ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

159 / 361
本作でも屈指の魔改造キャラがついに登場します。


黄昏の想いで、再び

 

佑斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全裸のままのエルトリアは、面白そうにこちらを見ると、その両手に魔力を込める。

 

「とりあえず倒したほうがよさそうねぇん。まだあまり活躍してなかったし、少し思いっきり暴れようかしらぁん」

 

「・・・いいから服を着て」

 

 全裸のままで首を傾げるエルトリアに、あきれるべきが蔑むべきかわからない表情で小猫ちゃんが冷たく言い切る。

 

「しかたがないわねぇん」

 

 そういうと、エルトリアは部屋に戻るとあっという間に服を着て戻ってきた。

 

「じゃあ、仕方がないし本気で暴れようかしらぁん」

 

 というと、なぜかその場で脱ぎ始めた!?

 

「だからなぜ脱ぐ!?」

 

 バアルの騎士、ベルーガ・フールカスが大声を上げるが、エルトリアは服を脱ぐ手を止めはしない。

 

「失礼ねぇん。私は、本気で戦うときは必ず全裸で戦うと決めているのよぉん」

 

 なぜかすごい威厳を感じさせる声色で、彼女は断言した。

 

「・・・すべての生きとし生けるものにとって、最も素晴らしい感情はなんだと思おうかしらぁん。・・・そう、発情よぉん」

 

 なんか語りだした。

 

「自分を満たす欲望より、人を減らさない善意より、人を増やすことにつながる色欲こそ、生きとし生きるものが最も尊ぶべきもの。ゆえに、色欲こそ世界で最も推し進めるべきものよぉん」

 

 ・・・いや、言われてみると確かに増えるということはいいことかもしれないけど、だからってなぜ全裸に!?

 

「だからこそ、ありとあらゆる生命活動の時であろうとそれを忘れてはならない。そして、基本的に人々がそれを最も感じるのは生まれたままの全裸なのよぉん」

 

 そういうと、彼女は堂々と上着とスカートを脱ぎ捨てる。

 

「そして、すべてのものが色欲とともに歩む世界こそ真なる世界よぉん」

 

 彼女はまるで自分の方針を放送するときのように堂々とした姿を見せる。

 

「生まれたときから性と、それを進める快楽について研究し歩み研鑽し努力する。小学生の時から色欲について学び、実地とともにあり、挨拶とともに性交し、世界で最も尊ばれる職業として性風俗業界が選ばれる! それこそが生命のあるべき姿!!」

 

 なんというか、語りに熱がこもっている。

 

 ・・・イッセーくんよりはるかにひどい。何がひどいかって、ある意味自己完結しているイッセー君と違って他人を巻き込むというか、世界を巻き込む気がひしひしと感じさせるところだ。

 

「ゆえに! この世界は一度色欲を受け入れるしかないのよぉん!! そのために、そのために私は世界を塗り替えるのぉん!!」

 

 本当にそのつもりだった!!

 

 これはひどい!! なんていうか、人によっては真面目にやる気がなくなりそうだ!!

 

 そして、エルトリアはゆっくりとブラジャーを外しながら宣言する。

 

「そこで見ている者たちもちゃんと目にしなさぁい!! 色欲の素晴らしさぉん!!」

 

 ・・・え? これ、中継中なの?

 

「・・・本気でひどい。一度死んだら?」

 

 ドンビキしながら小猫ちゃんは拳を構える。さすが小猫ちゃんだ。スケベには厳しい!!

 

 その姿を見ながら、エルトリアは悠々とショーツを脱いでいく。

 

「これでも気を使ってるわぁん。一般受けしやすいようにブラジャーから脱いでるもの」

 

 それは気を使うところが間違っている気がするけど、彼女の目的からするとあって入るので反応に困る。

 

「・・・え? ブラジャーから脱がないと一般受けしないの?」

 

 そしてなぜかバアル眷属がわから妙なところでツッコミが入った。

 

「ストリップとかは魅せる必要があるから、ブラジャーから脱がないと怒る人はおおいわねぇん」

 

 ああ、一般受けってストリップ劇場行くようなタイプの人向けなのか。

 

 そして、なぜかバアル側は一筋の汗を流している。

 

 ・・・ストリップ劇場に参加する予定でもあったのだろうか?

 

「じゃあ、割と本気で行くわよぉん?」

 

 そういうが早いか、一瞬で膨大な魔力が放出される。

 

 ・・・まずい! 目的のせいで脱力している場合じゃなかった!!

 

 目の前に、莫大な魔力が襲い掛かるのが見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい放送設備は止められねえのか?」

 

 俺はしっかりと目に焼き付けながら、一応建前は言っておくことにする。

 

「いえ、どうも設備が異常事態を起こしているらしく難しいそうです」

 

 やはりな。この非常時だから何が起こるかわからないところはあったがそうなったか。

 

 しかしそれだとさすがにマズイな。何が起こるかわからないのに放送設備が止められないとか、赤っ恥が放送される可能性もある。

 

 と、まあいろいろとやばそうであるが、意外となんだかんだでやっていけそうなところも見える。

 

『勝てるかって感じ!! 頼むからもう少し相性のいいやつを呼べって感じぃいいいいいい!?』

 

 ギャスパーのところは問題ないな。相性が良すぎる。

 

『アーシアには一歩も近づけさせはしない!!』

 

 アーシアたちの方も、ゼノヴィアが大暴れで一歩も近づけさせてない。

 

 こっちの相手は雑魚ばかりのようだし問題ないということか。

 

 そしてイッセーたちの方もそこそこいい感じだ。

 

『チッ! さすがに二対一はキツイなこれが!!』

 

『京都じゃ散々圧倒してくれたくせによく言うぜ!! ・・・サイラオーグさん、こいつ出し惜しみしてますから気を付けてください!!』

 

『なるほどな。ならば出し切られる前に倒すのみだ!!』

 

 フィフスの戦闘能力は確かに驚異的だが、総合的にならイッセーやサイラオーグなら上回っている。

 

 イッセーが前回ボコられたのはテクニックタイプで対竜能力という二重の意味で相性が悪かったからだ。

 

 二対一ならその特性も大きく減少できる。

 

 後は宮白がうっかり発見されないかということだが、そこについても問題はないようだ。

 

『さ、さささサイラオーグさま! ご無事ですか!?』

 

 スパロと兵士に引っ張られて、何とかご到着だ。

 

 リアスやクイーシャ・アバドンがついている状態なら護衛としては十分すぎる。今の状況なら叩き潰されることはまずないだろう。

 

 これでまあ、一安心かねえ。

 

 とにかく俺たちは侵入方法を見つけないことには話にならねえからな。そこは急がねえと。

 

『・・・くはっ』

 

 ・・・不吉な笑いが、響いた。

 

『あっはっはっは! お前そんなところにいたのかよ!? ああ、そういやバアルはまだ調べてなかったなオイ!?』

 

 フィフスが、大声で急に笑い出した。

 

 その笑い声で何かを察したのか、サイラオーグが鋭い視線を向ける。

 

『・・・貴様、やはり関与していたか』

 

『関与してたかなんてもんじゃないぜこれが。おいおいまさか聞いてないのか?』

 

 不思議そうにフィフスがそう返しながら、スパロに視線を向ける。

 

 スパロは肩を大きくふるわせながらも、ぶっ倒れている兵夜をかばうようにして両手を広げた。

 

『な、ななななんですかあなた!?』

 

『・・・? ああ、記憶喪失化何かか! まあそりゃあ仕方がないなぁいろいろやっちゃってたもんなぁ!!』

 

 笑い声をこらえながら、フィフスは何かを思い出すように口元をゆがめる。

 

『覚えてないなら俺が説明してやろう。・・・彼女は、マキリだ』

 

 マキリ?

 

 ・・・えっとちょっとまて? どっかで聞いたような・・・。

 

『・・・わからないだろうから教えてやる。・・・聖杯戦争を作り上げた魔術師(メイガス)の血族の一つだよ』

 

 思い出した!! 宮白やアーチャーが言ってた魔術師の家系だ!!

 

 って確か宮白がこっそり伝えた話によるとあいつ記憶喪失だとか言ってなかったか?

 

『・・・そういえば聞き出すのに手荒な真似も使ったからなぁ。ショックのあまりに記憶封印しちまってもおかしくねえか。あの時はまだまだガキだったもんなぁ、こいつ』

 

 物珍しげに視線を向けられ、しかしスパロは真正面から見返した。

 

『いいねぇ。あの時のビビりまくりの時から成長してるみたいじゃねえか。まあ情報は聞き出し終えてるしもう用済みではあるんだがな、これが』

 

 フィフスが一歩踏み出す。

 

 直後、二方向からの破壊力の塊が襲い掛かった。

 

『・・・まあ、ここまで挑発すればそりゃ動くよなぁ、お前らは』

 

 ガ・ボルグをうまく楯に使って防ぎながら、フィフスはイッセーとサイラオーグに視線を向ける。

 

『言いたいことは終わったかよ? だったらもう死ぬまで黙ってろ・・・!』

 

『彼女との出会いの機会をくれたことには感謝しよう。だが、それ以外のすべてにおいて貴様には怒りしか感じないな・・・!』

 

 完璧に頭に血が上っている二人を前に、しかしフィフスは冷静だった。

 

 この状況下で勝ち目がないことぐらいわかってるだろうに、どんな隠し玉もってやがる。

 

『おいおいそんなにテンションあげるなよ二人とも。・・・冷水ぶっ掛けてやれ』

 

 フィフスがそんなことを言った瞬間、通路から足音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その足音に視線を一瞬だけ向けて、俺は目が離せなくなった。

 

「あらあら。初めてのお披露目がこの子だなんて運命を感じちゃうわねぇ」

 

 どこか懐かしさを見せているその声は、できることなら一切聞きたくなかった。

 

「特にグレモリーの小娘には仕返ししたくてたまらなかったのよ。危うく殺されるところだったんだもの」

 

 全身から嫌な汗が噴き出ているのがすぐわかる。

 

「でも、いくらなんでも難易度が高くないかしら? このメンツが相手だと、私とバーサーカーでも勝ち目が薄いわよ?」

 

 うそだ。あいつは死んだはずだ。

 

 もう死んだから終わったことなはずで、だから忘れてしまいたかったのに。

 

「・・・まあいいか。お披露目にはもってこいの相手ではあるものね」

 

 だけどふとした拍子に思い出すから今でも時々夢に出るし、だけどみんなに心配させたくないしすぎたことだから忘れなきゃと思っていたのに何でこんなところにい―

 

「・・・久しぶり、イッセーくん♪ それとも、元カノのことなんて忘れちゃったぁ?」

 

 あの演技だった満面の笑顔を見せられて、俺はもう耐えきれなかった。

 

「う、うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?」

 

「あっははは!! その顔が見たかったのよ赤龍帝!! 公衆の面前で無様な顔をさらす元カレだなんて爆笑ものねぇ!!」

 

 なんで、なんでお前が生きてるんだよ、レイナーレ!!

 

 




木場側がギャグまっしぐらなのにイッセー側はドシリアスwww

エルトリアのキャラは「ある意味イッセー最大のライバル」

味方かアニメでのチョイ役ぐらいでしか変態が出てこないから、徹底的にエロい敵キャラをだそうと思ったのが最初です。たぶん、禍の団でも野望の規模なら最強クラスなのではないだろうか?

ド級の変態ですので、これからも大暴れするのでお楽しみください。ファニーエンジェル編で大暴れさせようかと考え中。








一方レイナーレは魔改造の塊です。強化コンセプトは「異世界全部載せ」

フィフス陣営にイッセー担当を作ろうかと思った結果、最初作るときに「あ、この展開面白いかも!」ということで助け出したレイナーレにしようと決意しました。その結果最初の予定よりも魔改造がひどくなっています。

リアスが切れるのを兵夜がフォローさせたのも、この展開のインパクトを強くするための措置です。最初はリアスに謝罪する兵夜という描写にするつもりだったのですが、どちらにしてもレイナーレを出すのはこのタイミングのつもりだったのでいっそのことイッセーに試練を叩き込もうと思いました。

結果としてイッセーは最悪のダメージを喰らいました。さて、ここからどう立ち直るか!!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。