ハイスクールD×D 転生生徒のケイオスワールド 作:グレン×グレン
トラブル発生します!!
部長たちがルーマニアに旅立ってからも、日常というものは過ぎ去っていくわけで、
「・・・いい加減、いい加減久遠と話がしたい」
「は、ははは。まだ話せてないんだ」
俺は素早く着替えを終えてから、たまたま出くわした木場に愚痴っていた。
いい加減数週間まともに話ができていないのはどうにかしたい。あいつはどこまで逃げれば気が済むんだろうか。
「まあ大丈夫だよ。桜花さんは別に宮白くんのことが嫌いってわけじゃないんだから、大丈夫、ゆっくり時間をかけて距離を詰めていけばいいさ」
「わかっているんだがすごい不安で。今この状態でトラブルが起こったら動揺のあまりミスしそうで怖くてさぁ」
はあ、いつになったら話せるんだか。
「大変ですね兵夜さま。実質私たちも話しているんですが、兵夜さまのこととなるとすぐに顔を真っ赤にしてしまって・・・」
ベルも思い出して大変なのか、瞠目する。
ええい、あいつはいつまで逃げてるんだ。いい加減こっちの話を聞いてくれ。っていうか俺はあのタイミングだけでいうなら被害者だよね、理不尽!!
はあ、これが平和な日常だからいいものの、戦闘になったらどうしろっていうんだ。
「このタイミングで襲撃とか起きないでほしいな・・・っと」
俺はそういいながらゴミ箱に向けて空き缶を放り投げる。
あれが上手く入らなかったら仮病使って休もうかとも思ったが、いい感じにうまく入って。
・・・ドン!
爆発音が響いた。
「・・・はい!? なに!? 襲撃!?」
ええいまたか! 今度は学校か!!
と、思ったら目の前に変なローブを付けた連中が現れた。
よし、敵か。
「このタイミングで迷惑なんだよ死ね!!」
「宮白くん判断が速すぎるよ!?」
木場がツッコミを入れるが無視して俺は速攻で飛び蹴りを放った。
どうせ記憶を調整するのだからその程度のことでいちいちぎゃあぎゃあ騒ぐつもりはない!!
そしてとりあえず追い払うことに成功したが、しかしそれどころではなくなった。
一年生メンバーが誘拐されたというのだ。
ええい、最近フェニックス家の連中に接触している連中がいることは知っていたが、よりにもよって戦力たっぷりのここに来るとは思わなかった。
「・・・で、記憶の方はどうしたんだ?」
「魔法使いの格好をしたけったいな変態集団が学校で暴れまわったってことにしてある。すでに警察に話は通してあるから、明日にでもダミーの犯人グループが検挙されるだろうな」
記憶を調整するにしても違和感のない内容にしたほうがいい。さすがに大規模で騒がれたから完全に消すのは別の意味で厄介だからな。
「相変わらず手が速いなお前」
イッセーが微妙に引いてきたんだが、おい聞いておいてその態度はなんだ。
まあ我ながら素早く終わらせられたとは思うが。しかし問題はそんなところではない。
「・・・はい、潜伏先は掴めたわよ」
「ありがとうアーチャー! 本当に頼りになる!!」
とりあえず、これで敵を倒すことは可能になったな。
「とはいえどうやって侵入したのかしら。前回の件で魔術的な防備より科学的な側面を重視した構成にしていたけれど、それでも手を抜いたわけじゃないのに」
「まあ、あの襲撃はそっちに意識を向けさせて侵入しやすくするという作戦もあったんだろうな。あの野郎抜け目がないというかなんというか」
フィフスめ、実にいやらしい攻撃を仕掛けてくる。いや、作戦を立てたのはアサシンの方かな。フィフスは意外と脳筋なところがあるから。
とはいえ、だからといって難易度が下がっているわけではないはずだ。
「侵入術式を組んだのはキャスターか? いや、だからってアーチャーとアザゼルの合作を一切関知させずに侵入するなんて並大抵のことじゃないぞ」
まさか内通者か? いや、ウチのメンツが禍の団に組するなんて考えずらい。よしんばできたとしてもすぐに勘付かれるはずだ。
よほどの立場が短時間の一点集中じゃないと潜入なんて不可能だろう。だからこそ、フィフスたちもあの時強行突入レベルの行動をしでかしたんだ。
「おばあさまもそうではないかといっていましたが、しかし考えづらいことではありますね」
ロスヴァイセさんも表情が厳しい。
っていうかいろいろな意味で考えたくないもんだ。うちのお人よしメンツが禍の団に内通してるだなんてな。
「表社会では軍需産業と先進国がにらみ合いをし、こちらはこちらでいまだにテロは終わらず。・・・大変な世の中ですね」
「全くです。とにかく小猫ちゃんやギャスパー、レイヴェルを助けに行かないと」
とにかく反撃しないことには話にならない。
人の後輩に手を出してくれたんだ。まさかただで済むなんて思ってないだろう。
手痛い出費を払わせてやるとするか・・・。
そして数十分後、俺たちは敵のアジトに潜入していた。
「よし、陽動班が魔法使い連中をひきつけているうちにさっさと小猫ちゃんたちを救出するとするか」
偽聖剣をすでにまとった状態で、俺は解析魔術で敵のアジトの様子を探りながらそう告げる。
「そうね。さすがにすぐに気づくでしょうし、早くしないと三人が危ないもの」
アーチャーも素早く魔術で空間に干渉しながら警戒する。
今回の事件において、敵陣営はとてつもなくふざけたことを言ってきた。
・・・俺たちと自分たちで勝負をしたい。
実にテロリストらしい身勝手な要求だ。しかもことごとく敵精鋭を叩きのめしまくっている俺たちに対して舐めているとしか言いようがない。抑え役がいなくなってアホが暴走したといったところだろうか。
そんな馬鹿のいうことを素直に聞いてやる義理もないので、こっちから行くことにした。
外で陽動班が魔法使いをひきつけているすきに、少数の部隊で襲撃を仕掛けて、子猫ちゃんたちを助け出す作戦だ。
そっから後でゆっくり敵を仕留めればいい。
と、いうことで厳選されたメンバーは、俺・アーチャー・ナツミ・イッセー・久遠・匙でサポートにアーシアちゃんという火力重視のメンバーだった。
「・・・ここで俺が出てくるのがよくわからんのだが」
「宮白は自分がどれだけ撃墜記録を持ってるのか理解したほうがいいぞ」
「匙に同感。おまえ神すらボコったじゃねえか。しかも二回」
そこを言われると反論できんな。
「まあいいわ。とにかく発見次第片づけるとしましょう。・・・大体のところは理解できたから行くわよ」
そういうと、龍の外套をまとったアーチャーが先導して施設内を探っていく。
「それで、どういった施設なのかわかったのか?」
「大体のところは予想の範囲内よ。・・・フェニックスのクローンを生産する実験場ね。正真正銘のフェニックスのデータを取るついでに、抑えがきかない愚か者たちのガス抜きをさせたといったところでしょう」
「ってことはフェニックスのクローンがいっぱいいるってことかよ!? くそ、あいつら人を何だと思ってやがるんだ!!」
俺の質問に答えるアーチャーの言葉に、イッセーはレイヴェルの心情を思ったのか壁を殴る。
まあ、フィフスあたりの性格ならそれをためらうような性分を持っているわけがないだろうな。
と、研究施設と思わしき部屋へと入り、実に嫌な光景を目の当たりにする。
・・・研究用のカプセルに詰められたクローンの群れが目の前に映る。
全く、あいつらはここまでするか。魔術師も大概だが木原や禍の団も大概だな。
「・・・イッセー、先に行きなさい。その向こうにレイヴェルたちはいるわ」
と、アーチャーが振り返りながらそう告げる。
それに視線を合わせてみれば、そこにはふんどし姿の男が一人立っていた。
「・・・ふにゃあああああああああ!?」
誰が想定しただろうか。
・・・この男、一発ネタだとばかり思ってたのに!?
誰もが思っていることでしょう。・・・こいつがこんなところで出てくるなんてと!!
因みにふんどしは敵キャラの中ではフィフスの次に設定が出来上がったキャラでした。書いた時点で後半になってから再登場が決定していたキャラでもあります。理由はまた後ほど。