ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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久遠VS曹操の決着の理由

1 ただでさえ器用な久遠が自立型のアーティファクトを手にしたことで速攻である程度使いこなせた。

2 曹操がまだ七宝になれてなかった。

3 能力上、久遠にとって相性が良く、曹操にとって相性の悪いアーティファクトだった。

4 契約時に相手に合わせたものが出てくるというアーティファクトの特徴から、兵夜が1~3を全部該当したものが出てくると賭けてそれに勝った。

5 曹操が一対一になると確信していた隙を突かれた。

6 曹操が覇輝に愛想を尽かされてると久遠が予測していた。









 これだけの要素があってこその圧倒だったので、第二ラウンドは研究されつくされて戦況が逆転する可能性もあります。


英霊、来襲です!!

 イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オーラも弱まってきて、これで何とか一安心ってところか?

 

 いやぁ、一時はどうなることかと思ったけど曹操も桜花さんが何とかしてくれたみたいでよかったよかった。

 

 後はあの超獣鬼とか言うのを何とかするだけ! よし! 気合い入れるか!!

 

「リアス! 俺たちもグレイフィアさんたちに加勢しましょう!!」

 

「ええ。避難もほぼ完了しているようだし、確かにグレイフィアたちのところに行った方がいいでしょうね。せめて結界を展開して余波が都市を襲うのだけは阻止しないと」

 

 リアスも勝ちを確信しているのか、とにかくそっちのほうに意識を向けてるようだ。

 

 さて、宮白たちもすぐにそっち向かいそうだし、急いでいかないと―

 

「曹操はもうやられたのか? 英雄を名乗ってんだからもう少し頑張ってほしかったなこれが」

 

 ・・・このタイミングで来やがったか。

 

「久しいな、フィフス・エリクシル」

 

 静かに拳を構えながら、サイラオーグさんがフィフスにそう告げる。

 

 見れば、フィフスだけでなくレイヴンにセイバー。さらにはキャスターまで参入のフルメンバーじゃねえか。

 

 いい加減警戒してくれてるってことか。実力認めてくれて喜びたいけど、こいつ全力でつぶしに来るから全然嬉しくねえよ。

 

「まったく。英雄名乗ってるくせに情けない始末だな。しかも独断でオーフィスに色々やらかしてこのざまだ。一発殴ってやりたいが、まあただじゃすんでないってことだろうな」

 

 ・・・フィフスはオーフィスの力を奪い取ることに反対しているのか? 禍の団は奪った力をオーフィスってことにすることで合意してると思ったけど。

 

「ごきげんよう、フィフス・エリクシル。・・・いま私たちは忙しいのだけれど、邪魔をするなら容赦はしないわよ?」

 

 リアスもマジギレ寸前だ! まあ、こいつにはさんざんボコボコにされたうえにレーティングゲームまで台無しにされたから当然だよね!!

 

 っていうかレイナーレはいないのかよ。因縁おわらせようと思ったけどついてねえな。

 

「・・・ああ、勘違いするな俺は今回参戦しねえよ。ほかの連中は暇つぶしで来てるみたいだけど、俺個人の目的はもっと別のところにあるんだこれが」

 

 フィフスは戦意を一切見せずに、ダーツみたいなものを取り出す。

 

「HAHAHA♪ このパラケ☆ラススの生み出した新製品だ! ちょっとプロモーションビデオ取りたいから出★演してよ♪ お題は葬式代で出すからSA〆」

 

 いつにもましてキャスターもハイテンションだ。明らかに危険すぎる。

 

 っていうかそんなの俺たちが素直に喰らうと思ってんのか? 誰が見たってやばそうだから当然防御するに決まってんだろ。

 

「葬式代はいらないよ。・・・死体はできたそばから材料にするからね。・・・さあセイバー、やってしまえ」

 

「・・・」

 

 よほど自信があるのか、レイヴンは俺たちが死ぬことを確信して舌なめずりして、セイバーも剣を抜いて構える。

 

 上等! どんな毒だが知らないが、絶対防いでやるから目にもの見てろよ!!

 

「んじゃ使うぞっと」

 

 そしてフィフスはそれを勢いよく投げ―

 

「・・・いや、スペック高い実験材料が手に入ってよかったよかった」

 

 ―倒れているヘラクレスに突き刺さった。

 

 え? なんでヘラクレス?

 

 フィフスは英雄派に思うところはあるみたいだけど、今更気絶しているあいつに使って何か意味があるのかよ?

 

 そう思った俺たちの前で、ヘラクレスが静かに震えはじめた。

 

「ぉ・・・ぉぉ・・・」

 

 なんだ、寒気がする。

 

 ヘラクレスの様子が明らかにおかしい。

 

 いや、これはおかしいんじゃない。

 

「おお、オオオ・・・」

 

 明らかに、今までのヘラクレスなんか目じゃないぐらい、威圧感がひどくなってる!!

 

「命令だヘラクレス。・・・その悪魔たちを相手に大暴れしろ」

 

「ォオオオオオオオオオオオオ雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄ッ!!!!」

 

 次の瞬間、俺たちの目の前にはヘラクレスであってヘラクレスでない奴が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 佑斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目の前で立ち上がった男は、僕達の知るヘラクレスではなかった。

 

 全身が盛り上がり、そして目の色も大きく変化している。

 

 そして次の瞬間、サイラオーグ氏が彼の拳に反応しきれず殴り飛ばされた。

 

「ぐ・・・! 動きがまるで違うな!!」

 

 先程まで圧倒していた彼をこうも!?

 

「チッ! やらせねえぜこの野郎!!」

 

 イッセーくんがあわてて追いかける。

 

 僕達もそれに続こうとしたが、そこにセイバーとレイヴンが割って入る。

 

「さて、それでは素材集めだ」

 

「・・・・・・」

 

 ええい! このややこしい時にこんなことをしている暇はないのに!!

 

「グラム!!」

 

 呪いの影響は見過ごせるものではないが、今は余計な時間をかけている暇はない。

 

 一撃にすべてをかけた短期決戦で切り伏せる!!

 

 グラムは僕の体力を大きく削るが、それに見合う力を放出する。

 

 セイバーは剣を構えてそのままそれを迎え撃つ。

 

「ふむ、セイバー、宝具を開帳しろ!!」

 

 その言葉に、セイバーの剣が輝きをます。

 

 だが、早々好きにはさせない!!

 

 セイバーと剣を撃ち合う形になるが、グラムに匹敵する剣を持っているのなら見せてもらう!!

 

「喰らえ!!」

 

「セイバー、グラムだ」

 

 次の瞬間、僕は真正面から弾き飛ばされた。

 

 だが、その事実より僕を驚愕させるものがある。

 

 馬鹿な、アレは・・・グラム!?

 

 セイバーも体制をわずかに崩しているが、しかし対応できないほどではない。

 

 だが、僕の方はかなりバランスを崩している。このままだとまずい!

 

 そしてキャスターが指を鳴らすと同時に、人型サイズの巨人が現れて僕に襲い掛かる。

 

 だが、その腕は高出力の雷光の直撃を受けてはじかれる。

 

「あらあら、好きにさせるほど私たちは弱くありませんわよ?」

 

 堕天使状態を再開した朱乃さんの雷光は強力だ。この程度なら十分対抗できる。

 

 だが、フィフスたちも冷笑を崩さない。

 

「んじゃ、追加投入行ってみようか!」

 

 そういうと同時、上空にいくつもの魔法陣が展開される。

 

 次の瞬間、英雄派が運用していたGSが複数体現れた。

 

 ・・・この状況下でよくもこれだけの数を!!

 

 そして、セイバーが今度はオーラの渦をドリル状にして突撃する。

 

 あれはバムルンクの力! なぜセイバーがあれを使うことができるんだ!?

 

「・・・冷静に考えれば、もうばらしても問題ないだろう」

 

『Dvide!!』

 

 半減の力でそれを受け止めながら、ヴァーリがそう冷静に漏らした。

 

「あれがセイバーの宝具。射程内に存在するあらゆる剣を使いこなし、魔力消費を覚悟すれば、剣の鏡面存在を生み出して性能を引き出して運用することができる。・・・奴に剣で勝つには、剣の力を限界を超えて引き出さねばならないというわけさ」

 

 なんて力だ! 剣をまだ引き出しきれていない僕やゼノヴィアにとって天敵といっても過言じゃない!!

 

 だが、そんな能力を持つ英雄が存在したのか!

 

 そう思う僕の前で、セイバーがその兜を外してその顔を見せる。

 

「・・・っ!?」

 

 ・・・顔が、ない?

 

 いや、頭は存在するが、顔を認識することができない。

 

「・・・フィフスが実験作として召喚したセイバー。剣士という概念そのものを引きだした人形が、奴の正体だ」

 

「そう、しいて言うなら剣士こそが彼の真名だ。・・・聖杯がなくても願いはかなうし、協力してもらった方がいいかと思ってね」

 

 奇想天外な英霊ばかり召喚される! まっとうな英雄なんてアーチャーさんぐらいじゃないか!!

 

 だけど、このままだと苦戦は間違いない!

 

 ・・・どうすればいい!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺とサイラオーグさんを二人同時に敵に回して、ヘラクレスはなお渡り合ってきやがった。

 

 真正面から殴り合ってもらちが明かないから挟み撃ちにしてるのに、なんだこの強さは!!

 

「フィフス・エリクシルは一体何をした!? 想定外の実力にもほどがあるぞ!!」

 

「リアスたちの方も心配だってのに!」

 

 サイラオーグさんも俺も曹操のせいでダメージが大きいし、このままだとやばい!!

 

「こうなったら後ろから!!」

 

 視界の外側から攻撃すれば行けるか!!

 

 俺は後ろに回り込んで、サイラオーグさんと同時に殴りかかる。

 

 だけど、ヘラクレスの奴はまるで後ろに目があるかのように俺の手に自分の手を添える。

 

 そしてサイラオーグさんの手にも触れ、そのまま駒のように回転して―

 

「「がっ!?」」

 

 俺たちのパンチはお互いの顔にめり込んだ!!

 

 ふざけんなよ、なんだこの戦闘能力!!

 

 真正面からの打ち合いなら曹操よりよっぽどテクニカルだ。ヘラクレスはもっとこう小細工抜きのパワータイプだったはずだぞ!?

 

 っていうか、GSまで現れやがった! あいつらいつの間に転移術式を組みやがった!?

 

 くそ、こうなったら無理やり押し通る!!

 

「我は万物と渡り合う龍の豪傑なり!!」

 

 真戦車状態で全力で殴るが、ヘラクレスはちょっと体をずらすだけでその攻撃を受け流す。

 

 くそ! オーラを爆発でうけとめて、パンチそのものは衝撃拡散で受け止めやがった!

 

 だがカウンターのパンチは衝撃拡散の意味がない。このまま耐えてカウンターを叩き込んでやる!!

 

 そしてヘラクレスの拳が俺の覚悟を決めた腹に叩き込まれ―

 

「―射殺す百頭(ナインライブス)

 

 ・・・一瞬で九連発の衝撃が腹に叩き込まれた。

 

 う、ウソだろ!?

 

「兵藤一誠!?」

 

 やばい、サイラオーグさんも大声を出すほどもろに喰らった!?

 

 今のダメージじゃこれはキツイ!?

 

 くそ、あっさりサイラオーグさんが倒したと思ったらこの化け物具合!

 

 いったいフィフスのやつ、何しやがった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 




セイバーの正体が対に発覚。いや、ヴァーリがここで縁を切るから出しやすくて。

剣士という概念そのものが正体。ゆえに様々な剣士になりえる可能性を持つことこそが強みですが、そのためには剣士が近くにいなければならない。・・・聖杯戦争で出てきたら真っ先に倒れそうなサーヴァントです。






そしてフィフスの策は・・・まあ、推測で来た読者の方々もたくさんいると思います。

ただまあ、完全再現はできていないのでご安心ください。そんなんで来たらフィフスは一人で世界征服できますしね。

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