ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド   作:グレン×グレン

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戦闘続行!

今回は中盤戦といった感じです


首都リリスの決戦です!!

 なんかとんでもないことになって来てやがる!?

 

 様子を見に一足先に戻ってきてみればなんだこの大惨事!?

 

「面倒なことになってるわね。・・・来てみればなにこの自体」

 

「アーチャー!!」

 

 とんでもなくいいタイミングで来てくれた!!

 

「悪いが一仕事頼む!! あと偽聖剣は大丈夫か!?」

 

「ちゃんと完成させているわ。・・・それでマスター、何を命令するのかしら?」

 

 偽聖剣を渡しながら訪ねてくるが、そんなことは決まり切っている。

 

「・・・イッセーを頼む。俺はGSを何とかする」

 

「言うと思ったけど、どうやらそれどころじゃないみたいよ」

 

 なに?

 

 疑問に思った俺だが、その答えは目の前で解決した。

 

 空間がさらに歪み、上空からより巨大な影が下りてくる。

 

 あれは、なんだ?

 

豪獣鬼(バンダースナッチ)。シャルバ・ベルゼブブが生み出した化け物の一つよ」

 

 ・・・面倒な化け物がこんなところに!?

 

 見ればボロボロだが、どんどん傷が再生している。

 

 ええい、この状況下で面倒なことに!?

 

「・・・イッセーを頼む。俺は奴を足止めする」

 

「時間はちゃんと稼ぎなさい。それの欠点はわかってるでしょう?」

 

 ああ、わかってるよ。俺もボロボロで正直無理難題がひどい。

 

 だが、この状況を黙って見逃す選択肢もないだけだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヘラクレスは割とマジでやばい。だけど、だからってこのままやられるわけにもいかないんだ!!

 

「我は万物を引き離す龍の聖騎士なり!!」

 

 真騎士に変化して、全力で動き回る。同時にドラゴンショットをぶっ放して周りのビルをぶち壊した!

 

 ビルのオーナーさんごめんなさい!! でもこのままだと勝ち目がないんです!!

 

 全力でスピードでかく乱しながら、ヒット&アウェイで攻撃を叩き込む。アスカロンの切っ先をかすめる程度に抑えながらだ。

 

 それらすべてをヘラクレスは迎撃するが、さすがにスピードが追い付かないのかカウンターは喰らわない。リーチが違うから対処できないはずだ。

 

 どれだけテクニックが上がろうと、ヘラクレスは基本的にパワータイプ。機動力でかく乱すれば追いつけないと思ったけど、やっぱりか!!

 

 ミサイル攻撃も速すぎて当てれないようだ。この調子なら何とかなるか!?

 

 だが、ヘラクレスは全身からオーラを放つと、それが収束していく。

 

射殺す百頭(ナインライブス)

 

 九発の巨大なオーラがはなたれる。

 

 俺は嫌な予感がして距離を取るけど、ミサイルは俺を追いかけて離さない。

 

 ホーミングミサイル!? いや、ミサイルは元からホーミングするけど、こんな時に出さなくたっていいじゃねえか!!

 

「ドラゴンショット!!」

 

 俺は迎撃にドラゴンショットを乱れ打ちするけど、高速移動しすぎてるせいかなかなか当たらない。

 

 何とか一発当たった時は、爆発が強すぎて今の状態だと喰らいたくないレベルだった。

 

 くっそぉ! 当たってたまるかぁああああ!!!

 

 Gで血反吐吐きそうになるぐらいだけど、それを耐えて何とかビルの合間を縫って飛び回る。

 

 それで何発かビルに当たってなくなっていくが、それでもまだ六つぐらい残ってる。

 

 くそ! 迎撃できるか!?

 

「三秒間まっすぐ飛行しなさい!!」

 

 上から、頼りがいのある声が聞こえた。

 

 俺は何も考えずまっすぐ飛ぶ。ビルに当たろうが無理やり突っ切った。

 

 そして三秒後、ホーミングミサイルに極太のビームがぶつかって誘爆した。

 

「どういうこと坊や! なんであのヘラクレスが私の知ってるヘラクレスみたいになってるのよ!!」

 

 アーチャーさんが開口一番に微妙に焦りながら大声あげる。

 

 え、アーチャーさんの知ってるヘラクレスってことは・・・。

 

「あいつ、サーヴァント化してるんですか!?」

 

「信じたくないけど間違いないわ。アレは私の知ってるあの筋肉ダルマと同じ気配よ。・・・もうわかってると思うけど格が違うわ、格が」

 

 うん、だと思った!!

 

「おそらく神代レベルの魔術を使って一部の能力だけを依代にしたのね。一応魂を継いでいるわけだから触媒は十分だけど、そんな無茶を長い間続けてたら体がもたないわ」

 

「え!? マジですか!?」

 

 それはちょっとかわいそうな気がする。

 

 そりゃあいつら悪人だけど、味方に利用されておしまいなんてかわいそうだろ。

 

「・・・グレモリー眷属は人が良すぎるわね。わかったわよ、何とかすればいいんでしょう?」

 

「できるんですか!?」

 

「幸運なことに魔術の範疇内。私の宝具を当てればそれでいけるわ」

 

 よし! 勝ちの目が見えた!!

 

 俺は急いでUターンしながらヘラクレスのところへ向かう。

 

 まだ決着つけてないんだ、ここで死んでも寝覚めが悪いし助けてやるよ、ヘラクレス!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 佑斗Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 セイバーと巨人の猛攻をしのぎながら、同時にGSの砲撃を回避する。

 

 明らかに危険すぎる状態だ。これだけの攻撃が発生すると回避するのも難易度が高すぎる。

 

 しかも、レイヴンの存在が危険すぎる。

 

 フェニックスの再生すらあっさり無効化する直死の魔眼。あんなものを意識しないでいられるほど僕たちは馬鹿じゃない。

 

 だが、彼はマスターとして行動しているのか僕達から隠れて行動している。

 

 今の彼なら真正面から戦えば十分勝てるが、戦えない状態では危険すぎる。

 

 そして何より目の前のセイバーが危険すぎる!!

 

「ええい! 剣士としてのプライドをこうも傷つけてくるか!!」

 

 ゼノヴィアが心底悔しそうな顔をするが、気持ちはわかる。

 

 なにせ、セイバーはさっきからデュランダルを使用して攻撃してきているのだ。

 

 さすがに二本同時運用はできないのかエクス・デュランダルではないが、それでもゼノヴィアを圧倒している。

 

 これは剣士としてプライドをえぐられる行動だ。我を失ってもおかしくない。

 

 だが、そんなことになればセイバーにやられるし、レイヴンが不意打ちを仕掛けてくるかもしれない。

 

 それを考慮すると非常に危険すぎる!!

 

 ビルの中になだれ込みながら、この猛攻を何とかしようと攻撃を仕掛けるが、セイバーはあっさりとそれを迎撃する。

 

 ギャスパーくんや匙くんのこともあるから、全員をセイバーや巨人の相手に向けるわけにもいかないのがいたいところだ。

 

 こうなったら、グラムとデュランダルの同時攻撃で決着をつけるしかないか!?

 

 そう思った瞬間、急に足場が崩れ去った。

 

「なんだって!?」

 

 あわてて翼を出して飛ぼうとするが、その真上から天井も崩落する。

 

 いや、これは天井だけじゃない。ビル全体が急に崩れて僕たちを押しつぶそうとしてくる。

 

 よけきれない!?

 

 そのまま瓦礫をたたきつけられ、僕達は生き埋めにされる。

 

「モノも殺せるんだよこの眼は。だけどセイバーは崩落じゃ死なないし霊体化ですぐ抜け出せるからね」

 

 上からレイヴンの声が響く。

 

 しまった、罠にはめられたのか・・・!?

 

「ああ、デュランダルとグラムの使い手の死体。材料にすれば私の最高傑作が生まれそうだ。聖杯戦争に参加してよかったよ、こういう予想外のいい素材を手に入れる機会に恵まれる」

 

 陶酔したようなレイヴンの声に、僕達は彼の目的を理解する。

 

 この男、特異な能力をもった者の死体を使って自分の研究を発展させるのが目的か!!

 

「やれ、セイバー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Other Side

 

 

 

 

 

 

 

 

 リアスたちは巨人に一斉放火を浴びせていた。

 

 キャスターは巨人の中に隠れて戦闘をうかがっている。つまり目の前の敵は巨人だけだ。

 

 ゆえに攻撃を収束させることはたやすく、しかしこれが意外とてこずっていた。

 

 巨人はその巨体に見合わぬ軽快な動きで攻撃をかわし、蛇をもした魔力を生み出して攻撃を放つ。

 

 こちらも曹操の攻撃でダメージがひどく、軽快な戦闘ができなかった。

 

 アーシアも消耗が激しく、治癒の力を万全に使うことができない。そこに敵の攻撃がくるので、ほとんど回復は進行できなかった。

 

「はっはっは!! パラケ☆ラススの力に恐れおののくがいいよ~!!」

 

「実にストレスのたまる相手ですね・・・!」

 

 真正面から放たれる砲撃を結界で受け止めながら、ロスヴァイセがストレスのたまっている声を出す。

 

 防御力を高めるためにヴァルハラへと戻ってきたことは伊達ではなく、巨人の攻撃を大きく減衰させているおかげで何とか戦えている。

 

 彼女がいなければもうやられていたかもしれない。

 

「ええ、本当に強いものが多すぎて嫌になるわね・・・!」

 

 リアスは本当に臍を噛む想いだった。

 

 紅髪の滅殺姫などという字名すらもらい受けた自分が、見事に翻弄されているこの状況。恥ずかしくて名前を返上したいぐらいになる。

 

 だが、ここで倒れる暇はない。

 

 愛する兵藤一誠がその身を新生させてまで帰ってきたのだ。愛される自分がこんなところで倒れてなるものか。

 

 自分はまだ、彼に抱かれてもいないのだから・・・!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

 

 ええい、敵が頑丈すぎる!!

 

 対抗術式が組まれているというのでさっさと使用して攻撃するが、さすがに俺一人じゃ強敵すぎる。

 

 グレイフィアさんたちも超獣鬼の相手で手いっぱいだし、部長たちもキャスターが相手で苦労している。

 

 ここで俺が動かなければならないっていうのに!!

 

 GSまで撃ってくるからやりづらくてしょうがない!!

 

 スペツナズ・フェンリルがあるのでこっちは比較的やりやすいかと思いきや、フォーメーションを汲んで撃ってくるのでどっちにしてもやりづらい。

 

 何とか数を減らさないと、首都リリスが完全に灰塵ときすぞ!!

 

 切り札を使うにはまだ時間が足りない。

 

 そもそも使う状況になるには時間がかかると判断したのであえて割り切って残した設計だったが、まさかいきなり即発動しなければならない展開になるとは思わなかった。

 

 世の中面倒なことが多すぎる!!

 

 と、豪獣鬼が砲撃をぶちかましてきたのでとっさに回避する。

 

 何とか攻撃を回避するが、いい加減集中力が切れてきた。

 

 これで突拍子もない行動をされたら、動きが止まって攻撃を喰らう可能性が・・・!

 

 と、思ったら目の前にGSが映った。

 

 あれ? あいつ飛べたっけ?

 

 などと思った瞬間には、全身を強打して叩きのめされる。

 

 そして俺はようやく気付いた。

 

 GSの腕が、豪獣鬼につかまれていた。

 

 あの野郎、武器にしやがった!?

 




ヘラクレスの再現度はぶっちゃけ低いです。十二の試練は持ってないし、射殺す百頭も自分の能力と組み合わせた疑似再現。とはいえコアがなまじ強力な部類だったので、ブーストされた結果あのメンツの中でもトップランクの二人を相手にしてなお優勢ですが。

っていうか完全再現だったらこの状況だと詰むレベル。・・・意外と十二の試練は突破できると思うけどね!!

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