ見える程度に落ち着きながら立ち上がった。

 

「初めましてぇこんにちわ! 俺の名前はスクンサ・ナインテイル! 引っ掻き回しのスクンサって呼ばれてるぜ!」

 

 ポーズ片手になんというな微妙なあだ名を言い切った男は、そのまま煙草を取ると口にくわえる。

 

 その油断が命取りだ!

 

 素早くショットガンを構えた瞬間。

 

「よっしょと」

 

 ・・・たばこの先端に水鉄砲を当てた。

 

 なぜか俺は再び思いっきりずっこけた。

 

 な、なんだ今の展開は意味が分からん! 水をつけるなよ火をつけろ!!

 

 しかもなんか勢いよくこけちまったし! なんなんだ一体!

 

「さあて、お次はこのハンカチを・・・」

 

 なんかものすごいもったいぶってハンカチを取りだしたスクンサはそれで額を拭き始める。

 

 こ、今度こそぶっとばしてくれる。

 

 ロケットランチャーを取り出して引き金を引こうとし―

 

「おっと、これは泥だらけだった」

 

 奴の顔が泥だらけになったのを見た瞬間にまたすっ転んだ。

 

 しかも引き金を引いていないのにロケット弾が暴発した。

 

「ぬぉおおおおおおおおおお!?」

 

 そのくせダメージは全然入っていないのに、なぜか俺は100メートルぐらい高く飛んだ。

 

 な、なんなんだこの状況は!? 全く意味が分からん。

 

「はいはいはいはい。続いていくよ~」

 

 あ、なんかスクンサの奴が得意げだ。

 

 まさかこれはあいつの攻撃か!?

 

 今度は息を吸い込んでから口を大きく開ける。

 

 また火炎放射化と思い、耐火炎用の防護アミュレットを取り出して障壁を出した瞬間。

 

「クルックー」

 

「ポッポー」

 

―バサバサバサバサバサバサッ!!!

 

 大量の鳩が出てきた。

 

 そして俺は一瞬で墜落していた。

 

 だからなんだこの展開!?

 

 一度も攻撃してこないのに手玉に取られている。

 

 あ、あいつの能力は一体何なんだ。

 

「はっはっは。突破したいようだけど、そうはいかないねぇ。これでも対人嫌がらせ妨害行動を突破できた男はいない!!」

 

 そうポーズを決めた瞬間、その後ろに久遠が立っていた。

 

 なんかにっこり笑って野太刀を振り上げてるんだけど!?

 

「女はいるんかいー!!」

 

「ぐはぁついくせで!?」

 

 久遠の一閃を喰らい、スクンサ・ナインテイルは地面にたたきつけられた。

 

 しかも思いっきり跳ね、50メートルぐらい高く飛ぶ。

 

 な、なんだあのギャグマンガ的展開は!?

 

 しかも切られたはずなのに体どころか服も無事だ!?

 

「兵夜くんー! バット持ってたらすぐ貸してー!」

 

 久遠がなんか焦りながら俺にそんな要望をしてきた。

 

 ・・・実はむっちゃよく飛ぶバットを作ってたりする。気分転換にこっそり使って草野球で無双使用とか考えた足りしてたのは内緒だ。

 

「早くー!!」

 

「え、あ、はい」

 

 俺は呼び出してバットを私、久遠はなんというか一本足打法の構えを取る。

 

「・・・あれ? もしかして気づいてらっしゃる?」

 

 顔を真っ青にしたスクンサ・ナインテイルが慌てふためきながら落ちてくる。

 

「YES、YES、YES!」

 

 なんかどっかのマンガみたいな返答を久遠がした瞬間、スクンサ・ナインテイルがさらに顔を青くした。

 

「もしかして、ホームランですかぁああああああ!?」

 

「YES、YES、YES、OH MY GOD!」

 

 見事なタイミングでジャストミート!?

 

「打ち出せ青春! 兵夜くんに届けこのラブハートー!!」

 

「とっくの昔に届いてるぅうううううううううううううっ!?」

 

 ツッコミを入れながらスクンサ・ナインテイルは文字通り吹っ飛んだ。

 

 ・・・なんか空のむこうでキラン☆と光ってるんだが。

 

「久遠、あいつのタネって一体なんだ?」

 

 わかってるからこそうまくいったんだろうが、一体なんなんだ?

 

「うん、たぶんベルさんの世界の合成能力者ってやつだと思うかなー」

 

 手ごたえをかみしめながら、久遠がそんなことを言った。

 

 えーっと、複数の能力の組み合わせの現象を、特定のキーに合わせた形でしか発動することができない超能力者のことだっけ。

 

「キーワードはギャグだと思うよー。だからギャグ漫画みたいに相手がボケたらこっちがこけたり、辛い物食べたら火を噴いたりしたんだよー」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにそれ」

 

 どこから突っ込んだらいいのか全く分からない能力だな、オイ。

 

 だが非常に厄介だった。

 

 なんか、すごい無駄な時間を過ごした気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 くそ! こいつ等強すぎる!!

 

「いやぁ、さすが赤龍帝。一発でももらったら俺なんかお陀仏だね」

 

 そんなことを言いながら、全く無傷で笑ってる曹操をみて、俺は焦る。

 

 八坂さんとともにいた英雄派の連中が話した目的はとんでもないものだった。

 

 発動する術そのものはアーチャーさんが言っていた召喚系だったが、呼び出す奴がとんでもない。

 

 赤龍神帝グレートレッド。

 

 よりにもよって世界最強の存在を呼び出そうとしてやがった。

 

 確かにオーフィスの目的はグレートレッドを倒すことだけど、だからってこんな真似しやがるのか!!

 

 しかも攻撃が一発も当たらない。

 

 木場と同じでテクニックタイプか! 俺って本当にこの手の相手との相性が悪いな、オイ!!

 

 そしてみんなも苦戦している。

 

 木場とゼノヴィアは六刀流なうえにほぼすべての武装が伝説の魔剣なジークフリートに翻弄されてる。

 

 イリナは聖剣使いジャンヌの禁手で生まれたドラゴンのパワーに押されている。

 

 ロスヴァイセさんは大男ヘラクレスの人間ミサイルと頑丈さに追い込まれている。

 

 匙も狐の姿になった八坂さんに苦戦中だ。

 

 アーシアが一生懸命回復してくれているが、言っちゃあなんだけど追いつかない!!

 

「この調子なら倒すことは難しくない。だけど君たちはここぞというところでラッキーだからね。油断だけはしないでおこうか」

 

 俺のこと評価してくれるのはうれしいけど、こういうのは勘弁だ!

 

 しかも向こうはフェニックスの涙までもってやがる。

 

 まずい。このままじゃ・・・っ!

 

『全員、よく聞け!!』

 

 この声、宮白!!

 

『久遠が今から広範囲攻撃を叩き込む。そのタイミングで距離を取って仕切りなおすぞ!!』

 

 え? ちょ、ちょっとまって!?

 

「・・・魔法の矢、風の397矢ー!!」

 

 マジで来たぁああああ!?

 

「アーシア逃げろ!!!」

 

「きゃあ!? い、イッセーさん恥ずかしいです!?」

 

 俺はアーシアをかかえて全力で走る。

 

 みんなも先に通達されてたからかろうじて間に合い、そしてあいつらもあわてて迎撃する。

 

 だけど久遠さんのアレは動きを止める束縛用の攻撃。

 

 受け止める方向でいったドラゴンやヘラクレスはそのまま拘束される。八坂さんも催眠状態では細かいことは考えられないのか、そのまま動きを止められた。

 

 武器で迎撃したジャンヌやジークフリートも、武器が拘束されたことで動きが止まる。

 

 一切喰らってないのは曹操だけだ。

 

 そして、俺たちと入れ替わるかのように突入する多くの姿が見える。

 

 ・・・あれ、なに?

 

 なんか土みたいなのでできてるみたいだけど。

 

「・・・魔術師《メイガス》流で作られたゴーレムだ」

 

 宮白が、眉間にしわを寄せながら久遠さんを連れて立っていた。

 

「何をやってるんだお前らは。百点満点で10点だ馬鹿ども」

 

「まあまあー。イッセーくんたち素直だから仕方がないよー」

 

 久遠さんがなだめるが、否定はしてませんよねそれ。

 

「すまない宮白くん。敵がやはり強すぎたようだ」

 

「ああ、妖怪の長ってマジすげえな」

 

 木場と匙はすまなそうにするが、その様子を見て宮白はがっくりと肩を落とす。

 

「訂正五点。何が失敗かも気づいてないなら論外だ」

 

「あ、あははははー。元ちゃん頑張れー」

 

 そこまでひどいの!?

 

「・・・相手はこっちのデータを調べたうえで対応しているのに、なんで相手が選んだ相手が自分から出てんだ馬鹿。ジークフリートは魔剣使いなのがわかってるんだから、遠距離攻撃タイプのロスヴァイセさんで離れたところからチクチク責めるに決まってるだろうが」

 

 相変わらず敵に容赦ないことをズバズバといってくる宮白だった。

 

 いや、それあんまりじゃねえか? とか思ってると、それを読んだのかジロリと宮白が俺をにらむ。

 

「・・・レーティングゲームでもない以上見せる戦いをする必要はない。射程外からの攻撃はセオリーなんだからそれは別に問題ねえよ」

 

 さすが、不良相手に恐喝でまず手ごまにする男。こういう時の容赦が本当にない。

 

「とりあえず、判明した限りのデータで相性いい相手を組むぞ。まずジャンヌ本体は久遠だ」

 

 ゴーレムの相手をしている曹操たちを見ながら、宮白はそう告げる。

 

 確かに! 桜花さんの神器は聖剣のオーラを吸収するから聖剣相手には有利だ!

 

 だが、桜花さんは首を振ると一歩前に出る。

 

「それなんだけど、実はまだ言ってなかった秘密兵器があるんだよねー」

 

「ああ、あれか!」

 

 匙がそれを聞いてニヤリとする。

 

 そのあと聞いた桜花さんの説明に、俺たちは驚いた。

 

 桜花さんにまさかそんな切り札があったのか。

 

 あれ? だけどそれだと戦略変えたほうがいいのか?

 

 だけど宮白はちょっと考えてから、すぐに不敵な笑みを浮かべる。

 

「なら相手を変更しよう。安心しろ、もう組み立てた」

 

 早い! 早いよ宮白!!

 

「・・・全員、ゴーレムがやられるまで回復に専念。回復したら残りのゴーレムの自爆装置を起動させるから、その瞬間に師事した通りの相手に突撃するぞ!」

 

「いいだろう。新生デュランダルの初戦闘は白星にして見せよう」

 

「ミカエルさまのAとして、恥ずかしい真似はできないわね!」

 

「確かにその方が相性がいいですね。わかりました、それで行きましょう」

 

「悔しいけど確かに正論だ。ジークフリートは任せるよ」

 

「お前時々ぶっ飛んだ発想するよな。ま、アザゼル先生の命令だし仕方ないか」

 

「回復は頑張ります! でも気を付けてくださいね?」

 

 宮白の指示に、ゼノヴィアが、イリナが、ロスヴァイセさんが、木場が、匙が、アーシアが次々にうなづく。

 

「・・・それじゃあ、そろそろ反撃タイムかなー」

 

 桜花さんが一歩前に出て、兵夜に振り返ってニコリとわらう。

 

「じゃあイッセーくん、掛け声よろしくねー」

 

 え、俺が!?

 

「そうだな。こういうのはお前の方が向いてるか。任せたイッセー」

 

 宮白もなんかうなづきながら俺の方に手を置く。

 

 なんかみんなも納得してるようで、催促するような視線を向けてきた。

 

 な、なんか恥ずかしいけど、子供のヒーローとしてはここは頑張らないと!

 

「い、行くぜ皆! 反撃開始だ! 英雄派の連中に目にもの見せてやるぜ!!」

 

「「「「「「「「おう!!」」」」」」」」

 

 皆が一斉に声を合わせる。

 

 ・・・曹操、確かに俺たちはまだまだだ。

 

 だけど、俺の仲間達はお前なんかに負けないぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out




スクンサ・ナインテイル! 名前を逆から読むとサンクス!

・・・はい、どうでもいいですねすいません

こと足止めに特化したとてつもないストレスのたまるキャラです。

因みにギャグマンガの権化なので死んでません。また出ます。









そして兵夜突入でいったん戦闘は仕切り直し。

数も増えたのでここらで反撃タイムと行かせてもらいます。英雄派には苦しんでもらいましょう。

そして次回は久遠の禁手をお披露目します。

彼女の神器の発展形らしい素晴らしい禁手です!





P.S

 筆のノリがよかったので、本日は二本立てです。

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